僕の帰りを待つ恋人へ
この手紙をもって僕の絵描きとしての最後の仕事とする。
まず、僕の死を知らせるために、その黒猫に手紙を託した。
以下に、その黒猫についての愚見を述べる。
街角で猫を見かけた際、第一選択はあくまで無視であるという考えは今も変わらない。
しかしながら、現実には僕自身の場合がそうであるように、発見した時点で自分と重なって見え、放っておけなくなる症例がしばしば見受けられる。
その場から立ち去るには、情を捨て去り、自分一人で絵を書き続ける覚悟が必要となるが、残念ながら未だ満足のいく成果には至っていない。
これからの君の夢を叶えることは、君の強い部分の発展にかかっている。
僕は、君が自分の夢を叶えられる数少ない人であると信じている。
能力を持った者には、幸福を正しく手にする責務がある。
君にはその黒猫を育ててもらいたい。
遠くない未来に、君が僕なんかより素晴らしい人と幸せになれることを信じている。
ひいては、その黒猫を、僕の形見として大事にして欲しい。
名はHoryNight―聖なる夜―なり。
なお、自ら絵描きの第一線にある者が夢半ばで倒れ、貧困の飢えで死すことを心より恥じる。
夢を見すぎた あなたの元恋人
----------------
この手紙を届ければいいのか、絵描き。
あんたは俺だけ描いた、手紙は受け取った。
今山道だ、雪が降ってきた。
(子供へ)誰だ、君は? あっちへ行きたまえ! 用は無い、出ていきたまえッ!
今どのへんなんだ? 絵描きの故郷はまだかッ!
僕の生き方は間違ってなかったよ……
この日のために産まれてきたんだろう… どこまでも走るよッ!
大切にしてくれてたのか……
優しさも温もりも全て詰め込んで呼んでくれてたんだな?
これで僕の傷の痛みも平気だ……
絵描きの恋人さん、あなたにもう少ししたら手紙が届きますよ。
ええ… あと数キロですからね…
絵描き、一言ぐらい祝いの言葉を…… 罵声ではない…… 僕しかHoryNightはいないんだ……
手紙は… 恋人の家が…
見つけた・・・ この家だ・・・
絵描き・・・
----------------
何が悪いの…
あの人は夢を叶えようとしたのよ
絵を描きたかっただけなの何が悪いの!
グスン…グスン…
まだ手遅れなわけじゃない、すぐに病院につれていかないと
黒猫だから暴力を浴びせるとはどういうことなの
命の前には…命の前には何人も平等ではないの!
グスン…グスン…
猫さん…ありがとう、聖なる騎士さん…
この手紙をもって僕の絵描きとしての最後の仕事とする。
まず、僕の死を知らせるために、その黒猫に手紙を託した。
以下に、その黒猫についての愚見を述べる。
街角で猫を見かけた際、第一選択はあくまで無視であるという考えは今も変わらない。
しかしながら、現実には僕自身の場合がそうであるように、発見した時点で自分と重なって見え、放っておけなくなる症例がしばしば見受けられる。
その場から立ち去るには、情を捨て去り、自分一人で絵を書き続ける覚悟が必要となるが、残念ながら未だ満足のいく成果には至っていない。
これからの君の夢を叶えることは、君の強い部分の発展にかかっている。
僕は、君が自分の夢を叶えられる数少ない人であると信じている。
能力を持った者には、幸福を正しく手にする責務がある。
君にはその黒猫を育ててもらいたい。
遠くない未来に、君が僕なんかより素晴らしい人と幸せになれることを信じている。
ひいては、その黒猫を、僕の形見として大事にして欲しい。
名はHoryNight―聖なる夜―なり。
なお、自ら絵描きの第一線にある者が夢半ばで倒れ、貧困の飢えで死すことを心より恥じる。
夢を見すぎた あなたの元恋人
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この手紙を届ければいいのか、絵描き。
あんたは俺だけ描いた、手紙は受け取った。
今山道だ、雪が降ってきた。
(子供へ)誰だ、君は? あっちへ行きたまえ! 用は無い、出ていきたまえッ!
今どのへんなんだ? 絵描きの故郷はまだかッ!
僕の生き方は間違ってなかったよ……
この日のために産まれてきたんだろう… どこまでも走るよッ!
大切にしてくれてたのか……
優しさも温もりも全て詰め込んで呼んでくれてたんだな?
これで僕の傷の痛みも平気だ……
絵描きの恋人さん、あなたにもう少ししたら手紙が届きますよ。
ええ… あと数キロですからね…
絵描き、一言ぐらい祝いの言葉を…… 罵声ではない…… 僕しかHoryNightはいないんだ……
手紙は… 恋人の家が…
見つけた・・・ この家だ・・・
絵描き・・・
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何が悪いの…
あの人は夢を叶えようとしたのよ
絵を描きたかっただけなの何が悪いの!
グスン…グスン…
まだ手遅れなわけじゃない、すぐに病院につれていかないと
黒猫だから暴力を浴びせるとはどういうことなの
命の前には…命の前には何人も平等ではないの!
グスン…グスン…
猫さん…ありがとう、聖なる騎士さん…