あにまん民のオリキャラ同士をAIの力を借りて戦わせるスレ @ ウィキ
第2回トーナメント 準決勝 第1試合
最終更新:
aioricharabattle
-
view
第2回トーナメント 準決勝 第1試合
《銀蜻蛉 VS 界渡る黎明 勇者ブレイヴ》
あにまんオリキャラ最強トーナメント特設リング——。
煌々としたスポットライトが降り注ぐ闘技場。その中央に、二つの異質な存在が対峙していた。
一方は、星砕きの力すら通さない強靭な身体を持つ神霊級の魔物——銀蜻蛉。
その翅は絶え間なく震え、音すら追いつけぬ速度で周囲を旋回している。六つの透き通る脚が空間にぼんやりと浮かび、今にも敵を穿とうと蠢いていた。
対するは、異世界を渡り、幾度もの絶望を希望に変えた最後の勇者——ブレイヴ。
原初の聖剣を構え、その背後には七振りの聖剣が魔法陣と共に浮かび、鈍い輝きを放っている。ブレイヴは沈着冷静に銀蜻蛉を見据えていた。
「——試合開始ッ!!」
試合開始の合図と共に、銀蜻蛉が動いた。
光速の閃光——『重光』。
リングの天井から降り注ぐ幾重もの光の柱が、物理法則を無視した質量を伴ってブレイヴを押し潰そうとする。空間が歪み、まるで天が裂けるかのような轟音が響く。
「不屈の聖剣——バリア展開!」
ブレイヴは瞬時に不屈の聖剣を掲げ、絶対防御の障壁を張る。重光がバリアを叩きつけるが、その破壊力をもってしても聖剣の守りを貫けない。しかし、次の瞬間には銀蜻蛉の姿が掻き消えていた。
「空脚。」
ブレイヴの脳内に響き渡る薄気味悪い念話と共に、見えざる六本の脚が空間を裂きながら襲い掛かる。
不可視の攻撃——だが、ブレイヴはその動きを見切っていた。
「簒奪の聖剣!」
銀蜻蛉の一撃を剣でいなし、その瞬間スキルの一部を奪い取る。
だが、銀蜻蛉は表情を変えずに更なる重光を叩き込もうとする。
「このままでは埒が明かない!ビケイム・ハイエンド——!!」
ブレイヴが巨竜の姿へと変貌したと思うと、急にその姿は人間大にまで収縮し、黄金の鱗を纏った竜人形態へと変化した。
「お前は時間をかけるとやっかいみたいだからね。手短に決めるよ。」
さしもの銀蜻蛉であってもその圧倒的なオーラを見て逃走した……いや、己の感知範囲ぎりぎりまで飛翔し、戦場から距離を取り始めたと言った方が正しいだろうか。
「ガン芋戦法……か。」
ブレイヴはその戦い方を悟る。銀蜻蛉は圧倒的な感知能力と亜光速に迫るスピードで距離を保ちつつ、遠距離攻撃を繰り返して削る戦法を取っているのだ。
「けど——それを覆すのが私の役目だ!」
ブレイヴは『時空の聖剣』を召喚し、空間を裂く。次元を越えた瞬間移動——。
なんと彼は瞬きの間に銀蜻蛉の背後に出現した。
「なッ……!?」
吃音が混じる念話。その僅かな動揺。それを見逃す勇者ではなかった。
「終焉の聖剣——発動!!」
時空を超えた速度で剣が振るわれ、終焉の聖剣が銀蜻蛉の重光を停止させる。概念そのものを断ち切る一撃が、銀蜻蛉の圧倒的な遠距離攻撃を無効化した。
「覇翅!!」
抵抗として咄嗟に放たれる羽ばたきの衝撃波。大海干上がらせ、国をも亡ぼす威力だ。
しかし、その一撃も結束の聖剣による力の増幅を受けたブレイヴの原初の聖剣によって一刀両断される。
だが、今まで無数の強者を打ち破ってきた銀蜻蛉にとって、このようなピンチは初めてではない。
「これで終わりだ!」
ブレイヴは約束された希望の聖剣を呼び出し、全ての力を一つにして銀蜻蛉に斬りかかる。
「究極勇者奥義!ネオウルティミオンセイバー!!」
――だが、銀蜻蛉はそこを狙っていた。
「透瞳!」
その瞬間、希望の聖剣に宿っている凄まじいパワーが銀蜻蛉の持つ魔法の鏡に反射され、ブレイヴの方向へと完全に跳ね返る。
「何っ……!」
世界に希望をもたらす救世の力が、今回は勇者本人に牙を向く。
……リング上が目も空けていられないほどの輝きに満ち溢れた。
光が収まると、そこには誰も残っていなかった。
もしや両名とも消滅してしまったのだろうか?
そんな疑問を払拭するかのように、銀蜻蛉が現れる。
この神霊はブレイヴの一撃が透瞳の許容量を超えることを事前に察知し、数百の覇翅を同時に放つことでその余波を相殺したのだ。
しかし、この一撃を耐え抜いた者はもう一人いた。
「いやぁ、三途の川を彷徨ったよ。でも、何とかこうして生きている。」
そう、勇者ブレイヴだ。彼も銀蜻蛉と同様にあの衝撃を生き延びていた。
彼は鎧も聖剣もボロボロになりながらも、自由の権能を限界まで利用することによって何とか肉体だけは防護していたのだ。
「でも、こんな有様じゃ聖剣も権能も使えそうにないね。」
ではどうするのか、もしや亜光速で動きあらゆる攻撃を耐え抜く銀蜻蛉を魔法だけで倒すつもりなのか。
その答えは意外なものだった。
「私にはいざという時にしか使えない最大最強の聖剣がある。」
「そう、救済の神剣さ。」
その言葉と同時に、彼の元に光の粒子が集まり、一つの剣の形となった。
これこそが最後の聖剣『救済の聖剣』だ。
これこそが最後の聖剣『救済の聖剣』だ。
「さぁ、この戦いを終わらせよう。」
命の危機を感じた銀蜻蛉はその場から全力で逃走しようとするが、勇者のスキルと魔法がそれを防ぐ。
「奪取スキル:空脚」
「水魔法・フラッシュウェット」
不可視の脚に捉えられた銀蜻蛉の翅が一瞬にして濡れてしまい、亜光速の飛行能力も封じられてしまった。
「ダメージは与えられないけど、魔法にはこういう使い方もあるんだよ。」
一歩、また一歩とブレイヴは銀蜻蛉に近づく。かの神霊と言えどこの状態には錯乱せざるを得ない。
今の銀蜻蛉にとって、その足音は処刑人の足音となんら変わりなかった。
死への恐怖のあまり、能力を使うことさえままならない。
ザンッ!!!
斬撃音と共に、銀蜻蛉の体がバサリと地に落ちた。
試合終了の鐘が鳴り響く。
「勝者——勇者ブレイヴ!!」
リングに響き渡るアナウンス。
銀蜻蛉は震えながら微かに動いていたが、すでに戦闘続行は不可能と判断された。無念さが念話から伝わるが、ブレイヴは静かに剣を収める。