あにまん民のオリキャラ同士をAIの力を借りて戦わせるスレ @ ウィキ
第2回トーナメント 第1回戦 第2試合
最終更新:
aioricharabattle
-
view
第2回トーナメント 第1回戦 第2試合
《ゲイル VS ゴルバス・ダスキュリエス》
あにまんオリキャラ最強トーナメント特設リング——。
興奮冷めやらぬ観客の前に、第二試合の火蓋が切って落とされた。
リングの中央に立つのは、二つの対極的な存在。
「第二試合! 最初に現れたのは男気溢れる風能力者——『ゲイル』!!」
「そして対するは、冷徹無比な支配者——『ゴルバス・ダスキュリエス』!!」
ゲイルはリーゼントをかき上げ、リングを踏み鳴らしながら軽やかにジンガを刻む。
体を左右に揺らし、すでに風を纏い始めていた。彼の周囲には細かな突風が生じ、その姿がわずかに揺らいで見える。
「いっちょ暴れさせてもらうぜ……! 相手が元王様だろうが、俺にゃ関係ねえ!!」
対するゴルバスは、一切の感情を感じさせない冷たい瞳でゲイルを見据えていた。
王の風格はすでに捨て去られ、ただ勝利のみを追い求める戦士の顔だった。その手には進剣クサナギが鈍く光を放つ。
「貴様の風……私の支配に抗えるものか、試してみるがいい。」
二人の間に重々しい空気が流れる中、ついに試合が幕を開ける。
「——試合開始ッ!!」
開始の宣言と同時に、ゲイルが文字通り風のようなスピードで動いた。
「颯(ハヤテ)!!!」
爆風のような風を纏い、超音速を超えた蹴りがゴルバスに襲いかかる。ジンガの動きから繰り出されるマルテロが、音を置き去りにしてリングを割った。
しかし——。
「支配の権能」
ゴルバスの冷徹な声とともに、ゲイルの蹴りは空を裂く寸前で止まった。見えない壁に阻まれたように、ゲイルの足がピクリとも動かない。
「なっ……!?」
ゲイルの体は完全に静止していた。周囲の空間がねじれ、彼の足ごとねじ切れるかのように見える。
「貴様も、その風も、この支配の中では無力だ。」
ゴルバスは無感情に言い放ち、さらに範囲を狭める。
広大な砂漠さえも小さな四方体に変えてしまうほどの出力を持つこの力は並大抵のものではない。
……だが
「しゃらくせぇ!!」
なんと、ゲイルは内から噴き出す風によってゴルバスの能力を弾き飛ばし、がら空きの胴体にカベッサーダを叩き込む。
これは前代未聞だ。観客や控えの選手たちも驚きを隠せない。
「たまにいるんだよなぁ、こういうチート能力者。おかげで何度殺されかけたか。」
「………我の完全支配を破るとは、お主は一体何者だ?真の能力はなんだ?」
「うるせぇ!こちとらお偉いさんにピッチピチの新鮮な能力者のお使い頼まれてるただのヤンキーだよ!」
「ふざけるな。その程度の下郎が我の支配の権能に屈せぬわけがない。」
ゴルバスはゲイルのふざけた返答に怒りを抱き、目の前の下種を切り払わんと進剣クサナギを横一閃に振るった。
次元を裂く一撃がゲイルを狙う。
「チッ……舐めんなよ!!!」
ゲイルは足裏に極小の竜巻を生成することで瞬間的にジェットブーストをかけ、斬撃を紙一重で回避する。
だが、ゴルバスの攻撃は止まらない。
「支配の権能、空間圧縮——。」
今度はリング全体が悲鳴を上げるようにねじれ、ブーストで飛び上がったゲイルを強制的に引き戻す。
ゴルバスの眼前に引き寄せられたゲイルは超音速の蹴り技を連発するが、ゴルバスは先ほどの一閃で開けた隙間から既に次元の裂け目に入り込んでいるため、全ての攻撃は彼をすり抜ける。
「あぁめんどくせぇ!この感じは何か月か前の完全透過ヤロウ以来だぜ!」
怒りの声を上げるゲイルに対してゴルバスは無言で接近する。そして——
≪剛拳バク≫
その拳が唸りを上げた瞬間、周囲の空間が押しつぶされるように圧縮され、ゲイルが咄嗟に貼った風のバリアすら一瞬で崩壊した。
その拳が唸りを上げた瞬間、周囲の空間が押しつぶされるように圧縮され、ゲイルが咄嗟に貼った風のバリアすら一瞬で崩壊した。
「ガッ……!!」
ゲイルは胸元に深々と拳を受け、吹き飛ばされる。リングの端まで叩きつけられ、血を吐いた。
空間ごと崩壊させるほどの大ダメージを受けてなお、ゲイルは立ち上がろうとする。
しかし、その身体はゴルバスの支配によって再び静止させられた。
「我の支配を超える者かと数瞬恐れたが………この程度だったとはな。」
「ご期待に沿えなくて悪かったな。こちとらちょっと風吹くだけのヤンキーなもんで。」
「もはや言葉は不要……我が甘美な勝利の礎となれ。」
トドメを差すべくさすべく進剣クサナギが振り下ろされる。
その刹那——僅かにゲイルの指先が動いた。
キュイン!!
何故かゲイルの背後の空間と次元が切り裂かれる。この現象はゴルバスの持つ進剣クサナギによるものではない。
そして、進剣がゲイルを切り裂く前に、彼は次元の狭間に飲み込まれる。
「なんだと!?」
今試合で初めてゴルバスの顔に焦りが浮かぶ。
それもそうだ。傲慢も慈愛も王の座も捨てて手に入れた力に勝るものなど存在しないはずなのだから。
だが、現実は非情である。
「次元切断?お前の剣にできて俺にできねぇ道理がないだろ?」
「なっ……!」
なんとゲイルは風を圧縮して斬撃効果を高めることで、進剣クサナギの持つ次元を切り裂く切れ味の域にまで達したのである。
「全てを捨てて得た力?ただ背負いきれなくなって捨てただけだろ?」
「前の大会で見せた自らを支配する覚醒。それを今使ってない……というか使えないのもそのせいだろ?」
「バカなお前に教えといてやる。本当(マジ)の強さってのはなぁ!本当に捨てちゃならないモンってのはなぁ!ここにあんだよ!!」
ゲイルはドンっと胸を叩いて叫ぶ。
「何も捨てない強さってやつを見せてやんよ!」
「……たわけが!何も知らぬ餓鬼の分際で!!」
二人の能力者が次元の狭間にて相対した。
ゴルバスは進剣クサナギを力強く握りしめ、ゲイルは風を纏わせてジンガを刻む。
「我が全てを支配するのだ!その事実は決して覆らない!」
ゴルバスは支配の権能の範囲をゲイルのみに絞り、その効果を最大限に高める。もはや風の力でどうこうできる次元ではない。
だが、ゲイルはそこで終わるような男ではない。彼は自らの風を爆発的に膨張させ、一瞬だけ支配の権能を振り払った。
そして、最後のメイア・ルーア・ジ・コンパッソが炸裂する。
決してありえない一撃を受け、ゴルバスの顔に確かな驚愕が浮かぶ。
「何……!?」
次元超越速度にすら達した蹴りは全てを支配する究極の力を突き抜け、ゴルバスの胸元に直撃した。
ゴォォォン!!
ゴルバスは次元の狭間さえも突き破ってリングの隅まで吹き飛ばされ、進剣クサナギを手放す。
「……負けた……か。」
ゴルバスは無言のままリングに膝をつき、静かに目を閉じた。
だが、その顔はどこか憑き物が落ちたかのようにすっきりとしており、先ほどまでの追いつめられている雰囲気は見受けられない。
「勝者——『ゲイル』!!!」