コンデンサーの貯水槽モデル(試論2)
本題に入る。やや操作的ではあるが,つなぎかえ問題を貯水槽モデルで説明する。




以下のアナロジーにおいて,貯水槽の断面積は電気容量,水位は電圧,水量は電気量に当たる。

I. 左の仕切りは初め,真ん中にある。

{\rm S}_1 を閉じると,中央で仕切られた左の貯水槽(C_1\;,\;C_2)の合計水位が,E=36{\rm V} になり,Q_1\times2=36\mu{\rm C} がたまる。

続いて,{\rm S}_1 を開いて {\rm S}_2 を閉じると,左の仕切り以下(C_2)と右の貯水槽が連結して水位(電位)が等しくなる。この結果が(1)の最終状態。

II. 左の仕切りは,空いた部分の中央に下がる。この操作は,電気量保存

Q_2^\prime - Q_1^\prime = Q_2 - Q_1

を保証する。なぜならば,差が変わらないということは,あらたにつぎ込まれる水量(電気量)を等しくすることを意味するからである。

III. {\rm S}_1 を再び閉じると,左の貯水槽の合計水位は再び E=36{\rm V} になる。以下,Iと同じプロセスを繰り返す。

以上がコンデンサーつなぎかえ問題に,貯水槽モデルを活用する試論である。とりわけ直列つなぎにおける電気量保存をどう表現するか・・・という点で,やや操作的だが何とか使えるモデルをひねりだした苦心の跡をごらんいただいたわけだ。

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最終更新:2010年02月04日 00:12
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