調べてみようと思ったいきさつ
微細穴加工の調査をしていて、ある工具メーカーさんから「ボールペンのペン先は切削加工だそうですよ」という話を聞いた。
何でも、ものすごい数物なのに、厳しい精密さが要求されるので成形ではできず、削り出すのだとか。
それには日本製の普通の工作機械では対応できず、スイス製の特殊な機械を利用するのだという。
何でも、ものすごい数物なのに、厳しい精密さが要求されるので成形ではできず、削り出すのだとか。
それには日本製の普通の工作機械では対応できず、スイス製の特殊な機械を利用するのだという。
確かに、粘性のある特殊なインクを使ってなめらかな書き味を、しかも様々なニーズに合わせて達成するのは非常に難しい課題だろうと思う。同じようにボールも相当にややこしい課題を持っていそうだ。しかも、デリバリーも含めて全部で100円未満で売れるようにしないといけない。製品単価は消費財の中でも相当に安い部類に入るが、参入障壁は相当に高いのではないか。
ということは、ひょっとすると国際競争力が強い分野かもしれない。もしそうだとすると、「安価で昔からある馴染みの日用品 → アジアへ移転」 という図式的理解をただす一つのストーリーになるかもしれない。
というわけで、ちょっとボールペンについて調べてみることにする。(05/03/15(火), 15:57:58)
ということは、ひょっとすると国際競争力が強い分野かもしれない。もしそうだとすると、「安価で昔からある馴染みの日用品 → アジアへ移転」 という図式的理解をただす一つのストーリーになるかもしれない。
というわけで、ちょっとボールペンについて調べてみることにする。(05/03/15(火), 15:57:58)
- 追記
考えてみれば、「技術が強い分野は日本に残る」というもう一つのステレオタイプを補強するだけの話かなあという気もしてきた。それに、「なぜ日本に居続けるのか?」と「その会社の技術がすごい」というのは本来は無関係の話でもあるのだが。
目次
1. 用語
インクタンク:ボールペンの場合は、インクを貯めている細いパイプのことらしい。
コレクター:直液式筆記具のインクタンクからインクを漏らさない様にしている部品。内の圧力を調整している。
チップ:ペン先のこと。ボールとボールホルダーを合わせたもの。
ボールホルダー(ホルダー):
コレクター:直液式筆記具のインクタンクからインクを漏らさない様にしている部品。内の圧力を調整している。
チップ:ペン先のこと。ボールとボールホルダーを合わせたもの。
ボールホルダー(ホルダー):
資料
ZEBRA :: お客様相談室 :: ボールペンのしくみ:http://zebra.zebra.co.jp/ball1.html
三菱鉛筆 技術を知る 技術マトリックスで見る:http://www.mpuni.co.jp/jinji/tech/matrix.html
三菱鉛筆 技術を知る 技術マトリックスで見る:http://www.mpuni.co.jp/jinji/tech/matrix.html
2. 市場
3. ボールペンの輸出入
ボールペンのペン先が容易に作れない(技術的な参入障壁が高い)のであれば、日本はひょっとするとこの製品では大きな出超になっているのではないか。
これを確かめるには、ペン先に関する貿易統計が必要だが、ペン先だけで貿易されることは限られるだろうから、ペン先がくっついたもの、つまりボールペンの貿易も考慮しないといけない。
ボールペンは他の文具同様、価格幅がきわめて大きく、また差別化も著しい。それにものすごく書き味が良くて感動するようなものもあれば、何かの景品に付いてきて全然書けないものもある。
ということは、同じボールペンやペン先というくくりであっても、その中で相当に輸出入がある可能性もある。例えば低級品はアジアから、中級品は国産で、高級品はヨーロッパから、とか。こんなふうに貿易構造が多層になっていると、実数(本数)で調べても金額で調べてもなかなか実態はわかりにくいが、ひとまずペン先とペン先が付いていると思われる品物について調べてみることにする。
これを確かめるには、ペン先に関する貿易統計が必要だが、ペン先だけで貿易されることは限られるだろうから、ペン先がくっついたもの、つまりボールペンの貿易も考慮しないといけない。
ボールペンは他の文具同様、価格幅がきわめて大きく、また差別化も著しい。それにものすごく書き味が良くて感動するようなものもあれば、何かの景品に付いてきて全然書けないものもある。
ということは、同じボールペンやペン先というくくりであっても、その中で相当に輸出入がある可能性もある。例えば低級品はアジアから、中級品は国産で、高級品はヨーロッパから、とか。こんなふうに貿易構造が多層になっていると、実数(本数)で調べても金額で調べてもなかなか実態はわかりにくいが、ひとまずペン先とペン先が付いていると思われる品物について調べてみることにする。
輸出統計品目表におけるボールペンの取り扱い(輸出入で番号が異なる場合がある)
第20部「雑品」の第96類「雑品」。「雑品」か…。しかも雑品中の雑品。ちと悲しいような。
- ボールペンには輸入関税が掛けられている。
05/03/15現在で、9608.10.090(「ボールペン」のうち「2 その他のもの」)に対しては、「基本」「WTO協定」共に、「6%又は1.51円/本のうちいずれか高い税率」となっている。
※「その他」とあるが、「その他」でないものは、「1 軸又はキャップに貴金属、これを張り若しくはめつきした金属、貴石、半貴石、真珠、さんご、ぞうげ又はべつこうを使用したもの」。なんかすごそうなペンだな…。まあ「その他」を考えればいいということで。
※「その他」とあるが、「その他」でないものは、「1 軸又はキャップに貴金属、これを張り若しくはめつきした金属、貴石、半貴石、真珠、さんご、ぞうげ又はべつこうを使用したもの」。なんかすごそうなペンだな…。まあ「その他」を考えればいいということで。
- ボールペン用中芯にも関税がある。
05/03/15現在で、「6%又は0.60円/本のうちいずれか高い税率」とのこと。
※輸出先にも輸入制限があるかもしれないので、輸入関税だけでどういう言えない。もっとも、WTO加盟国向けであれば同一関税ではあるが、この場合には為替レートの問題がある。
3-A. ボールペンの統計品目番号
9608.10.010「1 軸又はキャップに貴金属、これを張り若しくはめつきした金属、貴石、半貴石、真珠、さんご、ぞうげ又はべつこうを使用したもの」
9608.10.090「2 その他のもの」
9608.10.100「油性ボールペン」
9608.10.900「その他のもの」、
9608.50.000「第9608.10号から第9608.40号までの二以上の号の物品をセットにしたもの
9608.60.000「ボールペン用中しん(ポイント及びインク貯蔵部から成るものに限る。)」
9608.10.090「2 その他のもの」
9608.10.100「油性ボールペン」
9608.10.900「その他のもの」、
9608.50.000「第9608.10号から第9608.40号までの二以上の号の物品をセットにしたもの
9608.60.000「ボールペン用中しん(ポイント及びインク貯蔵部から成るものに限る。)」
※「第9608.10号から第9608.40号までの二以上の号の物品」に該当するもの:ボールペン、フェルトペンなどマーカー、万年筆、シャープペンシル。
※9608.91.000は「ペン先及びニブポイント」となっており、この「ペン先」にボールペンのペン先も含まれる可能性があるが、ニブポイントとは万年筆のペン先のことであるので、ここでは取り上げない。
なお、ニブポイントについては、こんなページがあって面白い。→「ミクロの世界」http://members.jcom.home.ne.jp/fullhalter/micro01.html
※9608.91.000は「ペン先及びニブポイント」となっており、この「ペン先」にボールペンのペン先も含まれる可能性があるが、ニブポイントとは万年筆のペン先のことであるので、ここでは取り上げない。
なお、ニブポイントについては、こんなページがあって面白い。→「ミクロの世界」http://members.jcom.home.ne.jp/fullhalter/micro01.html
資料
財務省貿易統計:http://www.customs.go.jp/toukei/info/
統計品目番号:
「輸出統計品目表」(輸出の場合)http://www.customs.go.jp/yusyutu/2005/data/96r.htm
「実行関税率表2005年版」(輸入の場合)http://www.customs.go.jp/tariff/2005/data2005/96.htm
統計品目番号:
「輸出統計品目表」(輸出の場合)http://www.customs.go.jp/yusyutu/2005/data/96r.htm
「実行関税率表2005年版」(輸入の場合)http://www.customs.go.jp/tariff/2005/data2005/96.htm
4. ボールペンの歴史
5. ペン先の製造技術
ペン先の拡大写真 →松定プレシジョン株式会社
http://www.matsusada.co.jp/product/precity/mz/appl2/index.html
http://www.matsusada.co.jp/product/precity/mz/appl2/index.html
5-1. ペン先(チップ)全体
ペン先の製造工程
どうも完全自動化機械で量産しているようだ。(三菱鉛筆、ぺんてる)
これは考えてみれば当たり前で、同じものを大量に作っており、かつ精密な加工が必要で、おまけに売価がきわめて低いとなれば、専用自動機を導入することになるのは想像に難くない。
製造工程が完全自動化されているということは、言い換えると、工程が外部の人間にはわかりにくいということだ。
ああ、やっぱり一度工場を見学させてもらいたいなあ。
ああ、やっぱり一度工場を見学させてもらいたいなあ。
ペン先の素材:ステンレス。耐腐食性、耐摩耗性に優れ、またボールの飛び出しがない。(固いということだろう)
ペン先の図面→テイボー株式会社 http://www.teibow.co.jp/qanda.htm
ペン先の図面→テイボー株式会社 http://www.teibow.co.jp/qanda.htm
ペン先の加工機:専用の多工程自動機があるらしい。
機械式腕時計部品と同様の精密加工機。(ゼブラ)
切削や塑性加工などたくさんの工程を持つ特殊な加工機。(三菱鉛筆)
機械式腕時計部品と同様の精密加工機。(ゼブラ)
切削や塑性加工などたくさんの工程を持つ特殊な加工機。(三菱鉛筆)
ボールとボール保持部の間隔:?
ボールの保持はチップの先をカシメて行うらしい。
ステンレス鋼 → 加工硬化しやすく難削材
切削加工の他、塑性加工も使われているらしい。
三菱鉛筆は自動筆記選別装置を自社開発し、製造工程に導入している。
ボールがペン先の軌跡に追従するように無秩序に回転することが必要なため。
※?ボールの保持の仕方によって、回転に引っかかりがでやすくなる部分があるということだろうか?
ボールがペン先の軌跡に追従するように無秩序に回転することが必要なため。
※?ボールの保持の仕方によって、回転に引っかかりがでやすくなる部分があるということだろうか?
5-2. ボール
ボールの素材:超硬金属とセラミックス
ボール径:0.5mm、0.7mm、1.0mmがある
ボール径:0.5mm、0.7mm、1.0mmがある
要求される性能:
耐磨耗性に富むこと → 書き味の維持
ボールフォルダーを磨耗させない → インク漏れの原因
表面にある程度のポア(ピンホール)が必要 → インキがボールに乗ることで文字が滑らかに書ける
耐腐食性に富むこと ← インクが金属腐食性を持つ
耐磨耗性に富むこと → 書き味の維持
ボールフォルダーを磨耗させない → インク漏れの原因
表面にある程度のポア(ピンホール)が必要 → インキがボールに乗ることで文字が滑らかに書ける
耐腐食性に富むこと ← インクが金属腐食性を持つ
セラミックス
利点:耐磨耗性、耐腐食性が高い。表面に多数の微細なへこみが存在。
技術上のポイント:研磨速度、研磨圧、研磨材の条件
利点:耐磨耗性、耐腐食性が高い。表面に多数の微細なへこみが存在。
技術上のポイント:研磨速度、研磨圧、研磨材の条件
5-3. インク
- ボール回転の潤滑剤としての役割も担う
- インクの顔料がインク中で示す沈降や凝集などの不安定挙動を制御するために顔料微粒子を分散する技術
- チキソトロビー特性を持ったインク(三菱鉛筆“SigNo”)
まず、筆記を開始するとペン先のボールが回転しインクにずり応力が与えられます。すると、高粘度であったインクは低粘度化し、従来の水性ボールペンのような“なめらか”な書き味となります。また、紙面 に転写されたインクは、元の粘度の高いゲル状に戻ろうとするため、“にじまない”、すっきりとした描線になるのです。
(チキソトロピーとは撹拌したり、振動させるとゲルからゾルに変化し、放置するとまたゲルに戻る現象を指す。)
資料
ボールペンの仕組み:
ZEBRA :: お客様相談室 :: ボールペンのしくみ:http://zebra.zebra.co.jp/ball1.html
三菱鉛筆 技術を知る 技術マトリックスで見る:http://www.mpuni.co.jp/jinji/tech/matrix.html
ペン先の素材、図面、ボールの素材、ボール径:
製品紹介(テイボー株式会社):http://www.teibow.co.jp/seihin.htm#xxx4
Q&A(テイボー株式会社):http://www.teibow.co.jp/qanda.htm
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三菱鉛筆 技術を知る 技術マトリックスで見る:http://www.mpuni.co.jp/jinji/tech/matrix.html
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セラミックスボール:
京セラ|製品情報|ファインセラミック|MAGAZINE|株式会社ツバキ・ナカシマ様事例:http://www.kyocera.co.jp/prdct/fc/news/html/news_05.html
京セラ|製品情報|ファインセラミック|MAGAZINE|株式会社ツバキ・ナカシマ様事例:http://www.kyocera.co.jp/prdct/fc/news/html/news_05.html
6. ボールペンの中芯全体に関するその他の技術
- 飛行機の低圧下でインクが噴き出さない工夫(三菱鉛筆の航空機対応機構)
- 通気構造キャップ:インクは乾かないが通気性は確保(子供がキャップを飲み込んだ時の窒息防止)
- 強度設計:曲げや落下衝撃も耐えられるように。
- 自動組立機(三菱鉛筆は自社開発)
- インク製造工程の無人管理システム
- 総合的制御システム:個々の製造設備を相互にリンク
- コレクター(インクタンク内部品)が毛細管力を持つように細く深い溝を成形する技術。
高精度な金型製作と射出成形が重要。
樹脂表面の改質処理 → インク漏れ品質を向上。
樹脂表面の改質処理 → インク漏れ品質を向上。
資料
ボールペンの仕組み:
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ペン先の素材、図面、ボールの素材、ボール径:
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ペン先の素材、図面、ボールの素材、ボール径:
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セラミックスボール:
京セラ|製品情報|ファインセラミック|MAGAZINE|株式会社ツバキ・ナカシマ様事例:http://www.kyocera.co.jp/prdct/fc/news/html/news_05.html
京セラ|製品情報|ファインセラミック|MAGAZINE|株式会社ツバキ・ナカシマ様事例:http://www.kyocera.co.jp/prdct/fc/news/html/news_05.html
7. 国内メーカーと分業
7-1. ボールペンメーカー
三菱鉛筆株式会社:業界第1位らしい。
2003年度売上444億4600万円のうち、49.9%がボールペン(水性、ゲルインクなど)。
1977年アメリカ進出(ボールペンかどうかは不明)
現在、海外に11カ所の製造・販売拠点を展開
国内と輸出の構成比
2002年度の販売金額:国内55.0%、輸出は45.0%。
2003年度の販売金額:国内56.3%、輸出は43.7%。
輸出額・比率は増加傾向?やや頭打ちか?。
水性ボールペン「ユニボール」の需要が大きい。北米市場ではトップを占める(自社商品内で?市場シェア?)。
ほかのヒット商品:直液式水性ボールペン「ユニボール・アイ」、水性ゲルインクボールペン「ユニボールシグノ」など。
2003年度売上444億4600万円のうち、49.9%がボールペン(水性、ゲルインクなど)。
1977年アメリカ進出(ボールペンかどうかは不明)
現在、海外に11カ所の製造・販売拠点を展開
国内と輸出の構成比
2002年度の販売金額:国内55.0%、輸出は45.0%。
2003年度の販売金額:国内56.3%、輸出は43.7%。
輸出額・比率は増加傾向?やや頭打ちか?。
水性ボールペン「ユニボール」の需要が大きい。北米市場ではトップを占める(自社商品内で?市場シェア?)。
ほかのヒット商品:直液式水性ボールペン「ユニボール・アイ」、水性ゲルインクボールペン「ユニボールシグノ」など。
7-2. ペン先関連の部品企業や加工企業など
ペン先製造企業
テイボー株式会社
フェルトペンやマーカーのペン先の製造企業だが、ボールペンのペン先も製造している。
フェルトペンやマーカーのペン先の製造企業だが、ボールペンのペン先も製造している。
ボールメーカー
株式会社ツバキ・ナカシマ
京セラと共同でファインセラミック球を開発。
1939年1月設立。売上高251億9千万円(2000年度実績)。精密球、精密加工球、メディア球を始めとする鋼球事業、精密ボールねじ及びボールウェイを生産する精機事業、送風機、一般産業機械の製造販売を手がける。関連会社を含め国内に5工場、海外では米国5工場、メキシコ1工場、ハンガリー1工場を有するワールドワイドカンパニー。
京セラと共同でファインセラミック球を開発。
1939年1月設立。売上高251億9千万円(2000年度実績)。精密球、精密加工球、メディア球を始めとする鋼球事業、精密ボールねじ及びボールウェイを生産する精機事業、送風機、一般産業機械の製造販売を手がける。関連会社を含め国内に5工場、海外では米国5工場、メキシコ1工場、ハンガリー1工場を有するワールドワイドカンパニー。
1973年 ファインセラミック球の研究開発を開始?
1977年 京都セラミックが素球(研磨前のファインセラミック球)を開発、ツバキ・ナカシマが研磨を担当。これがボールペンメーカーに採用され、最初のファインセラミックス球を採用したボールペンとなる。
当時の開発担当者:常務取締役 鋼球副事業部長 西北一到氏(肩書きは京セラによる取材当時(2002/11))
1977年 京都セラミックが素球(研磨前のファインセラミック球)を開発、ツバキ・ナカシマが研磨を担当。これがボールペンメーカーに採用され、最初のファインセラミックス球を採用したボールペンとなる。
当時の開発担当者:常務取締役 鋼球副事業部長 西北一到氏(肩書きは京セラによる取材当時(2002/11))
資料
三菱鉛筆 会社を知る 三菱鉛筆の強み:http://www.mpuni.co.jp/jinji/company/tsuyomi.html
京セラ|製品情報|ファインセラミック|MAGAZINE|株式会社ツバキ・ナカシマ様事例:http://www.kyocera.co.jp/prdct/fc/news/html/news_05.html
8. 海外のボールペンメーカー
考えてみれば、ボールペン専業メーカーというのはほとんど考えられないので、どうしても筆記具メーカーということになるが、そうすると無数になると思われる。
そこで、ここではペン先または中芯を製造していると思われる企業だけを取り上げる。
そこで、ここではペン先または中芯を製造していると思われる企業だけを取り上げる。
●カランダッシュ (CARAN d'ACHE)
(スイス)
高級筆記具メーカーらしい。社名はロシア語で『鉛筆』の意味。1924年創業。アーノルド・シュバイツァーがスイスジュネーブの倒産した鉛筆会社を買収し創業したとか。
ボールペンの替え芯を作っているらしい。
(スイス)
高級筆記具メーカーらしい。社名はロシア語で『鉛筆』の意味。1924年創業。アーノルド・シュバイツァーがスイスジュネーブの倒産した鉛筆会社を買収し創業したとか。
ボールペンの替え芯を作っているらしい。
資料
9. 文献
ボールペンのペン先について記述がある出版物はそれほど多くはないだろうと思われるので、関連しそうだと思われる文献も含めて挙げておく。ただし、未読・既読を問わず挙げるので、それぞれの文献にどのような記述があるかなどは一切保証しないことに留意されたい。