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塔野高速鉄道TR-4000系電車 - (2020/07/31 (金) 18:07:31) の最新版との変更点
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TR-4000系電車は,塔野高速鉄道の通勤型車両。ここでは,派生型車両のTR-4500系電車及び共通設計の八商都市鉄道1000系電車についても解説する。
|>|CENTER:BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):&bold(){塔野高速鉄道TR-4000系電車}|
|>|&image(https://pbs.twimg.com/media/EdP_IghU0AAmomd?format=png&name=medium)|
|>|CENTER:TR-4000系の前面|
|>|CENTER:BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):基本情報|
|運用者|[[塔野高速鉄道]]|
|製造所|[[船橋重工業]]豊崎工場|
|製造年|1992年〜2000年|
|製造両数|160両|
|運用開始|1992年12月7日|
|>|CENTER:BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):主要諸元|
|軌間|1,067mm|
|電気方式|直流1500V(架空電車線方式)|
|最高運転速度|120km/h|
|設計最高速度|120km/h|
|起動加速度|3.1km/h/s|
|減速度|4.2km/h/s(常用)&br()5.0km/h/s(非常)|
|車両定員|本文参照|
|全長|20,000mm|
|自重|Tc1車,Tc2車:27.0t&br()M1車:33.2t&br()M2車:33.8t&br()M3車:33.6t&br()T1車:24.4t&br()T2車:25.2t|
|全幅|2,800mm|
|全高|4,050mm|
|床面高さ|1,130mm|
|台車|ボルスタレス方式空気ばね台車&br()電動車:TRT-M86&br()付随車:TRT-T86|
|主電動機|かご形三相誘導電動機TRM-I92&br()永久磁石式同期電動機TRM-P113(更新車)|
|主電動機出力|170kw|
|駆動方式|TD継手式中実軸平行カルダン方式|
|歯車比|99:16(6.19)|
|制御装置|GTO素子VVVFインバータ制御(1〜7次車製造時)&br()IGBT素子VVVFインバータ制御(8次車製造時,更新車)|
|制動装置|回生併用電気指令式電磁直通ブレーキ&br()(全電気式は更新により追加)|
|保安装置|本文参照|
|>|CENTER:BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):&bold(){塔野高速鉄道TR-4500系電車}|
|>|&image(https://pbs.twimg.com/media/EdP_IghU0AAmomd?format=png&name=medium)|
|>|CENTER:TR-4000系の前面|
|>|CENTER:BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):基本情報|
|運用者|[[塔野高速鉄道]]|
|製造所|[[船橋重工業]]豊崎工場|
|製造年|1992〜95年|
|製造両数|280両|
|運用開始|1993年3月13日|
|>|CENTER:BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):主要諸元|
|軌間|1,067mm|
|電気方式|直流1500V(架空電車線方式)|
|最高運転速度|120km/h|
|設計最高速度|120km/h|
|起動加速度|3.1km/h/s|
|減速度|4.2km/h/s(常用)&br()5.0km/h/s(非常)|
|車両定員|本文参照|
|全長|20,000mm|
|自重|Tc1車,Tc2車:27.0t&br()M1車:33.2t&br()M2車:33.8t&br()M3車:33.6t&br()T1車:24.4t&br()T2車:25.2t|
|全幅|2,800mm|
|全高|4,050mm|
|床面高さ|1,130mm|
|台車|ボルスタレス方式空気ばね台車&br()電動車:TRT-M86&br()付随車:TRT-T86|
|主電動機|かご形三相誘導電動機TRM-I92&br()永久磁石式同期電動機TRM-P113(更新車)|
|主電動機出力|170kw|
|駆動方式|TD継手式中実軸平行カルダン方式|
|歯車比|99:16(6.19)|
|制御装置|GTO素子VVVFインバータ制御(製造時)&br()IGBT素子VVVFインバータ制御(更新車)|
|制動装置|回生併用電気指令式電磁直通ブレーキ&br()(全電気式は更新により追加)|
|保安装置|本文参照|
|>|CENTER:BGCOLOR(#258f86):COLOR(#eeeeff):&bold(){八商都市鉄道1000系電車}|
|>|CENTER:BGCOLOR(#258f86):COLOR(#eeeeff):基本情報|
|運用者|[[塔野高速鉄道]]|
|製造所|[[船橋重工業]]豊崎工場|
|製造年|1995年〜2000年|
|製造両数|176両|
|運用開始|1995年10月1日|
|>|CENTER:BGCOLOR(#258f86):COLOR(#eeeeff):主要諸元|
|軌間|1,067mm|
|電気方式|直流1500V(架空電車線方式)|
|最高運転速度|110km/h|
|設計最高速度|120km/h|
|起動加速度|3.1km/h/s|
|減速度|4.2km/h/s(常用)&br()5.0km/h/s(非常)|
|車両定員|本文参照|
|全長|20,000mm|
|自重|Tc1車,Tc2車:27.0t&br()M1車:33.2t&br()M2車:33.8t&br()T1車:24.4t&br()T2車:25.2t|
|全幅|2,800mm|
|全高|4,050mm|
|床面高さ|1,130mm|
|台車|ボルスタレス方式空気ばね台車&br()電動車:TRT-M86&br()付随車:TRT-T86|
|主電動機|かご形三相誘導電動機TRM-I92|
|主電動機出力|170kw|
|駆動方式|TD継手式中実軸平行カルダン方式|
|歯車比|99:16(6.19)|
|制御装置|IGBT素子VVVFインバータ制御|
|制動装置|回生併用電気指令式電磁直通ブレーキ|
|保安装置|本文参照|
**概要
[[2000系>塔野高速鉄道TR-2000系電車]]の後継車として1992年に登場した。基本的な設計は2000系最終増備車である11,12次車&footnote(12次車は内装が11次車と異なるが,製造されたのが代替新造のクハ2076のみであるため11次車と同一視されることが多い。)に準じつつも,内装をフルモデルチェンジし,シングルアーム式パンタグラフを採用するなど新機軸も盛り込まれている。10両編成8本と8両編成10本が製造され,前者は[[塔野線>塔野高速鉄道塔野線]],後者は判ノ谷線(のちの[[八真線>塔野高速鉄道八真線]])に配置された。10両編成のうち2本は1999年に8両化の上,余剰中間車は2000系の10両化により余剰となっていた2027Fに組み込まれ,8両3本として判ノ谷線に転属した。2013年より更新工事が施行され,2020年に完了した。2015年より[[5000系>塔野高速鉄道TR-5000系電車]]の増備により10両編成6本は2027Fから抜かれた4両と共に8両8本に組み換えられた上で,塔野線から八真線に転属した。この際に4両が先頭車化改造を受けている。
以下特記なき限り1次車登場時の仕様について記述する。
***車体
20m4扉の軽量ステンレス車体であり,2000系最終増備車及び2030系と同じくコーポレートカラーの紺色&footnote(この紺色帯はのちに120km/h運転対応車の識別帯とされた。)と,路線カラーの空色または青緑色の帯を巻く。前頭部は切妻構造を採用し,貫通扉をオフセットすることで運転席を広くとっている。排障器は新規設計のものを装備。前照灯にはHID灯を採用している。
側面見付は2000系最終増備車に準ずるが,ドアガラスに複層ガラスを採用。最終増備車の8次車では窓,ドアガラスが試験的に緑色の熱線吸収ガラスとなっている(5000系で本採用)。
前面,側面の行先表示器は種別に幕式,行先に3色LED式を採用。運番表示器は2000系の6桁マグサイン式から3色LED式に変更されている。
急行灯は塔野線の120km/h対応運用でのみ点灯されていたが,2015年改正で2000系の120km/h非対応車が全て置き換えられたことで全ての編成が120km/h対応となったため,使用を停止した。
***室内
化粧板は緑系だった2000系から一新,ブルーホワイトを基調にペールブルーをアクセントとした寒色系となっている。2000系11次車で採用された禁煙表示,消火器表示などの車内表記のピクトグラムが本採用されている。
座席は1人分の掛け幅が450mmの7人掛け(ドア間)/3人掛け(車端部)のロングシートとし,色は2000系から引き続き青色,優先席は橙色となっている。3次車より座席がバケットシートに変更されている(1,2次車ものちに更新)。
スタンションポールは3次車で追加され,2-3-2人に区切っている。8次車では4-3人に変更されているほか,形状が変更されている(1,2次車は2002年よりこちらの形式を取り付けられている)。つり革は淡青色のものと白色のものが交互に取り付けられていたが,5次車より淡青色に統一され,8次車では優先席付近のものが橙色とされた上で通常より低いものとなった(1〜7次車は2002年より順次取り替え)。
車椅子スペースは両先頭車に設置されている。連結面の妻面窓は省略され,各車の両端に大型ガラスを使用した片開きの貫通扉が設置されている。
天井には車体長全体にわたって冷房用ダクト,吹出口が,車体中央部にはロールフィルター及び整風板が設置されている。冷房装置は集約分散式,1台の能力は26,000kcal/hのものを各車2基搭載している。
***車内案内装置
車内の客用ドア上部には旅客案内表示器が設置されている。2段式で,上段には次駅,下段には乗り換え案内などをスクロール表示する。また,その左側には時刻表示,右側には速度表示がある。
***走行機器など
制御装置にはGTO素子を用いた2レベルVVVFインバータ制御を採用している。1個のコンバータで4個のモータを動かす1C4M方式で,M1車にはこれを2群,M3車には1群搭載する。主電動機の出力は170kw。2000系VVVF車の10両編成と比べた場合,編成あたりの出力こそ2000系の3600kwに対して3400kwでこちらが劣るものの,編成重量では2000系の322.4tに対してこちらは295.6tと若干軽量化されているため,重量あたり出力は向上している。また起動加速度を抑えた設定の分,高速域での加速度が向上している。
**年表
***1992年度
塔野線の増発に伴い10連1本(1次車,4001F)が量産先行車として製造された。12月7日よりモハ4301,サハ4401を抜いた暫定8両編成で運行を開始した。
***1993年度
量産車として10連3本(2次車,4002〜04F)が製造され,それぞれモハ4300とサハ4400を抜いて暫定的に8両で運行を開始した。1994年3月20日のダイヤ改正により10両での運転が開始された。
***1994年度
10連2本(3次車,4005,06F)が製造された。これを最後に暫くは塔野線向けの新車は導入停止する。また4003Fが修理完了した2026F及び2028Fが10連化されたのと引き換えに8連化された。
***1995年度
判ノ谷線の増発,及びTR-1000系の置き換えを目的として8連3本(4次車,4007〜09F)が製造された。また,4003Fは10連に復帰した。八商都市鉄道1000系(以下1000系)は6本(1101〜06F)が製造され,10月1日より運行開始した。
***1996年度
8連3本(5次車,4010〜12F)が製造された。1000系は3本(1107〜09F)が製造された。
***1997年度
8連2本(6次車,4013,14F)が製造された。これにて判ノ谷線の1000系は2本を残すのみとなった。1000系は3本(1110〜12F)が製造された。
***1998年度
2000系一部編成の特別保全工事中の予備車として,10連2本(7次車,4015,16F)が製造された。1000系は4本(1113〜16F)が製造された。
***1999年度
1,2次車の4001〜04Fの座席がバケットシートに交換された。1000系は4本(1117〜20F)が製造された。
***2000年度
TR-1000系の完全置き換えを目的として8連2本(8次車,4017,18F)が製造された。これにて4000系は160両全車が出揃った。1000系も2本(1121,22F)が製造され,8連22本が出揃った。また八真線としての運行開始により,運行範囲が拡大した。
***2001年度
4015,16Fが余剰となっていた2000系2027F(4両)とともに8連3本に組成された上で八真線に転属した。
***2002年度
本年度から仕様統一を目的とした内装工事が開始された(2005年度に完了)。
***2004年度
4018Fのサハ4535の座席が新型のものに交換される(5000系用座席の試験)。同年度中に元のバケットシートに戻された。
***2006年度
10月11日未明に起こった真砂駅冠水に伴い,4009Fと1116Fが走行不能状態になった。4009Fは11月18日,1116Fは翌年3月8日に運用復帰した。
***2012年度
4000系を対象に大規模更新工事が開始された。初年度は4008F,4013Fが対象。この時点では10両は更新工事の対象外となった(2015年以降の更新時に施工)。
***2015年度
4006Fと2027Fが運用離脱し,4006Fは中間車6両を抜き取られた上で2027Fに組み込まれていた中間車4両を組み込み,8両で八真線に転属した。
***2016年度
4002Fが運用離脱し,中間車6両を抜き取られた。また,4006Fの中間車2両が先頭車化改造を受けた。4002Fと4006FのMTユニット,計4両がMMユニットとサハ2両に改造された上で4002Fに組み込まれ,八真線に転属した。
***2017年度
4003Fと4005Fが運用離脱し,4003Fのサハ2両は先頭車化改造を受けた。それらを組み換えの上新4003F,4031F,4032F(8連)が八真線に転属した。4005F(暫定4両)は休車となった。
***2018年度
4001Fと4004Fが運用離脱し,これと4005Fを編成組み換えの上全て8連化した。これにて4000系は8両20本の現在の編成となった。
***2019年度
予備部品確保のため,1103Fと1107Fが廃車された。先頭車は[[大下電気鉄道]]に譲渡された。
***2020年度(予定)
全20本の更新工事が終了する予定。
**編成表
***製造時
10両編成
|BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):|>|BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):&small(){←八城}|>|>|>|>|>|BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):|>|RIGHT:BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):&small(){夢吊橋→}|
|BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):号車|CENTER:1|CENTER:2|CENTER:3|CENTER:4|CENTER:5|CENTER:6|CENTER:7|CENTER:8|CENTER:9|CENTER:10|
|BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):形式|CENTER:4000|CENTER:4100|CENTER:4200|CENTER:4450|CENTER:4300|CENTER:4400|CENTER:4450|CENTER:4100|CENTER:4200|CENTER:4050|
|BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):車種|CENTER:Tc1|CENTER:M1|CENTER:M2|CENTER:T1|CENTER:M3|CENTER:T2|CENTER:T1|CENTER:M1|CENTER:M2|CENTER:Tc2|
8両編成
|BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):|>|BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):&small(){←八城}|>|>|>|BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):|>|RIGHT:BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):&small(){夢吊橋→}|
|BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):号車|CENTER:1|CENTER:2|CENTER:3|CENTER:4|CENTER:5|CENTER:6|CENTER:7|CENTER:8|
|BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):形式|CENTER:4000|CENTER:4100|CENTER:4200|CENTER:4450|CENTER:4450|CENTER:4100|CENTER:4200|CENTER:4050|
|BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):車種|CENTER:Tc1|CENTER:M1|CENTER:M2|CENTER:T1|CENTER:T1|CENTER:M1|CENTER:M2|CENTER:Tc2|
TR-4000系電車は、塔野高速鉄道の通勤型車両。ここでは,派生型車両のTR-4500系電車及び共通設計の八商都市鉄道1000系電車についても解説する。
|>|CENTER:BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):&bold(){塔野高速鉄道TR-4000系電車}|
|>||
|>|CENTER:TR-4000系の前面(更新車)|
|>|CENTER:BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):基本情報|
|運用者|[[塔野高速鉄道]]|
|製造所|[[船橋重工業]]豊崎工場|
|製造年|1991~99年|
|製造両数|(TR-4000系)160両&br()(TR-4500系)280両|
|運用開始|(TR-4000系)1992年12月7日&br()(TR-4500系)1993年3月16日|
|>|CENTER:BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):主要諸元|
|軌間|1,067mm|
|電気方式|直流1500V(架空電車線方式)|
|最高運転速度|120km/h|
|設計最高速度|120km/h|
|起動加速度|3.1km/h/s|
|減速度|4.2km/h/s(常用)&br()5.0km/h/s(非常)|
|車両定員|本文参照|
|全長|20,000mm|
|自重|Tc1車,Tc2車:27.0t&br()M1車:33.8t&br()M2車:33.4t&br()M3車:33.6t&br()T1車:24.4t&br()T2車:25.2t|
|全幅|2,800mm|
|全高|4,050mm|
|床面高さ|1,125mm|
|台車|ボルスタレス方式空気ばね台車&br()電動車:TRB-M86E3&br()付随車:TRB-T86E3|
|主電動機|かご形三相誘導電動機TRM-I91&br()かご形三相誘導電動機TRM-I113(更新車)|
|主電動機出力|170kW/190kW(更新車)|
|駆動方式|TD継手式中実軸平行カルダン方式|
|歯車比|99:16(6.19)|
|制御装置|GTO素子VVVFインバータ制御(1〜7次車製造時)&br()IGBT素子VVVFインバータ制御(8次車製造時,更新車)|
|制動装置|回生併用電気指令式電磁直通ブレーキ(TR-4000系6・7次車を除く)&br()発電・回生併用電気指令式電磁直通ブレーキ(TR-4000系6・7次車のみ)&br()抑速ブレーキ(TR-4000系3次車以降)|
|保安装置|本文参照|
|>|CENTER:BGCOLOR(#258f86):COLOR(#eeeeff):&bold(){八商都市鉄道1000系電車}|
|>||
|>|CENTER:1000系の前面|
|>|CENTER:BGCOLOR(#258f86):COLOR(#eeeeff):基本情報|
|運用者|[[塔野高速鉄道]]|
|製造所|[[船橋重工業]]豊崎工場|
|製造年|1994~99年|
|製造両数|176両|
|運用開始|1995年10月1日|
|>|CENTER:BGCOLOR(#258f86):COLOR(#eeeeff):主要諸元|
|軌間|1,067mm|
|電気方式|直流1500V(架空電車線方式)|
|最高運転速度|110km/h|
|設計最高速度|120km/h|
|起動加速度|3.1km/h/s|
|減速度|4.2km/h/s(常用)&br()5.0km/h/s(非常)|
|車両定員|本文参照|
|全長|20,000mm|
|自重|Tc1車,Tc2車:27.0t&br()M1車:33.8t&br()M2車:33.4t&br()T1車:24.4t&br()T2車:25.2t|
|全幅|2,800mm|
|全高|4,050mm|
|床面高さ|1,125mm|
|台車|ボルスタレス方式空気ばね台車&br()電動車:TRB-M86E3&br()付随車:TRB-T86E3|
|主電動機|かご形三相誘導電動機TRM-I91|
|主電動機出力|170kW|
|駆動方式|TD継手式中実軸平行カルダン方式|
|歯車比|99:16(6.19)|
|制御装置|IGBT素子VVVFインバータ制御|
|制動装置|回生併用電気指令式電磁直通ブレーキ&br()抑速ブレーキ|
|保安装置|本文参照|
**概要
1990年代より各路線の輸送力増強、および新規路線開業([[青葉浜線>塔野高速鉄道青葉浜線]]、[[八真線>塔野高速鉄道八真線]])用に導入された。当時の先端技術を積極的に取り込みつつも、走行性能や接客設備に関わらない部分については簡略化を図り、低コストでの製造を主眼に置いた設計となった。
**開発の経緯
開発を開始した1987年は、1980年の[[香都政変]]以来続いていた局所的な好景気である所謂「[[遷都景気]]」が落ち着きを見せつつある時期であった。そのため、鉄道車両においては製造コストの削減が求められていた。また、新都都市圏における地下鉄路線を含んだ新規の通勤路線開業が2000年ころまで続くこと、既存路線においても1950~60年代に製造された新性能電車が老朽化により置き換えの時期を迎えることもあり、通勤型電車の製造需要が高まると予想されていた。そのため、同一の設計で複数の路線の需要を満たせる汎用的な車両を、少ない工数で製造することも求められた。接客設備においても、外国人観光客や視覚・聴覚障害者、車いす使用者などこれまではあまり顧みられることのなかった多様な乗客への配慮と、車内マナーの向上が課題として挙げられた。
以上の問題提起より、開発にあたっては以下の開発目標が掲げられた。各々の頭文字を取り、「2S・2C・2U」と呼ばれた開発目標の内容は
-走行性能: &b(){「Sprinter & Stayer」} (スプリンター・ステイヤーはともに競馬用語であり、それぞれ短距離向け・長距離向けの脚質を持った馬を指す。本系列では加減速を頻繁に繰り返す地下鉄のような路線から、駅間距離の長い郊外路線、また最高速度を長時間保つ必要のある優等種別にも適合した性能を実現すること。)
-車内設備: &b(){「Comfort & Concise」}(快適さ・安心を実現しつつも、接客設備に関わらない部分に関しては簡素化すること。)
-導入姿勢: &b(){「Unified & Universal」}(部品のモジュール化による統合・引き通し線のシリアル伝送化により電線の統合・多線区への導入を同一設計で行える汎用性。及び、「ユニバーサルデザイン」の実現。)
**車両概説
以下は特記無き限り1次車の仕様である。
***車体
新都の通勤型車両では標準的な仕様である両開きの20m4扉。車体は軽量化と塗装工程の省略を企図し、[[TR-2030系>塔野高速鉄道TR-2000系電車]]以降で採用されているビードプレス工法の軽量ステンレス車体を採用。前面は製造の工数削減のために切妻構造で、地下鉄路線での使用を考慮して助士席側にオフセットされた貫通扉を備える。前照灯・尾灯は角型で、前照灯はHID灯、尾灯には本系列よりLEDを採用している。前面、および側面の窓周りは艶消しのダルフィニッシュ加工で車体の光沢を抑え、それ以外の部分はヘアライン加工を行っている。前面から側面に続く帯として窓下、および幕板部に帯を巻くが、塔野高速が当時進めていたCI政策に合わせ、幕板部はコーポレートカラーの紺色、窓下はラインカラーと、上側に紺色の細帯としている。
側面見付はTR-2030系及びTR-2000系の10次車以降に準じ、扉間3,520mmの標準的な寸法となっているが、床面高さを25mm低くすることでホームとの段差解消を図っている。側窓は片側が1段下降式、もう片側が固定式の2連のユニット窓としているほか、スモーク色の熱線吸収ガラスを採用。天地寸法を50mm拡大している。客用扉は高さを50mm高くし1,850mmとしたほか、ガラスを複層ガラスとし、また後述の電気式ドアエンジンの採用に伴い補助ドアレールを省略している。また電動車のみ主電動機冷却用の風洞を備えている。
前面・側面の種別・行先表示機は種別を幕式、行先を3色LED式とした。幕の字体を在来車より見直し、角ゴシック体としている。前面の運行番号表示機は6桁の7セグメントマグサインとしている。
***室内
客室は内張りを白色の化粧板、袖仕切りなどアクセントを淡い青色とすることで清潔感のあるデザインとした。床材は難燃性のあるゴム製のグレーの床敷物を採用、中央部のみ濃い色とすることで足の投げ出しを防ぐことを企図した。本系列以降車内の禁煙表示、消火器表示などにピクトグラムを用いるようになった。
側窓のカーテンはフリーストップ式となっている。
座席は片持ち式を採用し、扉間7人掛け、車端部3人掛けのロングシートとしたが、1人当たりの着席幅を460mmに拡張している。座席は定員着席への誘導のためにバケットシートとし、1人ずつの区分柄を設けている。扉の横となる座席の端、および7人掛けの座席では2人-3人-2人に区分するためにスタンションポールを備えた袖仕切りを設けている。モケットは一般席が青色、優先席をオレンジ色としている。
荷棚はステンレスパイプ式を採用し、高さを従来車より低くしている。つり革は三角形(実際には五角形)とし、一般席部分は高さ1,650mmで淡い青色、優先席部分は高さ1,550mmのオレンジ色としている。
側扉は幅1,300mmの一般的なものであるが、ドアエンジンをこれまでの空気式に替えて電気スクリュー式を採用。戸ばさみ検知装置を備えている。
非常通報機は各車両に2基ずつ対話可能なものを設置した。先頭車の車端部には車いすスペースを設置している。連結面は妻面窓があり、各車の両端に大型ガラスを用いた連結面貫通扉を設けているが、これも電気式ドアエンジンによる自動扉とし、センサにより手をかざすと一定時間開く仕様としている。貫通路を挟んだ両側のドアが連動して開閉する。
冷房装置はマイコン制御による集約分散式とし、能力26,000kcal/hの装置を各車2台搭載している。天井には冷気を導くダクトを設け、整風板が設置してある。
車内のすべての客用扉上部にはLED式(橙色単色)の旅客案内表示機を設けた。中央には2段式で大型のものを設置、上段には種別と行先を常時表示、下段には次駅案内・乗り換え案内をスクロール表示する。その他左側には現在の時刻、右側には現在の速度を表示する小型の画面を設置している。自動放送装置は英語放送まで対応している。側面には車外スピーカー(ただし塔野高速の社内呼称は「車上スピーカー」)を1両片側あたり2基備えており、乗降促進放送を流す機能がある。
***乗務員室
乗務員室はTR-2000系の設計を受け継いだが、非常扉を車掌台側に寄せたため余裕のある設計である。ダークグレー系の配色とし、主幹制御器は両手T型ワンハンドルマスコン(制御段数は力行5段・切・制動8段・非常・抜取)とした。デッドマン装置を備え、どちらかの手でハンドルを握っていない場合は非常ブレーキが作動する。速度計・電圧計・電流計・圧力計はデジタルメータとし、それらを含めた運転台の表示灯はすべてLEDを採用した。モニタ装置用の液晶画面を備える。
運転室と客室の仕切りのうち、運転席の背後には窓を設置せず、この部分のパネルは簡単に外れるようになっている。これは前面への強い衝撃を受けた際に運転士が閉じ込められるのを防ぐ目的でこの設計とした。それ以外は前面窓と同じ配置で、右側の窓以外をオレンジ色の遮光ガラスとし、すべての窓で遮光幕を省略した。
***主要機器
塔野高速の車両としてはTR-2000系の11次車、また[[89系>塔野高速鉄道75・81・89系電車]]に続く3例目であるVVVFインバータ制御装置を採用している。GTOサイリスタ素子による[[船橋電機]]製制御装置FEI-VF4-91A/91B型を搭載し、1台の制御器で4台の電動機を制御する1C4M方式とした。M1車にはこれを2群1パッケージとした91A型、M3車には1群型の91B型をそれぞれ1台搭載する。VVVFインバータ制御の特性を活かし、定速制御機能(力行3-5段から2段に移行することで起動)を備えている。
主電動機は船橋電機のかご型三相誘導電動機であるFEI-IM91(の社内呼称TRM-I91)を採用。MT比1:1で高い起動加速度3.1km/h/s(ただし設計上は同一の足回りで3.3km/h/sまで可能)を実現しつつ、高速域での性能と両立させるため、連続定格出力170kWと定格を大きめにとった。
制動装置は回生ブレーキ付きの電気指令式ブレーキ(FEI-FBS-91。シリアル伝送式)としている。将来的な自動運転の導入に備え、主観制御器自体は8段だが内部的には31段に細分化されている(1,2,3…8段が内部制御における3,7,11…31段に相当する)。回生ブレーキは停止直前まで動作する。合わせてT車遅れこめ制御機能も搭載された。
サービス電源を供給する補助電源装置である静止型インバータ(SIV)は車内の電気設備の増加に伴う新規設計の容量210kVA、出力電圧440V、GTOサイリスタ素子のFEI-AEM-91を搭載。4両につき1基の搭載を原則とした。容量は将来的なサービス電源需要の増加に備え余裕を持たせている。このAEM-91は容量105kVAのインバータモジュールを2基1パッケージに収めており、そのうち1基が停止しても運行に支障をきたさないよう設計されている。空気圧縮機(CP)は新設計のスクロール式で、低騒音化を図っている。
集電装置は部品点数の削減によるコストカットを目的としてシングルアーム式のFEI-PTS-90を採用。上枠が逆三角形で、前から見るとY字型となっている。電動車1両につき1基の搭載を原則としている。
台車はボルスタレス式のTRB-M86(電動車用)/TRB-T86(付随車用)で、軸箱支持方式は円錐ゴム積層式である。構造の見直しにより軽量化された改良型であるため、3回目の改良型を意味するE3のサフィックスが付く。駆動装置はTD継手式の中実軸平行カルダン駆動であるが、これまでの特殊鋼製に変わりCFRP製の軽量化されたものを実用化した。
車両モニタリング装置であるFEI-MON-91は動作状況の監視のほか、力行・制動指令をシリアル伝送する。これにより、引き通し線を削減した。伝送速度は38400bpsである。
保安装置は導入路線である塔野線と青葉浜線で使用されていたCS-ATCと、それ以外の路線を走行できるようTR-ATSを搭載している。
**導入後の変遷
***1991年度製造分(1次車):4001F(10連)
1991年度は試作車として10連1本が導入され、塔野検車区にT51編成として配置された。
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|BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):|>|BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):&small(){←南商栄}|>|>|>|>|>|BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):|>|RIGHT:BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):&small(){夢吊橋→}|CENTER:MIDDLE:入籍日|
|MIDDLE:BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):組成|CENTER:4000|CENTER:4100|CENTER:4200|CENTER:4400|CENTER:4300|CENTER:4450|CENTER:4400|CENTER:4100|CENTER:4200|CENTER:4050|~|
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|BGCOLOR(#47afff):COLOR(#eeeeff):CENTER:T51|CENTER:4001|CENTER:4101|CENTER:4201|CENTER:4401|CENTER:4301|CENTER:4451|CENTER:4402|CENTER:4102|CENTER:4202|CENTER:4051|CENTER:1991.12.18|
各線区での試運転により走行データの蓄積を行い、1993年3月のダイヤ改正で営業運転を開始する予定であったが、直前の1992年12月4日にT26編成が踏切事故により運用を離脱したため、予備車が不足したことから急遽12月7日の25T運用より営業運転を開始した。なお、この時塔野線のホーム延伸工事が完了していなかったため、中間車2両を抜いた8連での運転開始となった。
***1992年度製造分(2次車):4002~04F(8連),4501~16F(10連)
2次車として製造されたのは以下の車両である。
-塔野線用:4002~04F(T52~54編成):TR-2000系の車体更新工事に伴う予備車確保のため導入
-青葉浜線用:4501~16F(A01~16編成):青葉浜線の新規開業に伴い導入(入籍日はすべて開業前日の1993年3月15日)
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|BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):|>|BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):&small(){←南商栄}|>|>|>|BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):|>|RIGHT:BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):&small(){夢吊橋→}|CENTER:MIDDLE:入籍日|
|MIDDLE:BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):組成|CENTER:4000|CENTER:4100|CENTER:4200|CENTER:4400|CENTER:4400|CENTER:4100|CENTER:4200|CENTER:4050|~|
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|BGCOLOR(#47afff):COLOR(#eeeeff):CENTER:T52&br()T53&br()T54|CENTER:4002&br()4003&br()4004|CENTER:4103&br()4105&br()4107|CENTER:4203&br()4205&br()4207|CENTER:4403&br()4405&br()4407|CENTER:4404&br()4406&br()4408|CENTER:4104&br()4106&br()4108|CENTER:4204&br()4206&br()4208|CENTER:4052&br()4053&br()4054|CENTER:1992.6.24&br()1992.7.3&br()1992.7.28|
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|BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):|>|BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):&small(){←青葉浜}|>|>|>|>|>|BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):|>|RIGHT:BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):&small(){新都中央→}|CENTER:MIDDLE:入籍日|
|MIDDLE:BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):組成|CENTER:4500|CENTER:4600|CENTER:4700|CENTER:4900|CENTER:4800|CENTER:4950|CENTER:4900|CENTER:4600|CENTER:4700|CENTER:4550|~|
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2次車では4001Fでの試験をもとにいくつかの点で改善が施された。主な内容として
-混雑する車内では自動扉の貫通扉は意図しない作動が多かったため、センサ式から押しボタン式に変更
-運転室との仕切りの窓に遮光幕を追加
が挙げられる。これらの改善点は後年4001Fにも「量産化改造」として施工されている。塔野線用の4002~04Fは当初10両編成で製造、塔野検車区に回送されたが、各駅のプラットホームの10両対応が完了していなかったことと、青葉浜線用車両を開業までに揃えるため、中間車の4302,4452,4303,4453,4304,4454は入籍前に白崎検車区に回送されTR-4500系に編入、それぞれ4814,4964,4815,4965,4816,4966としてT14~16編成に組み込まれた形で入籍している。なお、そのうち4966(←4454)のみは帯色の張替えが営業運転開始に間に合わず、1両のみ空色の状態で営業運転を行ったことがある。
***3次車(1993年度製造):4005,06F(10連),4007F(8連),4517,18F(10連)
3次車として導入されたのは以下の車両である。
-塔野線用:4005,06F(T55,56編成):10連運転開始に伴い導入
-[[判ノ谷線>塔野高速鉄道判ノ谷線]]用:4007F(H35編成):TR-2030系の全般検査予備
-青葉浜線用:4517,18F(A17,18編成):1992年度に間に合わなかった分
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|BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):|>|BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):&small(){←南商栄}|>|>|>|>|>|BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):|>|RIGHT:BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):&small(){夢吊橋→}|CENTER:MIDDLE:入籍日|
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|BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):|>|BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):&small(){←南商栄}|>|>|>|BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):|>|RIGHT:BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):&small(){北真砂→}|CENTER:MIDDLE:入籍日|
|MIDDLE:BGCOLOR(#102473):COLOR(#eeeeff):組成|CENTER:4000|CENTER:4100|CENTER:4200|CENTER:4400|CENTER:4400|CENTER:4100|CENTER:4200|CENTER:4050|~|
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以下編集中……
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