オシチ


「今度銀座で デェトしてくんなまし」

女神転生』シリーズに登場する悪魔の一体。元ネタは恐らく「八百屋お七」。
お七は実在した人物である。彼女が天和2年12月28日(西暦1683年1月25日)の天和の大火で檀那寺に避難した際、
手に刺さった棘を抜いてもらったことが切っ掛けで、そこの寺小姓生田庄之助と恋仲となった。
翌年、彼女は恋慕の余り、その寺小姓ともう一度会うため、なんと我が家に火を付けてしまう。
その罪で捕らえられたお七は、鈴ヶ森刑場でわずか16歳で火刑に処されることとなった
(当時の江戸で「火付け(放火)」は死刑(火刑)確定の重罪である)。

それから3年後、天沢山龍光寺の墓掃除をしていた足軽が3晩連続で奇妙な夢を見た。
の体をした少女が自分の裾を咥えて引き、「私の名はお七です、どうか自分を弔ってくれませんか」と頼むのだ。
足軽は新しい碑を建立し、弔ってやったという。『女神転生』シリーズではこの鶏形体が基本となっている。

同じ頃、井原西鶴がこの事件を浮世草子に書き記したことが切っ掛けで世間に知られることとなり、
浄瑠璃・歌舞伎の題材として「八百屋お七」は爆発的な人気を呼んだ。
あまりに純粋で、あまりに狂気的。恋に狂い焼け死んだ少女の悲劇が大勢の人々の心を掴んだのである。
現代も続く「丙午生まれの女は不吉」という迷信は、お七が元であると言われている。

『女神転生』シリーズでは、やはりと言うか何と言うか、アギ(火炎)系の攻撃を得意としている。
『デビルサマナー葛葉ライドウ』シリーズでは、戦闘だけでなく発火能力や色じかけで捜査を手伝ってくれる。
「~でありんす」「~どすえ」といった廓詞(くるわことば:花魁など遊女の話し言葉)で話し、ライドウのことを「ライ様」と呼ぶ。
序盤から仲魔になるのでパーティーに入れていた人も多いのではないだろうか。


MUGENにおけるオシチ

つきむ氏によるオシチが公開中。
手描きドットで製作されており、カットインには美憂氏のイラストを使用している。

スピードが早くゲージ上昇率が高いが、ダメージは安く、リーチも短い。
飛び道具「アギ」とその強化版「アギ・ラティ」、多段ヒットする無敵技「紅蓮の壁」、
羽を設置し一定時間後に燃え上がらせる「発火」、コマンド投げ「不運襲来」、
相手を拘束する「マリンカリン」、相手を吹っ飛ばす「高根の花」、
剣を使って攻撃する「紅蓮剣」「紅蓮忠義斬」、ビーム系の多段飛び道具「ファイアブレス」、
といったゲームから持ってきた技の他に、
八百屋お七のストーリーの影絵で攻撃する技や燃える角材を落下させる「天井落火」といった「八百屋お七」としての技もある。
その他にも対空技の「手裏焼き」、空中技の羽蹴り、
オキクムシ召喚とオリジナル技も充実しており、作者のオシチ愛が窺えるキャラとなっている。
ちなみにフライドチキン屋と戦わせると…?
ちぃたま氏による外部AIも存在し、アギ系を軸に接近、高嶺の花や投げを狙ってくる。

+ 大会ネタバレ
大規模!作品別 成長ランセレサバイバルバトルにて女神転生勢の次鋒として登場。
その小柄な見た目にそぐわぬ健闘ぶりを見せ、視聴者に安定した強さをアピールした。
生き残りの厳しいこの大会においてかなりの長期間次鋒として確実に勝利をもぎ取っていたが、
part52にてついに脱落。視聴者からも惜しまれつつ退場していった。

出場大会

凍結
削除済み

出演ストーリー



最終更新:2023年12月15日 17:37