概要
巫女位とは、
クレアムーンに存在する地位の1つで、主に内政に関わる。
後の
クレアクライシスでも使用されていたが、その意味付けはクレアムーン時代と異なっている。
クレアムーン時代における巫女位
クレアムーン国は、同時代の他国と違い、政治に関してはまだ未発達な(悪い言い方をすれば、蛮族的な)呪術に頼った体制であった。
記録には、「巫女が神託を受けた」となっているが、これは、おそらくは占いの類であったと思われる。
後の研究により、クレアムーンの国政は、20名ほどで結成された神官が全てを受け持っていたことも判明した。
以上のことから、天候や吉凶といったことは巫女が占いで、税率や徴兵といった現実的なことは神官が会議で決め、それら全てを神威巫女が「神託を受けた」という形で民衆に発表した、と推測される。
- 神威巫女 全ての巫女の頂点に立つ、他国でいうところの国王的な地位。
- 物見巫女 聖都クレアにて、天候などを占う。
- 社巫女 各村(クレアムーンは都市のことを村と呼ぶ事が多い)に配置されている。人々の意見を聞き、中央へ報告、また中央から発表されたことを村人に伝える役目を持つ。他国でいう村長、領主に近い存在。
クレアクライシス時代における巫女位
アレシア連邦の一員だった時代を経て、クレアムーンには
武将位を代々輩出することによって独自の実力を付けた一種の封建領主や、都市部に居住する外国人・商人などの新興勢力が出現した。また、第1次クレア独立戦争の敗北によって多数の神官・巫女が殺害された影響もあり、クレアムーン時代と比較して神官・巫女の政治的影響力は相対的に低下していた。
やがて、第2次クレア独立戦争前に行われた同国の政治改革によって、巫女位を持たない人物が同国の統治機構に参画することが公に認められるようになった。
神威巫女を頂点とする巫女位所有者の階層構造はそのまま残され、巫女位所有者の一部はクレアクライシスの統治機構に参画し、巫女位を持つ者はその宗教的権威と個人的素質(教養・人格など)によって尊敬を集めるなど、クレアムーン時代の巫女と連続性が保たれた面が存在する点には注意が必要である。しかし、クレアムーン時代の政治では大原則とも言えた「巫女位所有者=統治機構の一部」という図式が崩れたことの影響は大きく、クレアにおける巫女は「神託によって国を動かす存在」から「宗教的権威を持った女性のエリート集団」へと変質していくこととなる。
関連項目
最終更新:2009年09月12日 18:00