あにまん民のオリキャラ同士をAIの力を借りて戦わせるスレ @ ウィキ
《光の巨人 VS 宇宙恐竜》
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aioricharabattle
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《光の巨人 VS 宇宙恐竜》
宇宙の果て、小惑星帯に浮かぶ灰色の岩石の上。虚無の空間には音は存在しないはずだが、そこには轟くような衝撃波が響き渡っていた。砕け散る小岩が重力の弱い空間にゆっくりと舞い上がり、光と影が不気味に交錯する。
「デヤッ!」
突如として閃光と共に姿を現したのは、光の巨人。その銀色の身体は星のように輝き、赤い紋様がその力強さを象徴している。
80メートルを超える巨体が小惑星を揺るがすように着地した。巨人の目は鋭く、しかしその奥には確固たる正義の炎が燃えている。
対峙するは、宇宙恐竜——カミキリムシに似たその姿は鋭利な甲殻に覆われており、節くれだった脚が小惑星の表面を爪のように食い込ませる。
どこからともなく発せられる「ピポポポポポポ……」という電子音が無機質に響き、そのリズムが心臓の鼓動のように空間を支配する。
感情など一切感じさせない、ただプログラムされた機械のように淡々と佇んでいる。
光の巨人が拳を固め、一歩踏み出す。その動きは重量感と俊敏さを兼ね備えたものだった。足が岩盤を抉り、その度に重たい音が響き渡る。
「ヘアッ!」
一瞬で距離を詰めると、鋼のような拳を宇宙恐竜の胴体へ叩きつける。衝撃波が岩石を砕き、小惑星の表面に亀裂が走る。
しかし、宇宙恐竜は微動だにしない。まるでダメージを感じていないかのように、その体表がぼんやりと歪んだ。
「シャアッ!」
光の巨人は再度拳を振るい、今度は跳躍からの回し蹴り。だが、それすらもバリアに阻まれる。この強固な防御を破る術はあるのだろうか。
「ジュワ!」
真正面からの攻撃ではダメージを与えられないと悟った光の巨人は、突如宇宙恐竜の頭上へと跳躍し、その場で高速回転を始める。
デデデデ デデデデ
不快な雑音と共に光の巨人の体から鎖の輪が現れ、直下の宇宙恐竜を拘束するように巻き付く。
宇宙恐竜は必死に抵抗するものの、まるで籠の中の鳥のように徐々に身動きが取れなくなる。
しかし、宇宙恐竜は首をかしげるように一瞬動き、口のような部分から灼熱の火球を放った。赤く燃えさかる5兆度の火球が巨人を襲う!
「ヘアッ!」
瞬間、光の巨人は腕を交差させて防御するが、爆発が彼を吹き飛ばし、小惑星に巨体が叩きつけられた。砂塵が舞い上がり、視界が歪む。
バキンッ!
宇宙恐竜は拘束を力づくで破壊し、再び光の巨人に襲い掛かる。どうやら下手な拘束が逆に怒りを高めてしまったようで、その姿には先ほどとは異なる明確な「殺意」が感じられる。
「ピポポポポポポ……」
シュンッ
宇宙恐竜は光の巨人の背後へと一瞬でテレポートし、火球による連続攻撃を放つ。一撃一撃が致命傷となりうる危険性を秘めており、いくら光の巨人と言えど無防備で受ければタタでは済まないだろう。
「シュワッ!」
光の巨人は軽快なステップで火球を回避すると、今度はリング状にしたエネルギーを高速回転させて投げつける。
リング状のエネルギーは木々を切断しながら宇宙恐竜のもとへと向かう。すさまじい切れ味だ。
リング状のエネルギーは木々を切断しながら宇宙恐竜のもとへと向かう。すさまじい切れ味だ。
カンッ
光の巨人の渾身の一撃も宇宙恐竜のバリアにはあっさりと防がれてしまう。もはや打つ手なしか。
「デヤッ!」
光の巨人は続けて握りしめた拳を叩き込むが、あっさりとカウンターを喰らってしまう。
どうやら宇宙恐竜は接近戦においても光の巨人の上を行っている様子。
「グワッ!」
倒れた光の巨人の胸のエネルギーランプがゆっくりと赤く点滅し始めた——活動時間の限界が迫る合図だ。
6分という短い時間、それが彼の戦いの制約であり、宿命である。
「シュワッチ!」
巨人は渾身の力を込めて立ち上がると、両腕をL字に構える。必殺光線の構えだ。
エネルギーが凝縮され、腕の先に輝く光が生まれる。周囲の小岩がその力に引き寄せられ、淡い光を反射して宙を舞う。
「シャアアアアアッ!」
目を開けていられないほどの眩い閃光が宇宙恐竜に直撃する。
この光線にはその辺の怪獣であれば一瞬で爆発四散してしまうほどのエネルギーが込められている。
あまりの威力ゆえに光の巨人の足元には大きなクレーターが出来ている
しかし、宇宙恐竜は光線を受けながらも、その甲殻に吸収するような波紋が広がる。そして、全身が一瞬だけ強く輝いた。
「ピポポポポポ……」
宇宙恐竜は腕を相手に向け、今度は光の巨人が放った光線を増幅した、より強力なエネルギー光線を発射する。
ビビビビ!
光はまるで雷鳴のごとく軌道を描き、岩石を焼き焦がしながら一直線に巨人へと迫る。
避ける間もなく、巨人はその光線を真正面から受け止めた。エネルギーが銀色の体を貫き、内部から赤い閃光が漏れ出す。
彼の胸のランプはさらに激しく点滅し、もはや満身創痍に見える。
ビビビビビ!!
宇宙恐竜は追い打ちとばかりに追加の光線を放つ。完全にとどめを刺すつもりであろう。
光の巨人は避けることもできず、その巨体が力なく崩れ落ち、小惑星の表面に横たわる。
落下の衝撃でさらに岩盤が砕け、細かな砂塵が舞い散る。
「ピポポポ……」
光の巨人の胸に付いたランプは色を失い、彼は動かなくなった。
勝者——宇宙恐竜。