「ゆぎゃあぁぁ!!ど、ど、ど、どおぉぉぉじで、
 でいぶのおうぢにおばげざんがいるの゛ぉぉぉ!?!?」
「ゆぎゃぁぁぁぁ!!!!ゆぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「ゆびぇぇぇん!!!おばけきょわいよぉぉぉぉ!!!!!」
「だじぇぇ・・・おばげぇ・・・ぎょわいぃぃぃぃぃ・・・・・・」
「おばけやぢゃやぢゃぁ!!みゃみゃぁぁぁぁ!!!!」
「ゆぴぃっ・・・ゆぴぷぺ・・・ゆぺぇ・・・!」

泣き叫ぶもの、腰?を抜かすもの、
チョロチョロとちーちーを漏らすもの、
半狂乱になりわけのわからぬ声を発するもの、
反応は様々だったが、彼らが抱いている感情はただ一つ、
純然たる恐怖であった。



「ゆ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛!?!?
 ぢょうぢじぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?
 ぢょうぢじぇぇ、じょんなごちょゆうのぉぉぉぉぉ!?
 ぢょうぢじぇなにょぉぉぉぉぉぉぉ!?!?!?」


自分を受け入れてくれた筈の、優しい家族の突然の豹変に、
赤まりさが餡子の底から絞り出すような絶叫を上げる。


だが、家族の反応は無理からぬものであった。
今の赤まりさは、
お口がなくて、
三つ編みがなくて、
おめめがへこんでるだけの
ただの変テコなゆっくりではなかった。

黒い餡子の塊。
その中に浮かぶ、剥きだしの二つの眼球と、
剥きだしのピンク色の歯茎と白い歯。
まるで、理科室の人体模型の顔。

そこに黒いお帽子がちょこんと乗ってるだけの、
まさに『お化け』としかいいようのない、お顔をしていたのだから。



赤まりさの饅頭皮を剥いで作成したスケルトン赤まりさ。
虐待お兄さんは、そのスケルトン赤まりさを眠らせた後で、
更に幾つか追加の細工を施していた。

まずは、鎖を止める用のネジ穴の埋め込み、
呼吸用の空気穴の追加等、細々としたギミックの加工を少々。

次に、この細工の肝、
スケルトン赤まりさの餡子剥きだしの全身を包んでいる透明なゴムの層に、
饅頭皮と同じ肌色の塗料を塗りたくった。
目の部分だけにマスキングをして。
これにより、スケルトン赤まりさを"お化け"たらしめる不気味さが隠される。

最後の仕上げに、饅頭皮と一緒に剥いでしまった髪の毛の再生。
元の赤まりさの金髪は、赤まりさの眼前で饅頭皮と一緒に
バラバラにしてしまっていたので、再利用は困難だった。

「ばりざの ぎれいな がみのげぇぇ・・・・・・」

だから、赤まりさの親である父まりさの金髪を根本から全て切り取り、
必要な分だけを赤ゆっくりの髪の長さに切り揃えた上で、
それを糊で無造作に頭部、お帽子の周りに貼り付けてあった。
お兄さんには、赤ゆっくりサイズの三つ編みを結わえる程の
器用さは無かったので、三つ編みは無し。

なお、赤まりさのために、大切な金髪を快く提供してくれた父まりさは、
後に、とても甘くて美味しいおはぎとして生まれ変わり、
お兄さんと、赤まりさの新しい家族の胃袋を満たしてくれた。


スケルトン赤まりさの体表に塗られた肌色の塗料は、
耐久性はそこそこだったが、耐水性は無いに等しかった。
それが、母ゆっくりの口の中に入れられ、たっぷりと唾液に濡れたことで、
塗装が全部剥がれてしまったのだ。
そして、髪の毛を貼り付けていた糊も同じように耐水性の無い素材。

かくして、ゆっくり達を恐怖のドン底に叩き落とす、
スケルトン赤まりさが彼らの目の前で誕生したのだった。



お兄さんにとって計算外、かつ、幸運だったことは、
三日間に渡り雨が降り続いたこと。

元々、お兄さんの心算では、
赤まりさを迎え入れた優しいゆっくり一家が、
翌日にでも森へ遊びに出て、
森の中の泉や水たまりで水遊びをしたり、
土で汚れて母れいむがぺーろぺーろしてくれるだろうと踏んでいた。
そこでスケルトン赤まりさの正体が暴露される。
それが、お兄さんの期待した阿鼻叫喚の筋書きだった。

だが、雨のため一家がお家から出られなかったことで、
水遊びもしなかったし、体が著しく汚れる事もなかったので、
ぺーろぺーろも無かった。
そのお陰で、三日間という猶予が与えられたことにより、
赤まりさと新しい家族との絆は強まり、赤まりさの心の傷も癒え始めていた。
お兄さんの希望を遙かに越えて。
嬉しい誤算という奴だろう。


--------------------------------

「おかあ・・・しゃん・・・まりしゃは・・・まりしゃぢゃよ・・・
 おびゃけじゃ・・・にゃい・・・よ・・・・・・・」

虐待お兄さんの予想と期待すらも越える絶望に苛まれ、
瞼が存在しないが故に開っきぱなしの瞳から、
あの日以来枯れ果てていた悲しみの涙が再び溢れ出す。

だが、それでも懸命に言葉を続ける。
今度は、今度こそは、とても優しい新しい家族達なら、
まりしゃの言葉を聞いてくれる。まりしゃを見てくれる。
その希望を捨て切れずに。

「ゆひぃぃぃぃぃぃ!!!?ごないでぇぇぇぇぇ!?!?
 おばげざんはででいっでね!!ででいっでねぇぇぇ!!
 ででいげぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!!!!!」

だが、恐怖に半狂乱になっている母れいむに、
赤まりさの声は届いていない。
怖いお化けを追い払おうとしてか、それとも、逃れようとしてか、
ブルンブルンと体を震わせ始める。

その動きで、母れいむに繋がれていた鎖が引っ張られ、
スケルトン赤まりさがコロコロと転がる。

転がった先で、赤まりさのすぐ眼前、
1センチと離れていない場所にいた、五女赤れいむと目が合った。
一番仲良く遊んだ、一番一緒の時間を過ごした、赤れいむ。

「ゆ・・・れーみゅ・・・まりしゃぢゃよ・・・おびゃけじゃ・・・
「ゆっびゃぁぁぁぁぁんっ!!!!!!ぎもいぃぃぃ!!!!!
 おもにおぎゃおがぎもいぃぃぃぃぃぃ!!!!」

返されたのは、赤まりさの、本当の妹のまりさと同じ反応。
そして、赤れいむは恐怖にガタガタ震えながらも、
夢中でお化けに体当たりをする。



ぽ~ん、ころころ・・・・ポフ

再び転がった先は、
洞穴の壁をよじ登って逃げようとでもするかのように、
ズリズリと壁を這っていた三女子まりさの元。
そのお尻に当たる。

「だじぇぇぇ・・・までぃざ、いいごにずるがらだじゅげでぇぇ・・・ゆ?」

お尻に触れられた感触に、涙を流したまま、
反射的に後ろを振り向く三女子まりさ。

「まりしゃおにぇちゃぁん・・・・・・」

時々ちょっと意地悪だけど、でも本当はとても優しいお姉ちゃん。
まりしゃのお口がないことを、まりしゃの替わりに泣いてくれた
優しい、大好きなお姉ちゃん。
泣くのはやめてね、と言うように、赤まりさは口を開けてニッコリと笑う。
剥きだしの歯茎を開いて。

「だじぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっっ!?!?」

飛び出さんばかりに目を見開き、絶叫を上げる子まりさ。

「だじぇぇぇ!!だじぇぇぇ!ぎょわいよぉぉぉ!みゃみゃあぁぁぁ!!
 ゆんやぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」

滝のように更に大量の涙を流しながら、
お化けから逃れようと、洞穴の壁をグイグイと押している。
まるで岩の壁に穴を掘って逃げようとでもしているかのように。

ジタジタと暴れ回る三女子まりさのお尻が
スケルトン赤まりさを弾き飛ばす。



ぴゅ~ん・・・ぽす。

高く打ち上げられたスケルトン赤まりさは、今度は母れいむの頭上、
髪の上に着地した。

「ゆぎゃあぁぁぁ!ゆばばばばば・・・・・・・・」

視線を頭上の死角にいる筈のお化けに向けようとしながら、
餡子の泡を噴いてガクガクと震える母れいむ。

「ごっちごないでねぇぇぇぇぇ!!?」

ブルン!と頭を思いっきり、お家の外、洞穴の入り口に向けて振った。
ゆゆ~ん♪まりしゃ、とりしゃんみた~い♪
の言葉もないまま、ビュゥンと飛んで行く、スケルトン赤まりさ。
そして、当然のごとく、ピンと鎖が張り、
その体は元の場所に向かって引き戻される。

「ゆぴゃあぁぁぁぁぁっ!!!!
 どぉぉぉぉじで、おばげざん、もどっでぐるのぉぉぉぉ!?!?」

自分のすぐ目の前の地面に転がってきたお化けに向かって母れいむが叫ぶ。
そこで、お化けに繋がっている鎖が目に入った。
だが、恐怖に染まり、普段以上に回転の悪くなった餡子は、
それが何を意味しているのか、すぐに結論に達することができない。
その時。

「おがあざぁぁん!!!おぢびぢゃんがいないよぉぉぉ!!!」

長女子まりさの声が聞こえた。
子供達の中で一番賢い長女子まりさは、自身恐怖に怯えながらも、
可愛い妹達の安否を気遣っていたのである。
この子まりさは、将来きっと良いお母さんゆっくりになれることであろう。


その声に、親ゆっくりとしての理性を僅かながら取り戻した母れいむは、
いつお化けが襲いかかってくるかとビクビクしながらも、巣の中を見渡す。
いない。小さいおちびちゃんがいない。
おちびちゃん。鎖に繋がれたおちびちゃん。
鎖のついた・・・お化けさん・・・

「ゆ゛う゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛!?おぢびぢゃんがおばげざんなのおぉぉ!?」

ようやく結論に達する。
その言葉に、赤まりさは、何度目か知れぬ希望を抱く。
おかあしゃんは、まりしゃが、まりしゃだってわかってくれた。
やっぱり、おかあしゃんは違う。他のみんなとは違う。

「ゆ♪しょうぢゃよ・・・まりしゃぢゃよ・・・おかあしゃん・・・」

自力で動く事が決して叶わない体を、必死に動かして這い寄ろうと
無駄な努力をしながら、母れいむに呼びかける赤まりさ。

「ゆ゛・・・ゆ゛・・・・・・・・ゆ゛・・・・・・・・・・・」

そんな赤まりさを見ながら、真っ青になり、涙と汗をダクダクと流して、
ブルブルと震えている母れいむ。
スケルトン赤まりさに対する恐怖と、赤まりさに対する愛情が
その内で鬩ぎ合っている。


「おかあしゃん・・・ずっと、まりしゃのしょばにいちぇね・・・」


少し前、母れいむ自身が赤まりさに向けて語った言葉。
その言葉が決め手となった。


「ゆ゛や゛ぁ゛ぁぁぁぁ!!おばげどずっどいっじょじゃ、
 ゆっぐじでぎないぃぃぃぃぃ!!」

ゆっくりと言う、極めて身の程知らずでありながら、
それでいて、極めて臆病な種。
その種としての本能が、遂に子への愛情に打ち勝った。


「ゆ・・・・・・どおち・・・ちぇぇ・・・・・・・・・?」

赤まりさは、もはや涙を流すことすら忘れ、
ずっといっしょにいてくれると言ってくれた筈の
母れいむを見上げるだけだった。


「ゆ゛あ゛あ゛ぁぁぁ!!みないでねっ!れいむをみないでねっ!
 ごっぢみんなぁぁぁ!!!!!!!」

鎖で自分に繋がったスケルトン赤まりさを振り千切ろうとするかのように、
激しく体を跳ねさせ、鎖を振り回す母れいむ。

ボンッ!ボンッ!ボンッ!

スケルトン赤まりさが、激しく岩肌に叩きつけられ、
ゴムの弾力によってバウンドする。
それなりのスピードで硬い面に叩きつけられているため、
ゴムに包まれている状態でも幾らかの衝撃は伝わり、
痛みを覚えている筈だが、赤まりさは何も声を発しない。
赤まりさの心の内を貫く痛みに較べれば、
そんなものは痛みの内に入らないからだ。

ボンッ!ベシャッ!

四度目のバウンドの後、
柔らかい音と共にスケルトン赤まりさの動きが止まった。



「ゆぅぅぅ・・・・?おかあしゃんが、はんぶんしか、いにゃいよ・・・
 どうちて・・・・?」

それが五女の赤れいむの第一声だった。
赤れいむの視界の左半分は黒く染まり、何も写していない。
お母さんれいむも、いつものお家も、半分しか見えない。
もう半分は何か黒い物に隠れている。
半分しかいないお母さんは、れいむの事を見て、
大きなお口を真四角に開いている。
そんな事を考えていた赤れいむの体を、突如激痛が襲った。

「ゆ゛っ?ゆ゛っぎぇぇぇぇ!!!!!!い゛ぢゃいぃぃぃぃ!!!!
 い゛ぢゃいっ!!い゛ぢゃいっ!!ゆっぐ!い゛ぢゃいよぉぉ!!!!」


スケルトン赤まりさの衝突により、
その脆い体の左半分をグシャグシャに潰された赤れいむが、
痛みに悶絶し、潰れた切断面から、餡子をボトボトと落としてゆく。

そのすぐ横に転がる赤まりさ。
目の前の地面に広がっている物は、仲が良かった赤れいむの黒い餡子。
そして、その中にポツンと埋もれた、白く半透明な左目の眼球。

左半身を失った赤れいむは、バランスを崩してパタンと右側に倒れる。

「いぢゃい・・・・いぢゃいよぉぉ・・・・おきゃぁ・・・しゃん・・・・
 れーみゅを・・・たしゅけちぇ・・・ゆっぎっ!・・・いぢゃいぃ・・・!」

横倒しになり、残った右目から涙を流し、
母れいむを見つめながら、しきりに助けを求める。
だが、母れいむは動かない。あまりのショックに動けない。

「いぢゃい・・・よぉ・・・れーみゅ・・・・いぢゃいの・・・やぢゃぁ・・・
 れーみゅ・・・・・・もっちょ・・・・・・・ゆっ・・・・きゅり・・・・」

苦悶の表情を右半身に貼り付けたまま、舌をダラリと垂らして、
赤れいむは事切れた。


--------------------------------


「・・・ゆ゛ぁっ・・・・ゆ゛ぁっ・・・・・・・ゆ゛ぁああぁぁぁっ!?
 でいぶのあがぢゃんがぁぁぁぁぁっっ!?」

ようやく思考を再開し、母れいむが絶叫を漏らす。
だが、時既に遅し。
もっとも、赤れいむの傷はどう考えても致命傷で、
始めから手の施しようなどなかったのだから、結果は変わらないのだが。

「ゆ゛・・・・・ゆ゛ぎぃぃぃぃぃっ!!!!!」

子を失った怒りが、怖いお化けに対する恐怖を上回った。
怒りの声を上げ、鎖を引く。
赤まりさが、母れいむの足下まで転がる。
仰向けの形で転がった赤まりさが、母れいむの憎しみに満ちた顔を見上げる。

「おかあ・・・・・しゃん・・・・・・・」

諦めずに、諦め切れずに呼びかける。
その視界を饅頭皮が覆った。

「じねぇ!!でいぶのあがぢゃんをごろじだばげものは、
 ゆっぐりじないで、ざっざどじねぇぇぇ!!!!」


母れいむが、渾身の力を込めてスケルトン赤まりさを踏み潰す。

ボスン!ボスン!ボスン!ボスン!!ボスン!!!

何度も何度も、恐怖をも憎しみに変えて。

だが、強靱なゴムでできた赤まりさの体には、
ほとんど肉体的ダメージを与えられないでいた。
重量こそ、それなりにある成体ゆっくり。
それで潰されれば、負荷もそれなりにかかる。

だが、ゆっくりの饅頭皮は、ゴムの固さに較べ、あまりに柔らかい。
赤まりさを潰そうとする圧力は、そのまま反作用として、
母れいむの饅頭皮にも作用する。
結果、潰れるのは、ゴムで包まれた赤まりさではなく、
母れいむの柔らかい饅頭皮だけである。
言うなれば、凍らせていないバナナで釘を打つようなものだ。

そんな事にすら気づかず、踏み潰しを続ける母れいむ。
その底部の皮はあちこち潰れて、餡子が滲み出しそうになっている。
そして、何度目かのストンピング。

「ゆぎゃぁっ!!い゛だいぃぃぃ~っ!!!」

叫びと共に、突然、母れいむが赤まりさの上から飛び退き、
涙を流しながら、地面をゴロゴロとのたうち回る。
その底部の一カ所が裂けて、餡子が漏れだしている。
固い物を踏み潰し続けて摩耗したからではない。
何か鋭利な物で刺されたかのような傷だった。

母まりさが飛び退いた時の反動で、
コロコロと洞穴の壁際まで転がる赤まりさ。
その黒い帽子は、押しつぶされひしゃげていたが、
その帽子を突き破るようにして、銀色に輝く木ネジがそそり立っていた。
そのネジの溝に、黒い餡子が詰まっている。

お兄さんの手により、スケルトン赤まりさの再加工時に加えられた
四十八のギミックの十二番「対踏み潰し用対空ネジ」。
赤まりさが、何度かの踏み潰しを受ける内に少しずつ転がり、
たまたま、直立した姿勢になったタイミングで母れいむがのしかかった時に、
そのギミックが効果を発揮したのだ。
虐待お兄さんは、こういった地味な嫌がらせも決しておろそかにはしない。

「ゆひぃぃぃぃぃ・・・・?!やめでぇぇぇ・・・!!
 でいぶにいだいごどじないでぇぇぇ?!」

傷をつけられた事で、今度は恐怖が怒りを上回り、
自力で動くことはできない赤まりさに対して怯え出す母れいむ。


--------------------------------

「れいむのいもうどと、おがあざんにひどいこどずるおばけは、
 ゆっぐりじねぇぇぇぇ!!!!!!」

そんな赤まりさ達からは離れた、洞穴の入り口付近から聞こえて来た声。
そこには、長女子まりさがいた。
子まりさは、恐怖にブルブルと震えながら、
帽子からまりさ種がいつも持ち歩いている"枝"を取り出し、
口に咥えると、中段の構えを取った。

「ゆぅぅ・・・ゆぅぅ・・・・・・・」

ブルブルと体を震わせ、ジトリと汗を垂らしながら、赤まりさを睨む。
不意にその震えが、ピタリと止まった。

「ゆぅぅぅぅぅぅっ!!」

気合いの声と共に、赤まりさに向かって一直線、
渾身の力でビョンビョン跳ねて向かってゆく長女子まりさ。
それは、子まりさがまだ赤ゆっくりだった頃、まりさお父さんが、
一家に襲いかかってきたれみりゃを撃退した時に見せてくれた、
ゆっ殺の刺突技『ゆとつ』。


怒りに目を血走らせ、自分に向かって突っ込んでくる
大きいお姉ちゃんを赤まりさは黙って見ていた。

最初にここに来た日、
まりしゃに意地悪を言った小さいまりさお姉ちゃんを叱ってくれた、
しっかりもので、優しい、大きいまりさお姉ちゃん。
既に赤まりさの眼前にまで迫った、お姉ちゃんの目に浮かぶ色は、
恐怖と怒りと憎しみだけ。
その光景に赤まりさは一つの終末を予見した。

しゃようなら。

赤まりさは、言葉に出さずに、そう呟き、

クス

と小さく笑った。


「ゆ゛ね゛ぇぇぇぇ!!!(じねぇぇぇぇぇ!!!)」

天賦の才か、はたまた、偶然の産物か、
長女子まりさが見よう見まね放った突進突きは、
最良の角度、タイミングで、赤まりさの真芯を捕らえた。
そして、十分な助走により、
足りないパワーを補うだけのスピードも得られていた。
それは、成体ゆっくりにですら、致命傷を与えられる程の、
渾身の一撃であった。
無論、普通のゆっくりに、なら。

ズブリ

柔らかいモノを貫く、鈍い音が辺りに響いた。


「ゆ゛ふーっ!ゆ゛ふーっ!」

極度の興奮状態で、荒く息をしている長女子まりさ。
完璧な手応えだった。
子まりさのすぐ目の前は壁。
その壁と子まりさの間には、子まりさの枝に"突き刺され"、
壁に押しつけられた、あのお化けがいた。

やった。やったよ。おとうさん。まりさやったよ。

スッと後ろに下がる。コロコロとお化けの亡骸が転がる。
その事に違和感を感じた。

どうして、えださんが、ささってないの?


「・・・・・・・がぁぁぁ!?」
「・・・・・・・ぁぁぁん!!!」
「・・・・・・・じぇぇぇぇ!?」

騒がしい声に後ろを振り返る。
苦悶の表情で涙を流しているお母さんと妹達。
もうだいじょうぶだよ。まりさ、おばけをやっつけたよ。
そう応えようとする。

「ゆ゛・・・・?」

今度は自分の体に違和感を感じる。
興奮が醒めるのと共に急速にゆどれなりんが消失し、
失っていた感覚が戻ってくる。

「ゆ゛ぼっ!?」

餡子を吐き出す。
あれ・・・?なんだか・・・まりさの・・・

「ど、どどがびだびぼ・・・?」
(の、のどがいたいよ・・・?)

ズキン、ズキンと痛みが強くなってくる。
喉の痛みが。餡子の痛みが。
母れいむに向かって、ズリ・・・と一歩這おうとする。
途端に、痛みが倍増した。

「ゆ゛ばっ!!ゆ゛ぼぉっ!!」

叫びと共に、更に餡子を吐く。
痛みの原因がどこにあるのかを探ろうと、
キョロキョロと四方八方に視線を彷徨わせる。

「ゆ゛!?」

そして見つけたのものは、自分の口の中から、
にょっきりと生えた、まりさの"枝"。

「ぼ、ぼぼびべ・・・ばびばぼぼぶびび・・・べばばんばばばっでぶぼぉ・・・」
(ど、どおじで・・・まりざのおくちに・・・えださんがささってるのぉ・・・)


壁際にいた赤まりさ。
その真正面から、突き入れられた子まりさの枝。
背後を壁で塞がれ、力を逃がす先を失った赤まりさの体は、
体を刺し貫こうとする力の全てを受け止め、
赤まりさのゴムの体はグググ・・とひしゃげた。

そして、次の瞬間、ゴムの反発力がその力の全てを、
180度反転させて、元来た方向に向かって弾き返す。
子まりさが咥えていた枝は、食い縛る子まりさの歯を滑り、
子まりさの喉から背中にかけてを貫き通した。


「び、びばびぃ・・・びばびぼ・・・・ぼべぼっべぇ・・・ぼばばば・・・」
(い、いたいぃ・・・いたいよ・・・・これとってぇ・・・おかあさん・・・)

喉を塞がれ、まともに発音することもままならず、
それでも、ずーりずーりと這いながら涙ながらに母れいむに助けを求める。
一歩這う度に、口の端と、枝が突き出た背中から餡子がボトボトと落ちる。

「ぶべべ・・・・ぶっぶび・・・べびばい゛・・・
 びばびぼぉぉ・・・ゆ゛ぼぉっ!!」
(ぬけてね!
 ゆっくりできない、えださんは、まりさのおくちからぬけてね!
 あと、まりさにおいしいごはんさんをちょうだいね!!
 どおぉぉぉじで、ぬ゛げでぐれないのぉぉぉぉ!?)


「ばでぃざおねぃぢゃぁぁぁん!!!!」

更に餡子を吐いた姉に向かって、次女子れいむが泣きながら駆け寄った。

「まっででぇ!れいぶがだずげるよ!れいぶがだずげるよぉ!!」

そうして、子まりさの口から突き出してる側の枝を咥えると、
力まかせに引き抜いた。

「ゆ゛あ゛あ゛ぁぁっ!?!?だめぇぇぇ!!!」
「ゆぼぼぉっ!?」
バシャッ

母れいむの制止はあまりにも遅かった。
体内を貫通する枝を無理矢理引き抜かれ、
硬い節が子まりさの体内の餡子を引っかき回した。
激痛に一気に吐き出された餡子が、正面にいた子れいむに浴びせられた。

「ゆ・・・・・・・・?おねい・・・・・ちゃん・・・・・・・・?」

餡子に黒く染まった視界で、姉である子まりさを見つめる子れいむ。

「ゆげっ!!ゆがぁぁぁ!!いだい・・・ゆぼっっ!!ゆぎぃ!
 ゆぐ、ゆっぎぎぎ・・・ゆぼっ!!ゆげぇっ!!いだ・・・ゆぼっ!!」

子まりさは、ヒン曲がったバナナのように、
グネリグネリと体を曲げてのたうち回る。、
傷口を塞ぐ形になっていた枝がなくなった今、
その口から餡子の嘔吐と、悲鳴の流出を止めるものは何も無い。
その動きに合わせ、大きく開いてしまった背中の傷口からも餡子が飛び散る。

「ゆ゛・・・・?ゆ゛・・・・?ゆ゛・・・・・・・?」

次々に姉の餡子を全身に浴びせかけられながら、
子れいむが呆然と立ち尽くす。

「ゆ゛ぅぅぅぎゃゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・!!!」

延々と続く子れいむの絶叫が響く洞穴の中で、
子まりさの体は、やがて、ビクビクと痙攣するだけになり、
それもやがて完全に停止した。


--------------------------------

「ばりざのおねえぢゃんがぁぁぁぁぁ!?」
「「おにぇぢゃんがぁぁぁぁぁ!?」」

ゆっゆっと呟きながら、姉だったモノを見下ろして
呆然と立ち尽くしたままの子れいむ。
彼女以外の子供達が泣き声を上げている。

「ゆ゛ぅぅぅぅぅ!!
 ごどもがぁぁ!!でいぶのがばいいごどもがぁぁぁ!!!」

母れいむも、ゆっくりできない凄惨な死を迎えた子供に向かって泣き叫ぶ。
その耳に

「くしゅ」

という小さな笑い声が届いた。
呆然とした表情で声のした方向に目を向ける。
そこでは、あの怖いお化けが、母れいむを見つめていた。


「ちんじゃったにぇ」


「・・・・・・・・・ゆ・・・・・・・・・・・・・
 ゆ゛びゃぁぁぁ!!ゆ゛ぎぃや゛ぁぁぁっ!!おばげはじねぇぇ!!
 ごごがらででいげぇぇ!!!
 でいぶのおぢびぢゃんだぢをがえぜぇぇぇ!!!」

目を血走らせ、体をグネグネと曲げ、ボヨンボヨンと飛び跳ね、
半狂乱になって自分のリボンに繋がっている赤まりさを
無我夢中でブンブンと振り回す。
赤まりさの体は洞穴の壁に何度もブチ当たり、あちこちを高速で飛び跳ねる。

チッ!

「!?だじぇぇぇぇぇぇ!?!?」

頬を掠めた赤まりさの体に、三女子まりさが腰を抜かして、悲鳴を上げる。

「ゆぴゃぁぁぁぁ!?」

すぐ目の前に着地し、前髪を掠めて飛んでいった赤まりさに、
四女赤れいむがチョロチョロとちーちーを漏らす。

「やめちぇね!みゃみゃやめちぇにぇぇ!!
 ゆやぁぁ!!ゆっきゅりできにゃいぃぃぃ!?」

六女赤れいむの呼びかけもまったく耳に入らず、暴れ続ける母れいむ。
そんな事をしばらく繰り返し、
母れいむが一際高くジャンプした時にそれは起きた。


ジャララ・・・

お家の天井から突き出している太い木の根、
そこに、赤まりさを繋ぐ鎖がグルグルと絡みついたのだった。

「ゆぐっ!?」

ガクン!と、やって来た衝撃に、母れいむが呻き声を上げる。
母れいむの体は、しっかりと木の根に絡みついた鎖によって
宙吊りにされた状態になっていた。

「ゆあっ!?お、おろしてね!れいむをおろしてね!!」

地面を見下ろしながら、そんな事を言うが、
れいむの願いを叶えられる者はここにはいない。
やがて、

ビリ・・・

という音がれいむの頭上から聞こえる。


「ゆ!?・・・ゆぁぁぁぁ!?やめでねぇ!
 れいむのおりぼんがやぶれぢゃうぅぅぅぅ!!!」

鎖はれいむの赤いリボンにクリップで留められている。
成体のゆっくりの重量を支えるには、
あまりに脆すぎるその布から負荷に耐えきれなくなってゆく。

「やぶれないでぇぇ!おりぼんやぶれだら、ゆっぐじでぎなぃぃぃ!!!」

飾りを失ったり、欠損させたゆっくりは、
仲間のゆっくりから差別され、爪弾きにされる。
そんな様子を何度も見てきたれいむは、ジダバタと暴れるが、
当然ながら、その行為は全くの逆効果だ。

ビリ・・・ビリリリ・・・ビリィッ!!
「ゆ゛ぁぁぁ!!でいぶの おりぼんがぁぁぁ!?」

無情にも赤いリボンの羽根の部分が引き裂かれる。


支えを失ったことで、ガクン!と更にれいむの体が落下する。
だが、まだ地面には着かない。
わずか1センチ程であるが、宙に浮いたままだ。
お兄さんが、リボンが切れた場合の予備として、
母れいむの左右のもみあげに結んでおいた釣り糸によって、
もみあげごと釣り下げられた状態になっていた。

「ゆびぃぃ!?いだいいだいいだいぃ!!
 れいむの ぎゅうとな もみあげさんがぬげぢゃうぅぅぅぅ!?」

まだ母れいむのピンチは終わってはいない。
リボンが破れた上に、きゅーとな(笑)もみあげまで抜けた日には、
仲間のゆっくり達からどんな仕打ちを受けることか。
流石に、リボンの時の教訓から、無闇に暴れるような事はしないが、
どのみち、自力脱出は不可能、
助けが来ることも期待できないこの状況下では、
結果が出るまでの時間が長いか短いかの違いしかない。

1.重量に耐えかねて鎖が切れる。
2.もみあげに結ばれていた釣り糸が切れる、または、すっぽ抜ける。
3.れいむのもみあげが、根本からブチブチィッ♪と
 気持ちの良い音を立てて抜ける。

通常であれば、
そのいずれかの結果で終わったであろう。

だが、今のれいむの頭皮は、雨に濡れたことでフニャフニャにふやけており、
他の何よりも強度的に弱っていた。

ベリィッ!
ボスッ
「ゆぎゃあぁぁぁぁっ!!」

ほぼ同時に、左右のもみあげが、その根本の頭皮ごと抜け、
母れいむは地面に着地した。



「ゆ゛ぎぎぎ・・・・・ゆぅぅ・・・?」

頭部の皮が剥がれた痛みに呻き声を上げ、頭上を見上げる母れいむ。
そこにぶら下がるのは、赤いおリボンの破片と、
れいむのきゅーとなもみあげと、その根本に生えた饅頭皮。

「れ、れいむの・・・もみあげざんがぁ・・・・
 ゆぎっ!あ、あ、あんござんがぁぁっ!
 あんござんでていがないでっ!れいむゆっぐりでぎなぐなるよ!」

頭上を見上げる動きによって、
穴の開いた頭部から、ボロボロと餡子がこぼれ落ちる。
もみあげの根本の皮は、直径10センチほどの大きさで破けている。
これでは、少し這っただけでも、大事な餡子をこぼしてしまう。

「ゆぅぅぅ・・・・・・!」
「「ゆぇぇぇぇん!!おきゃーしゃんがぁぁぁ!!!」」
「ゆっぐ・・・ゆっぐ・・・おきゃあしゃん・・・・」
「ゆ・・・・・・ゆ・・・・・・・・」

母れいむが一度に多くの物を失ったショックにさめざめと泣く。
二匹の赤れいむが、母親の無惨な姿にゆんゆんと泣き声を上げる。
三女の子まりさも、赤ん坊と同じように泣いている。
次女の子れいむは、先程からあらぬ方向を見つめたまま。

その姿を、宙に吊り下げられたままの赤まりさがじっと見つめていた。


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夕方

「きょわいよぉぉ・・・きょわいよぉぉ・・・・・・」
「ゆぇぇん!ゆぇぇん!みゃみゃぁ!きょわいのどっかやっちぇ~!」
「だじぇぇぇぇ・・・・こっちみないでなんだじぇぇぇ・・・」

子供達は、巣の中心から宙に吊り下げられたスケルトン赤まりさから
少しでも逃れようと、洞穴の隅でブルブルと震えていた。

「だずけでぇぇ・・・おねいぢゃぁん・・・・」

次女子れいむも、呆然自失状態から、少し落ち着きを取り戻し、
今は姉妹達と一緒に怯えている。

母れいむ一匹だけは、まともに動くことができないため、
目の前にぶら下がる赤まりさを見ないようにしながら、
ブルブルと震えている。

本当なら、皆、このゆっくりできない巣から逃げ出したい所だが、
外はいまだ雨。水に弱いゆっくりにとって、それは自殺行為である。

「だ、だいじょうぶだよ!れいむのおちびちゃんたち!
 もうすぐよるさんになるからね!
 まっくらになれば、こわいおばけさんもみえなくなるからね!」

母れいむにできることは、
そんな励ましの言葉を子供達にかけることくらい。
勿論、そんな物は今夜一晩の一時凌ぎに過ぎないのだが。

結局、この一家は、食事を取ることすら忘れて、
日が落ちる事だけをひたすら待ち望みながら、
遅々として進まない時間を過ごした。


だが、夜こそがお化けの時間である。


「ゆぅぅぅ・・・やっちょくらくなっちゃよ・・・・・・・
 よるしゃんきゅるのがおちょいよ!ぷゅんぷゅん!
 りぇいむまちくちゃびれ・・・?」

やっと怖いお化けが見えなくなる。
そう思って安堵した四女赤れいむの視界に何かが写る。
何も見えない筈の夜の闇の中で。

ボウッ・・・

暗い闇の中、宙に浮かぶ、緑色にほのかに光るモノ
その緑色の光の中に、顔が浮かんでいた。


黒い餡子の塊。
その中に浮かぶのは・・・・


「ゆっぴゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」

赤れいむの恐怖の絶叫に、他の家族が目を開く。
そして、同じモノを目にする。

「ゆぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!?おばげがまだいるぅぅぅぅ!?!?」
「だっ・・・だっ・・・だじぇっ・・・だじぇっ・・・・」
「ゆびゃぁぁぁん!!おきゃーじゃんのうちょちゅぎぃぃぃぃ!?」
「ゆ゛あ゛あ゛ぁぁぁ?!
 ごべんなざいぃ!!おねいぢゃんごべんなざいぃぃ!!」

夜の暗闇の中にゆっくり達の悲鳴が木霊する。


赤まりさの既に剥がれた塗装の下には、
ところどころ、夜行塗料が塗られており、
暗闇の中に置かれると緑色に光るのだ。
ちなみに、この夜行塗料はそれなりに耐水性もあるので、
母ゆっくりの口の中にいても剥がれることはなかった。
四十八のギミックの三十八番「ゆっくり常夜灯」。


暗闇の中、自らが放つ淡い光に照らされて蠢く五つの影。
赤まりさは、宙からその影が震える様を見、悲鳴を聞きながら考えていた。

このゆっくり達は、あの家族達と一緒だ。
まりしゃを見捨てたゆっくりできない家族達。

ゆっくりできない、おとうしゃん。
ゆっくりできない、おかあしゃん。
ゆっくりできない、いもうちょ。

あの家族達はどうなった?
とってもゆっくりできない目に遭った。
とっても痛くて、とっても苦しい目に遭った。
あの怖いにんげんしゃんの手で。

だったら、この家族は?
そう、あの家族と一緒なのだから、
この家族も一緒の目に遭う。遭うべきだ。

にんげんしゃん?
どこかでまりしゃ達を見てるんだよね?
まりしゃと一緒に、新しいおかあしゃん達にもひどい事、するんだよね?
新しいおかあしゃんにも、新しいおにぇちゃん達にも、
一杯一杯、痛いことしてあげてね。
たくさんたくさん、苦しい事してあげてね。
まりしゃ、ゆっくり待ってるね。


赤まりさは楽しくなった。
自然と、口の形が笑顔の形に歪む。

「くしゅ・・・くしゅくしゅ・・・」
「うふふ・・・うふふ・・・くしゅくしゅ・・・」

笑い声を漏らす、その笑顔の形は、
赤まりさが怖れた、お兄さんの笑顔の形と同じ形をしていた。


「「「「「ゆひぃぃぃぃぃ?!?!?!ぎょわいぃぃぃ!!!」」」」」

突如聞こえ始めた不気味な笑い声に
ガタガタと震えるゆっくり達の頭上で笑い声が絶えることなく続いた。




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最終更新:2015年12月30日 00:57