幼い頃、交通事故に遭遇。
その結果、両親を亡くすも自らはオーヴァードとして覚醒することで、一人だけ生き残ることとなり、UGNへと引き取られた。
幼い頃よりオーヴァードで教育を受けた為、性質はチルドレンに近い。
しかし、幼いとはいえ己の過去を割り切れる程、紫苑は強くはなかった。
日を重ねるごとに、心が凍っていく。死んでいく。
そんな彼女を見かねた保護者が、レネゲイトへの親和性があると保護されていた動物たちと引き合わせた所、奇妙な程、その動物たちに懐かれた。
そして、そんな動物達にこそ、紫苑は心を開けた。
こうして、彼女は心の拠り所を見つけ。それと同時に、身を守る力も手に入れた。
力が安定し始めた頃、彼女はこう考えた。
「自分はこの子たちのお陰で乗り切れた。まだ、救いはあったのだと知らされた。でも、そうではない人は?」
故に、彼女は手を差し伸べていくことを決めた。
力に戸惑っているものを。自棄にならないようにと、手を差し伸べていくことを。
これが、彼女の行動基準。
外見はこざっぱりとした、健康的に笑う少女。
話し方は丁寧で、しっかりとしたタイプ。
UGNの命令には忠実ではあるのだが、関わる人の気持ちを重視するきらいがあり、時折無視して突っ走ることも。
過去の自分の経験から、誰かの心を掬い上げることができるようになりたい、との願望がある。
しかし、同時に余計なお世話だ、と断じられても仕方がないことだと思っており、どう動くかを悩むことも。
戦う際は、オルクスとしての領域調整による地の利と、自らの親友と断言して憚らない三匹の犬の力を借りて戦う。
その的確に追い込んでいく様からコードネームがつけられた。
実際のところ、精神的にも打たれ弱く、脆い。
しかし、脆く、柔らかいからこそゆっくりと傷を受け止められる。
任務では無理することもあるが、根は優しい普通の子。