- ゆっくりいじめ系3253 ゆっくり狩りのみょんに登場するゆっくりが再登場しますが、読んでも精神が汚染されます。
- 独自設定(ガバガバ)があります。
- チート性能のゆっくりたちが登場します。
- なんと、今回は人間が登場しないのです!
- 過去編です
辻斬りと呼ばれるようになったのはいつからだったであろうか。
路地裏で生まれ、初めはただ食料を得るために狩っていただけであった。しかし、食料に余裕が出てくると、”ゆっくりごろし”という行為に対し、何とも言えない高揚感を感じるようになった。
斬って潰してまた斬って。雑魚を潰し、そこそこ動けるやつを斬り、強いやつを求めて斬りかかり、そうこうしているうちに、周囲のゆっくりに顔が知れ渡り、みょんは辻斬りと言われるようになったのだ。
ゆっくりしていないと何度も言われたが、そんなことどうだってよいのだ。
汚らしいゆっくりが切り捨てられ、ゴミと化すのは、とてもそそられるものがある。
―――――そんなことを思い出しながら、みょんは街へ出る。
いつものように獲物を探していると、向こう側から1匹のゆっくりまりさが歩いてきた。
まりさ種はその辺にいっぱいおり、食材としての価値はそんなにない。そして何より、動きが緩慢であるため、みょんにとっては狩りやすい相手であった。
今日は気分が良い。
この前出会ったあのゆっくりのおかげだろうか?あのゆっくりのくれた武器は高かったが素晴らしかった。切れ味もそうだが、何と言ってもあの重さだ。あんなに身軽に動ける武器は初めてだった。――よし、あれでいこう。
そう決めるとみょんは物陰に隠れて、プラスチック製の小型ナイフを構えた。
まずは様子見とばかりに、ゆっくりまりさに近づき、すれ違いざまに切りつける。
するとまりさからは噴水のように餡子が―――――
今日は気分が良い。獲物がほいほい現れるからだろうか。
それともさっきの武器のおかげだろうか。あの武器は、まるで自分の身体の一部かのようによく馴染んだ。
そのせいもあってか、普段よりも手際良く進み、気づけば30匹以上のゆっくりを狩ることができた。
そろそろ帰ろうと思い、みょんは帰路につくことにした。
その時である。
ふと見上げた空から何かが落ちてきた。
それは地面に落ちる前に体勢を整え、こちらに向かって突進してきた。
みょんはそれをひらりと避ける。……なんだこいつは? 見た目はゆっくりれいむに似ているが、サイズが違う。それに、ゆっくりれいむにしては随分と速いようだ。
まぁいい。
こっちには武器がある。みょんは素早く体勢を整え、先程使ったばかりの武器を取り出す。
だが、その刹那――
目の前にいたはずのそれが視界から外れていた。
どこに行ったのかと辺りを見回す。すると、少し離れたところでそれを見つけた。どうやら近くの家の塀の上にいるらしい。
みょんは、相手の身体能力に驚きつつ、その様子をうかがう。相手もみょんを警戒しているようで、すぐに飛びかかってくることはなかった。
先に動いた方が負けるだろうな……。
そんなことを考えていると、突然相手が飛び出してきた。
それを難なく避けたみょんだったが、次の瞬間、相手の行動に驚いた。
なんと、相手はそのままみょんを通り過ぎていったのだ。
一瞬呆気に取られたものの、すぐさま後ろを振り向いた。
するとそこには、今まさに振り下ろされようとしている金属製の刃物があった。
慌てて横に転がりなんとか回避したものの、もう少し遅ければ危なかったかもしれない。……どういうことだ?なぜ金属製の刃物を?
さすがにこれは不味いと感じたみょんは、素早く撤退することとした。幸いにも相手はすぐに追いかけてくることはなく、無事に撤退することができた。
それからというもの、みょんは何度も謎のゆっくりから奇襲を受けることになるのだが、どれもこれもが刃物による攻撃だった。
ある時は果物ナイフ、ある時は包丁、またある時には割れた鉄パイプなど様々であったが、全てに共通していることがあった。それは全て金属の武器、ゆっくりには簡単には手に入らない代物であった。みょんの記憶にある限り、それらを手に入れる方法は1つしかなかった。
つまり――人為的に用意されたものであるということである。
みょんは考えた。これらの武器を用意したのは誰かということを。恐らく人間であろう。それも、ゆっくりに恨みを持っているか愉快犯か
いずれにせよ、危険な存在であることは間違いない。……さて、どうしたものか。
このまま放っておくわけにはいかない。だが、みょんだけでどうにかできる問題でもないだろう。
ここは一旦知り合いに相談するべきだとみょんは判断した。
みょんは路地裏に向かう。路地裏の奥に行くと、一匹のちぇんがいた。
「そこにいるのはみょんなんだねー わかるよー」
このちぇんは、ゆっくりを相手に行商を営んでおり、いろんなところに出没する。商売ポイントを狙って行ったが、ドンピシャだった。素性は不明だが、この手の相談相手にぴったりなのだ。
早速みょんは、これまでの経緯を説明した。
「なるほどなんだねー それはたしかにたいへんだねー 」と緊張感のない行商ちぇん。
「たぶんそれは、ですでいぶなんだねー さいきんこのへんのこうえんをしはいしたらしいねー」
ですでいぶ…そういえばそんな話を聞いたような気がしないでもない。とにかく、厄介なことに変わりはない。
「わかったんだねー ですでいぶのことしってるゆっくりにきいてみるんだねー おかねならだいじょうぶだよー あとばらいでいいんだねー わかるよー」
しっかり貰うところは貰おうとする行商ちぇん。とりあえず、今はそれで十分である。みょんは礼を言い、その場を離れた。
次はゆっくりの集まる公園に向かった。ですでいぶがいる公園とは別のところだ。そこではたくさんのゆっくりが遊んでいた。みょんはその中でちょうど良さげなゆっくりを探す。そして見つけた。公園の隅っこの方で、何やら大声で喋っているゆっくりを発見した。
「だぜだぜだぜ! まりささまのすぺしゃるなけいかくをおしえてやるんだぜ!」
そう言っているのは、ゆっくりまりさだった。
イラつくので、みょんは一発まりさにタックルをし、木の枝を突きつけて、ですでいぶについて聞く。
「ゆぐぅ!? いきなりなにするんだぜ!! おまえはだれなんだぜ?」
まりさは突然の出来事に動揺しつつも、すぐに気を取り直してそう言った。
「ですでいぶ?あいつがどうしたのぜ?」
ペラペラと語り出すまりさ
「あいつはむかしおなじむれにいたのぜ。かりのうまいゆっくりだったのぜ。でもおさともめてついほうされたのぜ」
そして悲しそうに
「まりさはむかしでいぶがすきだったのぜ。でもついほうされてからでいぶはおかしくなったのぜ」
「いまではゆっくりをいためつけてしはいしようとしてるのぜ。べつのこうえんにいるらしいのぜ」
みょんに襲いかかったのもその関係か。
「で、おまえはなにものなんだぜ? ゆっくりにしてはめずらしいかっこうをしてるのぜ。それにそのえものはなんなのかぜ?」
そう言ってまりさが指差したのは、みょんが持っている木刀である。
「まりさにそれをちょうだ・・・まさかおまえ、つじぎっ!?」
まりさの中枢餡に小型の木刀がサクッと突き刺さる
用済みのまりさを捨て、みょんは情報収集を進める
その後、公園中のゆっくりに聞き込みをするも、有力な情報は得られなかった。どうも皆、ですでいぶという
ゆっくりについては、あまり知らないようであった。
仕方がない。みょんは、ゆっくりの死骸だらけになった公園を後にした。
「おかえりなんだねー けっこうししゅうがするねー わかるよー …そんなつめたいめでみないでねー」
帰り際、行商ちぇんと遭遇した。遭遇というよりは、向こうが待ち構えていた、というべきか
「で、なにかじょうほうあったのかなー? まあ、そのかおだとたいしたものはなさそうだけどねー わかるよー」
行商ちぇんはゲス顔で言う。
みょんは淡々と成果を伝える。
「むれをおいだされてからなにかあったんだねー それならちぇんのほうでもいろいろとしらべてみるよー おかねはちゃんともらうけどねー」
こうしてみょんは行商ちぇんと別れた。…さて、明日はどうするか。
翌日、ゆっくりを斬りながら調査を行ったみょんであるが、一向に情報が集まらない。結局夕方になっても成果なしであった。
「きょうもふちょうなんだねー ちぇんはそれなりにじょうほうあつまったんだねー でもさきにおだいがほしいんだねー わかってねー」
代金として、みょんは中枢餡20匹分を支払う。
「とってもおいしそうなんだねー それじゃーじょうほうだねー」
行商ちぇんは満足そうに中枢餡をしまう。
「ですでいぶはむれをついほうされたあと、きゅうにつよくなったんだねー あやしいにんげんがかかわってるみたいだねー」
人間が関与しているのか。これは厄介である。
「でもいまは、にんげんはかかわってないみたいだねー ですでいぶが、ひとゆでぼうそうしてるんだねー わかるよー」
人間がいないのであれば勝機はある。みょんは、ですでいぶを倒す方法を考える。
「ですでいぶは、にんげんのぶきをもってるんだねー そのままではかてないんだねー わかれよー」
そして、行商ちぇんは物欲しそうに語る。
「ちぇんは、ですでいぶのおかざりがほしいんだねー とっておきのぶきをよういするから、おかざりをもらってきてほしいんだねー」
行商ちぇんに利用されている感は否めないが、みょんはその依頼を呑むことにした。
そして2日後…
みょんは、ですでいぶが支配する公園を訪れていた。門番のまりさを一太刀で切り捨て、真正面から公園に突入した。
すると別のまりさが現れ、
「ゆぐぅ! まりさのゆっくりぷれいすにくるなんていいどきょ・・・」
中枢餡を貫いて黙らせる。
更に進むと、ゆっくり達が群がってきた。
「ゆっくりしていってね!」「ゆっくりできないくせにここへくんな」「ゆっくりしろおおおおお!!!」
みょんは、それらのゆっくりを淡々と木刀で叩き潰していく。
「ぎゃあああ!! こいつ、ただものじゃないのぜ!!」
「ゆっくりしてない!!!」「ゆっくりさせてええ!!!」
「やめるのぜ! ここはまりさのゆっくりぷれいすなんだぜ!?」
中枢餡を破壊されたゆっくり達が次々と倒れていく中、まりさが叫ぶ。
「まりさは、ゆっくりをきりまくるみょんのしんゆうになるのぜえええ!!!」
そう叫び、まりさは突進してきた。だが、みょんはまりさに木刀を突き刺した。
まりさは地面に倒れた。
「な、なんで…まりさには、ゆっくりしてるのに… もっ、ゆっ…」
まりさは絶命した。
それから間もなく、幹部ちぇんがやってきた。
「おまえはいったいなにものなんだねー わからないよー」
みょんは、ですでいぶを倒しに来たことのみを告げる。
「だったら、まずはこのちぇんをたおしてからいくんだねー ちぇんがゆっくりさせたげるよー」
そう言うなり、ちぇんは木の棒をこちらに向ける。みょんはそれを容赦なく斬った。
「うごぉぁあッ!!! ちぇんのぼうがあああっ!!」
ちぇんは絶叫する。
「なにをするんだねー!! ゆるさないんだねー!! このごみくずめー!!」
ちぇんは、みょんに向かって飛びかかるが、みょんに真っ二つにされ、公園のゴミと化した。
みょんは、楽々と幹部たちを切り捨て、公園の最奥部まで進んだ。木々が生い茂り、周りが見えにくい環境であったが、ですでいぶの巨体ははっきりと見えた。
ですでいぶの姿が見えた瞬間、刃物がみょん目掛けて飛んできた。みょんは、刃物を避け、ですでいぶに詰め寄る。
プラスチック製の小型ナイフを取り出し、ですでいぶに切りつけるも、軽々避けられる。対するですでいぶは、包丁とカッターナイフの二刀流だ。斬られたら一発でアウトである。だが、みょんは負けない。相手の攻撃を紙一重で避け、カウンターを入れる。間髪入れずに二撃、三撃と攻撃を入れる。
「ゆぐぅ!! つよいんだねー こんなゆっくりできないゆっくりがいたとはおもわなかったよ!」
ですでいぶは傷だらけになりながらも、余裕のある口調で言った。
「でもでいぶは、みんなにゆっくりさせてもらうけんりがあるんだよ!おまえもでいぶをゆっくりさせろお!!」
通常のでいぶよりも巨体であるですでいぶは、迫力のある表情でみょんに怒鳴りつける。
「おばえらをしはいして、でいぶはいっぱいゆっくりするんだあああ!!!」
ですでいぶは、ゆっくりとは思えないスピードでみょんの背後に回り、包丁で切りつける。だが、その一撃をみょんは木刀で受け止めた。そして、そのまま木刀を振り回すと、ですでいぶに当たった。でも、ですでいぶはビクともしない。
「ゆぷぷ!! そんなよわいもので、でいぶをきれるわけがないよ!ばかなの?しぬの?」
ですでいぶは、包丁でみょんを斬り裂いた。
「ゆふぅ…おなかから、ゆっくりできないものがでてくるよ… よかったねえ…」
みょんからは、大量の餡子が流れ出ているように見えたが…
「どおして…ばりざをきるのぜ…」
「ゆゆ!? これはみょんじゃないよ!でいぶをばかにしやがってえええ!!!」
倒れていたのは、みょんのおかざりを被った別のゆっくりであった。ですでいぶは、まりさを踏み潰し、みょんを探す。
「どごにいぎやがったあああ!ゆっくりしないででてこい!」
物凄い剣幕で包丁とカッターナイフを振り回すですでいぶ。すると、背後の木の上から、何者かが襲ってきた。
「ゆぎゃああ!!」
それは、みょんだった。ですでいぶがまりさに気を取られている隙に、木の上に隠れ、機会を窺っていたのだ。
「いだいいい!!おもにでいぶのおかおがいだいいい!!」
ジタバタする、ですでいぶ。強いとはいえ、こうなるとただのゆっくりか。みょんは一瞬そう思ったが、警戒はそのままにする。
「おばえ、でいぶをばがにしてるのかよおお!!」
ですでいぶが叫んだ瞬間、みょんの目の前に、包丁が飛んできた。
みょんはすんでのところでそれを避けたが、そこにですでいぶがカッターで切りつける。みょんは、木刀でこれを受け流し、回転斬りを行う。
しかし、上手く切れない。
「いまのでいぶは、あのときのよわいでいぶじゃないんだああ!!」
そう言って、ですでいぶはみょんに襲いかかる。みょんは一旦距離を取り、相手の出方を伺う。
「おまえは、でいぶのおもちゃなんだあ!! だからでいぶのいうことをきくのがあたりまえなんだよお!!」
ですでいぶは、新たな包丁とカッターで、みょんに攻撃を仕掛けた。
「こんどこそ、じねっ!!」
ですでいぶの攻撃を避けるみょんだったが、次の瞬間には、もうすでに、ですでいぶは目前にいた。
「ざんねんだったねえ」
ですでいぶのタックルがみょんに直撃した。みょんは吹っ飛んだが、なんとか着地し、体勢を整える。
みょんは、口から餡を流しながらも、でいぶを睨みつける。
「でいぶは、でいぶのじゃまをするやつをゆるさない!おさも、ゆっくりできないむれのれんちゅうも、おまえもだ!」
ですでいぶは、みょんに向かって突進する。みょんは、それを木刀で受け止めるが、すぐに押し切られてしまう。
「どおおだ!! でいぶはつよいだろう!! ゆっくりできるゆっくりなんて、でいぶだけでじゅうぶんなんだあ!」
みょんは、何度も木刀を振るも、全て避けられるか、防がれてしまった。
「ゆふぅ…やっぱりおまえは、ばかなゆっくりだよ。ぜんぜんでいぶをきれないもんね!」
みょんは無言を通す。
「もっとでいぶをゆっくりさせろ!このぐず!」今度は、みょんは攻撃を受け止めるのではなく、受け流そうとした。だが、やはり力負けし、みょんは再び吹き飛ばされる。
「おまえもでいぶみたいにゆっくりさせてやるから、おそらのゆっくりぷれいすにいけええ!」
でいぶのカッターが、みょんに迫る。
「…………おそいみょん……」
「ゆひぃ!?」
木刀が、でいぶのカッターを弾き飛ばした。
「どおして…? どぼしてでいぶよりはやくうごけてるのおおお!?」
みょんの反撃が始まる。先ほどよりも速度が速くなったみょんの攻撃に、ですでいぶは防戦寄りになる。それでも、ですでいぶは包丁を振り回し応戦する。
包丁を避け、斬りつけ、タックルを避け、斬りつけ…
何度も繰り返すうちに、ですでいぶの傷は深くなっていくが、それでも致命傷にはならない。
「なんででいぶとおなじようにゆっくりしないの!? でいぶは、でいぶは、こんなにもゆっくりしてるのに!」
ですでいぶが焦りの表情を浮かべる。包丁の振り回し方が洗練さを欠いてきたが、それでも脅威に変わりはない。そして、木陰から鉄パイプを取り出すですでいぶ。先端が削られ、鋭利な状態になっている。
「おばえはでいぶをおこらせた!もうこれはしけいしかないよ!ゆっくりきえてね!!」
振り回された鉄パイプをみょんは避けたが、リーチの長いパイプの先端が顔をかする。顔の表皮がすこし切れ、餡が漏れ始めた。
みょんは舌打ちをすると、さらに後方に下がる。その瞬間、今までみょんがいた場所に、鉄パイプが突き刺さった。
「どうだい!これがでいぶのゆっくりしたわざだよ!! にんげんさんでもつかえない、すーぱーでいぶのみりょくなんだああ!!」
勝ち誇るですでいぶ。だが、みょんの顔を見て、驚愕する。
みょんの口元には、笑みが浮かんでいたのだ。
「またでいぶをばがにしやがってええええ!!!」
怒り狂うですでいぶは、果物ナイフを携え、みょんに飛びかかる。その時だった。
「ゆげぇっ!!」
ですでいぶの身体が後方にブレた。
「なにこいつ……でいぶのうごきについてきて……?」
みょんが投げた石ころが、ですでいぶの頭部に当たったのである。
「ゆぷぷ…そんないしころひとつででいぶはたおせないよ!そろそろおわりにす… ゆ?」
ですでいぶは首(?)を傾げる。ポカンとしていた顔が次第に苦悶の表情に変わる。
「ゆべええええ!!でいぶのおかおがあづいいいい!!!」
激しい痛みにゴロゴロ転がり悶絶するですでいぶ。
「でいぶのながに、どくはいってるよおおお!! おばえ、どごでどくしこんだあああ!!」
実はみょんが投げたのは、石ころではなく、めーりん印の激辛唐辛子の塊であった。行商ちぇんが用意したとっておき。激辛唐辛子は、確実にゆっくりの身体を蝕む。みょんは、この塊をうまくぶつけるタイミングを見計らっていた。額に傷がたくさんついた今であれば、相当に効果を発揮すると考えたのだ。
「まだだ…まだでいぶはたたがえ…」
のそりを起き上がるですでいぶ。だが、やがて力尽き、倒れてしまう。
「まだ…だ…まだゆっぐりしでない…」
「おまえ、けっこうつよかったみょん。こんなにはげしくたたかったのははじめてだったみょん。」
みょんは、ですでいぶに近づくと、
「たのしかったみょん。でも、もうおわりみょん…」
木刀ででいぶの中枢餡を貫いた。
こうして、公園の支配者は倒れたのだった。
みょんの勝利を祝うかのように、小鳥たちが鳴いている。
「あのですでいぶをたおしたんだねー やっぱりすごいだねー」
行商ちぇんが、感心しながらやってきた。戦ってる間は全く気配が感じられなかったが…
「それでおかざりはあるんだねー? これはもらっていくよー わかってねー」
おかざりを入手した行商ちぇんは、みょんに回復用の道具を渡すと、
「そういえば、ぶきがぼろぼろなんだねー そのうちあたらしいものをもってくるんだねー」
と言いながら、どこかに行ってしまった。
みょんは、回復措置を済ますと、公園を後にした。
ですでいぶ亡き後の公園は、ぱちゅりーを筆頭とする群れが再興したが、園内に刃物が発見されたことにより、一斉駆除で壊滅したそうな
駆除の際に、ですでいぶが戦闘をしていた形跡が見つかったが、結局誰が、ですでいぶを仕留めたのかは分からずじまいだったという。
なお、このみょんが、ゆっくりハンターとして活躍することになるのはまだまだ先のお話。
【終】
最終更新:2022年06月04日 01:06