ワゴン

所謂「荷台」のこと。
しかし、ゲーム関係での「ワゴン」という単語は、一種特別な用法で使われることが圧倒的に多い。
それは、所謂「ワゴンセール」のことであり、店頭にて商品が安価で投げ売られる場所を指す。
同様に、安価で投げ売られた商品自体もワゴン(品)と呼称されるのが通例である。
必ずしも荷台があるとは限らず、単に陳列棚から外されて無造作に置かれ、山積になっているだけの場合も多い。
ソフトがワゴン行きになる原因は、売れると思って出荷乃至は入荷したが売れなかった場合に、
在庫処分などでワゴン逝きになる場合が多く、基本的には需給関係の不均衡がその本質と言える。
とはいえ、稀に掘り出し物があったりするので侮れない。大ヒット作を大量入荷したがあまりに入荷量が多く売り切る前に旬が過ぎてしまったなどで思わぬ名作が混じっていることもあるのだ。
大抵は発売から半年以上たったものがワゴン逝きになるゲームが多いが、発売直後に直行する不幸な事例もある。
以上の事から、「ワゴン行き=最低水準のクソゲー」という含意があるため、滅多に用いてはならない言葉である。
なお、BASARAも例外でなくワゴンで投げ売りされていることがある。

付記
この手のゲーム関係の暴言・悪質な俗語の例に漏れず、一般に悪名高きゲハ板由来の用語とされている。
使用者の人格が疑われる水準の言葉であるのは「X厨」と何ら変わらず、
ゲーム業界人が容易に使えば、即座に出入り禁止扱いになるような単語である。
バがTwitterでこの言葉を発言した直後に炎上したのは単なる必然的帰結に過ぎない。

忘れ形見

戦国BASARA3公式サイトの作品概要にある「豊臣の忘れ形見・石田三成」から。
「忘れ形見」という言葉が指すのは厳密に言えば「亡くなった人物の子供」であるため、
本来なら豊臣秀吉の忘れ形見は嫡男の秀頼であるが、BASARA3では何故か三成が「忘れ形見」と呼ばれている。
この場合は、「遺臣」乃至は「後継者」と呼ぶのが適切であろう。
なお、忘れ形見には「亡くなった人物を忘れないために残される形見の品」といった意味もあるため、
「人々が豊臣の『力』を忘れることを阻止する存在」という意味で「忘れ形見」と表現した可能性もあるが、
仮にそうであったとしても拡大解釈が過ぎると言わざるを得ない。

割れ

インターネット上で、海賊版商業ソフトの作製・売買等を行うこと。
「割れ」の名は、複製時にファイルを分割することと、ソフトウェアのwarezの部分をローマ字読みした音に由来する。
また、これによって作られた海賊版ソフトは、「割れ物」と呼ばれる。
一時期話題になったマジコンも、広くはこれの一種である。

多くの場合、「エアプレイ」と「割れ」は、ゲームに対するユーザー側の妨害行為の両巨頭とされる*1
但し、後者は前者とは異なり明確な著作権法違反であり、犯罪行為であるためさらに悪質といえる。
なにせゲームメーカーに入るはずの金が入らなくなるわけで、これが広まればゲームメーカー、ひいてはゲーム業界の存亡に関わるのである*2
エアプレイが発覚した程度ではまだ猛批判の範囲であるが、割れが発覚した場合、
そのユーザーはまずコミュニティから永久追放をされると考えて良い。

驚くべきことに、B厨・B腐の一部には、積極的に割れに加担している者がいることが明らかになっている。
当然ながら、割れ行為はアンチ以上に公式サイドにとっては害悪であるため、
そもそも彼ら・彼女らは本当にBのファンであるのかどうかを疑われる場面も珍しくない。

付記
内容が期待外れであったり、スキャンダルが発覚したりするなど、作品やスタッフに何らかの不祥事が生じた場合、
感情的になったユーザーが購入したゲームやアニメ、或いは音楽のディスクを、
抗議の意味で「叩き割る」という事態が度々発生する。
上記の通り、そのような行為は本項目とは似て非なる物であることに留意してほしい。

付記2
割れに手を出した人間を「割れ厨」と一般に呼ぶが、彼らは時として一般ユーザーを「購入厨(!)」と、
苦し紛れに反駁することがある。
反論にすらなっていない呻き声のようなレッテル張りに過ぎないのは明白であるが、
これがB厨および公式と無双ユーザーとの関係とは相似形にあることは論を俟たないであろう。

ワロス

戦国BASARAシリーズの一つである『戦国BASARA X(クロス)』のこと。
一部からは同作の有名な仕様から「戦国宇宙旅行ゲーム」「戦国陸上」とも。
カプコン久々のオリジナル新作格ゲーと銘打って発表されたが、BASARAと判明して格ゲー住人の大半がズコーした。
格闘ゲーム『ギルティギアX(ゼクス)』が好きな小林氏が開発元のアークシステムワークスへ外注した作品であるが、
当時GGXを開発したチームはそれぞれ『ギルティギア2』『ブレイブルー』等別の作品を製作していたため、
BASARAを任されたのはあの悪名高きバランス崩壊ゲー『北斗の拳』*3を生み出したチームだった。

第一回ロケテストでは、客の大半が女性という異様な光景が展開されたが、
当時からぶっ壊れた技や意味不明なバグ(と思われる挙動)にあふれており、暗雲が立ち込めていた。
そしていざ完成したゲームは永パ(永久パターン)渦巻く超上級者向けの仕上がりとなっており、
ヌルゲーに浸かっていたBASARA信者は怒涛の勢いで手を引いていった。
そして、「永パが基本コンボ」「永パができて始めてスタートラインに立つ」というハードルの高さに、
並の格闘ゲーマー達も次々と脱落するという有様。
そのため多くのゲーセンからすぐに撤去され、PS2版のソフトの売上も5万本以下と惨敗。
そのせいかBASARAファンの間では黒歴史となっている。
本作の完成度の異常なまでの低さは、パクリゲーとしての悪名がスタッフの間にも轟いており、
制作サイドの士気が低迷し続けたためとの説さえある。
一応「掛け合いの数と原作再現はすごい」などと評価する声もないことはない。

にも拘わらず、現在でも濃いアークゲー信者や一部の好事家により細々と攻略や研究が進められている他、
MUGENにおいてもキャラが作成されている*4
以上のように、ゲームの完成度もプレイヤーからの評価も共に決して高いとは言い難い本作であるが、
なんと対戦型格闘ゲームの祭典、国内最大級の大会である「闘劇'10」での採用が決定*5
当然ながら賛否両論を呼び、一部ではカプコンからの圧力(あるいは買収)さえも疑われた。
とはいえこういう事態は闘劇において前例があるため、ただ単に日本格ゲー界に変人が多いだけという可能性も高いのだが*6
BASARA Xも例に漏れず、会場では闘劇'07でのPV放映時のお通夜っぷりが嘘のような激しい盛り上がりを見せる結果となった。

これらのように「BASARAX Xのファン≠BASARAファン(特にB厨)」であることが多いので混同しないように要注意。
ゲーセンで騒ぎつつプレイしている人達を見かけたら、生暖かい目で見つつもそっとしておこう*7
このゲーム自体はほとんどの場所で撤去されているので、一部の濃いファンが集まるゲーセンでしか目にしないと思われるが。
最終更新:2021年11月25日 17:30

*1 なお、「チート(違法改造行為)」が含まれる場合もある。この場合は、三大妨害行為と総称できよう。

*2 2020年前後にはオンライン認証やSteamの普及によりコンシューマーゲームでは割れは過去のものになりつつあるが、エロゲーでは未だに問題の1つとされている

*3 1周回って神ゲー(異論は認める)などとも評され、2005年の発売から長年に渡ってゲーセンのインカム上位に居続けたり、2021年になっても新たなバグが見つかるなど長期に渡ってプレイされている、熱心なファンが多いゲームである。

*4 MUGENにおけるBASARAキャラはほぼ全てこのゲームのファンが作っていると思われる

*5 ちなみに前年度の大会にて、同社別ゲームの優勝者が勝利インタビューの際、このゲームを片手に壇上へ上がり、宣伝と続編の希望を延々と続けたという逸話が残っている。彼はGGシリーズや北斗の拳の上位プレイヤーであるので、アークゲーファンと言ったほうがいいかもしれない。後年彼がアメリカに遠征に行った際の逸話からこのゲーム自体もかなり気に入っているようではあるが。

*6 旬の過ぎたゲームが唐突に採用された事例は他にも存在し、闘劇'04のヴァンパイアセイヴァー、闘劇'08の北斗の拳があり、いずれも研究され尽くした限界に近い環境下での戦いとなった

*7 あまりにもプレイ人口が少なく、対戦機会に飢えるあまりB厨とは別方向にイッちゃってる人が多い。人に迷惑を掛ける方向ではないが