第六の学級裁判

≪30日目≫

俺たちは朝早くから食堂に集まっていた。
もしここからの脱出を選択するつもりなら、裁判は今日の午後から始める予定だ。
まずは全員の意志を確認しなくてはならない。

全員が黙っている。
俺たちは、ここから出たいのか残りたいのか。
俺たちは、ここから出るべきなのか残るべきなのか。


……俺はどちらを選ぶ?
↓3

出る
少なくとも苗木や九頭龍を犠牲にすることはできない

善吉「俺は出たい。少なくとも苗木や九頭龍を犠牲にすることはできない」

苗木「ぼくの立場からはあまり強く言えないけど……ボクは少なくともここで停滞することが希望だとは思えない」

桑田「俺も出るぜ! 今日を過ぎたら朝日奈ちゃんや弐大の復活の可能性すらなくなっちまうんだろ? だったら少しでも全員生還の可能性があるほうを選ぶに決まってるっしょ!」

むくろ「私も盾子ちゃんをもっと絶望させてあげたいから……」

九頭龍「全員生還できなきゃ意味がねえ。俺も終わらせるぜ」

七海「きっととても難しいことだけど、きっとみんななら大丈夫だって思える気がするな」

話し合いは案外あっさりと終わった。
全員が「出る」という結論を出したのだ。

苗木「……裁判は午後からだね。最後の時間なんだ。……ゆっくり過ごそう」

善吉「ああ」

苗木「僕たちは希望を見失わない。前に進むんだ。……みんなのためにも」

善吉「ああ!」


午前中はみんなと最後の時間を過ごしつつ、第6の裁判について話し合った……



もうすぐ時計の針が12をさす。
俺たちは裁判所へ向かった。

善吉(……安心院は奇跡に頼るなと言っていた。俺ができること……俺にとっての勝ち……ハッピーエンド。俺は……)

ほんの少しの不安とともに、俺はエレベーターに乗った。



≪言弾一覧≫
【箱庭プログラム】新世界プログラムをもとにしてめだかが作り直したもの。
新世界プログラムが被験者の過去のデータをもとにアバタ―を制作し終了時にデータを上書きするものだとすると
私の箱庭プログラムは被験者の意識そのものをデータ化し脳とデータを共有させるシミュレーター。
こちらのデータの消滅は意識そのものの死ともいえる。初めから死んでいる者は帰るべき体がないのでどうあがいても消去されてしまう。
箱庭プログラムでは短い間隔で上書き保存のようなものがされている。
不慮の事態が起きても変化したデータを失わないためではないかと七海は予想している。

【超高校級の生徒会長】善吉は「お前ら箱庭学園の生徒はめだかちゃんに頼りすぎだ」と箱庭学園生を批判し「めだかちゃんに勝とうよ」と演説した。
黒神めだかは「私は見知らぬ他人のために生まれてきた」と演説した。
結果人吉善吉は前生徒会長黒神めだかに勝ち、箱庭学園100代目生徒会長に当選した。
今までの自分を否定され、めだかは生きる意味を教えてくれと善吉に聞いた。
しかし善吉は「それは自分で考えろ。みんなはもうお前のことを他人だとは思っていない」と言い、「超高校級の生徒会長」になった。

【愚行権】人吉善吉の保有スキル。主人公補正を否定するスキル。
【完成】黒神めだかの異常性。あらゆる才能や欠点を会得し本来の使用者以上に十全に使いこなすスキル。伝言ゲーム並みの情報で再現可能。
過負荷さえも使いこなしたが超高校級の絶望だけは完成させないようにと接触を避けていたとか。

【喜界島の証言】めだかは善吉が死んだときどんなにすごくてもめだかちゃんはただの普通の女の子。
だから、普通に遊んだりするし、普通に悲しんだりする。

【江迎の証言】めだかは「愛」のために動いていない。もっと違った自分だったら、と後悔しているのではないかと予測している。
【苗木の証言】苗木は本当にすべて黒幕のせいなのかと悩んでいる。
【真黒の証言】今のめだかは「見知らぬ他人のために生まれてきた黒神めだか」を演じている。
【箱庭プログラムのデータ】箱庭プログラムは巨大な容量を持っている。
現在は初日からすべてのデータの痕跡があるが、30日目が終わると
ちょうど最初の殺人が起こった日にちのデータ領域に上書きされ始めるので、復元は不可能になる。
上書きされないようにするためには、30日目までにプログラムを終了させなければならない。

【コロシアイ学園生活計画について】希望ヶ峰学園の生き残りである第78期生立を閉じ込めてコロシアイをさせる。
超高校級の絶望である江ノ島盾子が考案した計画である。
しかしこのコロシアイは絶望を生むだけではなく、希望を生み、成長を促す。
私はこれを利用することにした。 過去の例を参考にしてこれを計画した。
そしてここには2種類のものがいる。望んで参加したものと、勝手に選ばれたものだ。

【未来機関】未来機関は黒神グループを中心に世界の有力者や有能なものを中心として作られた反絶望組織。
黒神めだかがトップを務め、めだかの関与した事件では死亡者が必ずゼロになるほど完璧な結末を迎えるらしい。組織には黒神めだか信者が大勢いるという……

【人吉の体の状態】人吉の体は、真黒の知っている人吉の筋肉の質・量ともに大きく劣っていた。名瀬の記憶回復薬を打っても効果がなかった。
【第一回コロシアイ学園生活の結末】江ノ島盾子は苗木を身代わりにしようとしたが、それを人吉が防ぎ、心中した。
【善吉とめだかの関係性】異常性を研究する病院の託児所で善吉とめだかはであった。
「みんなを幸せにするために生まれてきたんだよ」。その言葉をきっかけに黒神めだかは黒神めだかになった。
生徒会長選挙の際、人吉がめだかを負かしたことで人吉はめだかの「特別」になった。

【突入組】突入組の介入には順番があった。苗木・朝日奈・九頭龍が最初に飛び込み、名瀬と球磨川と不知火が追いかけた。
突入組の存在はそもそもイレギュラーのようなもので、日向や未来機関の一部の人間によって成功した奇跡のようなもの。
黒神めだかがこれを予測していたのかどうかはわからないが、突入組への対応は異常に手早かった。

【黒神めだかのプログラム内の権限】めだかの権限はほぼゼロに等しく、人吉たちと何ら変わらない。
古賀は正々堂々と勝負したいからではないかと予想している。

【NPC組について】NPC組が現実へ復活するのは、データが足りなさ過ぎてほぼ不可能。奇跡でも起きない限り助からない。
【安心院の証言】善吉の蘇生は安心院にすら不可能だった。愚行権と絶望の相乗効果があったからか
この世界線がそういうせかいだからか、とにかく不可能だった。

【安心院の説教】奇跡を前提に行動することは責任と決断からの逃避でしかない。現実を受け止めて、その上で判断しなければならない。
【安心院のプレゼント箱】ハッピーエンドを迎える覚悟ができたらあけてもいいらしい。
【めだかの証言】めだかは人吉に期待している。人吉が死んでから第6の裁判の日のためだけに生きてきたと言っても過言ではないそうだ。


≪スキル一覧≫

【七光】学級裁判時のミス時のダメージが1/2になる。
【詭弁】発言力の最大値が1つ増加
【アルゴリズム】発言ウィークポイントが3個以内になる。


使用しますか?
↓1

全部使う







第6の学級裁判



開廷






めだかちゃんは持っていた扇子を大きな音を立てて閉じた。

めだか「さて、貴様らはどんな結論を出した? 言ってみるがよい!」

善吉「まだ結論は出てねえよ」

めだか「……む」

善吉「それをこれから話し合う。だからこその学級裁判だ」

めだか「なるほどな」



何について話そう?
↓2

とりあえずこのプログラムについて

善吉「まずはこのプログラムについて話し合うぞ」

桑田「えっと、箱……なんだったっけ」

めだか「箱庭プログラムだ」

桑田「そうそうそれ!」

九頭龍「ふつう忘れるか……?」

七海「それじゃあ話し合ってみよう」


≪ノンストップ議論を開始します≫


苗木「箱庭プログラムは【新世界プログラムをもとにしたもの】のはずだ」

むくろ「でも結構違うところがあるんだよね……」

七海「えっと、新世界プログラムが卒業時にデータを上書きされるのに対して、箱庭プログラムは【定期的に上書き保存されてる】んだよね」

苗木「突入組が脳死しちゃってるのはそのせいだね」

桑田「突入組に対してそんなリスクを【あらかじめ用意しておく】なんて、なんつうやつだよ……」

九頭龍「そのための定期的な上書き保存か……」

七海「だからこそ復元もむずかしいんだよね」

めだか「……」



善吉(いや、そうじゃないきがするぜ……)
論破しろ!
↓2

【あらかじめ用意しておく】を【突入組】で論破

善吉「それは違うぜ!」


善吉「定期的な上書き保存は、突入組に対するリスクなんかじゃないんじゃねーか?」

桑田「はあ? なんでだよ。だってそのせいで今あいつらは脳死状態なんだろ」

善吉「いや、突入組の脳死はきっと二次災害みたいなもんなんだ。なあ苗木、お前らがプログラム内に突入できたのって日向とかいう人たちのおかげなんだよな」

苗木「そうだよ。日向君たちがたまたま箱庭プログラムを発見して、なんとか突入することに成功したんだ」

善吉「そのたまたまってのがポイントなんだ。そもそも箱庭プログラムは厳重に隠されていたらしいし、苗木たちがそれを知ったのも、突入に成功したのも奇跡みたいなことだった。めだかちゃんにとってはイレギュラーだった可能性が高い!」

むくろ「……」

九頭龍「……その可能性が高そうだな」

桑田「じゃあなんでこんなシステムにしたんだよ!? もとになった新世界プログラムとやらからわざわざ仕様を変更した意味は……」

七海「……きっと別の目的があったんじゃないかな。たとえば私たちの変化を記録しておきたかったとか……」

めだか「半分正解だな」

善吉「めだかちゃん!」

めだか「だが、記録しておきたかったのは貴様らのデータだけではないぞ?」

善吉「どういう意味だ……?」




人物を指名しろ!
↓1

コロシアイを見ている外の世界の人間

発言力●●●●●○

苗木「プログラム外の人たちを上書きするのは物理的に無理じゃないかな……?」

善吉(それはそうだな……)


再安価

安心院なじみか?

発言力●●●●○

めだか「……」



再安価

めだか本人

善吉(お前しかいない!)


善吉「それってめだかちゃん自身のことか?」

めだか「そのとおりだ」

むくろ「あなた自身の変化を記録したかった……?」

七海「私たちの記録を保存したいのならなんとなく理由がありそうな感じはするけど……」

桑田「なんでお前のデータなんて記録しなきゃならないわけ?」

めだか「さあな。それは貴様ら自身で暴けばよいだけの話だ」

善吉「……」

苗木「黒神さんは第5の事件が終わった後に出てくる予定だった……そのあとのことについて、絶対に変化したデータを失いたくない理由がなにかあったのか?」


何について話す?
↓2

他のNPCと善吉との違いについて。

善吉「……ちょっと私事になっちまうんだけどよ。他のみんなにも聞いておきたいんだが、自分の体に違和感とかなかったか?」

九頭龍「違和感……? いや、特になかったが」

苗木「すこし話し合ってみる?」

七海「そうだね」


≪ノンストップ議論を開始します≫


苗木「どんな違和感があったの?」

善吉「体と記憶と、他のやつらの話がかみ合わねーっつうか」

むくろ「人吉君は中学までの記憶しかないんだよね……」

苗木「超高校級の生徒会長になったのは高2の時だったはずだよね」

桑田「本来記憶喪失になってるはずの記憶に加えて、空白の1年間があるっつうことか?」

七海「【わざと記憶を多く消した】とか……」

苗木「でも理由がわからないよね……人吉君が超高校級の生徒会長になった記憶を消すなんて……」

九頭龍「……そもそも【記憶喪失じゃない】んじゃねえか?」

むくろ「どういうこと?」



同意しろ!
↓2

【記憶喪失じゃない】に【人吉の体の状態】で同意

善吉「その意見に賛成だ!」


善吉「……俺は、記憶喪失じゃないのかもしれない」

苗木「えっ……」

善吉「俺が名瀬の記憶回復薬を打ったのに効果がなかったのも……真黒さんが知っているはずの俺の体の状態より今の俺の体が弱いのも……全部説明がつく」

桑田「どういうことだよ!?」

善吉「……」

七海「……薬が効かなかったのは、そもそも思い出すべき記憶がなかったから。真黒って人の記憶より今の人吉君が弱いのは、人吉君が強くなる前の体の状態だから。でも、この学園に来た時のことは覚えてる。つまり……」

善吉「俺は……」

七海「記憶喪失じゃなくて、入学時の記憶をつけたされていたんだ……と思うよ」

苗木「ええっ!?」

桑田「ど、どういうことだよ!?」

むくろ「……本当にそうなの?」

善吉「記憶喪失じゃなかったから……」

九頭龍「おい! なんでわざわざそんなことをする必要があるんだよ!?」

苗木「ねえ、本当なの?」

めだか「……ここで私が口出しするのもどうかと思ったが……このくらいならまあいいか。そうだ。私は善吉を高校入学直前のデータから再現した」

九頭龍「なんでわざわざ超高校級になる前の人吉を再現したんだよ……!?」

めだか「人吉のNPC再現はできなかったのだ」

七海「どういうこと……?」


善吉(それって……あれのせいか?)
言弾を選べ!
↓2

【愚行権】

善吉「それって愚行権(デビルスタイル)のせいか?」

九頭龍(デビルスタイルってなんだよ……)

むくろ「えっと、それって確か安心院さんのメモに書いてあった……」

七海「学園長室の名簿にも人吉君のスキルっぽい載り方してたよね」

苗木「主人公補正……ご都合主義を否定するスキルだっけ」

めだか「その通りだ。江ノ島盾子の絶望も合わさり、AIとしての復活すら愚行権は「ご都合主義」だと判断したようでな」

桑田「でも高校入学前の人吉を再現できたってことは、その愚行権ってのは今の人吉は持ってないのかよ?」

めだか「そうなるな。善吉が愚行権を手に入れたのは高1の冬だ」

七海「……高校の夏くらいじゃだめだったの?」

めだか「入学のタイミングがおかしくなるだろう。それに超高校級の生徒会長である善吉が再現できないのなら、いっそ物語が始まる前からやり直すべきだと思ってな」

善吉「やりなおすって……?」

めだか「……ふむ、言い過ぎたか」

善吉「おい、どういうことだよめだかちゃん!?」

めだか「……」

めだかちゃんは話してくれなかった……



何について話す?
↓2

【コロシアイ学園生活計画について】

善吉「えっと、不二咲が解凍してくれたファイルなんだが……」


【コロシアイ学園生活計画について】希望ヶ峰学園の生き残りである第78期生立を閉じ込めてコロシアイをさせる。超高校級の絶望である江ノ島盾子が考案した計画である。
しかしこのコロシアイは絶望を生むだけではなく、希望を生み、成長を促す。
私はこれを利用することにした。 過去の例を参考にしてこれを計画した。
そしてここには2種類のものがいる。望んで参加したものと、勝手に選ばれたものだ。


善吉「これはめだかちゃんが書いたものなんだよな?」

めだか「まちがいない。嘘も書いておらんよ」

苗木「「しかしこのコロシアイは絶望を生むだけではなく、希望を生み、成長を促す。私はこれを利用することにした。 過去の例を参考にしてこれを計画した。」ってところがどう考えてもポイントだよね……」

九頭龍「コロシアイで希望を生むとか狛枝の野郎を思い出すな……」

むくろ「そういえば言ってたよね……」

七海「これに関しては、第5の裁判の時に安心院さんの内通者の話も合わせて少し話し合ったよね」

桑田「安心院ちゃんは団結を誘導したり推理のヒントをくれたりしてたんだよな……」

七海「さっき話した「変化」を重視しているってことといい……安心院さんはクロが勝つ展開を防ぐためにいたってことかな」

九頭龍「逆に言えばそれ以外はあんましてなかったよな……」

苗木「そういえば……安心院さんが協力してくれない裁判があったよね」

善吉「球磨川の時の事件だな」

九頭龍「確かにあのときのなじむは最低限のことしかしゃべってなかったな」

桑田「それって内通者としてダメダメなんじゃねーの?」

俺はふとあることを思い出した

善吉「……たしか安心院って球磨川に顔を剥がれたとか言ってなかったか」

九頭龍「そういや言ってたな」

むくろ「安心院さんは二回も顔を剥がれたんだね……」

苗木「……」

善吉「どうしたんだ苗木?」

苗木「いや、理由がわかったかもしれなくて……」

善吉「本当か!?」

苗木「うん。昔禊先輩から聞いた話なんだけど……」

苗木から球磨川が昔好きな子の顔を剥いで、顔が可愛いから好きになったのではなく本当にその子を愛しているんだと確かめた、という話を聞いた……

桑田「うわー、マジ引くわー……」

むくろ「……」

七海「ヤンデレって現実にいたら恐怖以外の何物でもないよね」

九頭龍「苗木はよく球磨川とつきあえたな……」

苗木「変わった人なのは間違いないよね……」

善吉(絶対変わってるとかいうレベルじゃねえよ!)

苗木「昔聞いたときはその女の子の名前は教えてもらえなかったんだけど、たぶん安心院さんのことで間違いないと思う」

桑田「でも今の話と第3の裁判での安心院と何が関係あるんだよ?」

苗木「えっと……禊先輩が安心院さんのことが好きだったように、安心院さんもある程度禊先輩を気に入ってたんじゃないかと思ったんだ」

桑田「ふつう自分の顔剥いだやつを気に入るわけなくね!?」

苗木「……安心院さんだし」

九頭龍「……なんか納得しかけちまったんだが」

むくろ「……それでいいと思う」

七海「じゃあ安心院さんの内通者としての範疇を超えた行動の理由は、安心院さんが球磨川君を気に入っていてからこその者だったってことでよさそうだね。ヤンデレだね」

九頭龍「それでいいのかよ……」

苗木「僕はそう思ったんだけど……」

むくろ「私はわかるし、その気持ち」

桑田「……」

苗木「と、とりあえず! 安心院さんの行動についてはこれでいいかな?」

七海「そうかな」




善吉(安心院の行動……あいつたしか、裁判の誘導と団結の誘導以外にも何かやってたような……)
過去の安心院の行動について(自由安価)
↓2

人吉に対する逆セクハラ

発言力●●●●

善吉「はっ! 俺に対する逆セクハラっ……!」

九頭龍「何言ってんだ人吉?」

善吉「いや、なんでもねえ……」

みんなからの目が冷たい……



善吉(だめだ……あの夢がインパクトありすぎるぞ……!? そうじゃねえだろ?! 確か最初の事件ぐらいの時に……!)
再安価
↓2

自然血癒?

発言力●●●○

善吉(いや、あれは事件以外の犠牲者を防ぐためとか、事件のきっかけになるフラグのためだと考えればまだつじつまは合う……でもあの行動は、内通者としても目的に反するような……)

再安価
↓2

善吉個人に対するサポート

具体的に
ヒント・狛枝関連
↓2

包丁を持った狛枝を目撃

善吉「おい、待ってくれ。安心院はほかにもおかしい行動をとってるぞ」

桑田「なんだよ?」

善吉「第1の裁判を思い出してくれ。安心院は事件が起きる前の晩に包丁を持った狛枝を目撃してるだろ。そのせいで狛枝はその日の晩の犯行をあきらめた。でも安心院ならわざわざ直接会わなくても狛枝が事件を起こそうとしてることくらいわかりそうなもんだろ?」

九頭龍「まああの女ならな……」

善吉「でも安心院は直接狛枝に会った。これって、要するに犯行を防いだんじゃねーか?」

桑田「それのどこがおかしいんだよ?」

苗木「……そうか! 内通者はの目的は裁判のサポートだから、事件が起きてもらわないと困るはずなんだ!」

七海「!」

善吉「第1の裁判の時点じゃ、言い方は悪くなっちまうけど感情移入しすぎたってのはありえない。だが安心院は狛枝の犯行を防ごうとした。これって矛盾してねえか?」

九頭龍「もしかして誰か特定の個人を守ろうとしてたっつうことか……!?」

善吉「俺はそう思う」

むくろ「でも狛枝君って次の日に結局事件を起こしたような……」

苗木「いや、次の日の晩は安心院さんはその特定の人物が狙われないように対策をとってたんだと思う」

桑田「はあ? なんだよそれ……?」



安心院のとった対策とは?
↓2

お泊まり会

善吉「お泊り会だよ」

むくろ「そっか……! 大人数でいれば狙われる危険性はぐっと減る……」

九頭龍「つうかあの女が一緒にいる時点で安全みたいなもんだよな……」

桑田「つまり、そのお泊り会に来てたやつが安心院がまもろうとしてたやつってことなのかよ!?」

善吉「……たぶんそうだ」

苗木「そのお泊り会に参加していたのは……今残ってるメンバーの中では人吉君と戦刃さんと九頭龍君だね」

桑田「おいっ、それって誰なんだよ!?」

九頭龍「わかるかよ! だけどよ、それ以上に重要なのは……」

むくろ「なんでわざわざ守ろうとしたかってことだよね……」

善吉「理由……」

七海「あんな初期の出来事なんだから、間違いなく内通者としての行動なんだろうけど……」

善吉(なんでなんだ……なんで安心院は特定の個人を守ろうとしたんだ……? それが内通者のもう一つの目的だったのか……?)



めだか「……」



七海「……安心院さんが誰を守ろうとしていたかはひとまずおいておいて、何のためにまもったのかが重要だよね」

善吉「……」

苗木「……たしか不二咲さんのファイルによると」

【コロシアイ学園生活計画について】希望ヶ峰学園の生き残りである第78期生立を閉じ込めてコロシアイをさせる。超高校級の絶望である江ノ島盾子が考案した計画である。
しかしこのコロシアイは絶望を生むだけではなく、希望を生み、成長を促す。
私はこれを利用することにした。 過去の例を参考にしてこれを計画した。
そしてここには2種類のものがいる。望んで参加したものと、勝手に選ばれたものだ。


苗木「このファイルと、安心院さんの行動から考えてみると……希望を生み、成長を促したかった人物は全員じゃなかったんだろうね」

桑田「それって……」

善吉「……」

むくろ「まだ確定したわけじゃないと思うけど……」

七海「うーん、とりあえず1人は除外できそうだけど……」

善吉「……」




人物を指名しろ!
↓2

狛枝

発言力●●●

七海「えっと、生き残りの3人のうちの誰かって話なんだけど……」

善吉「……そうだよな」



再安価
↓1

九頭竜

善吉「……九頭龍は除外できそうだな」

七海「うん。黒神さんにとって突入組の存在は想定外のものだったみたいだし」

九頭龍「つうか接点もねえし、理由もねえよ」

善吉「……」

桑田「じゃあ人吉か戦刃が……!?」

苗木「……ひとまずこの話はおいておこう」

七海「……そうだね」

九頭龍「狛枝が生きてやがったら手っ取り早かったんだがな……」




何について話す?
↓2

未来機関について

善吉「……未来機関について話さねえか」

苗木「未来機関の概要については僕から説明するね。数年前、人類史上最大最悪の絶望的事件がおきた。それによって世界は荒廃し、滅亡しかけた」

むくろ「盾子ちゃんが仕組んだ計画だね……」

桑田「えーっと、その人類史上最大最悪の絶望的事件って……」

苗木「江ノ島順子率いる絶望たちが世界中でとにかく絶望的なことをしたんだ。嘘みたいな話だけど、本当なんだよ。そして未来機関は絶望に染まっていない人たちによる反絶望組織なんだ」

九頭龍「それで、その総帥が……」

めだか「私だ」

善吉「……なんでめだかちゃんはそんなものをしてるんだ?」

めだか「ふむ……それでは少し話してやろう」


≪黒神めだかの供述≫

めだか「私は世界規模の財閥である黒神財閥の娘でな」

めだか「黒神財閥は他の財閥に比べ人類史上最大最悪の絶望的事件による損害が少なかったということや、私自ら【率先して事件の解決のため行動していた】こともあり、自然と私がリーダー的存在となっていった」

めだか「公式的に未来機関総帥になったのは【第1回コロシアイ学園生活が終わってからしばらく後】だ」

めだか「仕事はかなり増えたし、休養も皆無だが……意外と辛くはない生活だ」

めだか「私は【見知らぬ他人のために生まれてきた】から当然だよ」




論破しろ!
↓2

【見知らぬ他人の為に生まれて来た】を【真黒の証言】で論破

善吉「それは違うぜ!」


善吉「……なあ、めだかちゃん。なんでお前は見知らぬ他人のために生まれてきたなんて言ってるんだ」

めだか「なんでもなにも、善吉にとっての13年前に、貴様自身がそう教えてくれたではないか」

善吉「……それはおかしいだろ。だってお前は……超高校級の生徒会長人吉善吉が第1回コロシアイ学園生活で存在していた以上、そんな生きる意味は持っていないはずなんだ」

苗木「……どういうこと?」

善吉「……だって人吉善吉はめだかちゃんに生徒会長選挙に勝った後、生まれてきた意味は自分で考えろと言ったらしいんだ。このめだかちゃんがそれを経験しているはずなら、見知らぬ他人のために生まれて来たなんて言葉が出てくるわけがねえ」

めだか「……」

善吉「なあ、めだかちゃん。……どうしてなんだ?」

めだか「それを考えるのが学級裁判だ。さあ善吉、解いてみろ」

善吉「……」

善吉(……なんでめだかちゃんは「見知らぬ他人のために生まれてきた」なんて言ってるんだ?)

(確かに今の俺にとってはそれが一番正しいように思える)

(もう少しで……真実にたどり着きそうな……たどり着いてしまいそうな気がする……)




≪ロジカルダイブを開始します≫

1めだかがおかしくなりはじめた時期は?
2箱庭プログラムは何を目的にしている?
3善吉の死亡した時期のめだかにとっての生まれてきた意味は?
4安心院がまもろうとしていた人物は?
5めだかに生まれてきた意味を教えた人物は?
6善吉の蘇生は成功した?
7めだかの生まれてきた理由が変化したと思われる時期は?
↓2


1めだかがおかしくなりはじめた時期は?
善吉が死亡して蘇生が不可能だと分かってしまった時

2箱庭プログラムは何を目的にしている?
善吉を完成させる

3善吉の死亡した時期のめだかにとっての生まれてきた意味は?
???

4安心院がまもろうとしていた人物は?
箱庭プログラム内の善吉

5めだかに生まれてきた意味を教えた人物は?
現実の善吉

6善吉の蘇生は成功した?
失敗した

7めだかの生まれてきた理由が変化したと思われる時期は?
箱庭学園100代目生徒会選挙

3と7ミス

善吉(……きっと……あの時現実の俺が死んでしまったから……)




3善吉の死亡した時期のめだかにとっての生まれてきた意味は?
7めだかの生まれてきた理由が変化したと思われる時期は?
再安価
↓2

3、自分で考えろ
7、善吉死亡後

善吉(推理はつながった!)

善吉「……そうか」

苗木「人吉君?」

善吉「そうだったんだな、めだかちゃん……お前は……」

めだか「……」

桑田「もしかしてわかったのかよ!?」

むくろ「いったい……?」

七海「……」

九頭龍「人吉、どういうことなんだ?」

善吉「……順を追って、説明する」

めだか「……」

めだかちゃんは楽しそうににやりと笑った。


善吉「生徒会長選挙の後、めだかちゃんの生きる意味は「自分で探す」ということになっていた。現実の俺が希望ヶ峰学園との交流生になったのもそのときだ。だけど、その2年後第1回コロシアイ学園生活が起こっちまった。そして俺は……めだかちゃんを置いて死んでしまった」

苗木「……」

善吉「俺の蘇生は安心院さんでも不可能だった。物語の主軸だったからか、愚行権と絶望の影響か、そういう世界線だったからか……とにかく不可能だったんだ。そこからめだかちゃんはおかしくなっちまった」

九頭龍「俺が知ってるのはそのころの黒神だな……」

苗木「見知らぬ他人のために生まれてきた……理念が元の戻ってしまったんだね」

善吉「……俺の知っている限りでは「見知らぬ他人のために生まれてきた」めだかちゃんは負けたことがなかった。大失敗も犯したことはねえ。誰かを見殺しにしてしまったこともな。だが……「生まれてきた意味を自分で探す」めだかちゃんは現実の人吉善吉を死なせてしまった」

めだか「……」

善吉「話を聞けば、箱庭学園と希望ヶ峰学園との交流生になるのを進めたのはめだかちゃんだって話だ。きっと相当ショックを受けたんだろう。だからこそ、「生まれてきた意味を自分で探す」黒神めだかは間違いだったのだと、そう思ってしまった……」

善吉「生まれてきた意味を最初に教えてしまったのも、めだかちゃんを唯一負かした存在も、めだかちゃんにとって時別な存在になってしまったのも……全部現実の俺、人吉善吉だった。でもその人吉善吉はもういない。AIでの復活さえも不可能だった。だからめだかちゃんは箱庭プログラムを作ったんだ」

桑田「なんでだよ?! なんでそこからコロシアイにつながるんだ!?」

善吉「不二咲のファイルに書いてあった通りだ。超高校級の生徒会長人吉善吉のAIは作れない。だからめだかちゃんはコロシアイを通じて……俺の成長を促そうとしたんだ。めだかちゃんに勝って生きる意味を示した超高校級の生徒会長人吉善吉を再び育て上げようとしたんだ!」

苗木「箱庭学園での学園生活を再現するだけじゃだめだったの?」

善吉「それじゃだめだったんだ。めだかちゃんもいっそやり直した方がいいって言ってただろ。だって箱庭学園での学園生活で成長した人吉善吉の出した答えは「自分で考えろ」だったんだから。めだかちゃんにとってその答えは間違いだったんだ」

めだか「……」

七海「……趣味の悪い育成ゲームだね」

善吉「でもきっとそれが真実なんだ。安心院が内通者になったのは、箱庭プログラムを成功させるための補佐と、人吉善吉の保護だったんだよ。裁判でもそれ以外でも、安心院が積極的にかかわりを持ってサポートしてたのは普通に考えたら……俺しかいねえ。狛枝の言ってたとおり、この舞台の主役は間違いなく俺だった」

むくろ「……そうまでして、何がしたかったの……?」

善吉「めだかちゃんの目的は……箱庭プログラムを通じて成長させた俺に自分の生まれてきた意味を聞きたかったんだ」

九頭龍「はあ!?」

善吉「そうだろめだかちゃん!」

めだか「……」

めだか「あっはっはっは! さすが善吉だな!」

桑田「はあ?!」

九頭龍「な、なんか笑い出しやがったぞ……」

めだかちゃんは嬉しそうに声をあげて笑った。

めだか「正解だ。よくぞ真実にたどり着いた! 私の負けだな!」

善吉「……」

苗木「黒神さんは自分の生まれてきた意味を聞くためだけにこんなプログラムを……!?」

めだか「そうだ。主人公を作りだすフラスコ計画の舞台となったのは箱庭学園だが、今回も目的は結局同じだった。だからこのプログラムの名前は箱庭プログラムなのだ」

善吉「……」

七海「そんなことのために大勢の人格データと苗木君たちを巻き込んだの……!?」

めだか「そうだ。まあ、突入組の存在はある程度予期していたが……」

九頭龍「予期って……はなからコロシアイに参加させるの前提で計画してたのかよ!?」

めだか「本当に存在を隠しきるつもりだったのだがな……貴様らのことだ。きっと見つけて止めに来ると信じていた。だがそれでは困るんだよ。ダンガンロンパIFでは希望は生まれないし成長は見込めんのだから」

むくろ「そんな……」

善吉「……めだかちゃんがこんなプログラムを作ったのも」

めだか「善吉を育てるためだ」

善吉「……コロシアイをさせたのも」

めだか「善吉を育てるためだ」

善吉「……みんなが死んじまったのも」

めだか「善吉を育てるためだな」

善吉「……嘘だろ」

めだか「何を言う! 善吉自身が暴いた真実だろう。自信を持て!」

善吉「……」




善吉(俺がいたから……? 現実の俺がめだかちゃんの特別になっちまったから? なのに勝手に死んじまったから? だからメダカちゃんはこんなふうにおかしくなって……みんなは死んだのか? 知らねえよ。めだかちゃんに勝ったのもこんなことの原因になったのも全部俺じゃない俺だろ! 俺は完全にとばっちりじゃねえか!?)

めだか「さあ人吉! 私の生まれてきた意味を教えるがよい!」

善吉「全部俺のせいなのか……? 俺がいなかったら……俺さえいなければこんなことには……みんなは……」


目の前が真っ暗になった。

≪???≫


気が付く人気のない教室にいた。
ここに来るのは3度目だ。

安心院「やあ」

安心院はいつも通り教卓に腰かけていた。

安心院「今ここに来るなんて情けないぞ」

善吉「……俺のせいなのか。俺じゃない俺のせいでこんなことになっちまったのか? 俺が無責任なことばかりしたから、弐大先輩は、朝日奈は、不知火は、江ノ島は、球磨川は、不二咲は、名瀬先輩は、狛枝は死んじまったのか? 桑田や七海や戦刃、生きているはずの苗木や九頭龍まで巻き込んで……安心院さんまで……全部俺のせいなのか?」

安心院「……」

善吉「俺さえいなきゃ、こんなことにはならなかったんだろ!? なんでめだかちゃんがあんなことになってるんだよ!? めだかちゃんは何を言ったら満足するんだ?! ここからハッピーエンドを迎えるだなんて無理だろ!? 初めの15人から6人にまで減って! NPC組の復活の可能性はほぼなくて!? それが全部俺のせいだなんてふざけんなよ! なんで俺がこんなこと……!」

安心院「……はあ」

善吉「痛ッ!」

安心院のかかと落しが俺の頭にクリーンヒットした。

安心院「みっともないよ。男の子ならしっかりしなさい」

善吉「でも、俺さえいなきゃこんなことにはならなかったんだろ!? 俺さえ……」

安心院「それはどうだろうね? ほら、見てみなさい」

安心院は窓の外を指さした。





「それは違うよ!」「それは違う!」「それは違うんじゃね!」「それは違う……と思うよ!」「それは違ぇ!」





教室からは、裁判所の様子がはっきりと見えた。

―――

九頭龍「てめえのせいなんかじゃねえ。悪いのはこの女にきまってんじゃねーか!」

桑田「そうそう! 人吉なんにも悪くねージャン! ……こんなこと言える俺マジカッケーっす!」

むくろ「……人吉君は私を慰めてくれた。私は盾子ちゃんの味方だけど……人吉君の味方でもある」

七海「すべての責任が一人にあるわけじゃない。これはみんなの悲劇がすこしずつ積み重なって起きちゃったことだよ。人吉君のせいじゃない」

苗木「……でもね、やっぱり一番悪いのは黒幕だ。悪いことは悪いんだから。だから人吉君のせいだなんて言わないで。希望を見失っちゃだめだ!」


―――

善吉「あ……」

みんなの声だった。
誰一人として俺のことを責めていなかった。
こんな絶望的な状況で……きっとNPC組には希望や未来すらないというのに……きっと自分自身だって辛くてしんどくて絶望的に違いないというのに……それでもみんなは前を向いていた。

善吉「なんで……」

安心院「キミをあんなに想ってくれている仲間が君にはいるじゃないか。あれは君自身の行いによって生まれた結果だよ。超高校級の生徒会長の人吉善吉ではなく、今の人吉善吉自身による行いの結果だ」

善吉「……」

安心院「第6の裁判で真実にたどり着けたことが、めだかちゃんからの勝利だと思うかい?」

善吉「……思わないです」

安心院「ハッピーエンドを迎えたいかい?」

善吉「……はい」

安心院「……めだかちゃんに勝ちたいかい?」

善吉「……はい。でも……」

俺が、めだかちゃんに勝てるのだろうか?
俺なんかが? あのめだかちゃんに?
……きっと勝てっこない。初めからあきらめてしまいたいくらいには難しいことに思えた。

安心院「黒神めだかは間違いなく最強だ。そんな彼女に挑もうだなんて愚か以外のなにものでもない。
でも、愚かだって構わないじゃないか。
愚かでもばかばかしくても無茶苦茶でも理不尽でも辛くても悲しくてもやりたくなくても逃げ出したくても―――君はここで終わりたくないだろう? キミには勝ちたいという意志がある。仲間がいる。こんなこれ以上ない武器がある」

善吉「……」

安心院「ほら、あれを出して。ぼくの残したプレゼント箱だよ」

俺はポケットから安心院のプレゼント箱を取り出した。

安心院「今の君ならあけてもいいだろう。この中身は、主人公補正を否定するスキル「愚行権」。未来であり過去であり現在である人吉善吉の持っていたスキル。―――その言葉の本当の意味は「たとえ他の人から愚かでつむじ曲りの過ちだと評価・判断される行為であっても、個人の領域に関する限り邪魔されない自由のこと(Wikipediaより)」だ」

善吉「……なんで安心院さんは俺にこんなにしてくれるんですか? あんたはめだかちゃん側の人でしょう?」

安心院「一応訂正しておくとぼくはヒトじゃなくてただ平等なだけの人外なんだが。初めに言っていただろう? 悪役はすべからく倒されるものだ。いつか必ず敗北するものに興味はないってね。今のめだかちゃんは主人公じゃない。この場、この時だけに限れば、主人公は人吉善吉なんだぜ」

善吉「だったらどうして内通者なんて……」

安心院「頼まれたからだよ。友達の頼みだ。断る理由がない。でもこんなに君をついつい助けてしまうのは………人吉君にも死んでほしくないし、負けてほしくないからかな」

善吉「……?」

安心院「僕は人吉君のことを案外気に入ってたんだぜ」

安心院は笑顔を浮かべながらそう言った。

安心院「行ってきなさい人吉善吉。やりたいようにやればいい。キミは持たざる者だ。だけど何もないわけじゃない。もうここには戻ってくるんじゃないぞ。

それに君は―――もう一人じゃない」


俺は、安心院からのプレゼント箱を開けた。





安心院「……頑張れよ。人吉君」

めだか「よし、それでは出る前に教えろ。私は何のために生まれてきた!?」

俺は裁判所に戻ってきていた。

善吉「いや、まだだ。まだだ。めだかちゃん。俺たちはまだでねえ。そんなことを教えるつもりもねえ。俺たちは黒神めだかに勝負を挑む! それに勝ったらここから出せ!」

めだか「……ほう?」

めだかちゃんはうれしくてたまらないという表情をした。

めだか「ではなんだ? 何を持って貴様は私を負かすというのだ? 幸運探偵御曹司文学殺人鬼占い風紀委員ギャル同人ギャンブルアイドル格闘保健委員飼育委員メカニック王女軽音料理詐欺剣道写真家日本舞踊軍人野球過負荷マネジメント水泳影武者生命工学プログラミングゲーム極道希望絶望―――好きなものを選ばせてやろう」

善吉「……」

俺にとっての勝利とはなんだ?
俺はめだかちゃんを殺したいわけじゃない。

ハッピーエンドとはなんだ?
わからない。

それでも、このままじゃいけないんだ。




俺は……昔の俺は、未来の俺は、どんな手段でめだかちゃんに勝負を挑んだんだ?
↓1

生徒会選挙

善吉「選挙だ」

めだか「……!」

善吉「選挙で決める。外にいる奴ら! 箱庭学園! 希望ヶ峰学園! 未来機関! あと絶望とかいうやつら! そいつら全員の投票だ!
俺たちが出るべきか、出ないべきか、じゃない。
めだかちゃんが今受け持っている未来機関のトップにどちらがふさわしいかの投票だ。俺だけじゃない、「俺たち」とめだかちゃんとで選挙する!」

むくろ「何を……!?」

九頭龍「正気か?! 未来機関内のほとんどは黒神の信者なんだぞ!?」

苗木「……うんん、正気だよ。あきらめたわけじゃないんだ。あの目。きっと覚悟が決まったんだよ」

善吉「ああ。悪かったな。お前らの言葉届いてたぜ。ありがとう」

むくろ「当たり前だよ……」

桑田「当然っしょ!」

九頭龍「……まあ、よかったぜ」

七海「……うん。きっと大丈夫だって信じてたよ」

俺はめだかちゃんを指さして宣言した。

善吉「生徒会長選挙のやり直しだ。俺たちはリコールする!

―――お前は間違っている!

こいよめだかちゃん。人吉善吉が、お前に2度目の黒星をやってやる!!」

めだか「……よい! それでこそ私の幼馴染だ! 未来機関総帥黒神めだかは! その勝負を全力で受けて立つ!」

持っていたセンスを閉じて、めだかちゃんも俺の方に向けてそう宣言した。




最後の勝負だ。











第6の裁判



閉廷

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最終更新:2013年01月07日 01:17