テバイ


  • ヘロドトスの記述によれば、テバイはペルシア戦争の際、ペルシア軍に寝返り
   積極的に協力していたという。

  • オウィディウス『変身物語』巻二~巻三に、ユピテルにさらわれたエウロペを探し出すよう
   命じられたアゲノルの息子カドモスとその子孫が作り上げた都市であるとする。
   旅の途中で訪れた泉で軍神マルスの大蛇と遭遇し、これを退治した場所に都市を築いたという。
   また、この蛇の歯を地面に投じたところ、その歯が人の形に変わってテバイ建国を助けた、と記す。



  • ソポクレス『アンティゴネ』などによれば、テバイには七つの門があったという。
   オイディプスの子ポリュネイケスエテオクレスが争った際、
   ポリュネイケスと共にテバイに攻め寄せたアルゴス軍は部隊を七つに分けてそれぞれの門を攻めたが、
   すべて敗走している。

  • ヘロドトス『歴史』巻五などに言及があるように、テバイには「イスメノスのアポロン」の神殿があり、
   この地のアポロン信仰は非常に古い事で知られている。
   ヘロドトスはこの神殿で、三つの鼎(かなえ)にカドモス文字が刻まれているのを見たと記している。


  • テバイのアクロポリスをカドメイアと言う。カドモスにちなんだ名。
   南北700m、東西300~400mの、中央部が亀甲状に盛り上がった長円形の丘陵で、
   全体が城砦を成していたとか。


   唯一のギリシャのポリスにあたる。


      参考文献

『古代ギリシア 11の都市が語る歴史』ポール・カートリッジ
『変身物語』オウィディウス
『ギリシア神話』アポロドーロス
『歴史(中)』ヘロドトス
『アレクサンドロス大王東征記(上)』アッリアノス


最終更新:2015年11月17日 16:44