【解答】回転方向で差のあるブレーキ



ポイントは,台木がロッドBCから受ける力にある。ロッドは回転軸連結されているので,台木が受ける力はロッド方向になる。これが回転方向によって方向がひっくり返るわけだ。

台木を着目物体として図のように力を設定し,そのつりあいを考える。

時計回りのときのつりあい

R_1\sin\alpha = \mu N_1 = F_1

R_1\cos\alpha + N_1 = f

両式からR_1を消去して,

N_1 = f\frac{\tan\alpha}{\tan\alpha + \mu}

反時計回りのときのつりあい

R_2\sin\alpha = \mu N_2 = F_2

R_2\cos\alpha + f = N_2

両式からR_2を消去して,

N_2 = f\frac{\tan\alpha}{\tan\alpha - \mu}

N_2>0 でなければならないので,\tan\alpha>\mu

ゆえに

\frac{F_2}{F_1} = \frac{N_2}{N_1} = \frac{\tan\alpha + \mu}{\tan\alpha - \mu}  ただし,\mu<\tan\alpha

を得る。Algodooでは,台木のぶれが生じるためかやや誤差が大きめだが,概ね一致を示している。設定は\alpha=30°,\mu=0.25である。


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最終更新:2011年01月11日 12:11
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