車両関連
車体
- ステンレス車…ステンレス鋼(鉄にクロムとニッケルを混ぜることによって製造される錆びにくい合金)で作られた車両。
- アルミ車…アルミニウム系合金で作られた車両。
台車・駆動装置
- カルダン駆動方式…電動機など動力源と車軸を自在継手で繋ぎ,駆動を伝達する方式の総称。
- 中空軸平行カルダン駆動…電動機の軸を中空とし,継手にたわみ板を用いる方式。
- TD平行カルダン駆動…TD(Twin Disk,2枚板)の継手を使う方式。内部構造が単純,軽量化するほか,メンテナンス性に優れ,騒音も少ない。現在は継手が1枚となっているものもあるが,慣用的にTDカルダンと呼ばれている。
- WNドライブ駆動…スプライン(歯車)を用いた(広義の)カルダン駆動方式。耐久性に優れるが,惰性走行(電動機が回っていないが,ブレーキをかけてもいない状態)での騒音発生が問題。
- 軌間
レールの幅のこと。
1,067mm
新都周辺で広く採用されている。狭軌と呼ばれる。
1,435mm
より幅が広いため,新幹線など高速性能を要する路線で採用されている。こちらは標準軌と呼ばれている。
762mm
軽便鉄道などにおいて使用されている。通称ナローゲージ。
1,250mm
かつての六京旅客鉄道線のほか,一部路面電車がこの軌間。なお現実には存在しない。
電装品
- 抵抗制御…電動機に流す電流を,抵抗器を繋げ変えることで変化させる方式。電力が熱として消費されるのでエネルギー効率が低い,有段制御なので乗り心地にも難がある,といくつもの欠点があるので現在は基本的に採用されない。
- チョッパ制御…様々な方式があるが,広義には電流を半導体素子を用いてON-OFFを高速で繰り返し「切り刻む(Chopping)」ことによって制御する方式を指す。理論上の電力損失が0であること,無段階制御が可能なことなど様々な利点があったが,半導体の値段が高く浸透には時間を要した。
- VVVFインバータ制御…交流電流(一般には三相交流。位相をそれぞれ120°ずらした波が3つある)を用いて駆動する誘導電動機は,回転速度が周波数に依存して変動する。そのため,電圧だけでなく周波数を変動させて電流を送る方式。Gate-Turn-Off(GTO)素子,Insulated Gate Bipolar Transistor(IGBT)素子,SiC(炭化ケイ素)半導体を用いたField Effect Transistor(FET)素子など使用する素子によって分けられる場合がある。現在の鉄道車両ではこれが主流。
- 回生ブレーキ…電動機(モータ)は発電機としても使用可能なため,走行時の運動エネルギーを電気エネルギーに変化させることによって減速を行うブレーキ方式。発電した電力は再び架線に戻し,他の車両が使用する。省エネルギーであるが,列車密度の低い路線では使用できないなどの問題点もある。
- サービス電源…走行用のモータに使う電源とは別に,車内照明や冷暖房などに使用する電源のこと。基本的には交流。
- 電動発電機(MG)…架線電流からサービス電源用交流電流へと変換する装置で,架線電流でモータを回し,別のモータを発電機として用いてそこから交流電源を確保する。
- 静止型インバータ(SIV)…固定電圧,固定周波数を出力するインバータ装置。MGに代わり近年はこちらが主流。
形式など
- M車/T車…MotorとTrailerの略で,日本語訳は「電動車」と「付随車」。
- 〜F…FはFormationの略で「〜編成」の意味。
その他
第三軌条
走行するレールとは別に、給電用のレールが敷かれており、それを車両に取り付けた集電靴(コレクターシュー)を擦って集電する方式。
東部地下鉄や美咲メトロの全路線で採用されている他、海田市営地下鉄八宝線などで採用されている。
東部地下鉄や美咲メトロの全路線で採用されている他、海田市営地下鉄八宝線などで採用されている。