何度でも蘇るさ!
※厨性能ゆっくり注意
私はゆっくりを不老不死にする薬を作り上げたぞ!
この薬をゆっくりにかけるだけであら不思議、どんなに切り刻もうとも元の姿に戻るのだ。
具体的に言うとかけた時の姿を記憶してその状態に強制的に戻す薬だ。
要するに、もしかけた時に足が焼かれていたらもう二度と足は再生しない。
永遠にその姿を維持し続けるのだ。
実は最初はこんな薬を作るつもりはなかった。偶然にもできてしまっただけだ。
本当はゆっくりの欠損した部分を再生させるための薬を作っていたのだが
どんなに実験を繰り返しても失敗作しかできなかった。
あるゆっくりは二目と見れぬ醜い姿に、あるゆっくりは再生する苦痛に精神が崩壊した。
しかしこの薬があれば、もしゆっくりが死ぬようなことが起こっても再生する。
これで飼いゆっくりが不慮の事故で死ぬこともなくなる。
この薬をすぐにでも世に出したいところだが危険があってはいけない。
まずは実験して安全が保障できるものであることを立証しなければ。
早速実験を開始しよう。
ここに一匹のまりさを用意した。ちなみにゆっくりは近所の人たちから買い取っている。
畑荒らしをしたゆっくりもいれば、森でゆっくりしていたゆっくりもいるだろう。
実験体に違いはないのであまり気にはしない。
「ゆっくりしていってね!」
元気があってよろしい。それでは薬をかけてみよう。
「ゆっ!ゆっくりできないよやめてね!」
この状態だと変化が見られない。まず包丁で切ることからはじめる。
まりさのちょうど顔の真ん中に突き刺す。
「ぎゅぎいいいぃぃぃぃ!?」
包丁を抜くとすぐさま傷が塞がり、もう跡も残っていない。
「ゆぐぐぐゆゆっ!いたかったけどもういたくなくなったよ!
さすがまりさだね!ゆっへん!」
次は滅多切りしてみよう。まりさの顔を縦に、横に、斜めに、
とにかく出鱈目に切り裂いていく。目も口も関係ない、全て切り刻む。
「ゆげっいじゃいっだべでっぐあぎゃっれびゅっ」
切ったそばからすぐに再生していく。顔も判別がつかなくなるほど切りつけたはずなのに
何事もなかったかのようだ。
「ゆぐっぼうやべで!どうぢでごんなごどずるどっ!」
次は釘を五本取り出す。それを帽子と頭を縫い付けるようにして差し込む。
「ゆががががががががが」
全部埋め込んだはずの釘が徐々に出てくるのはなんというかとてもシュールだ。
釘が抜けて落ちる。傷口ももちろんなく、帽子も再生している。生まれた瞬間から
備わっているものだから再生も可能なのか。
「ぼうおうぢがえるっ!」
逃げようとするがまわりに落ちている釘を踏んで泣き叫んでいる。悲しきかな餡子脳。
まりさを持ち上げて、次は衝撃を加えてみよう。
「おじさんたすけてくれてありがとう!おそらをとんでるみた~い♪」
泣き顔から笑い顔に変わり、先ほどまでひどい目に合わせていた私に礼を言ってくる。
どこまでアホなのか、今度は少しでも知能の上がる薬でも作ってみようかな。
そんなことを考えながら今度はへらへら笑い出したまりさを床に思いっきり叩きつける。
「ゆぶっ…………!!」
グシャッと床に散らばる餡子や皮、これでもまだ再生できるのだからこの薬はすごい。
まるで某液体金属よろしく、グネグネとあたりに散らばったものが集まりだし、
元通りになった。
「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆっくりしていってね!」
なんかグロテスクな状態からいつも通りの能天気な顔されると不思議な感じだな。
それでは次に用意するものは、と
「まりさになにをしてもむだだよ!ゆっくりこうさんしてね!」
得意げな顔をしてこちらを挑発しているがそんな体にしたのは私なのだから少しも腹が立たない。
むしろその意気で実験の協力をしてもらおう。
そして取り出したものはありす。
「ゆっくりしていってもいいのよ!」
このありす、売り払いにきた人の家をとかいはにこーでぃねーとしたとのこと。
その人が帰宅して自分のるーむめーとにしてやるとか戯けたことを言ったらしい。
全く、ゆっくりはどうして人を恐れないのだろうか。
とかいはこーでぃねーととか価値観の押し付けを迷惑とは考えないところも
ゆっくりらしいといえばゆっくりらしいのだが。
「ありす、ゆっくりしていってね!」
「べ、べつにまりさとゆっくりしたいわけじゃないんだからね!」
今のはツンデレではなく、ただの天邪鬼です。
それではありすを両手で掴んで小刻みに震わす。
「ゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆ」
腕がすごく痛いが我慢して続ける。
「ありすがゆっくりできないよ!やめてあげてね!」
「んほおおおおおおおおお」
こんなもので良いだろう、ありすをまりさの近くに置く。
「まりさああああああすっきりしましょおおおおお」
「やべでええええええぇぇぇぇぇ!」
ありすは性欲が強いゆっくりだから発情させやすい。
それでも俺には重労働で、痛む腕をさすりながらゆっくり二匹を見ている。
まりさも最初は嫌がっていたが徐々にありすにあわせてすりすりし始めた。
「ありすううううぅぅぅぅまりさもうすっきりしちゃうよおおおおぉぉぉぉ」
「いっしょにすっきりしましょうねえええええぇぇぇぇぇぇ」
「「すっきりー!!」」
まりさがにんっしんっして頭から茎が生えてきた。が、逆再生するように
まりさの頭に戻っていった。
どうやら茎を体の一部と認識して元に戻るようだ。
きっと胎生型にんっしんっでも結果は同じだろう。
これだとまりさは二度とにんっしんっすることができないということだ。
「どうしてあかちゃんできないのおおおぉぉぉぉ!!!」
これに驚いたのはありすで、どうやら子供ができないことが不満らしくまたすっきりし始めた。
その後何度も二匹はすっきりしたがまりさがにんっしんっすることはなく、
逆にありすが弱り始めた。
「ぼ…もっど…ずっぎりじだがっだ…」
ありすは見るも無残なしわしわ饅頭になって息絶えた。というかまだすっきりしたかったのか。
まりさはありすの様子に気付くことなく、すっきりした余韻に浸っているのか、
気持ち悪い顔でよだれをたらして笑っている。
「ゆぅへぇへぇぇ」
この直視できない表情をしているまりさを先ほど用意しておいたかなりでかい水槽に入れる。
そして同様に用意しておいた水の入ったバケツをまりさにかける。
「ゆゆゆっ!?おみずさんはゆっくりできないよ!!」
三杯ほど水を入れるとまりさの口に入るかどうかの量になった。
「ゆっそうだよ!おぼうしなんにのればゆっくりできるよ!
さすがまりさはあたまがいいね!」
自画自賛して帽子を逆さにして乗り込むまりさ。だが水の深さが微妙過ぎて、
帽子の天辺部分が引っかかり、バランスがとれずにひっくり返る。
「おぼうじざんどぼぢでゆっぐりじでぐれだいのおおおおぉぉぉ」
しばらく苦戦していたが全て無駄だった。帽子もずぶぬれでぐしゃぐしゃになっていた。
まりさの足はふやけて行動不能になり動けなくなっていた。
「ゆっくりはねるよ!ぴょぼぎゃあああああばりざのあじがあああああああ!!!」
それでも無理に動こうとすれば、ふやけた足が裂けてしまうがそれでもまりさの体は再生し、
の繰り返しを延々とやっていた。
その後もまりさの実験は続いた。
金網の上に乗せて火であぶったが焦げ目がつく程度ですぐに再生するため、
黒ずみにはならない。
れみりゃに食べさせてみたが食べている途中で再生し始めて気持ち悪くなったか、
全て吐き出してざぐや~と泣き叫んでいた。
今度はまりさにタチをやらせたが、れいむに生えた茎になった実を自分の一部と認識するのか、
実がまりさに吸収されていった。これにより増えることはないと分かった。
五日ほど何も食わせずに放置してみたが、死なずに空腹を訴えていた。
何故腹が減るのか聞いてみたら
「たべないとゆっくりできないでしょ?そんなこともわからないの?ばかなの?」
髪を掴んで振り回して気持ち悪くさせて、エレエレさせて吐いた餡子が
口の中に戻っていき、それをまりさが気持ち悪く思ってまた吐きだしてをループさせたときは
笑った。
しばらく実験をしてみて分かったが、この薬を世に出すわけにはいかない。
たしかにこの薬を使えばゆっくりは死ななくなるが、それと同時に処分する方法がないということだ。
試しに死ぬほど食わせてみようと大根十本を与えてみたが、どうやらこいつは満腹に感じないらしく、
まだよこせと要求してきた。
油をかけて炭になるまで燃やしてもこいつは復活した。
硫酸をかけても溶けることはあってもすぐに再生する。
圧力をかけても駄目で、逆に真空にしても駄目だった。
もうこのまりさは死ぬことは許されないのだ。人間ならば心が死ぬまで生きるだけだろうが
ゆっくりとは刹那を楽しむ生き方をする、よって苦痛は感じないだろう。
そして世にこの薬が出回った場合、そのゆっくりは食用にはできないため、食料にはできない。
そして飼い主が処分したくなったときにも処分する方法がないのだ。
私も毒物注射など殺す方法を考えてみたが、毒はおろか薬も受け付けない体で全て無駄だった。
こんなゆっくりが自然に放たれればどんな突然変異を起こすか分かったものではない。
もうこの薬とゆっくりを封印して研究資料も処分しなければならない。
私はゆっくりを甘く見ていたのかもしれない。考えてみればゆっくりはどんな原理で動いているのか分からない
謎物質で今すぐ動かなくなってもおかしくないのに当たり前の存在過ぎて忘れていた。
「ゆっくりしていってね!」
今までずいぶんとひどいことをしてきたが持ち前の餡子脳で綺麗さっぱり忘れているまりさ。
だが今回は殺すことよりも残酷なことをしなければならない。それを実行すればまりさは
永遠にゆっくりすることになる。死ぬことのたとえではなくそのままの意味で何もできない状態で放置され、
朽ちることも腐ることもできないまま、ゆっくりするだけの存在になってもらう。
さすがに躊躇われるがこんな化け物染みたものがこの世にあるだけでも安心することができない。
といってもこの世から消す方法など持ち合わせてないから、私は永遠に安心することはないだろう。
「まりさ、この中はとってもゆっくりできるぞ」
「まりさはゆっくりしたいよ!ゆっくりいれてね!」
まりさをゆっくりの形をした鉄の入れ物に入れる。その中には無数の棘がびっしりついている。
「いだい!いだいよおおおおぉぉぉぉ!!」
「その中でずっとゆっくりするといい」
「まっで!じめないでえええぇぇぇだじでよおおぉぉぉぉ!!!」
助けを求めるまりさを無視して観音開きの蓋を閉める。その蓋にも棘がある。
これで暴れたりすることもできずに動くこともできないだろう。
「ゆぎゃああああぁぁあぁぁぁぁぁ!!!」
突貫で作った『ゆっくり用アイアンメイデン』に鎖を何重にも巻きつけて
コンクリで固めて裏山に埋めた。
あとはあのまりさが永久に掘り起こされないこととあの薬を
他の人が作り上げないことを祈るのみだ。
さあ、また薬の開発に戻るか♪
終
あとがき
ゆっくりを死なせず虐待したいよ!
→ゆっくりもこうがいるが虐められないよ!
→スタンダート型を不死にすればいいんじゃね?
そしたらよくわからないものになりました。
死にたくはないけど不死にもなりたくないなぁ
『オマケ』でした。
最終更新:2022年04月17日 00:08