ゆっくりいじめ小ネタ404 王様とゆっくり

小ネタ 王様とゆっくり







王は欲深かった。王は暴君として国民から恐れられていた。
王は贅沢を好み、重税のために国民は苦しんでいた。
臣下達は王の我儘に振り回され、王の機嫌を損ねまいと必死だった。
大臣も戦々恐々としていた臣下の一人だった。
「陛下、お呼びでしょうか。」
「大臣よ、その方は朕に足りぬものは何だと思う?」
王は大臣に尋ねた。そこで大臣は、一計を案じ答えた。
「恐れ多いながらも申し上げます、陛下には“ゆっくり”が足りません。」
「朕はどうすれば“ゆっくり”を手に入れられるのか?」
王は大臣に尋ねた。
「“ゆっくり”とはゆっくりと呼ばれる饅頭が持っています・・・」

王の前に一匹のゆっくりれいむが連れてこられた。
「ゆ?おじさんはゆっくりできるひと?」
れいむは王に尋ねた。
「無礼な饅頭め。貴様、朕を誰と心得ておる?」
王は顔を真っ赤にして剣を抜こうとしたが、大臣になだめられた。
「我が君、どうか抑えて下さい。彼奴の申すことに耳を傾けてやってください。」
剣を収めた王はれいむを見下ろしながら言った。
「朕はこの国の王なるぞ。ゆっくりできておらぬ訳がない。」
「でもぜんぜんゆっくりできてないね。」
れいむはきっぱりと答えた。
王は怒り、再び剣を抜こうとしたが、大臣によって再び押しとどめられた。
大臣になだめられたが、怒りは中々収まらなかった。
「朕はゆっくりしておるぞよ。その方の願いを何なりと叶えてやろう。」
「ゆゆっ!なられいむにあまあまをもってきてね!」
ゆっくりはまず甘味を要求した。
王は国一番のパティシエに極上の材料を用いたケーキを作らせた。
「ゆっくりしすぎだよ!むーしゃむーしゃむーしゃ・・・とってもしあわせー!!」
れいむは満足そうだった。
だが、王は不機嫌そうだった。
「れいむはあかちゃんがほしいよ!ゆっくりしたまりさをつれてきてね!!」
王は国中の森という森から所謂“美ゆっくり”と呼ばれるまりさを探しだした。
「ゆゅ!とってもゆっくりしたまりさだね!すーりすーりすーり・・・」
「れいむもとってもゆっくりしてるよ!すーりすーりすーり・・・」
しばらくすると二匹はみるみる紅潮していき、小刻みに震え始めた。
「「・・・・ゅゅゅゆゆゅゆゅゅゅゅゅゅゅゆ・・・・すっきりー!!」」
王は呆気に取られて二匹の饅頭を見ていた。

するとれいむの頭から蔓が生えてきて、やがて数匹のゆっくりれいむとまりさが実った。
「ゆゆー・・・とってもゆっくりしたあかちゃんだねー♪」
れいむは感慨深そうに頭上の子供たちを眺めている。
王はこの上なく気分悪そうにれいむとまりさを眺めていた。
「れいむがこれからしゅっさんするんだよ!おじさんはさっさと“しゅっさんいわい”をよういしてね!!」
まりさは王に出産祝いを要求した。
王は国一番の職人に作らせた饅頭を送ってやった。
まだ生まれてもいないのに二匹は饅頭を食べて満腹になるや寝はじめた。
やがてれいむから赤ゆっくりが生まれた。
「「「ゆっきゅぃちていっちぇにぇ!!!」」」
「「ゆっくりしていってね!!!」」
れいむとまりさは満足そうに赤ゆっくりとすりすりしていた。
王はいよいよ不快極まりなかった。
その時、赤まりさの一匹が王に言った。
「ここはまりしゃたちにょゆっきゅりぷれいしゅだきゃら、おじしゃんはさっさとでちぇいっちぇにぇ!!」
「「「でちぇいっちぇにぇ!!!」」」
他の赤ゆっくり達もまりさに続いて王に対して出ていくよう要求した。
「ここはれいむたちのゆっくりぷれいすなんだよ!!」
「ゆっくりできないおじさんはまりさたちのおうちからさっさとでていってね!!」
あろうことか、散々世話してやった二匹も王に対しておうち宣言をした。
王はこの時何かを悟った。自分が手に入れようとしている物を目の前の饅頭は持っている。
だが王はこの愚かしい物を目の当たりにし、何でも欲さんとする気が消え失せた。
王はれいむ達を直ちに火炙りの刑にした。
「やめてね!ひさんはゆっくりできないよ!!」
「「「やめちぇにぇ!じぇんじぇんゆっきゅぃちてにゃいよ・・・!!ゆぎぃぃぃ・・・!!」」」
「あかちゃんにひどいことしないで・・・ゆぎゃあああ!あじゅいいいいい!!!」
ゆっくりは縛り上げられ、文字通り灰になるまで焼きつくされたという。
「「「もっど・・・ゆっぐりじだがっだ・・・・」」」
刑場には餡子が焦げる匂いが漂っていた。

その後、王は贅沢三昧をピタリと止め、質素倹約に勤しんだ。
臣下達の言うことにも良く耳を貸すようになり、善政を敷くよう心がけた。
そして、王は国中のゆっくりを狩るようお触れを出した。
ゆっくりの被害に苦しんでいた国民は大いに感謝し、いつしか王は名君として国民に敬愛されたという。






Fin
思いつきで書いてみたら思いの外短めに。
それにしても、昔話調に書くのは無理がありました・・・


過去作品



男と一家
きめぇ丸の恩返し 丙・丁
ゆっくりハザード 永遠亭の怪
楽園の終焉
感染拡大
内から侵食
ゆっくりの逃避行 丙・丁




by同志ゆっくり小町

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最終更新:2009年03月26日 22:31
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