連結棒振子のカオス
この話題では,本来「
バンジー問題(くさり効果)の解析」の連結棒振子のおもりをとったものが解析しやすく,そのシミュレーションは『Phun』のサンプルシーンにも含まれているが,せっかく解析に成功したので,その後の振子の挙動を追跡してみた。
地面をとりはらって,3秒間のおもりの運動を追跡した。黄色い線が『Phun』によるその軌跡である。
一方,計算ソフトMathcadで数値計算した結果(赤い線)を重ねてみた。予想通り,よく似ているかなと思うのはせいぜい2~3秒で,その後次第にずれが大きくなっていく。しかしながら,3秒間の重なり具合を見ると,複雑きわまる運動方程式の計算に間違いはなかったかな?…という確認ができたのは大きな収穫。
時間をかけた数値計算に対してリアルタイムで運動を再現する『Phun』では,計算の精度は落ちるのが当然だろう。しかし,一昔前はリアルタイムシミュレーションソフトでここまで再現性の高いものはなかったように思う。CPUの処理速度の向上に隔世の感を禁じえない。
5秒も追跡すれば,カオスの香りがぷんぷん。もちろん,ここまでくると数値計算結果とのずれはいっそう大きくなる。
最終更新:2009年04月05日 08:47