あにまん民のオリキャラ同士をAIの力を借りて戦わせるスレ @ ウィキ
第5回トーナメント 第1回戦 第4試合
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aioricharabattle
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第5回トーナメント 第1回戦 第4試合
《英雄 ブレイヴ・ルミエール VS 長嶋小春》
あにまんオリキャラ最強トーナメント特設リング――
静寂がリングを包む。
観客たちは息を呑み、次の対戦者を見つめていた。その瞳は期待と緊張に満ち、まるで神話の再来を待つような神聖な空気が漂っていた。
「第一回戦、第四試合!――開始ッ!!」
アナウンスと同時に、空気が弾けたように張りつめる。
リング中央に立つ長嶋小春。その柔らかな表情の奥には、燃えるような決意が宿っていた。
対するブレイヴ・ルミエールは黄金の鎧をまとい、毅然とした立ち姿で現れた。
まるで絵画から抜け出したかのような威厳と美しさ。そして、その姿には歴戦の勇者としての誇りと覚悟が溢れていた。
まるで絵画から抜け出したかのような威厳と美しさ。そして、その姿には歴戦の勇者としての誇りと覚悟が溢れていた。
「どうか、お手柔らかに……」
小春が小さく会釈する。自信満々で煽り気質の小雪とは異なり、妹の小春は少々内向的な性格に思われる。
「もちろんだ。ただし、やるからには全力でいくよ。」
ブレイヴが柔らかく笑みを浮かべ、エペ・ルミエールを構えて小春に接近する。
聖剣と想いの剣の代わりの武器とはいえ、歴戦の勇者であるブレイヴが持つ以上侮ることはできないだろう。
「はぁ!」
ズバンッ!!
斬撃音と共に、凄まじい切れ味を持った剣が振り下ろされる。その一撃は現役時代から衰えておらず、相変わらず強力だ。
だが、小春はわずかに身体をずらして攻撃を回避する。
その動きはまるで未来が視えているかのように的確で、この場所に攻撃が来るのを知っていたかのような動きだ。
「…僕の攻撃をそんな簡単に避けるなんてね。こんな経験は初めてだよ。」
ブレイヴの顔に僅かに動揺が浮かぶ。跳躍と共に後退し、相手の能力を警戒し始める。
彼も何らかの方法で攻撃を対処されることは想定していた。だが、それはあくまで「武器による迎撃」や「能力による防御」などについて考えていたもので、「ギリギリを見極めてほぼノーモーションで避ける」というものは完全に想定外であった。
「……なんとなく、そんな気がしたので。」
小春はそう言い放つ。
この”なんとなく”というものは決して偶然によるものではなく、彼女の能力【予感】によってどこからともなく得られた未来の情報である。
続けて小春の【予感】が脳裏を走る。幾筋もの未来の光景、その一つに従い、彼女は即座に行動する。
「【複製】――英雄の盾 ブークリエ・ルミエール」
彼女の手元が一瞬輝いたかと思うと、徐々に何かが形成されていく。
その手に生まれたのは――ブレイヴの装備の一つ、ブークリエ・ルミエールであった。
その手に生まれたのは――ブレイヴの装備の一つ、ブークリエ・ルミエールであった。
「それは…!」
ブレイヴが驚愕する。小春が手に持っているその盾は、確かに彼しか持たないはずの装備だった。
「私、一度見たことがあるものは、どんなものであっても複製できるんです。」
そう、これが小春の第二のスキル、【複製】であった。
彼女は生み出した盾を構え、ブレイヴに向けて突っ込んでいく。
(おそらく次は僕の剣を複製して攻撃を仕掛けてくるだろう。なら!)
相手の攻撃を受け止めてカウンターに繋げる。それが彼の思い描いた理想の動きであった。
ゴンッ!!
だが、ブレイヴを襲ったのは斬撃ではなく、盾による殴打であった。
「…カウンター狙いで動くことも知ってます。なんとなくですが…」
ゴンッ!ゴンッ!
内向的な少女には似合わない荒々しい戦術が勇者を一部の隙も無く襲う。彼女は連続でブレイヴの顔面を盾で殴りまくり、相手が反応してくるよりも先にどんどん攻撃を命中させていく。
(うっ…意識が……)
度重なる頭部への連続攻撃によって脳震盪が起こり、ブレイヴの意識が揺らいでいく。
しかし、彼はもう現役ではないとはいえ勇者だ。こんな簡単にやられてしまうほど甘くはない。
しかし、彼はもう現役ではないとはいえ勇者だ。こんな簡単にやられてしまうほど甘くはない。
「…風魔法『シルフィーバースト』」
その言葉と共に、渦巻く旋風が小春の体をブレイヴから吹き飛ばす。
「はぁ…はぁ…危なかったよ。やはり君たち姉妹の力は侮れないね…」
息を切らしてフラフラとよろめきながらもブレイヴは呟く。
小春のその恐ろしいまでの強さには、あにまんオリキャラトーナメントの初代優勝者にして無敗の戦士「長嶋小雪」を彷彿とさせるものがあった。
であれば、ブレイヴにとっても本気を出さない理由は無い。
「ここからはこちらも全力で行くよ。」
彼は両手に剣と盾を構え、完全なる戦闘態勢に入る。
ダッ!
ブレイヴが一歩踏み込むと同時に、雷のような突きが放たれる。
雷魔法によって身体能力を強化して放たれるその一撃は、彼の剣技も相まってかなりの威力を秘めていた。
雷魔法によって身体能力を強化して放たれるその一撃は、彼の剣技も相まってかなりの威力を秘めていた。
「…それも視たことあります。」
その言葉に続けて、小春はもう片方の手に剣を生み出す――それもまた、ブレイヴの装備の一つ、エペ・ルミエールであった。
ガキンッ!
刃と刃のぶつかり合いは、音というよりも空気の爆裂だった。観客席の誰もがその激突に息を呑み、手に汗を握る。
しかし、小春の【予感】がまた何かを囁く。それは幾千幾万にも広がる未来の暗示だ。
「えーっと、もう一歩下がって……」
彼女が自分に言い聞かせるように呟いて一歩下がった瞬間、ブレイヴの剣が虚空を斬った。
「……この感覚。もしや君のもう一つの能力は”未来予知”か?」
一手、二手と交えるたびに、ブレイヴの表情が真剣味を帯びていく。その眼差しには、戦いの歓喜すら浮かび始めていた。
長らく忘れていたこの感覚。自分を戦士として目覚めさせてくれるこの感覚こそが彼が戦いに赴く理由なのだ。
「なら、これならどうだい?」
「光時融合魔法『フラッシュストップ』」
…一瞬の閃光がリングを駆け抜けた後、ブレイヴ以外の時間が完全に停止した。
「いくら未来が視えても、時間が止まっているんじゃ対処できないはずだよ。」
彼はゆっくりと小春へと歩み寄り、ついに目の前にたどり着いた。
「ちょっと痛いけど我慢してもらうよ。」
ついに勝負を終わられせる一閃が放たれた。
カチッ
刃が小春の体を切り裂いたかと思われたその瞬間、謎の衝撃波がブレイヴの体を弾き飛ばす。
「なにっ!」
彼の動揺と同時に時間停止が解除され、その体が空高くに跳ね飛ばされる。
「…なんとなく時間を止められる気がしたので…対策しておきました。」
……小春は【予感】により、ブレイヴが時間を止めて攻撃を仕掛けてくることをなんとなく理解していた。
そこで、ブレイヴの剣が自分に触れた瞬間にブークリエ・ルミエールのエネルギーシールド展開機能が自動で発動するようにプログラムしていたのだ。
元は勇者ブレイヴの道具であるこの盾は、時間停止状態の中でも通常通り動くことができる。
つまり、時間停止中のカウンターにはもっていこいというわけだ。
つまり、時間停止中のカウンターにはもっていこいというわけだ。
「そして、ここで私が勝つのこともなんとなく知っています。」
彼女は手に持っている剣をブレイヴに向けて投げ飛ばし、盾でその柄を殴り飛ばすことでさらに加速させる。
ドズッ!!
剣は一直線にブレイヴへと向かっていき、盾と鎧の防御すらも貫いて勝負を終わらせた。
………しばしの後、ブレイヴの体が地に落ちた。
その顔は負けたというのにどこか晴れやかで、後悔や悔しさなどは感じられない。
「ありがとう。君のおかげで忘れかけていた何かを思い出せた気がするよ。」
小春は小さく笑い、手を差し伸べた。
その手には戦いの余熱と、優しさが宿っていた。
その手には戦いの余熱と、優しさが宿っていた。
「こちらこそ……とても、楽しかったです。」
審判の旗が上がる。
『勝者――長嶋小春!!』