(日記)
1ページ目 (私)
家を追い出されとりあえずの衣食住を確保の為、一番近くの街である「アプリコットの街」へ向かった
札のおかげで街には入れたが不快感がすごいな、引きこもるにはちょっと環境が良くない。
そんなことを考えながら門番の案内で栄光の開拓者亭へ、マスターは不在らしくサブマスターの
サル(オキシャー・サルバリド)がいた。さくっと冒険者登録をすまし宿代確保の依頼へ
自身の勘を取り戻すために蛮族掃除へ向かったのだが夜ということもありなんのその
下級バルバロスや動物どもならなんなく退治できた。
途中少し大き目なサハギンの個体がいたりと群れを成していたずらしたりと色々していたが
依頼は完了していたので帰ってサルに情報と一緒に後処理を丸投げしておいた。
一日目にしては上々だった。
(今日のお菓子:ペッキー)
2ページ目 (私、リンドブルム、虎之助、雪)
気が付くと、森の中で周りに良く知らない、龍っぽいやつとか小柄な女の子がいた。
軽く自己紹介を済ませ、小屋の老人の依頼を受け森に素材探しに向かった。
久しぶりに日差しの下での活動なので陰鬱としながらも、周りの冒険者たちが優秀なこともあり
割と順調だったのだが、急に暗がりの中から「やとらやとら」という声が聞こえてきた。
リムステラが気絶し、私も深手を負ったがなんとか追い返した・・・?いや見逃されただけだった。
体制を整え探索を再開するとするまた「あの声」がした。
一度見た敵、対処と連携もある程度できた今回はなんとかなるかもしれないと思った瞬間に
頭上から降り注ぐ雨のような針に貫かれる痛みと、生まれて感じた死の感覚に仲間とか尊厳とかそんなもの
かなぐり捨てて逃げた。怖かった、ただただ怖かった・・・。
木の陰に隠れて争いが収まるのを待って、恐る恐るみんなの元に帰った、罵倒とかされるかと思ったけど
そんなことはなくてみんな無事だったことを喜んでくれた。
- お人よしというかいい人達なんだろうなと思った。変な人達だな・・・。
素材を集めを終えると龍人たちが未来視?とかいうのをしたらしく老人の不幸な未来を変えたらしい
あの「フコウノトリ」とかいう黒い鳥のせいか?
老人はとても感謝しているみたいだし、まぁひどい目にはあったが冒険者としてはひとつの成長な気がした。
(今日のお菓子:ドアラの行進)
3ページ (私、フィクサー)
今回も夢験石らしく、遺跡のような場所に胡散臭そうな笑みを浮かべた魔人がいた。
色々調べて行く間に悪い奴ではなさそうとは思ったけど、キザっぽい?奴だなと思った初めて会うタイプだな。
どうやら捨てられた魔動関係の遺跡みたいだが、殺意マシマシマシーンが徘徊してたり
踊って品物をくれるところがあったりと、遺跡ってこういうものなのか?
中でも一番変わった場所だったのがシャロウアビスの内部がどうやら別の場所と繋がっていたらしく
そこでなんだか自称普通な男がいた、話によるとここは浮遊島という空に浮かぶ島だった!
辺りを少し飛び回ってみたら見たことない景色や、菩提樹という大きな樹が生えていたりと
本の中でしか知らない幻想的な景色がそこにあった。
そこそこに満足したあと、「ドロップ」という女の子の店に買い物させてもらうことになったが
やはり浮遊島、見たことないものばかりでとても興奮した、落ち着いてるようだったフィクサーも少し
興奮していたような?気がした。
途中「アモン」という商人?がフィクサーと色々話しこんでいた、血や死臭がひどいので悪人かと思ったが
そうでもなさそうだ、初対面の割に色々と良くしてくれた。
もらいっぱなしというのも気が引け、何かないかと思ったが今の私にあげれそうなこともできそうなこともなく
考えた結果サインチケットをあげた、今は何の価値もないがいずれまぁいずれ価値が出る・・・と思う。
本人はもう出ると確信めいているみたいだったけど。
後は武神とかいたけどあんま興味なかった(暑かったし)
ただ一つ気になったのはこの石は過去にも私たちを運ぶということと、その行動で未来が変わったという事
この石・・・本当にどういうものなんだろう?
(今日のお菓子:ぐるぐるぐるね)
4ページ目(私、リンドブルム、雪)
すっかり慣れた夢験石、今回は洞窟でリンドブルムと雪らしい
じめっとした洞窟にじめっとした生き物達、暗がりは得意だがこういう雰囲気はあんまり好きじゃない
探索を始めてすぐアンデットの冒険者と会った中々の実力者だった、アンデットという事もあり
問答無用で襲われると思ったが私の種族も相まって一応対話に応じてくれてくれた。
魔香草や魔晶石を要求されたが私もリンドブルムもその辺はあまり所持しておらず
結局雪に頼ることとなった、交渉がうまくいかない場合はプラマティアを使ってでも乗り切るつもりだったが
余計な諍いが起きなくてよかった。
湿っぽい洞窟を進んでいるとネズミの群れに襲われたが、雪とリム難なく対処その時に何者のか声が聞こえ
潜んでいるやつをひっ捕らえたらちっこいレプラカーンの女の子だった。
どうやら私たちを手助けしてくれようとみたいだがお礼も言わせずに逃げたものだから捕まえてきっちり
お礼を告げておいた。人見知りが激しそうなやつだったが中々可愛いかったな。
(今日のお菓子:しゃかりこ)
5ページ目(私、プログ、つぐみ)
気が付いたら、変な遺跡に愛想の悪い男と一緒にいた
なんなんだこいつはと思っていると、いきなり変な植物に襲われた。
幸い室内、夜も近そうだし軽く倒してやろうと思ったらその男が一瞬で切り伏せてしまった。
結構な・・・実力者か・・・?なんにせよ組むなら悪くないな
色々見て回ってわかったけどこれあれだなちょくちょく来る
戦うとかじゃなくてミニゲームみたいな遺跡だな!
戦うより色々あって楽しいから私は好きだな。
プログと名乗った男と何か所か回ってみたけど案外うまくできてるな
息を合わせてダンスを踊る場所なんかは息ぴったりだったしな!
これは、フィクサーと前にやったダンスの経験が活きたな。
どーやらこのエリアは男女での協力とかを目的としてそう、リルズの関係者が作った場所かぁ・・・?
そんなこと思いながら奥に進むと財宝が置いてある部屋に
7日間ここで仲良く過ごせ・・・?やだよ、こんな何もない場所で・・・
と思っていたんだけど、想像したら何でも出てくるじゃないか!!!!
いるいるいるいるいる!!!!!ずっといる!!!!
ベットとお菓子を呼び出しヴェルカを抱きしめながら即ベットにダイブした。
なんていい遺跡なんだ・・・!
ヴェルカを撫でながらだらだらしてたらプログが色々と世話を焼いてくれた
別に眷属でも部下でもないのになんで世話してくれるんだろうか、この見た目で執事はないだろうし
まぁ・・・してくれるぶんには構わないけど。
二日、三日と過ごしてみたけど幸せ空間だぁ・・・
プログの作るお菓子はおいしいし、退屈しないように色々話をしてくれるし
一生ここにいたぃ・・・・
四日、五日と過ごした
プログがお菓子作りを教えてくれた、初めてだったけどそこそこおいしかった
外に連れ出して釣りを教えてくれた、生きてる魚に初めて触った
色々な初めてを教えてくれた、楽しかった。
六日目を迎えた
私は自分に仕える人や眷属には、それ相応の礼はするつもりなんだけど・・・
プログもここまでしてくれるから何かお返ししようと思って
聞いてみたら急に困った顔をした。
これはあれだ自分がやさしくされたり礼されたりすることに慣れてない人間の反応だ
しばらく悩んだあと海が見たいっていうから、空に引っ張り上げて空からの海を見せてあげた。
色々としてくれたことに対して少しぐらい返せたかな・・・?
今日また作ったお菓子はばっちりおいしかった・・・!
七日目
最後の日はゆっくりした
ハンモック作ってゆらゆらお昼寝した
海を見てたらボトルメールが流れ着いていた、この場所を作った人からの手紙みたいで
感想を書いてほしいみたいだった。
あんまりこういうの言うのも書くのも恥ずかしいけど、こんな世界を作ってくれたのだからと
この世界で感じたこと、プログに思ったことありのままの言葉で書いた。
最後の時、月の見える丘でこの7日間の事を思い出したけど
この7日間本当に楽しかった、何でも叶う世界とプログのおかげですごくいい時間を過ごせた
欲を言えばプログを部下とかにしてずっと仕えてほしかったけど
自身の話をしていた時に気が付いた、きっと何か大事なことをする為に冒険者をしてるんだなって
だから、今は諦めた。
ただ、この7日間の返礼はきっちりしようと思った。
この7日間ひたすらに私に尽くしてくれたこの人物に私なりのお礼として
私、アーデルハイト・テスタメントの加護を与えた。
本来眷属や部下に与えるものだったけど、冒険者になってから初めて私らしい休日をくれた彼に
これなら何かを一生懸命になそうとするこの人に少しでも力になれるようにと。
良い気分転換になった7日間を過ごして遺跡にもどると、陽キャがいた・・・!
冒険者やってる女は陽キャが多いのか??
リム、水連といいみんな明るくて距離感近い奴多くないか?
まぁ・・・みんないい人達だからいいんだけど・・・。
つぐみ名乗るその子と一緒に残りの迷宮を回った
珍しい刀を振っていたし、明るいいい子なんだけど・・・
なんろう違和感・・・?なにか隠してるというか?
まぁいいか。敵意とか感じるわけじゃないし
人を試しているというか馬鹿にしているというか
「私この場所作った人嫌い」というつぐみと同意見だなと思いながら
奥に進むとミノタウルスが3匹かかって来いよと挑発してきた。
ポーズ的に一対一か?と思いプログが挑んだら、なにか気に入らない行動を取ると
「ちゃうねんなぁ・・・」みたいな顔をしてやり直しを要求してきた。
2回・・・3回・・・と繰り返し
私はキレた。
この遺跡の間はお礼としてプログを眷属と同じ扱いすると決めていた私の前で
下級バルバロス如きが好き放題斬りつけて舐めた態度をとった事に
私の中のノスフェラトゥとしての部分が溢れ出た。
二人が止めなければ一瞬で3匹ともバラバラにしてやっていただろう。
昔夢で見た、数多の敵を下し夜の闇の中嗤うノスフェラトゥの私。
あんな、愉しそうな私にはなりたくはない。
バルバロスの血なんてものに趣味嗜好まで決められたくない。
私は私のとして好きな物を決めて好きに過ごす為に・・・引き籠るんだ!!
私の為に働いてくれる部下・・・集めなきゃなぁ・・・・。
(今日のお菓子:プログが教えてくれたケーキ(13)割とおいしくできた。)
最終更新:2024年12月16日 10:32