運動座標系による運動方程式(2)
いよいよ本題。加速系への座標変換の副作用として表れる「慣性力」の数々。
(2) 運動方程式の変換
質点の位置ベクトルをS系で

,S'系で

と書く。ある瞬間に,S'系の原点がS系から見て

にあり,さらにS'系がS系に対して角速度

で回転しているとすると,
となる。さらに微分すると,質点の加速度として
を得る。力を

とすれば,S系における質点の運動方程式は,
であるから,この運動方程式のS'系における表現は,
となる。右辺第2項は並進加速度による慣性力,第3項はコリオリ力,第4項は遠心力,第5項は角速度の変化(回転の加速,回転軸の移動)による慣性力をそれぞれ意味している。
最終更新:2012年03月14日 21:34