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第7回トーナメント エキシビションマッチ 第5試合
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aioricharabattle
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第7回トーナメント エキシビションマッチ 第5試合
《太陽の魔法少女ヘリアン VS 「猫又幻」》
昼下がりの空には太陽が燦々と照りつけ、観客の歓声が高まる中、神楽鈴の音が軽やかに響いた。
「魔法少女ヘリアン!あなたを助けに来たよ〜。」
舞い降りたのは、光を纏う少女――太陽の魔法少女ヘリアン。その姿は空から降り立つ女神の如く、羽衣のように薄く光を透かす布が柔らかに舞っている。
その笑顔は、見ている者すべての心を溶かすような温もりを持ち、ただそこに立つだけで場を明るく照らしていた。
対するは、静かにリングの影へと馴染むように現れた一人の青年。白銀の双剣を手にした猫耳の戦士――猫又幻。
彼の姿は薄闇を纏う幻のように、見る者に確信を与えぬまま揺らぎながらも、積み重ねられた数百年の戦士としての風格が滲み出ていた。
「手加減はしないよ。」
冷静で抑揚のない声色。しかしその言葉の奥底には、どこか拭いきれぬ不安の揺らぎが滲んでいた。彼の瞳はヘリアンを射抜くように見つめ、その心の奥を測ろうとしていた。
「試合開始ッ!!」
開始の合図と共に空気が凍りつくように張りつめた。
猫又幻は一瞬で十の幻影を撒き散らす。観客の目には到底追えない速さだ。
リングは冷たい霧と虚像に包まれ、まるで夢の中に紛れ込んだかのような錯覚すら与える。
わっ、いっぱい……でも大丈夫!」
彼女は笑顔のまま、杖『天照』を優雅に振り鳴らす。鈴の音のように透き通った響きが、空気の層を浄化し、霧を押し返していく。揺れる光が地を這い、周囲の空気を震わせながら、まるで朝陽が霧を払うかのようにリングの影を拭っていった。
「……この音……幻覚に、干渉を……!」
猫又幻の目が驚愕に見開かれ、思わず一歩下がる。
その瞬間、天から走る一条の閃光――否、光そのものとなった薙刀が、空間を真っ二つに切り裂いた。
その瞬間、天から走る一条の閃光――否、光そのものとなった薙刀が、空間を真っ二つに切り裂いた。
「はあああっ!」
掛け声と共に放たれた一撃は、ただの攻撃ではなかった。光と風の律動を纏い、空間をねじ伏せるかのような気迫が込められていた。
鈴の音が残響となって霧を切り裂き、その先にあった虚像の数々をまるで嘘だったかのように散らしていく。
その正確さと速さは、もはや神業の域にあった。霧が断ち割られ、幻の術式の残滓が空中に散り、最後に残されたのはただ一人――本体の猫又幻のみだった。
幻を突き破られた瞬間、猫又幻の瞳に一瞬の焦燥が走る。
幻を突き破られた瞬間、猫又幻の瞳に一瞬の焦燥が走る。
「やはり、侮れないね…。」
かすかに唇が動き、己の見誤りをかみしめるように呻く。霧を晴らす太陽の光が、これほどまでに幻術を打ち破るとは。
だが、彼はまだ諦めてはいなかった。
一歩、また一歩と静かに足を踏み出す。彼の動きには迷いがない。その体内で、蒼炎の魔力が徐々に練り上げられていく。
一歩、また一歩と静かに足を踏み出す。彼の動きには迷いがない。その体内で、蒼炎の魔力が徐々に練り上げられていく。
「見せてあげよう……五百年、孤影を背負い続けた者の斬撃を。」
双剣の刃がかすかに唸り、風がざわついた。地面に立つ影が濃くなり、彼の体から立ちのぼる蒼い瘴気が、空気そのものを侵食していく。
その瞬間、空気が一変した。凍てつく冷気と、研ぎ澄まされた緊張が張り詰める。
「蒼炎の舞。」
ザンッ!
冷ややかな声と共に放たれた蒼い斬撃が空を裂き、燃え上がる蒼炎が直線に走る。唸るような音と共に、斬撃は地を割き、熱と霊気が観客席まで届くほどの衝撃波を伴っていた。その魔力の重さに空間が歪み、まるで空そのものが呻いているかのようだった。
「太陽の光よ、私に力を……!」
ヘリアンは杖『天照』を高く掲げる。空中に眩い光が凝縮し、キィィンという音と共に炸裂するように放たれた。
「極光バリア〜っ!」
バシュン!
杖の先から広がった光の幕が、蒼炎の刃にぶつかり、激しく閃光が弾け飛ぶ。空間が焼け焦げるような音が響き、太陽魔法の光が蒼炎を押し返していく。
「あったかい太陽は、その程度じゃ負けないんだから〜っ!」
ヘリアンは一拍遅れて跳ねるように空へ舞い上がり、斬撃の余波を紙一重で回避。その姿はまるで陽光の中を舞う光の蝶のようだった。
杖が天を指し示すと同時に、眩い極光が天空より降り注いだ――極光サンライトだ。
杖が天を指し示すと同時に、眩い極光が天空より降り注いだ――極光サンライトだ。
ザザザザザ!!
無数の太陽の欠片が放射状に広がり、地面を焼き砕く。猫又幻は間一髪で直撃を免れたものの、光の奔流に巻き込まれ立ち位置を崩す。足元が軋み、影が揺らぐ。
ヘリアンの圧倒的なパワーを目の前にして、ついに猫又幻も本気を出す決意を固めた。
ヘリアンの圧倒的なパワーを目の前にして、ついに猫又幻も本気を出す決意を固めた。
「……ならば、これで終わらせよう。」
猫又幻の身体がゆっくりと蒼い霧に包まれていく。その肌は次第に人の形を失い、まるで夜の帳が生き物となったかのように揺らぎ始めた。彼の最終奥義の一つ、九幻化だ。
低く唸るような音を立てて九本の尾が背に浮かび上がる。それは炎のように揺れる影でもあり、月光を吸い込むかのごとく、周囲の光を歪ませていく。
低く唸るような音を立てて九本の尾が背に浮かび上がる。それは炎のように揺れる影でもあり、月光を吸い込むかのごとく、周囲の光を歪ませていく。
「……視えなくても、届くのさ。」
九幻化によってその姿を失った猫又幻の体から、ふたたび蒼き霧が滲み出す。リングの空気が凍てつき、足元に小さな霜が張るほどだ。
ザァアアア……ッ!
空気が軋むような異音とともに、九幻化した猫又幻の気配がリングを駆ける。まるで風そのものが殺気を帯びて襲いかかってくるかのようだ。ヘリアンはその猛威に目を見開くも、即座に対応する。
「見えない……でも、何か感じる!」
光の粒子が彼女の周囲に集まり、結界のように回転を始める。その中心で、彼女は杖を構え、足元の光を集中させる。だが、幻の一撃はそのわずかな隙間を縫うように差し込んでくる。
シュバッ! ザンッ! ガギィンッ!
ヘリアンが天日で受け止めるたび、火花が散り、地面がえぐれる。
「この速さ……これが九幻化の力……っ!」
猫又幻の姿はなおも視認できぬまま、殺気だけが空間を切り裂いていく。しかしその軌道にはわずかな癖――規則がある。
「……でも、そろそろ掴んだよ。」
だが、相手の動きを読み解いたのは猫又幻も同じだった。
「もう……どこにいるのかなんて、関係ない……ただ、斬るのみ。」
そう呟いた時には、すでに霧と影が彼の姿を完全に呑み込んでいた。
空間が揺れ、視界が微かに波打つ。
「九尾・幻影終幕斬。」
ザンッ!!!
空間が揺らぎ、視界が割れた。現実と幻想の境界が曖昧となり、無数の分身が四方八方から襲いかかる。
その一撃一撃が確実に“敗北”の未来を刻印してゆく。
……だが、それでも消えない炎が、そこにはあった。
「あはは!すっごい技!でも、まだ太陽は沈んでないよ〜!!」
その幻想すら、彼女の中に灯る太陽は否定する。
再生の炎がその身を包み、焼け焦げた衣は一瞬にして再生される。薙刀・天日は太陽の如く輝きを放ち、彼女の足元に希望の光が差し込む。
「いっくよ〜っ!」
跳ねるように踏み出すヘリアンの足元で、光がきらめきながら舞い上がる。
その一歩一歩が、まるで空に新たな太陽を打ち立てるような力強さを持っていた。
「これが……希望の斬撃だよっ!」
ブオンッ!!
薙刀・天日が大きく振りかぶられ、重厚な風切り音を鳴らして斬り下ろされる。その刃は幻想の幕を裂く閃光の如く、まばゆく輝いていた。
ザンッ! シュバァッ!!
九つの尾の一本一本に、正確に、一閃ずつが突き刺さる。
斬撃のたびに空間が震え、尾が砕ける音が木霊する。
「なにっ…!?」
幻が放った霧と影が後退し、その存在そのものが削り取られていく。
まるで陽光に晒された雪が音もなく溶けていくように、九幻の残滓は霧散していった。
そして、最後の一撃。ヘリアンの目には確かな決意が宿っていた。
「終わりだよっ……!」
天日が垂直に閃き、その剣先に差し込んだのは、希望の陽光。
カァァァッ――!
轟音とともに爆発的な閃光がリングを包み、幻想が砕け散る音が響く中、猫又幻の身体は空を舞い、後方へと大きく弾き飛ばされた。
爆音と共に幻想が砕け、猫又幻の身体が後方に弾かれる。
「勝者――太陽の魔法少女ヘリアン!」
関連項目
- 次回トーナメント (2025年6月29日開催予定)