レイシリーズ3号機の変遷
erEXM-003 スレイプニル・アズール
頭頂高:24.0m
元々はレイシリーズ1号機、レギンレイの構造をベースに初の量産化を前提に開発された大型EXM。
その為、既存のレイシリーズよりも頭一つ分全高が低く、コストも控えめとなっているが、以前として通常EXMと比較すると1.6倍ほど大型である。
主武装は大型Eパック方式を採用し継続戦闘能力を高めた大型ビームスマートガンと、背部に装備された二門のリニアキャノン。この他にも六連装ミサイルポッドや高性能レドームを搭載し、射撃寄りの調整が目立つが両刃のビームサーベルも搭載しており格闘性能は決して低くはない。
主武装は大型Eパック方式を採用し継続戦闘能力を高めた大型ビームスマートガンと、背部に装備された二門のリニアキャノン。この他にも六連装ミサイルポッドや高性能レドームを搭載し、射撃寄りの調整が目立つが両刃のビームサーベルも搭載しており格闘性能は決して低くはない。
機体カラーが丁度ダークブルーだったため、完成後COLORS用の乗機として研究施設に運び込まれたが、廃棄処分寸前だったビギンズにより機体は奪取され、研究施設を破壊した後に姿を消した。
erEXM-003KAI スレイプニル・アズール(試作兵装搭載型)
頭頂高:24.0m
ビギンズが研究所を脱出し、流浪時代、そして『教団』に合流後もしばらく操っていたとされる形態。
肩部ブロックをインテーク機構を持ち、エネルギー変換効率と軽さに優れるが、積載量と強度で劣る1号機仕様からその逆の性質を持つ2号機仕様に変更しており、肩部にもサブジェネレーターを内蔵している事から単純な出力はかなり向上している。
兵装も研究施設を強襲して手に入れた出力可変式の大型バスターライフルと大型の無線攻撃端末(後のフィン・スケイル)を装備しており、背部に背負った攻撃端末を有効活用する為の前後を入れ替える事による砲撃形態への可変機構もこの時点で搭載されていた。
兵装も研究施設を強襲して手に入れた出力可変式の大型バスターライフルと大型の無線攻撃端末(後のフィン・スケイル)を装備しており、背部に背負った攻撃端末を有効活用する為の前後を入れ替える事による砲撃形態への可変機構もこの時点で搭載されていた。
しかし、複数の機能を無理やり詰め込んだせいか機体バランスは非常にちぐはぐであり、性能はさして高くは無く、故障も多発していた様だ。最も、それ故に彼女の操縦技術が鍛えられたと言うのは何とも皮肉な話である。
後に『教団』にて改装され、下記のディナイアル・ノーヴァとなった。
erEXM-003DN(-X) ディナイアル・ノーヴァ(・アルダ)
頭頂高:29.0m(29.3m)
搭乗者:ビギンズ・マレフィカルム
搭乗者:ビギンズ・マレフィカルム
『教団』にて戦果を挙げ組織の拡充に貢献し、幹部に就任したビギンズの為に先行して地球に潜伏していたマクシオン軍の技術者や、抱き込んだ元COLORS研究員などの手によって大幅な改装が施された姿。ここでは同機のアップグレード版であるアルダについても記述する。
スレイプニル・アズールからの大きな変更点としては、脚部を大型スラスターを内蔵したユニットに変更した点や、全身に搭載された小型無線攻撃端末スケイルの搭載、それに対応する為の各種装甲、装備レイアウトの変更が挙げられる。その為、全高は遂に通常EXMのほぼ倍にまで達してしまっているが、各所に備えられた高出力スラスターの恩恵により巨躯に似合わず、そこそこの機動性は確保されている。
各部のスケイルや、背部の大型フィン・スケイルは射撃の他、サーベル状の刃を発生させて突撃する遠近両対応の兵装として開発されている他、ビギンズのCOLORS能力である量子演算を使用する際に周囲に散布する量子を介して行われる『量子通信』のみに対応しており、ジャミングなどによる端末の捜査妨害やジャックの問題点を解決している。
スケイルは専用の大型ディフェンス・プレートに小型4基、本体に小型4基、バックパックに小型2基と大型4基をそれぞれ搭載している。
また、前後変形機構も引き続き搭載。この形態ではディナイアル・グアドリクス(・アルダ)と呼称される。
構造の最適化がかなり進んでおり、後部には専用の高精度ガンカメラ・ヘッドを搭載。その様子はまるで、背中合わせに全く別の機体を張り付けたようである。
脚部を畳む都合上機体の全高が若干下がる(それでも通常EXMの1.6倍ほどあるが)他、エネルギーラインの変化からスケイルを遠隔攻撃端末としては使用できなくなるが、全身のスケイルがそれぞれ強力な可動式砲台として機能し、特に大型スケイル四門の砲撃を収束させた『グアドラプル・キャノン』は核シェルターですら容易に融解させる程の威力を持つ。変形は1秒足らずで行われ、通常形態であるノーヴァでもスケイルを飛ばさずとも全方位に攻撃可能な事から、ビギンズの能力と合わさりまさしく『死角が存在しない』。
構造の最適化がかなり進んでおり、後部には専用の高精度ガンカメラ・ヘッドを搭載。その様子はまるで、背中合わせに全く別の機体を張り付けたようである。
脚部を畳む都合上機体の全高が若干下がる(それでも通常EXMの1.6倍ほどあるが)他、エネルギーラインの変化からスケイルを遠隔攻撃端末としては使用できなくなるが、全身のスケイルがそれぞれ強力な可動式砲台として機能し、特に大型スケイル四門の砲撃を収束させた『グアドラプル・キャノン』は核シェルターですら容易に融解させる程の威力を持つ。変形は1秒足らずで行われ、通常形態であるノーヴァでもスケイルを飛ばさずとも全方位に攻撃可能な事から、ビギンズの能力と合わさりまさしく『死角が存在しない』。
Xシティ占拠作戦時にCOLORSと交戦した際に機体の能力不足を悟り、作戦中に合流して来たマクシオン軍先遣隊の計らいによりコア部分にスピナティオを移植した他、一部装甲もマクシオン軍で採用されている希少金属製に変更。総合性能が向上し、区別化の為機体名にアルダを冠した。
アルダ化に際して両肩部にマクシオン軍で開発された新型動力源に独自の改良を加えたサブジェネレーター兼量子増幅装置、通称『MOドライヴ』を合計二基搭載。
これによりビギンズの量子演算の適応される範囲(=量子の散布距離)が格段に拡張されている他、リミッターを外して出力を上げると同時に高濃度圧縮量子を全面に開放する事で量子増幅形態、『AWAKINGモード』へと移行する。この際、量子が高速で機体装甲表面を循環する影響で機体のダークブルー部分が深紅に染まる。
この形態では出力の上昇はもちろんの事、ビギンズの未来予測の演算精度、可能距離が格段に跳ね上がっており『迷いなく常に最高効率な最適解を導き出し続ける』事で動作の完全なる効率化を果たし、結果として素早く動いているように見える。実はアルダ化前にも一度だけ使用しているが、機体とビギンズへの負荷は相当の物だった様だ。
これによりビギンズの量子演算の適応される範囲(=量子の散布距離)が格段に拡張されている他、リミッターを外して出力を上げると同時に高濃度圧縮量子を全面に開放する事で量子増幅形態、『AWAKINGモード』へと移行する。この際、量子が高速で機体装甲表面を循環する影響で機体のダークブルー部分が深紅に染まる。
この形態では出力の上昇はもちろんの事、ビギンズの未来予測の演算精度、可能距離が格段に跳ね上がっており『迷いなく常に最高効率な最適解を導き出し続ける』事で動作の完全なる効率化を果たし、結果として素早く動いているように見える。実はアルダ化前にも一度だけ使用しているが、機体とビギンズへの負荷は相当の物だった様だ。
実装当初は使用すると復活しつつあった元人格 CODE B2の囁き声が聞こえてくると言う弊害に苦しまされたが、メガフロート強襲の際にゲートチャンネル装置の一部をどさくさに紛れて回収、それを基に何処からか入手した『ゲートニウム』を折り込んで開発した外部型演算補助装置『ゲートニウム・サーバー』が開発されてからはB2の人格をそちらに閉じ込める事で事無きことを得た他、ゲートチャンネル装置だった時代の残り香としてイメージした物体を転送出来る『量子転送』が使用可能になっている。
Xシティ奪還作戦の際は信徒の操るアルトを意図的にオーバーロードさせ、それらが自壊する寸前で敵機に向けて召喚、射出する残虐極まりないが、予備動作や前置き無しで突然特攻兵器が沸いてくる予測不能な攻撃でレギンレイの右足を破壊し、有志連合を大いに苦しめた。が、シティに設置されていたゲートニウム・サーバーを押さえられてAWAKINGを封じられ、その状態でレイシリーズ三機や有志連合の猛攻の前には流石のビギンズの腕や本機の性能を持ってしても捌ききれずダメージを追い、撤退を余儀なくされた。
実の所、攻撃端末を14基搭載、それらの同時制御と言うのは、他のCOLORS(特にエル)や超常現象を信じやすい信徒に対する『見栄』の側面が大きく、決して使えない訳では無い(寧ろ十全に使いこなしている)が、ビギンズ本人の本質的な得意分野である純粋な読み合い、撃ち合いとは微妙に噛み合っていなかったとされる。
erEXM-003MN-X マレフィカルム・ノーヴァ・アルダ
頭頂高:29.0m(29.3m)
搭乗者:ビギンズ・マレフィカルム
搭乗者:ビギンズ・マレフィカルム
Xシティでの戦闘でダメージを負ったディナイアル・ノーヴァを改装した機体。
元々ビギンズは2パターンの装備設計を行っており、アルダのへの改装前でも換装は可能であった。
こちらの形態はビギンズの本質である純粋な撃ち合いに特化、そのポジション取り能力に秀でた装備であり、とりわけ対エル用の側面が強い。
こちらの形態はビギンズの本質である純粋な撃ち合いに特化、そのポジション取り能力に秀でた装備であり、とりわけ対エル用の側面が強い。
ディナイアルからの主な変更点として、無線攻撃端末『スケイル』の搭載数減少、砲撃形態の削除とそれに伴う背部大型スラスターユニットの増設、腕部をレーザーブレード内蔵型の専用腕部への換装、失った砲撃能力を代替的な手持ち武器で補っている等が挙げられるが、最大の変更点は巨体故にどうしてもかさむ被弾に対処すべくバリアフィールドと、全スラスターを仕様変更したことに伴う『クイック・ブースト・システム』の搭載である。
バリアフィールドシステムは両肩部のMOドライブで増幅したエネルギー粒子を機体周囲に球状に展開、拡散し、実体弾、エネルギーを問わず攻撃を低減、あるいは無効化する機能であり、大口径マシンキャノン程度であれば本機の出力と合わさり完全に無効化する程の高い防御力を誇る。
オーバーロードさせることで機体周囲に高濃度のエネルギー決壊を引き起こす事が出来、その爆発力を持ってすれば至近距離の並みの機体では跡形もなく吹き飛ばされるが、エネルギーを再びバリア状に固定させるまでには時間を要してしまう上にシステムへの負荷も高い。Z諸島での戦いの際はバリアシステムに負荷がかかっている状態でこの機能を使ってしまい、バリアの再展開が不能になってしまった。
オーバーロードさせることで機体周囲に高濃度のエネルギー決壊を引き起こす事が出来、その爆発力を持ってすれば至近距離の並みの機体では跡形もなく吹き飛ばされるが、エネルギーを再びバリア状に固定させるまでには時間を要してしまう上にシステムへの負荷も高い。Z諸島での戦いの際はバリアシステムに負荷がかかっている状態でこの機能を使ってしまい、バリアの再展開が不能になってしまった。
クイック・ブースト・システムは上記のエネルギー決壊の理論を各スラスターに限定的に取り入れた機能であり、推進力にエネルギー決壊の爆発力を足す事で瞬時的ながら爆発的な推進力を生みだし、巨体に見合わない回避能力を与える。
スケイルは背部の大型フィンが完全になくなり、小型も六基へと減ってしまっているが、代わりに増設された手持ち火器であるカートリッジ併用により高い総火力を持つ二連装大型レーザーライフルと、失った砲撃機能の代替として最大火力こそグアドリクスに劣るが、広い射角を持たせたチャージレーザーライフルにより火力の低下は最小限に抑えられている。
加えて演算補助装置であるゲートニウムサーバーを小型化して機体に内蔵し、それを用いた量子増幅形態も引き続き搭載しており、最大火力こそ低下したものの走攻守全てにおいて高いトータルスペックを持つ。ビギンズの量子演算による先読み能力も合わせることで正に最強クラスのEXMと言えた……ここまでしてもエルの人間的な動きに追従し切れないという一点を除けば、だが。
Z諸島での決戦の際はゲートの向こう側で遭遇した機械龍から移植した素材を使用した装甲を散りばめており、ほぼ無尽蔵のエネルギーと合わさって有志連合を単騎で苦しめ、護衛機との連携が前提ではあるが宿敵且つ苦手であるエルのスノーホワイトを押す等の活躍を見せるが、護衛機を先に倒されてしまい、バリアへの高火力攻撃の被弾とエネルギー決壊の使用によるバリア機能の不全、その上で1号機、2号機に分離機能を生かした不意を突かれて至近距離で特殊弾頭の散弾を浴びてしまい、中破。それでも止まらず、エルだけでも道連れにしようとするが最終的にはスノーホワイトの一閃によって沈黙した…かに思えたが、直後のアスカ・イザナギ、エリアルと言うビギンズの仇との遭遇の際は執念の再起動を果たし、半壊しているとはとても思えない挙動で二機に斬り掛かっていた。
騒動後はハウゼン邸にて預けられ、封印され……ずに、オルドリンの主導で機械龍由来の装甲や小型ゲートニウムサーバーなどの危険物質を外した上で修繕が行われている
erEXM-003DN-Re ディナイアル・ノーヴァ・リヴァイヴ
頭頂高:29.3m
搭乗者:ビギンズ・マレフィカルム
搭乗者:ビギンズ・マレフィカルム
『教団』事変終結後、中破したままZ諸島に放置されていた本機だが、ひそかにハウゼン家によって回収、修繕された姿。
高機動型である1号機や、量産型レイシリーズ『ブラスレイター』との連携運用を考慮してか、再び広帯域殲滅仕様であるD形装備で復元されている。
『教団』所属時代に使用していた機械龍由来の装甲や小型ゲートニウムサーバーと言った危険物資や、胴体部などに使われていたマクシオン系列の部品が取り外され、代わりに当時最新機であったエスポジット系列のフレームパーツに置き換えられている。
武装こそ元祖ディナイアルの時から大きな変化は無いが、メイン武装が二連装重レーザーライフルに変更。
また、砲撃形態時のガンカメラのアップデートや上部大型フィンスケイルの前面展開機構の追加など各部構造の見直しが行われている。
しかし、両肩部ユニットに収められていた追加動力炉である『MOドライヴ』が一基戦乱のどさくさに紛れて何者かに奪われた為、左肩部側を幾分か性能が劣化しているもののコンデンサーとしての役割を持つ『ダミー・ドライヴ』に置き換えている。
量子増幅形態も引き続き使用可能だが、前述のMOドライヴの欠落と、ゲートニウムサーバーの代替がただの高性能CPU(それでも電子戦が可能なレベルの機材だが…)なせいで大幅な制約が課せられている。
高機動型である1号機や、量産型レイシリーズ『ブラスレイター』との連携運用を考慮してか、再び広帯域殲滅仕様であるD形装備で復元されている。
『教団』所属時代に使用していた機械龍由来の装甲や小型ゲートニウムサーバーと言った危険物資や、胴体部などに使われていたマクシオン系列の部品が取り外され、代わりに当時最新機であったエスポジット系列のフレームパーツに置き換えられている。
武装こそ元祖ディナイアルの時から大きな変化は無いが、メイン武装が二連装重レーザーライフルに変更。
また、砲撃形態時のガンカメラのアップデートや上部大型フィンスケイルの前面展開機構の追加など各部構造の見直しが行われている。
しかし、両肩部ユニットに収められていた追加動力炉である『MOドライヴ』が一基戦乱のどさくさに紛れて何者かに奪われた為、左肩部側を幾分か性能が劣化しているもののコンデンサーとしての役割を持つ『ダミー・ドライヴ』に置き換えている。
量子増幅形態も引き続き使用可能だが、前述のMOドライヴの欠落と、ゲートニウムサーバーの代替がただの高性能CPU(それでも電子戦が可能なレベルの機材だが…)なせいで大幅な制約が課せられている。
普段はハウゼン邸の地下深くで封印されており、オルドリンが出撃許可を出した時にのみ運用が許可される。
しかし、同時にこの機体を持ち出すという事は激戦が確約されているという事でもあり、幾度となくビギンズの圧倒的な技量を持って死線を潜り抜けてきたが、複雑な前後入れ替えによる変形の負荷やこれまでの戦闘で根幹フレームの限界が来ており、いつフレームが破断してもおかしくない状態だった。
とある未知の機動兵器たちとの地球を掛けた壮大な戦役の最中においてその役目を終える。
しかし、同時にこの機体を持ち出すという事は激戦が確約されているという事でもあり、幾度となくビギンズの圧倒的な技量を持って死線を潜り抜けてきたが、複雑な前後入れ替えによる変形の負荷やこれまでの戦闘で根幹フレームの限界が来ており、いつフレームが破断してもおかしくない状態だった。
とある未知の機動兵器たちとの地球を掛けた壮大な戦役の最中においてその役目を終える。
生き残っていた幾つかのパーツは『レイシリーズ・ネクスト』の技術を生かして開発された『ディナイアル・ノーヴァ・ティラン』に移植されることとなった。