位置エネルギーはどこにあるのか?
私の回答をそのまま転載させていただく。
題意があっているかどうかわかりませんが…
基礎物理においても,2つの解釈があり,どちらも使われていると思います。
(1) 「位置エネルギー」は物体がその位置にあることによってもつエネルギーだから,物体がもっている。
(2) 「位置エネルギー」は保存力の場のエネルギーであり,相互作用する物体間の空間にある。
たとえば,ばねの弾性力についても,
(1)の立場では,位置エネルギーはばねにくっついた物体が持つ
=「弾性力による位置エネルギー」という
(2)の立場では,位置エネルギーはばねの中にたくわえられている
=「弾性エネルギー」という
たとえば,平行板コンデンサーがもつエネルギーについては,
(1)の立場では,電気力による位置エネルギーだから極板がもっている。
(2)の立場では,極板間の空間がもつ電場のエネルギー
もともと,「位置エネルギー」という言葉自体は,物体が(その位置にあることによって)持つエネルギーという解釈を含んでいると思われ,初歩的でわかりやすいのですが,力が相互作用であることからそのエネルギーは厳密には複数の物体の関係において存在することや,場そのものが物体の存在から独立した存在として認められた現代物理学の考え方を考慮すると,空間に存在する場のポテンシャルの物体への顕在化…みたいなイメージがしっくりくるのかもしれません。
私には,この問題は決して「理系の人間にとって当たり前の事」とはなっていないように思われます。
最終更新:2013年01月26日 12:12