ゆっくりいじめ小ネタ506 水上まりさの群れ

「本日は我が会の活動にて作成したこのゆっくり用帽子を、早速ゆっくりまりさちゃん達にかぶってもらおうと思います。」
ある晴れた日の朝の川原。
既に定年退職を迎えているであろう老人や、暇を持て余していると思しき主婦達が集まってゆっくりまりさを探している。
彼らの手には本物と見紛うほどよくできたゆっくりまりさ帽、町内のクラブで作ったそれをまりさ達にかぶせようというのだろう。

「ゆっくりしていってね!!」
「はい、ゆっくりしていってね。」
優しそうなお爺さんはそういうとまりさの帽子をヒョイと取り上げる。
「ゆっ!?まりさのおぼうしかえしてね!それはだいじなものだよ!」
「それは悪いことをしたね。はい、返すよ」
そう言いつつ後ろ手に回した手で持ってきた偽帽子とすり替え、まりさの頭に乗せてやる。
まりさは一度帽子を取られたことで警戒してしまったのだろう、帽子が少し綺麗になっていることにも気付かずにピョンピョン跳ねながら去っていった。
そんな光景が川原のあちこちで繰り返されていく。

お昼を回る頃には全ての帽子を配り終え、彼らの手元には薄汚れた帽子が大量に残っていた。
それを彼らは大きな袋に詰めて持ち帰ってしまった。
まりさ達は自分の帽子がすり替えられていることに気付くことなく、人間が帰ったことによって日常に戻っていった。


大量のゆっくりまりさが河に自慢のおぼうしを浮かべ、その上に乗っていく。
この川原にいたのは全員が水上まりさ。
いつからか水上まりさばかりがこの川原に集まりだし、今では水上まりさだけで構成された群れとなっていた。
毎日のように水上へ繰り出してゆっくりするのが彼女達の日常だった。
皆一斉に帽子に乗り、流れに身を任せる。
ぷかー。と、ゆっくりまったり水上を漂っていた。
が、しばらくすると
「ゆっ!?なんだかおぼうしがつめたいぜ?」
「ゆげぇ!おぼうしさん、なんでぬれてるんだぜ???」
「ゆゆ…ぼうしさんのそこがふにゃふにゃになってきたんだぜ…」
「どぼじでおぼうじやぶれ…ガボッゴボ…」
本来耐水性に優れているはずのまりさの帽子だが、今朝彼らがすり替えた物は水に弱かったらしい。
水に浮かべた帽子の底から徐々にふやけていき、しまいには完全に破れ、乗っているまりさを水中に叩き込む。
「いやじゃあぁぁぁぁ!まりさのおぼうじいぃぃぃぃ!!」
「ゆぇ~ん!!みゃみゃ、たしゅけちぇよー!!」
「ゴブッガボガボ…ブクブクブク」
「りくにもどれb(ビリッ)ブクブクブク…」

いつも使っているはずの帽子が突然ふやけて沈みだす。
陸に戻れば助かると分かっていても、下手に動けば水を吸ってふやけた帽子の底が破れるので動けない。
この理不尽な状況に、水上まりさの群れはパニックに陥った。
「ぱぱー!いまたすけるんだぜ!(ボッチャーン)」家族を助けようとして自ら水に飛び込むまりさがいた。
「どぼじで…けさのにんげんのせいかあぁぁぁぁぁ!!!」偶然真相に辿り着くまりさがいた。
「そっちのぼうしをよこすんだぜ!(グラッ…バッシャーン)」隣にいたまりさの帽子を奪って助かろうとするまりさがいた。
「でいぶうぅぅぅぅぅ~!!!」最期に愛する物の名を呼ぶまりさがいた。


「はい皆さん、お疲れ様でした~。皆さんが作ったお帽子、とってもよくできていたのでまりさちゃん達気付いてくれませんでしたね~(苦笑)。次はれいむちゃんのおリボン作って、配ってあげましょうね。」
彼らは町のサークル、和紙細工愛好会。
現在は和紙でゆっくりグッズを作って、町のゆっくり達に配って回っている。
ゆっくりの装飾品は人間のそれと似たような見た目であり小さいので手習いとして作るには最適なのだ。
しかも作品をゆっくりに配れば、これまで身に着けていた装飾品は不要になるため回収してペットショップに売ることである程度資金を回収できる。

ただ彼らは知らなかったのだ。
あのまりさの群れが水上まりさだったこと。
先月ありすに配った和紙製のカチューシャは跳ねた泥や水滴によってみるみるうちに崩れ、飾りの無いありすが大量に生産され仲間から迫害されていること。
飾りが売っているからと杜撰な飾りの管理をする飼い主が増え、不幸なゆっくりが増えていること。
少し調べれば分かるようなことばかりだったが、彼らはゆっくりに興味が無かった。
彼らは今日も趣味の和紙細工を作る。

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最終更新:2009年05月30日 23:54
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