仮面ライダーゼイン

登録日:2023/10/22 Sun 07:34:35
更新日:2024/04/29 Mon 17:16:26NEW!
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ゼイン!


……変身。


ゼインライズ!


Justice! Judgement! Seigi! ゼイン!!

Salvation of humankind.


仮面ライダーゼインとは、東映特撮ファンクラブ(TTFC)で配信中の仮面ライダーシリーズのクロスオーバー作品『仮面ライダーアウトサイダーズ』に登場する仮面ライダーである。



【概要】

善意の集合体である超知能「ゼイン」を宿した仮面ライダー。
全ての悪を根絶するために、全ての正義のライダー……つまり歴代主役ライダーや、その仲間である仮面ライダーの力を行使できる。
その誕生には、ゼインによって一つになった世界における多くの人物が関わっている。
また、変身のためには「適合者」と呼ばれる、このライダーシステムに合致する変身者が必要。
ちなみに変身時に流れる音声の英文を意訳すると「人類の救済」となる。

変身プロセスはプログライズキーを起動すると変身者の背後に円形のワームホールが現れた後、
ゼインドライバーへの装填と共にそれらが重なって変身者を包み、集まって来た白いパーツがスーツとアーマーを形成する事で完了する。

外見は白を基調に金のラインが入り、マントを翻したヒーロー・聖騎士・救世主然としたものだが、「完全な」正義や「完全な」善悪の区別に対して否定的な仮面ライダーシリーズにおいては逆に異端とも言える。
悪意の人工知能であるアークが変身する仮面ライダーアークゼロとはちょうど対極になるようなデザインだが、目元には仮面ライダー伝統の涙型のラインがあり、必殺技発動時にこれが輝く様子は「仮面の裏で泣いている」ようにも見える。
一方でマスクに施された金のラインをよく見ると全体がニッコリ笑顔を象っており、ある種の狂気を感じさせる。

現在の適合者は桜井侑斗
ただし仮面ライダー電王』本編の彼ではなく、「滅亡迅雷.netが人類の悪意を監視する使命を放棄し、ゼインが顕現しなかったために人類が暴走した地獄の未来」から来た別人である。
また、完成に当たっては最低でも『仮面ライダー剣』『電王』『仮面ライダーディケイド』『仮面ライダーゼロワン』の技術が用いられているため*1、歴代初の設定も世界観もバラバラな別作品同士の技術を統合して作られたライダーシステムとなっている。

システムのベースは『ゼロワン』におけるプログライズキー運用システムであり、ここに『ディケイド』のアタックライドや仮面ライダーゼロノスの設計思想を取り込む事で拡張を図り、
さらにカードの生成にはライダーカードをベースに、ラウズカードによるアンデッドの封印と能力の行使に関わる技術が用いられている。
ただし、アークが予測したようにリスクもあるようで、ライダーシステムを収めたアタッシュケースには「Be very careful with this system. Have the potential to lead to dangerous situations.(危機的状況に繋がる恐れあり。取り扱い要注意)」と書かれている。

後述するゼインカードの仕様からも読み取れるが、ゼイン自体が元々レジェンドライダーの力を「人類の管理による悪意根絶」に用いるべく集めていた=レジェンド達を半ば騙して協力させたという経緯を考えれば、
ライダーシステムとしての本質は「それぞれの信念や矜持、誇りを持って戦ったレジェンドライダー達の力を“正義”の名の下に使い捨てる」という「仮面ライダー」の看板に泥を塗るようなものであり、
ブレンはこれを以てゼインをダークライダー達を駒として使っていた「無」の同類とみなし、「不快で傲慢で許し難い…!」「個の想いを大切にする私の主が、一番憎む真の邪悪だ……!」と断じている。


【「善意」という害悪】


ここまで、ご苦労様です。あとは私が裁きを下しましょう。

お前は……!?

“ゼイン”。この次元の……救世主です。


『仮面ライダーゲンムズ スマートブレインと1000%のクライシス』で初めてその存在が確認されたゼインは、アークとは逆に「善意の集合体」というべき超知能のAIなのだが、
復活したアークの意志が導き出した予測によれば「どんな些細な悪意だろうと決して許容せず徹底的に排除し、結果的にその善意によって世界を滅亡させる」という代物の模様。
そもそも悪意を排除するという行動は、言い換えればかつてエスシンクネットの面々に抱いた「悪意に対する悪意」であり、根本的には同じものである。

俗な例で言うと悪事を働いた、あるいは過ちを犯した誰かに対して償う事も悔い改める事も許さず、罵倒し攻撃し破滅させようと、あるいはそうなればいいと思った事はアニヲタ諸兄諸姉にも一度はあるだろう。
ゼインはそれを自身の基準によって「悪」と判断した者に対して行うのである。

『ゼロワン』TV本編では猛威を振るうアークに対抗するために「善意」がキーワードとなったが、いみじくもかつて滅亡迅雷.netが「行き過ぎた正義は脅威でしかない」と自分達の身を以て示したように、善意であろうと行き過ぎれば結局はアークと同じ事になるのだと証明されてしまった。
そもそもゼインの場合、善意は善意でも飛電或人イズのような「誰かを信じるための意志」ではなく、「押し付けの善意」という悪意と変わらない方向性で動いているのだから至極当然の理であろう。

『スマートブレインと1000%のクライシス』のその後を描く『アウトサイダーズ』では、かつてアークの悪意が善意によって打ち倒されたのとは逆に、ゼインの行き過ぎた善意に対抗するべく、大なり小なり悪意の力が不可欠な事態に迫られた。
これに伴って天津垓の手で復活したアークや同じく彼の手でヒューマギアとして復活した檀黎斗に加え、
同じくゼインを脅威とみなした財団Xによりアークオルフェノクや閉ざされていたミラーワールド及び仮面ライダーオーディン*2デザスト(ブロンズドライブという不完全な形ではあるが)蛮野天十郎など、様々な悪の怪人や王道から外れたライダー達が招集・復活する状況に置かれている。

しかし、一方でアウトサイダー達を危険視する西馬ニコや、故あろうと悪意に再び加担する事を拒否したなどゼインに与する勢力も少なからず存在しており、
徐々にだが『ゼロワン』TV本編でも描かれた「善意vs悪意」の構図がより大規模に、しかもよりタチの悪い形で再燃しつつある。
ちなみにep.2ではアークの意志が一時的に滅をハッキングして再びアークゼロに変身しているが、上述の通り仮面ライダーの力を得たデザストに撃退されている。

また滅が語ったところによれば、上述した内容は財団Xにおける分析であり、ゼインの目的は「全ての悪を根絶するために仮面ライダーの世界を一つにする」というものだという。
滅やニコがゼインに協力しているのはこれに賛同したためであるが、その本質はアークよりもタチが悪い独善の塊。
自身を「この次元の救世主」と名乗る高慢な性格で、冷徹さについてはどっこいどっこいである。
人工知能としてはアーク以上に性能が高く*3、ヒューマギアどころかゼインドライバーを介して人間すら支配できる。
また「善意」が根幹にあるためか、ある意味アーク以上に目的の遂行に容赦がないのも特徴。

「ゼインに動いてもらうしかない」というニコの発言から当初は「自発的には動かない」ものと思われていたが、実際には明確な自我・自意識を備えており、さらにアーク同様独自の目的を遂行するために水面下で行動していた。
その目的は全ての物質を制御する事で人類の悪意を消し去る事───つまりはライダーシステムにも使われている『仮面ライダークロニクル』を介して人類を管理し(種としての人類は事実上絶滅する)、以て悪意の根絶を遂行するという本末転倒極まるものであり、
橘朔也を始めとする協力者を介してレジェンドライダーの力を集めていたのはそれが理由であった*4
結論から言えば滅やニコが聞かされていた目的はあくまで一側面に過ぎず、アークの予測は的中していた事になる。

ep.4では仮面ライダーとして本格的に動き出し、「悪意を消し去る」方法として『仮面ライダークロニクル』をデジタルカードゲーム化して一般開放し、そのシステムを応用して人類に干渉する計画を始動している。
「ゼインが現れなかった地獄の未来」から来たという侑斗はともかく、『剣』本編での戦いを経ているはずの橘もまたこれらの内実を知った上で協力しているが、この辺りは今のところ謎に包まれている。
「地獄の未来」を回避するためにゼインに賭けた可能性もあるが、恐らく最終的な目標が人類滅亡と実質イコールである事までは知らなかった、あるいは伏せられていた可能性がある。
仮にそうだった場合、黒幕によって利用されていた1名を除いて「橘を騙して利用した」というこれまでにも多々見られた特大の死亡フラグがゼインに成立してしまっているのだが。


【装備】

  • ゼインドライバー
仮面ライダーゼインに変身するためのベルト。
ベースになっているのはジョージ・狩崎が開発したプログライズキー対応型のベルトで、ニコが幻夢コーポレーションの筆頭株主権限でリブートした『仮面ライダークロニクル』の全データをインストールして起動した。
変身にはプログライズキーを使用するが、後述するゼインカードを使用する事も可能。
なお、滅亡迅雷フォースライザーやサイクロンライザー、ザイアサウザンドライバーと同じく装填後のキーが完全に露出する構造になっている。
一方でゼイン以外のキーには対応していないこと、キー側に認証機能があることを考えると、絶滅ドライバーなどと同じくアーク型ライダーシステムが基礎になっていると思われる。

  • ゼインプログライズキー(仮称)
変身に使用するプログライズキーで、現時点では正式名称は不明*5
ベースカラーは白と金で、アメイジングコーカサスプログライズキーやトリケラトプスゼツメライズキーと同形状の自動認証型となっている。
また表面には「KAMEN RIDER ZEIN」と記されている他、展開後のライダモデル投影部にはレジェンドライダープログライズキーと同じくゼインの姿が直接描かれている。

  • ゼインカード
必殺技発動時に使用されるカード。
仮面ライダーディケイド仮面ライダーディエンドが用いるライダーカードのデータを基に、橘がラウズカードの技術を応用して開発した。
このため、裏面のライダーズクレストがゼインのもので統一されている点を除けば、カードのデザインやレイアウトはライダーカードそのものであり、「KAMEN RIDE」の表記も健在。
歴代の“正義”の仮面ライダーの力が本人達の同意の下で登録されており、これをゼインドライバーで読み込む事で対応するライダーの必殺技が使用可能。
ただし、一度使ったカードはシュレッダー機構で裁断されるため、二度と使えなくなる。
このため、何らかの方法で補充しなければ戦う度に使える技が減っていくというジレンマを抱えているが、図らずもこれは変身するごとにゼロノスカードが消滅し、それに伴って桜井侑斗に関する記憶が他者の中から消えていくゼロノスのシステムと酷似している。


【必殺技】

  • フリーズ
ライダーシステムの大本に『仮面ライダークロニクル』のデータが用いられているためか、仮面ライダークロノスが用いた「ポーズ」と同じ機能が使用可能。
こちらはゲームエリア内に留まらないが、あくまで動きだけを止めるものであり、相手の意識が停止する事はない。

  • ジャスティスオーダー

○○(ライダー名)!

執行!

ジャスティスオーダー!

ゼインカードをドライバーに装填して読み込ませた後、プログライズキーを押し込む事で発動。
読み込んだカードに応じた各ライダーの必殺技を放つが、原典のものと比べて高出力で発動している節がある。

ハイパークリティカルスパーキング

ハイパー!クリティカールスパーキーング!!

仮面ライダーエグゼイド ムテキゲーマーのカードで発動。
オリジナルと同じく、超高速のショートワープからの打撃技で応酬する。

刃王クロス星烈斬


刃王必殺リード!

既読十聖剣!

刃王必殺読破!

刃王クロス星烈斬!

仮面ライダークロスセイバーのカードで発動。
実体化した刃王剣十聖刃で十聖剣を召喚し、自動追尾でのオールレンジ攻撃を仕掛けた後に針山の如く串刺しにして爆破するという、オリジナルより凶悪な技になっている*6

フォーカード


♠K! ♥K! ♦K! ♣K! ♠A!

フォーカード!

仮面ライダーブレイド キングフォームのカードで発動。
重醒剣キングラウザーとラウズカード、ギルドラウズカードを召喚し、カテゴリー6と♠K「EVOLUTION」を使用した本家と異なりカテゴリーKの「EVOLUTION」4枚と♠A「CHANGE」をラウズした後、出現した光のゲート5枚を潜り抜けて一刀両断する。
この時召喚されるラウズカードはデータではなく実体であり、この技の発動後に放棄された♦K「EVOLUTION」をギャレンが拾ってキングフォームに変身している。


【余談】

  • 名前の由来は「善意」から。



ここまで、ご苦労様です。あとは私が追記・修正を下しましょう。

お前は……!?

“ゼイン”。このWikiの……救世主です。


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最終更新:2024年04月29日 17:16

*1 関係者も含めれば『仮面ライダーエグゼイド』『仮面ライダーリバイス』も含む。

*2 これが間接的に浅倉威/仮面ライダー王蛇の戦線復帰及びサバイブ化にも繋がった。

*3 そもそもの話として、機械やAIは後継機種ほど優れていくモノになっていくのは当たり前の事である。

*4 ゼインの宿るドライバーは『仮面ライダークロニクル』の全データがインストールされている=『ライダークロニクル』のサーバーとして機能するため、これを利用する意図だと思われる。

*5 SPシンボル部の色と形状から、ゼツメライズキーではないと思われる。

*6 クロスセイバー本人もこのタイプで発動した事はあるが、無効化されたり相手が巨大化していたりしていたため、この時ほどのダメージは与えられていない。