自転を考慮した鉛直投げ上げ
【問題】
北緯

の地表から鉛直上方へ

の速度で投げ上げるときの落下点を求めよ。ただし,重力加速度の大きさを

,地球自転の角速度を

とし,空気抵抗および高さによる重力の変化は無視できるものとする。
答え:「西に

の地点」
【回答】 ※ OKWaveからほぼそのまま転載させていただく。
地球中心を原点に球座標

を設定します。緯度として

を使われているので、経度を

としました。緯度は、

となります。

は自転の角速度です。

方向の運動は小さいので無視します(これがコリオリ力の効果になります)。以下,上付きドットで時間微分を表します。投げ上げる物体の質量を

とすると、

方向の運動方程式より、
角運動量保存により、
両式より

を消去します。
として,これを
から 落下時刻
まで積分して、落下地点の経度差
を求めます。
第1項は自転による回転で、第2項が要求されたずれを経度差で表したものです。
したがって、求める地表上のずれは
となります。負号は西を表します。
Polymathによる数値積分結果から,最高点100mのときの地表系から見た軌道を示す。右は高さ100mの塔から自由落下した場合で,「Neilの放物線」と呼ばれる。単位は両軸とも[m]である。ずれは「Neilの放物線」と比べて逆方向(西)にちょうど4倍となる。
最終更新:2010年01月19日 13:21