動摩擦力を受ける水平ばね振子
一定の動摩擦力によって,振動中心を半周期ごとに変えて減衰振動するばね振子。
OKWaveから。
一定の動摩擦力を受けて減衰する水平ばね振子においては,振動中心が半周期ごとに変わる。
自然長位置を原点として,初期条件

の場合の解を求める。最初の半周期における運動方程式は,
各文字の意味は説明を要しないだろう。これは,
と変形できて,与えられた初期条件のもとに積分すると
となるから,振動の左端は
である。このとき,すべり出す条件を満たしているものとして,次の半周期の運動方程式は,
すなわち,
初期条件

の下に積分すれば,
となり,振動右端は
である。以下,振動の端ですべり出す条件が満たされる限りにおいて,減衰しながら振動を繰り返していく。全運動過程にわたる解は,
となる。
![[X]](http://chart.apis.google.com/chart?cht=tx&chf=bg,s,ffffff00&chco=000000ff&chs=25&chl=%5BX%5D)
はいわゆるガウスの記号で,

を超えない最大整数を表す。AlgodooによるシミュレーションとMathcadによるグラフを示す。
質問者は,加速度の不連続性が気になったようであるが,動摩擦力一定のモデルでは力が不連続なのだからしょうがない。このモデルを越えて「すべり出し」の過渡現象をさらにつきつめれば連続になるのかもしれないが。
最終更新:2010年12月11日 09:36