ここでは、主に大谷事変を中心に、各種報道機関で報道されたB関係のニュースを記録し、紹介する。




コーエーの「無双」シリーズそっくり(GIGAZINE)

  • 超個性的な戦国武将たちが大暴れするシリーズ最新作「戦国BASARA3」ステージでゲームムービー公開(2009年9月24日)

内容的にはコーエーの「無双」シリーズそっくりですが
戦国BASARAでは各武将たちが個性的にアレンジされ、
英語を話す伊達政宗やロボットのような本多忠勝など、
キャラクターの魅力を前面に押し出しているゲームとなっています。

これはGIGAZINE流の褒め言葉なのか精一杯の皮肉なのか…

大谷事変関連報道

2010年2月17日に勃発した第二次大谷事変は、
B厨やアンチスレ住人のみならず外部のニュースサイトにも採り上げられ、人々に波紋を巻き起こしている。

  • 全身包帯姿の武将大谷吉継 ハンセン病差別につながるのか(J-cast) 2010年2月19日

  • 全身包帯姿の武将大谷吉継 ハンセン病差別につながるのか(J-CASTニュース)(Yahoo!ニュース) 2010年2月19日

  • 学会が抗議した『戦国BASARA3』/重病で狂気に走る武将は史実ではない(サーチナ) 2010年2月19日

  • 《战国BASARA3》大谷吉继角色设定引争议(人民网/中国語) 2010年2月20日

  • カプコン社ゲーム 「ハンセン病に差別的設定」 学会が変更求め要望書(西日本新聞) 2010年2月24日

  • 『戦国BASARA3』で日本ハンセン病学会が抗議(障害者雇用インフォメーション) 2010年2月25日

  • 戦国武将ゲームに「偏見避けて」と要望 ハンセン病学会(朝日新聞) 2010年2月25日

世にも奇妙なBASARAの魅力(GAME総合誌「ゲームラボ」No.181)

「ゲームラボ」No.181で4ページに渡ってBASARA特集が組まれた。
「BASARAの魅力」と題してはいるが、全編にわたってBASARAをこき下ろす内容。
宮城県護国神社の痛絵馬・無差別タイアップ・腐女子の熱狂ぶりなど数々の事件に加え、
既存システムから新システムまで無双シリーズの丸パクリであることについても触れている。
既存シリーズラインナップに付されたサブタイトルは、「1分で分かる黒歴史」
アンチに「ゲームラボGJ」を連呼せしめた特集であった。

小林裕幸プロデューサーの紹介コラム(似顔絵つき)は一見の価値あり。

カプコン vs. コーエーテクモ事件

概略

2014年8月26日、新聞各紙に驚くべき記事が掲載された。
何と、カプコンがコーエーテクモゲームスを提訴したというのである。
以下に、該当記事を載せる。

ゲーム「戦国無双」法廷闘争に カプコン、9億8千万円賠償請求 特許権侵害訴え(産経新聞)
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/140826/waf14082617470028-n1.htm

ゲームソフト: 「戦国無双」特許侵害で提訴(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/news/20140827k0000m040044000c.html 

カプコンが9億円超の賠償請求 「戦国無双」で特許権侵害(サンスポ)
http://www.sanspo.com/geino/news/20140826/tro14082617470007-n1.html 

カプコンが特許侵害でコーエーテクモゲームスを提訴、産経報道(inside)
http://www.inside-games.jp/article/2014/08/26/79860.html 

以下、上記リンクより、産経新聞の該当記事。

2014.8.26 17:47

 人気ゲームソフト「戦国無双」シリーズなどに採用されたシステムで特許権を侵害されたとして、
ゲームソフト会社のカプコン(大阪市)が製造元のコーエーテクモゲームス(横浜市)を相手取り、
約9億8千万円の損害賠償と販売差し止めを求める訴訟を大阪地裁に起こした。
第1回口頭弁論が26日開かれ、コーエーテクモ側は請求棄却を求めた。

 訴えによると、カプコンの特許は、シリーズ化されたソフトの続編を作動させる際、
前作をゲーム機に読み込ませることで、追加のキャラクターやシナリオで遊べるシステム。
コーエーテクモがプレイステーション(PS)2やPS3用に発売した「戦国無双」や
「真・三國無双」シリーズなどで同様のシステムを採用し、カプコンの特許権を侵害したと主張している。

 特許権を侵害したとするソフトの売り上げは総額約97億円に上り、
そのうち特許のライセンス料に相当する5~10%の賠償を求めている。

 コーエーテクモは「特許侵害の事実はない。徹底的に争っていく」とコメント。
カプコンは「訴訟中の案件につきコメントできない」としている。

(一部に改行あり)


検討

本件に関しては、まず基本的な事実を確認することから始めてみたい。
第一に、これが正式な訴訟であるということ自体が持つ意味である。
当然ながら、これはカプコン上層部の決定であり、下部の独走という線は無いということを意味する。
社を挙げての決定ということであり、その意味では社内に本件に関する例外は存在しないと考えねばならないということである。

ここから派生する事実として、両社の間には最早信頼関係は無いと見るべきである。
一部のB厨が「許可済み故パクリではない」との謎の放言を繰り返してきたが、
それもまた風説でしかないことが本件で確定したと考えられよう。
それは同時に、B厨が頻発させてきたクレクレ・コラボの話もまた全て無くなったということでもある。

その意味では、あくまで反射的利益に過ぎないが素直に喜ぶべきではあろう。
公式自らB厨側の弁護の要因を潰してくれたのであるから。

第二に、「特許権の侵害~」とある以上、その肝心の特許の内容である。
そして、ここが本件の最大の問題であると同時に、その最大の疑問点であるからである。
それは、記事によると「シリーズ化されたソフトの続編を作動させる際、前作をゲーム機に読み込ませることで、
追加のキャラクターやシナリオで遊べるシステム。」が争点となる特許であるという。
何と、本件の特許とは、所謂「猛将伝(商法)」に関するものだというのである。

「猛将伝」は、コーエーテクモ(以下KT)がPC業界を出自とする会社だけあり、
PC時代の歴史SLGから始まる「パワーアップキット(拡張版)」を前身とするものである。
また、類似の機能を持つゲームは他社にも類例があり、必ずしもKTの専売特許というわけではない。
技術や設計思想的には古く、かつ普遍的なものであり、同社が特許を取得しなかったことも故なきことではないだろう。
KT社の、業界全体を考えた結果と思われる配慮が、裏目に出た形と言える事態である。

更に問題となるのは、この特許の持つ期限の問題である。
訴訟の根拠となった特許は、あと残り数か月で期限を満了するものであった*1
逆にいえば、今迄極めて長い時間に亘り放置されてきたということでもあり、
機を見計らっていたのか、或いは特許を濫用したのか、何れにせよ善意の動きとは言えまい。

第三に、その請求内容である。
「約9億8千万円の損害賠償と販売差し止め~」とあるが、本件の特許侵害対象とされる品目は実に49点に及んでいるとされる。
この中には、先述した猛将伝の特許とは異なる、振動機能に関する特許も含まれており、
テクモ側のホラーゲーム『零』シリーズも対象となっている。
これにはネオロマシリーズも含まれているとのことだが、如何にKT社が猛将伝を伝統的に販売してきたとはいえ、
明らかに多すぎる数値のように見える。
リストの具体的な内容がどのようなものなのか、是非とも知りたいところである。

疑問点

本件訴訟については、その法的問題以外にも多くの疑問点が浮かんできている。

第一に、何故『戦国無双』シリーズなのかということである。
上記シリーズは確かに猛将伝を発売しているが、実際にはその本数は僅か二種に留まる。*2
もし、真に特許侵犯を問いたいのであれば、記事見出しは『真・三國無双』シリーズを挙げるのが適切な筈である。
何故ならば、元祖猛将伝は同シリーズの『2』である他、最新作の『7』でも発売済みであり、
より侵犯の度合いは強いとみられるからである。

第二に、何故KT社「だけ」なのかということである。
猛将伝(商法)は確かに同社の物が突出して著名だが、類似の仕様を採用した作品は他社にも散見される。
上記の通り、侵害対象を極めて広く設定するというのであれば、当然その範囲は業界全体に広がっても不自然は無い筈であろう。

第三に、その訴訟時期である。
これは、上記の特許期限の問題とも密接に絡んでくる話であるため、その面の話は再述しない。
また、それとは別に背景の問題もあり、これは後述する。

背景・目的

当WikiはあくまでBアンチスレのまとめサイトであるが、仮にそうでなかったとしても、
今回の訴訟は、極めて政治性の高いものであると判断せざるを得ない。
というのも、本件は当該訴訟記事には書かれていない背景こそが重要だと思われるからである。

記事で採り上げられたKT社の『戦国無双』シリーズは、少し前に発売された最新作の『4』が十周年記念作品であり、
多方面でのコラボなども催された力作であった。
その内容・評価も上々であり、迷走を脱却して勢いを回復させつつあると言えよう。

一方、カプコンのBの方は、自業自得というべき苦境下にある。
上記の戦国無双十周年記念の動きは事前に連絡が行われていたため、
丁度その時期に割り込む形でBも最新作の『4』を掠める形でぶつけてきたわけだが、
内容面でもDLCの面でも、相当な失敗作というべき内容であった。
ぶつけることを大前提にした動きであれば、時間等の不足などによる調整不良も納得がいく話ではある。
さらに、本当に同時期の動きではあるが、アニメ第三期の『Judge End』も、ファンからの総スカンを食らう破滅的な内容であった。

B陣営は失速著しく、無双陣営は勢いに乗りつつある。
そして、高評価に繋がった『戦国無双4』は、当然ながら要望として猛将伝を出してほしいとのユーザーサイドからの声が高まっているであろうし、
格好の大義名分を得た公式もそれに乗じようとするだろう。
そして、B陣営は、碌なカードもないまま、『4猛将伝』とほぼ時期を重ねる形で、無双陣営に遅れて十周年を迎えることになる…。

となれば、カプコンの側が妨害工作の類を考えるのは不快ながら至極当然の話ではあろう。
本件訴訟がカプコン上層部の決定である以上、現場の上位陣である、
小林以下B開発陣が本件に一切関与していないという線はほぼない。
極端なことを言えば、この裁判は別に敗訴しても問題は無く、KT側の動きを少しでも牽制出来ればその目的を達せられると見ても問題は無いだろう。
事実、この特許は無効審判や先使用権といった形で無効になるとの予測が極めて多いのである。
既に破局の見えてきたB公式の悪足掻きが、このような形で社そのものを動かそうとしているのではないか*3

真意?

更に、カプコン側の真意について少し推測を重ねてみたい。
一部箇所ではカプコンの経営難が伝えられているため、これを脱却すべく本当に損害賠償金を求めて本件を提訴したと見る向きがある。
だが、これは理解しかねる見方である。
何故ならば、訴訟の通りに損害賠償命令が出る保障は低いだけでなく、企業間裁判は控訴・上告の過程を経て十年規模になることも珍しくない。
当座の資金欲しさに訴訟を行うなど、時間面の問題を無視した話である。

一般論ではあるが、取引であれ訴訟であれ、およそ交渉事は最初から都合通りに動くことは無い。
故に交渉の結果として妥協点が浮かび上がってくるのであり、この妥協点に如何にこちらの本命を潜ませるかということが交渉の鉄則となる。
だとすれば、この損害賠償請求はそもそもカプコンにとっての真意ではないように見える。
では、何が真意であろうか。

特許に関する確立した実務に、クロスライセンスの概念がある。
これは、文字通りに知的財産権の交叉許諾(ライセンス)であり、契約当事者間で、
対象となる知的財産の使用権を認め合うということである。
これならば、裁判の結審も比較的早く済むなど、時間的・金銭的コストも安価で済む。
では、カプコンが求めるクロスライセンス対象となる特許とは何であろうか。
それは、恐らくは無双シリーズの中核である「群れ制御エンジン」であろう。

先の経営難の報にもある通り、昨今のカプコンは自社作品の開発・維持に失敗が目立つため、
相対的にBの社内における地位は上がらざるを得ないということになる。
となれば、重要なものとなったBという作品の再編のためには技術的強化が必要になる、という話が見えてくるわけである。

勿論、以上の話は推測にすぎないし、仮に特許の使用権を得たところで、
Bの、ひいてはカプコンの病理は回復しないであろう。
この病理は、技術的なものではなく、属人的なものだからである。

付記

この訴訟に関する反応は、その訴訟の異様さ故であろうか、明らかにカプコンを責める向きが強かった。
これは、ほぼ同時期に訴訟が起こされたSNKプレイモアとスクウェア・エニックス間の訴訟である、
『ハイスコアガール』事件とは対照的とすら言えた。

参考サイト


カプコン vs. コーエーテクモ事件・第一審判決


上記裁判の第一審判決が、2017年12月14日に出ることとなった。
判決内容は、カプコンの一部勝訴という形になった。
但し、これは形式上のことで、同裁判の本命というべき「猛将伝」関連の特許に関しては、
ほぼ事前予想通りに棄却されており、損害賠償自体が否定されることとなった。
加えて、一部勝訴における損害賠償額も本来の請求額に比較すると軽微なものであり、実質カプコン側の敗訴と見て間違いない。
裁判費用やこの裁判が齎したカプコンへの評価の低下による間接的損害を考えると、
文字通り「試合に勝って勝負に負けた」ことになったと言えるであろう。
本件を伝える記事が、各所で微妙に異なる内容になっているのはこのためである。

カプコン側は控訴を検討している一方、下記のコーエーテクモ側が勝利宣言に等しい報告を出していることが実態を証明していると言えるだろう。
ネット上の反応も、順当な結果だとの判断が多数派を占めている様子である。



千家事変の予兆?

  • 戦国BASARAで「千利休」が「二重人格の茶人サイキッカー」に――名誉毀損では?(Yahoo!ニュース 弁護士ドットコム) 1月31日(土)13時3分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150131-00002613-bengocom-soci
上記の大谷事変に続く、新たな問題の記事。

堺雅人が、信繁の役作りの一環として人気ゲーム「戦国BASARA」の真田幸村を参考にしている?

  • 豊臣秀吉は本当に認知症だった!? 歴史ファンたちが語る「真田丸」の本当の魅力/〈視線の先〉インタビュー
http://trendnews.yahoo.co.jp/archives/458525/
大河ドラマ「真田丸」で真田信繁を演じた堺雅人が参考にしたのはBだったという内容が含まれている記事。
周知のとおり、真田丸はコーエーテクモゲームスが3Dマップを制作しており、シブサワ・コウの名前もクレジットされている。
また、この記事の内容も堺雅人本人から言質を得たわけではなく、エキストラ出演した芸人からの伝聞でしかなかったため、
当初よりその正確性は疑問視されていた*4
その後、真田丸の最終回終了後にオメガフォース公式アカウントを通じて小笠原ブランド長が以下の内容をツイートした。

堺「そういえばネット上で信繁の立ち回り、戦国BASARAを参考にしたって出てたんですけど、あれBASARAじゃなく無双の方ですから!」
小笠原「わざわざありがとうございます。では何かの機会に訂正しときますね」堺「お願いします!」(2/3) #オメガフォース (2016.12.19. 18:18)

つまり完全な誤報だったというわけである。
なお、元記事を報じたのはGYAO!であるが、あくまで実際にGYAO!が配信した動画内での発言を文字起こしした記事であり、
GYAO!がB寄りであるという断言ができるわけではない。
芸人ははっきりとBと発言しているので、堺雅人本人からこの芸人に伝わるまでの伝聞課程(あるいはこの芸人の脳内変換)で
戦国時代のアクションゲームであったのがいつの間にかBに変換されていたと考えるべきだろう。
最終更新:2017年12月17日 12:01

*1 特許には法律上の期限があり、期限を終了した特許は使用が自由化される。典型例がジェネリック医薬品である。

*2 『3』はWii版のみ猛将伝であり、PS3は『3Z』と呼ばれる合併版であった。これは、ワゴン事件の件でも周知であろう。

*3 なお、某国の諺には、「自分の食えない飯には灰でも入れてやる」というのがあるとのこと。

*4 B本スレですら疑う声があったほど。いつものように大喜びしてアンチスレや無双スレに突撃したり、この件についてのスレ立てをしたりするB厨もいたが