双子の交信
Yahoo!知恵袋より。地球にとどまるAとアルファケンタウリまで旅行するBとの交信。相対論の初歩的な問題。

【問題】
双子のA,Bがいる。Aは地球上にとどまり,Bは4.3光年離れた星まで0.6ccは光速)の速さで飛行し,到着後ただちに同じ速さで戻ってくる。A,Bはそれぞれ自分の時計で0.1年ごとに信号を発する。

(1) Bが往路で発した信号をAは何回受信するか。
(2) Bは往路でAの発した信号を何回受信するか。
(3) Bが帰着するまでに,AとBはそれぞれ何回信号を受信するか。
(4) Bが帰着したとき,どちらがどれだけ若いか。

【解答】時空ダイヤグラム以外は,回答をほぼそのまま拝借する。

黒字はAにとっての値,青字はBにとっての値を示す。また,傾き45°の直線群は赤がAの送信したビーコン,青がBの送信したビーコンを表している。

(1)

往路にかかる時間は地球時間で
\frac{4.3}{0.6}=7.1\dot{6}{\rm [y]}
Aから見るとBの送信時間間隔は
\frac{0.1}{\sqrt{1-0.6^2}} = 0.125{\rm [y]}
だから,求める受信回数は
\frac{7.1\dot{6}}{0.125}=57.\dot{3}
すなわち,Bが往路で発した信号をAは57回受信する。

【別解】
Bから見ると4.3光年の距離は,
4.3\times\sqrt{1-0.6^2} = 3.44[光年]
すると,往路の所要時間はロケット時間で
\frac{3.44}{0.6} = 5.7\dot{3}{\rm [y]}
往路でBが57回送信したビーコンをAはすべて受信する。

(2)

地球時間で7.1\dot{6}{\rm [y]}経過時点で星に到達している信号を,Bは受信していることになる。4.3光年先の星にBより早く到達する信号は7.1\dot{6}-4.3=2.8\dot{6}年分。つまり28回の信号をBは往路で受信することになる。

(3)

Bの帰着時点では,双方とも相手が出した信号はすべて受信している。つまり、受信回数=相手の発信回数となる。往復にかかる時間は地球時間で14.\dot{3}{\rm [y]。Aは143回の信号を発信する。つまりBの受信回数は143回。
Bにとっての経過時間は14.\dot{3}\times0.8=11.4\dot{6}{\rm [y]}。Bは114回の信号を発信する。つまりAの受信回数は114回。

(4)

上記(3)で示したとおり,Aは14.\dot{3}歳,Bは11.4\dot{6}歳の年をとっている。つまりBの方が2.8\dot{6}歳若い。

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最終更新:2010年11月08日 14:25
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