第N回 サバイバルホラー『耳鳴りのする夏』
静謐な夏の学園で繰り広げられる、理不尽で凄惨なクローズドサークル。
閉鎖された学園に紛れ込んだ殺人鬼(転校生)から生き残れ
勝利・終了条件
プレイヤー側の勝利条件:
転校生の無力化: 転校生を撃退・殺害・行動不能にする。
転校生側の勝利条件(プレイヤー敗北エンド):
ターゲットの死亡: 転校生のターゲットが死亡する。これにより転校生は目的を達成し、姿を消す。
バッドエンド:
全滅: 生存しているプレイヤーが一人もいなくなる。
ゲーム進行
各プレイヤーはマップ上のエリアを選び、そこでどのような行動を取るかを自由に記述する。
転校生は特定の行動ロジックに従ってそのターン中のターゲットを設定し、そのエリアに登場する。
同エリアにいるプレイヤーたちは転校生の襲撃に対する生死の判定を行う。
これを1ターンとして、ゲーム終了まで繰り返す。
時間経過
1ターンはゲーム内での1時間に相当する。
スタート時はゲーム内時間での18時
ミッション(仮)
提示されたミッションを達成したプレイヤーはミッションの難度に従ってポイントを得る。
舞台設定
名称: 私立・天響(あまね)学園
背景: 現在は魔人能力を持つ学生を社会から隔離・管理するための共学全寮制の魔人学園。もとは華族令嬢のために建てられたため、人里離れた山奥に位置し、古めかしく荘厳なゴシック様式の建築物が特徴。
状況: 夏休み期間中。多くの生徒は帰省しているが、家庭の事情で帰る場所がない者や、素行不良による補習対象者など、少数の生徒(プレイヤーたち)が学園に残っている。数日前に唯一の連絡橋が「大雨」で崩落し、完全に陸の孤島と化している。
主要エリア:
本館: 食堂、大浴場、医務室などがある生活の中心。
学生寮: プレイヤーたちの個室がある。壁や錠は堅牢に作られているが魔人の力に耐えられる程ではない。
廃礼拝堂: 森の奥に佇む古い教会。鐘楼と、地下に懺悔室がある。
音楽棟: 複数の音楽室と、ステージ付きの講堂がある。地下には防音室が隠されている。
霧の湖: 学園の奥にある不気味な湖。
転校生
名前: 雨宮 律(あめみや りつ)
性別: 女性
呼称: 『調律師(チューナー)』
見た目: おびただしい返り血で赤黒く汚れた夏用セーラー服を着用。顔には無数の音叉を溶接したかのような異様な鉄仮面を被り、感情は一切窺えない。
武器: 巨大な調律ハンマー。ピアノの調律に使うそれを、人間の頭蓋を叩き割るための凶器として用いる。
行動原理:
彼女の耳には、未来に世界規模の災厄をもたらす人間が「耐え難い不協和音(ノイズ)」として聞こえている。彼女の目的は、そのノイズの発生源を「調律」――すなわち沈黙させることである。
ターゲット以外はノイズを構成する雑音としか認識しておらず、殺害に一切の躊躇がない。
魔人能力:『世界の不協和音(ワールド・ディスコード)』
人間の感情をノイズとして知覚し、その居場所や心理状態を把握することができる。
能力使用時には副作用として周囲に微かなハウリング音(耳鳴り)が発生する。これはプレイヤーにとって死の接近を知らせる予兆となる。
持ち物制限
今回のキャンペーンでは全寮制の学園という設定にあったアイテムのみ所有可能
ただし隠して所有できるサイズのものや、キャラクター設定上所有理由に説得力があればOK
概要
参加人数:10~20人程度
ターン数:4~6ターン
所要時間:説明を含めて3時間程度
導入ストーリー
(BGM:静かな雨音と、遠くで響く雷鳴)
降りしきる雨が、古びた学園の窓を叩いている。
ここは、私立・天響学園。山中深くに立てられた豪奢な西洋建築は、かつて上流階級の令嬢を淑女へと育て上げる女学校として作られたものだったが、現在は君たちのような魔人学生を収容する魔人学園として運営されている。いずれにせよ社会から隔離するための鳥籠としての役割は変わらない。
夏休みに入り、多くの生徒が去った学舎は静まり返り、君たち少数の居残り組だけが、退屈で陰鬱な日々を過ごしていた。
数日前、唯一のライフラインであった橋が「大雨で流された」と告げられ、君たちは完全な陸の孤島に囚われた。
今夜も、代わり映えのしない夜が更けていくだけのはずだった。
――ガシャァァン!!
突如、本館の食堂の方から、凄まじいガラスの破壊音が鳴り響いた。
続いて、聞いたこともないような、誰かの短い悲鳴。そして、肉を叩き潰すような、鈍く湿った音が二度、三度…。
やがて、音は止んだ。
静寂が戻った学舎に、微かに、耳の奥で鳴るような、不快なキーンというハウリング音が響き、そして遠ざかっていく。
残されたのは、降り続く雨音と、君たちの早鐘を打つ心臓の音だけ。
何が起きたのか?
様子を見に行くべきか? それとも、己の部屋に立てこもるべきか?
あるいは、この機に乗じて何かを企むのか?
確かなのは、この閉ざされた学園に、君たち以外の「何か」が侵入したという事実。
かくして、理不尽と殺意に満ちた、悪夢の一夜が幕を開けた。
さあ、食堂から響いた不審な物音。あなたはこの状況で、どう行動しますか? 行動宣言を提出してください。
最終更新:2025年07月03日 13:22