単振り子の運動方程式
単振り子の運動方程式の近似の考え方は2通りある。座標を水平にとって復元力を近似するより,弧長を座標にとって微小角の近似をとる方がすっきりする気がするが,どうだろうか?

(1) 座標xを最下点から水平にとる

m\ddot{x} \simeq -mg\sin\theta = -\frac{mg}{l}\cdot x
厳密にいうと,これはx方向の復元力を
mg\sin\theta\cos\theta \simeq mg\sin\theta
と近似したということである。その意味では微小角の近似を使ったことに変わりはない。

(2) 座標xを最下点からの弧長にとる

m\ddot{x} = -mg\sin\theta \simeq -mg\theta = -\frac{mg}{l}\cdot x
微小角の近似がまさに「弧度法」と切り離せないことをきっちり表現しており,こちらの方が紛れが少ない気もする。

高校教科書では(1)の扱いが多いが,(2)のように曲線座標を使うということに抵抗があるのかもしれない。

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最終更新:2009年07月24日 09:15
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