注意
この話はhttp://www26.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1170.html「うん、この味」と関係があります
虐待は、ほとんどありません
流暢に話すゆっくりが出てきます
パロネタを含みます
死なないゆっくりがいます














それは、ある晩のことでした。
一人の青年と一匹のゆっくりが向かい合って座っている。
一人と一匹は先ほど夕食を終えたところの様だ。

「なあ、ふらん…」
「なあに、だんな?」

だんなと呼ばれた青年に返事をしたのはゆっくりふらんである。

「わかめ酒でも飲まないか?」
「え…わかめ酒…」

ふらんは一瞬硬直する。

「そうだ、わかめ酒だ。ふらんは飲みたくないか?」
「うー…だ、だんなが…どうしてもって言うなら……良いけど……///」

ふらんは耳まで真っ赤にして答えた。

「よし、じゃあ持ってくるからふらんは準備をしておいてくれ」

そう言って青年は自室まで酒を取りに向かいました。

(うう…恥ずかしいなあ……)
ふらんはそう思いながら準備をしました。

「あの…ふらんさん…何をしていらっしゃるのでしょうか…?」

酒を持ってきた青年が見たのは、下着を脱ぎ顔を真っ赤に染めたふらんだった。

「え…だってわかめ酒を飲むっていうから……!」

青年の方を向いたふらんはあることに気が付いた。

「だんな…その酒は…」
「いや…だから…わかめ酒……」

そう、青年は『わかめ酒』という酒を飲もうと提案していたのである。
それに対しふらんは、『わかめ酒』というプレイをするものだと受け取ってしまったのだ。

「………」
「取りあえず飲もうか」
「そ、そうだね」

この後青年は、酔っ払ったふらんにおいしく食べられました。



翌朝

「いってきまーす」

私はいつものように地域パトロールにでかける。パトロール、といっても大した事をしているわけではないよ。
悪さをしている野良ゆっくりがいたら捕まえる、または殺すだけの簡単な仕事。
まあ、れみりゃだけは何もしてなくても殺すけどね。
それと、パトロールのコースは特に決まっていないの。
これはコースを覚えられると、対策されるかもしれないからなんだって。
ゆっくりにそんな知恵は無いと思うんだけどなあ。
そうそう、私以外にもこの仕事をしているゆっくりは多く、そのかいが有ってかこの里でのゆっくりによる被害は他の里より少ないらしいよ。
ちなみに、殺したゆっくりは食べてもいいってことになってる。


お昼ごはんはれみりゃにしようかな…
そんな事を考えながら飛んでいると畑の中に一匹のぱちゅりーを見つけた。
たしかあの畑の持ち主はゆっくりを飼ってないはずだから…あれは野良かな?

「むきゅ!これだけあればあかちゃんたちもこまらないよ!」

うん、野良だね。取りあえず話をして捕まえるか殺すか決めよう。

「そこで何をしているのかな?」

できるだけ穏やかに話しかける。
こうでもしないとぱちゅりーの中でも特に弱い個体だと、それだけで死んでしまうこともあるからね。

「むきゅ!!ふ、ふらん!?なんでこんなところに!?」

驚いたぱちゅりーの帽子の中からいくつかの野菜が落ちたのを私は見逃さなかった。

「これは、どういうことかな?」
「むきゅぅ~、ごめんなさいい!でも、これにはわけがあるのおお!」

あんまり興味はないけど、聞いてやることにしよう。

「ぱっちぇにはねまりさっていう、すてきなぱーとなーがいたの」
「はいはい、それで?」
「まりさはいつもぱっちぇのことをきにかけてくれたの」

長くなりそうだなあ…

「まりさはつよくて、かっこよくて、それに、さいこうにゆっくりしてるゆっくりだったの」
………
「それでね、ぱっちぇとまりさはらぶらぶだったの」
………
「だからね…むきゅっ!『すっきりー!』してあかちゃんつくったの」

赤ちゃんか…私には無理な話かな。

「でもね、ふつかまえにまりさがたべものをとりにいったきりかえってこなくなったの」

あー、れみりゃ辺りに殺されたかな。

「だからね、にんげんにはわるいとおもったけど、そこのはたけからおやさいをもらったの」
「えーと、つまり今まで食べ物をとってきたまりさがいなくなって食べ物に困ったからそこの畑から野菜を盗んだの?」
「むきゅ!そのとおりよ!」

うーん、どうしようかな……捕まえるべきかこの場で殺すべきか……
そうだ!少し遊ぶことにしよう。

「あのねぱちゅりー、人間の畑に手を出したゆっくりは殺さないといけない決まりなの」
(本当はそんな決まりないけど)
「むぎゅゔゔゔゔゔ!!!」

目の前のぱちゅりーは滝のような涙を流し絶望している。
だから私はほんの少しの希望を与えるために言葉を投げかける。

「あなただって子供をのこして死にたくないでしょう?」
「ばい゙い゙い゙い゙じに゙だぐない゙でずゔ!!!!」
「だからね、チャンスをあげようと思うの」
「むきゅ?ちゃんす?」
「そう、あなたぱちゅりーだから自分の知識には自信があるでしょう?」
「むきゅ!!まかせてよ!!」

このぱちゅりー自らの知識に相当自信があるようで、先ほどまで泣いていたのに今では締りの無い笑みを浮かべている。

「それじゃあ、私が問題を5問出すから…」
「むきゅ」
「4問か5問正解なら見逃してあげる」
「むっきゅー!」
「2問か3問正解なら命だけは助けてあげる」
「むきゅん」
「もしそれ未満なら……」
「それみまんなら?」
「……お前を殺す」
「むっきゅーーーん!!!」

再び涙を浮かべるぱちゅりー。

「それじゃ、第一問いくよ。鳥取県で生産されている二十世紀といえば、梨?それとも林檎?」
「そんなのかんたんだよ!こたえはなしだよ!」
「正解だよ」

第一問に正解してぱちゅりーの顔に笑みが戻る。
まあ、第一問はサービス問題だから正解してもらはないと困るんだけどね。

「第二問、カリフォルニア州にある半導体製造企業の多い工業集積地のことを○○○○バレーと言います。○に当てはまる言葉を答えよ」
「むきゅ!そんなのしらないよ!ぱっちぇのわかるもんだいをだしてね!!」

ぱちゅりーが怒り心頭といった様子で文句を言ってくるが、取り合う気は無いので次の問題に移る。
そもそもこいつは自分の置かれている状況を忘れたのか?

「第三問、ジョジョの奇妙な冒険第三部で承太郎達と砂漠で戦った盲目のスタンド使いは誰?」
「むきゅ!そんなのわかるわけないよ!せめてひんとをちょうだい!」
「しょうがないなあ、『ン』で始まるよ」
「それならわかるよ。こたえは『んがょぺ』よ!」
「……違うよ」
「なんでちがうのおおおおおおおおお!!」

またもや泣き出すぱちゅりー。なんで違うのかと言われても違う物は違うとしか言いようがないんだけどねえ。

「第四問、通称『北の最終兵器』と呼ばれたウクライナ出身の格闘家は○○○○・ボブチャンチンである。○に当てはまる言葉を答えよ」
「むぎゅ!そんなのしるわけ……うっ………エロエロ……」

ストレスに耐えられずクリームを吐いてしまうぱちゅりー。

「大丈夫?」
「むきゅ…だいじょうぶ……」

幸いにも吐いた量が少なかったので命に別状はないらしい。

「最後の問題だよ、これに正解すれば命だけは助かるよ」
「むきゅ!こんどこそせいかいするよ!」
「第五問、元・聖飢魔Ⅱのヴォーカルで、大相撲中継にもゲストとして出演したことがあるのは誰?」
「どうじでばっぢぇのわからないことをだずのおおおおおお」
「はい、不正解」
「むぎゅうううううううううん!!」
「最後に何か言い残すことはある?」
「ばかなままをゆるしてね……エ゙ロンエ゙ロン……」

そう言い残してぱちゅりー致死量のクリームを吐き出し果てた。
今日の昼ごはんはこれにしようと思ってぱちゅりーに手を伸ばした、その時だった。

「まつんだどぉ~」

背後かられみりゃの声が聞こえてきたのだ。

「う~♪ふらん~そのぱちゅりーをれみりゃによこすんだどぉ~♪」

振り返った先にいたのはまだ赤子の体無しれみりゃだった。
飛んで火にいる夏の虫とはこのことだろうか。
だから私はそのれみりゃを抱き上げ……

「う~♪だっこ~♪」
「ふらんさまだ、豚が」
「ぐぴゃ」

両の手に力を込め、潰した。
う~ん、赤れみりゃを潰すこの感覚。何度やってもたまらないなあ。
そんな感慨にふけっていると

「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙でびでゃのあがぢゃんがあ゙あああ゙!!!」

汚らしい絶叫が聞こえた。どうやら親もいたようだ。
しかしこの親れみりゃすぐに駆け寄ってくると思ったら、私を見るなり一目散に逃げ出した。
れみりゃにしては頭の回る部類なのかな?なんか見覚えが有る気がするけど…
夕飯のおかずにするためにこれも捕まえよう。
そう思って赤れみりゃを食べながら親れみりゃを追いかける。
と、いってもかなりゆっくりだ。あまり早くしてもつまらないもんね。
しばらく追いかけていると、れみりゃが洞窟の中に逃げ込んだ。
洞窟の入り口は高さ2メートルぐらいあって横幅もかなり広い。
ここが…あのれみりゃの巣…なのかな?
そう思いながら進んでいくと奥から声が聞こえてきた。

「な、なにをするだどぉ~!」
「おまえこそまりささまのゆっくりぷれいすになんのようなんだぜ?」

顔を覗かせて様子を見ると、れみりゃが巨大まりさに踏まれていた。

「しらないんだどぉ~はなすんだどぉ~」
「うるさいんだぜ!ぶたはしぬんだぜ!」
「ぶぎゃ」

巨大まりさがれみりゃの頭部を潰した。これではいかに再生力に優れる捕食種でもひとたまりも無い。
そしてどうやらこの洞窟は巨大まりさの巣のようだ。早く里のみんなにこの事を知らせないと…
そう思って振り返ると壁があった。
壁?こんなところに?

いや、これは、こいつは…

「まりささまだぜ!」

なんということだ!いつのまにか背後を取られてしまった。
さらに先ほどれみりゃを潰したまりさまでやってきて挟み撃ちされてしまった。
これが屋外だったら違ったかもしれない。
狭い洞窟では飛ぶことも出来ず、スピードも生かせない。
抵抗むなしく私は後方のまりさに胴体を踏まれ、身動きが取れなくなってしまった。

「ゆっへっへ…こうなってしまえばふらんもこわくないんだぜ!いまらくにしてやるんだぜ!」

そういって正面の巨大まりさが私の頭を潰そうとこちらに寄ってきた。
そこで問題だよ!
この踏まれた胴体でどうやってあいつの攻撃をかわすか?
三択-ひとつだけ選びなさい。
答え①かわいいふらんは突如反撃のアイディアがひらめく。
答え②誰かがきて助けてくれる。
答え③かわせない。現実は非常である。
私が○をつけたいのは答え②だけど期待はできない…
あと数秒の間にここに都合よくあらわれて、アメリカンコミック・ヒーローのようにジャジャーンと登場して
「まってました!」と間一髪助けてくれるってわけにはいかないよね…
とは言っても答え①も無理そうだし…

「ゆっくりしぬんだぜ!!」

万事休すか…私はそう思って目を閉じた。








……?
おかしい、いつまでたっても痛みがこない。
そう思って目を開けると驚くべき光景があった。
私を潰そうとしていた巨大まりさが溶けていき…
その向こう側には……

「無事か?ふらん」
「だ、だんなーー」

来た!だんなが助けに来てくれた!

「な、なにものなんだぜ!おまえは!?」
「俺か?俺はただの商人さ」

だんなは巨大まりさに振動地雷を突き刺す。

「な、なにをすr…」

最後まで言葉を発することが出来ず、巨大まりさは溶けていった。

「だんな、どうしてここがわかったの?」

私は立ち上がるとふと浮かんだ疑問を口にした。

「簡単なことさ。お前には発信機が付けてあってなそれで様子がおかしかったから来たのさ」
「あ…そうなの?知らなかった…」
「さ、帰ろうか。この巣にいたゆっくりは全滅させたし」
「え?いつのまに?」
「ん?気付かなかったのか?ゆっくり通常種用の毒ガスを撒いたんだが」
「そんなのがあったの」
「ああ、つい最近できたんだ。さて、帰るぞ…よっと」

そう言ってだんなは私にお姫様抱っこをした。

「うー、恥ずかしいからいいよう」
「いいから、疲れただろ。このまま帰るぞ」

こうして私とだんなは無事家に帰りました。

































まさか、そんな都合のいい話があると思う?







「ゆっへっへ…ばかなやつらだぜ」
「このれみりゃとふらんはどうしたらいいんだぜ?」
「おうちのまえにすてておけばいいんだぜ!まりさたちはべじたりあんだからこんなものたべないんだぜ!」
「それじゃ、すててくるんだぜ!」

そのまま頭を潰されたふらんは同じく頭を潰されたれみりゃと共に洞窟の前に放置されました。



答え③















その日の晩、青年の下に永遠亭から使いが来ました。

「あなたの所のふらんの体を回収した」と。








あとがき
読んでくださってありがとうございます。
前回からだいぶ間をおいたので覚えている方はほとんどいないと思いますが。
一応下の方に作中でふらんがぱちゅりーに出したクイズの答えを書いておきました。













クイズの答え
第二問 シリコン
第三問 ンドゥール
第四問 イゴール
第五問 デーモン小暮閣下




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最終更新:2022年03月15日 00:21