鵜飼の項目も参照



  • 大きく分けて、川鵜と海鵜がいる。
 日本の鵜飼では、川鵜は「渡り」をしないため体力が弱いと言われ、用いられないとか。

  • 貪食である事から、西洋では貪欲・虚栄心の象徴。英名コーモラントcormorantは
   「大食漢」の意味にもなるとか。

  • 中国では、ウは口から雛を吐き出すという俗説があり、妊婦がこの鳥を食うのを凶とする。
   ただし同時に、この鳥の羽は安産のお守りともされたという。
   古代日本でも、ウが魚を吐き出す事から安産の効能を見たようで、
   日本神話のウガヤフキアエズの出生譚にウの羽で作った産屋が登場する。
   江戸時代にも妊婦のお守りに使われたとか。


  • 古来、鵜飼では刻んだカメをウの餌にしていたようで、
『平家物語』巻六「祇園女御」の段に
「桂の鵜飼が鵜の餌にせんとて、亀をとつてころさんとしけるを……」とある。
また『梁塵秘抄』にも
「鵜飼はいとほしや 万劫年経る亀殺し
 また鵜の首を結ひ 現世はかくてもありぬべし
 後生わが身をいかにせん」
がある。


 七尾湾で捕えた海鵜を祭神大己貴大神にささげ放ち、その挙動で翌年の豊凶を占うとか。


      参考文献

『世界大博物図鑑 鳥類』荒俣宏
『新編日本古典文学全集 神楽歌・催馬楽・梁塵秘抄・閑吟集』
『長良川鵜飼習俗調査報告書』岐阜市教育委員会 H19年3月刊



最終更新:2015年07月03日 16:25