―――≪ セッションの足跡 ≫―――
同行PC:レイン
同行NPC:なし
新生ソフィアで記念すべき最初のセッション。以前常夜ちゃんと紅葉ちゃんで来た事がある場所に三度飛んできた。
同じく鉢合わせたレインと挨拶を交わし、今まで行ったことのないルート(森)を目指す(今までは東の遺跡、南の遺跡に向かったことがある)。
途中ある程度の達成値を求められる軽業に苦戦しつつも何とか乗り越えていく。すると、木造りの螺旋階段とその上に小屋を見つけたので上っていく。が、ゴーレムにディフィンスされたので敢え無く断念。ここを後にし、森の奥へと進む。
扇状に広がる森の広場では探索で6ゾロを叩き出し(ソフィアの出目がヤバすぎる)、中心部に幻影で敷かれた落とし穴があること見つける。これまた外周をぐるっと回る螺旋階段のようになっていたので降りていってみた。
途中横穴に入って三叉路を左に曲がると・・・生活感のある広場&扉に出る。ある程度回収してから広場を後にしようとすると、なんと(恐らく)住処の住人であるバジリスクが帰ってきた。めっちゃ強いのでヤバいヤバいと石を割ってこの場所を後にする。
ここで一度逃げ出せば(折角6ゾロで出した)落とし穴内の探索は難しくなるという事実に後ろ髪を引かれつつも、落とし穴から出て別の場所を探索する事に。
・・・えーと・・・?そっからどうしたんだったかな・・・。探索して帰ったんだったっけ・・・?うん、多分そう!終わり!
きつさランク:D あんまり戦闘してないけどソフィアの出目がヤバすぎて達成値の高さの恩恵があんまり分かんなかった
- 【第二章:災厄の大陸・ゾマオニス三度!】25/01/03
同行PC:エスト、ロッタ、イル
同行NPC:なし
今回も夢験石d・・・やだー!!ゾマオニスやだー!!!
最近ゾマオニスが熱い!!・・・RH高めるとニブイチくらいで来てる気がするここ。
同じく飛んできていた者達と挨拶を交わす。内心蛮族であるロッタに難色を示していたが、魔法使い一人で動き回れるわけもないので諦めて行動を共にする(無論、夢験石を手に取った時から相応の覚悟はしていた)。
スタート地点は北に洞窟、東に道、南に坂道、西に行き止まりとなっていたので、まずは洞窟から攻めていく。
中は結構な広さになっており、A~Fまでのエリアがあった。順番に探索していき、割とおいしい。しかし、最後のエリアの転移魔法陣にて事件発生。
飛んだ先は魔晶石鉱山。【たんと掘れ魔晶石】してから帰ろうとすると・・・たきのんと蒼が同時にFBを出した。おぉおいwwww
幸いにも(?)ソフィアとイルは既に転移魔法陣を潜っていたので詩乃危険はなかった・・・が、転移して戻った先には転移魔法陣を安定させるために置いていた石をかっぱらった魔神がいた。無事轢き殺し、先の空間に繋がるのをガチャする。
一方エストとロッタは現れた魔法使い食べたがりワームと戦っていた。強力な相手ではあったが、何とか耐えきって4R後に帰還。その際、4人なら勝てるんじゃない?という結論になり、再び転移した先には・・・先程のワームと人語を解する蝶がいた。「オ茶シヨウヨ。遊ボウ。」等と宣い、近づいて来る蝶とワーム。ヤバすぎる。
早速魔物知識判定すると・・・あー・・・なるほど、これワームじゃなくて芋虫なのね。で、成虫になって蝶になると(芋虫がHP150,蝶はHP230越え)。いや無理無理無理wwwと厄除け割り散らかして帰還。(まぁ、リンナくんに言わせればいけるらしいけど。どの道RP優先で)
厄除けと逃走判定がなかった時はこういうのとまともに相手してた(プラマティアという安全弁があったとは言え)って思うと恐ろしい🤔
その後はリアル時間も相まってセッション終了。あんまり探索できなかったかと思ったけど普通においしかった。まる。
きつさランク:C グリモワもそうだけど魔力で探索系できるのめっちゃ強い
- 【第三章:災厄の大陸・ゾマオニス四度!】25/01/06~25/01/13
同行PC:レグルス、ローザ、イル
同行NPC:(途中から)ライラ
今回も夢験石d・・・いやいやいやwww飛べてないwwやだー!!ゾマオニスやだー!!!
RHとLv帯が合っててかつ決定ダイスが同じ・・・?(決定ダイスだけでも0.0001・・・1/10000だよ・・・)
何にせよ非常に面白い状況であることは変わりなし。前回飛んできてたイルはともかく、レグルスくんと久々の再会を果たし、新たに出会ったローザと自己紹介をする。
そして前回行かなかったところに行ってみようということで、東の道を進んでく。八重ちゃんもつぐみんもゾマオニスに来た時に襲ってきたブーニアがまた襲ってきた。様子がおかしいのも一緒だし、何かありそう。
とりあえず苦戦は免れないだろうという覚悟で戦闘開始。・・・だったが、まさかの貫通判定が全て成功すると共に、行使判定もぶち抜いた為、凄まじいダメージが猿を襲った。その結果瀕死状態にまで追い込まれることとなり、レグルスくんの追撃も相まって敢え無く退場。いやぁこれだけきれーに決まると気持ちいいなぁ。
戦利品をもぎ取って近くを探索し(壁の中で何かの足音が聞こえるという不気味な情報をローザが手に入れたりしてた)、じゃがいも大の飴玉のような石を見つけ、更に東へと向かう。
~ここまで前編~
~ここから後編~
東には三叉路があり、その手前には魔動機が鎮座していた。穢れを持つローザをガン見していたが、もろもろの事情を考慮して戦闘も会話もせずに一旦引き返す。すると、途中でイルが3を出した為、砂でできたデモンズウォールみたいなのが襲ってきた(自身の出目4はローザの11に打ち消してもらう。ありがたいね( _ ゚ω。)_)
2回命中を喰らうと取り込んでくるタイプの敵で、なんと3回攻撃持ちな上に全体攻撃AP技を所持しているという特盛だった。しかもHPは100。・・・とはいえ、強固な防護点を持っているものの、このパーティーならば軽く100は削り切れるだろうと判断し戦闘開始(そもそも逃走不可というのもあるけど)。
銅の砂時計の恩恵とイルのコマンディングもあり、19という凄まじい高さの先制判定を突破。ファーストマティーロを叩きこんでHP70から開始という素晴らしいスタートを切る。
レグルスくんが取り込まれたり(異世界っぽい場所に迷い込んだり)してしまうも、その同Rで決着をつけることができた。・・・が、いきなり進化しだして連コしてきた。マナー悪い。
復活後のデモンズウォールがとんでもなく強く、HPは実に5倍の500。とんでもない。流石に無理と判断して厄除けを叩き割り、逃走。さっすがに無理。
スタート地点に戻り、洞窟に一旦退避してから草を炊く。そんな中話しかけてくる人がいたので色々話を聞いてみる。彼女の名前はライラ・アンシュバーン。滅茶苦茶草の達成値が高かったので、相当な実力者なのだろう。
彼女はこのゾマオニスを調べている開拓者の一人らしく、君たちさえよければ拠点に案内して特殊な温泉に入れてあげるよというので快くその提案を受け入れる。
洞窟から出て西側へ。この時点ではただの行き止まりと思われたものが、なんとライラの待つ拠点への近道だという。はえー。
しかし、通った先は先程レグルスくんが飲み込まれた謎空間だった。どうもこの妙な世界は幻想譚にも関わっていそうな気がする(顔色の悪い獏もなんか宣ってたしね)。
この辺りからソフィア?ソフィア???ってなってた。君そんなちょろかった??
そして、薄ら寒いものを感じながらこの謎空間も通ると、イルがまたなんか変な事を言い出した(いつもの事だけど)。みんなには先に行ってて欲しいと言いながら、指差し👉したところに船を作り出し、これで追いつくというらしい。
一人で謎空間に飛びながら謎戦闘を開幕してた。裏ステージの権化。
きれーな場所に辿り着き、ここを進んでいくとライラの拠点があるとのこと。イルも追いつき、皆で歩を進める。が、あまりにもキナ臭すぎたよく分からない存在であるイルにソフィアがついにその思いを吐露する。お前怖いんだよ、と。再放送かな?
まぁ逆に今までなあなあにしてたキャラ、または付き合いが短すぎてその異常性に気付かなかったキャラばっかりだったっていうのはある。それでこの話もレグルスくんが間に立ってくれるらしいのでめでたしめでたし。めでたしめでたし?ともかく漢だレグルスくん。
ライラの拠点に辿り着き、上着と帽子を脱いで砂を落としてから入る。
ローラと一緒にお風呂を頂きながら、イルライラと交代してあがる。滅茶苦茶言われてて笑った。
後はレグルスくんからもらった月恋をもらって目を回して眠りこけて(ソフィアはお酒に弱く、度数5↑くらいからすぐ酔い回る)セッション終了。いや終了じゃない。まだ温泉があった。
~ここまで後編~
~ここからエピローグ~
ライラと共に温泉へ。
アーコ=ユフラムの希望峰温泉(エンティーノ)という名前の温泉らしく、東西南北に分かれた温泉とのこと(効能は一緒)。なんだか凄そう。
5人いるのでソフィアがライラを誘い共に温泉に浸かる。なぜゾマオニスという危険な大陸を調べ続けているのか等の話を聞けた。
後は非っっ常に悩ましい効能択を選び(全回復復活と最大SP+5で悩み)、セッション終了。結構難しそうな場所だねぇゾマオニス。
きつさランク:C 達成値の暴力
―――≪ 日記 ≫―――
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旧日記 |
同行PC:レグルス、アヤタカ
同行NPC:ブラインド・ニュー・ワールド、セセラ
今思い出しても濃い一日だったな今日は。
本当は初めて依頼を受ける時に日記を付けようと思って買った白紙の本だったけど・・・今日をあたしの冒険の始まりとしよう。
まずは・・・ええと、何から書いていこうかな。うん、みんなと出会った所からにしよう。
王都でお世話になった雑貨屋さんの軽い依頼で、港まで届け物を渡しに行ったあたしは、二人の冒険者と出会った。
レグルスとアヤタカ・・・普段なら声もかけずに帰っていたんだけど・・・
ふと、あたしを助けてくれた冒険者の事を思い出したんだ。あの時何故あたしを助けてくれたのか尋ねたら
「誰かを助ける事に躊躇する必要はないでしょ?善いと思った事をやって悪くなることなんて何もないんだから。」って。
確かにそれはそうかもしれない。だからあたしもやってみようと思った。ま、ほんのささやかな事なんだけど。
幸い二人とも善人と呼べる性格をしていて助かった。・・・距離感が近いのだけは勘弁して欲しいけどね。
少なくとも、学業に励む傍らで足を引っ張ってくるような奴や、妬むだけで何一つ行動をしないような奴じゃなかった。今まであたしがいた環境からすると、尚更だね。
・・・本題から逸れた。その後は軽い自己紹介をしてから、二人とも王都に向かいたいって話だったから案内する事になった。
いざ出発しようとした矢先・・・ブラインド・ニュー・ワールドと名乗るおじさんが声をかけてきた。
村の方角は分かるけど、その道中が怖くて進めないと。・・・あまりにも情けない理由で眩暈がした。じゃ、おじさんはどうやってここまで来たのって言葉をぐっと飲み込み、レグルスとアヤタカに確認を取って護衛?って言ったらいいのかな。する事になった。
そこでいざ出発しようとしたその時・・・また、話しかけて来る人がいた。ダークエルフのセセラだ。
思えばこの時は随分話し方が硬かったけど、しばらくすると砕けた口調になってくれた。信用してくれた、ってことなのかな。・・・距離感近いのは勘弁して欲しいけど。
ともかく、彼女にはどうも困り事があるらしくて、それを解決できる冒険者を探しているとのことだった。
おじさんが向かう方向と一致してたのもあって、あたし達はこれを承諾した。
セセラが引く馬車はカトブレパスが担当してるっていう珍しいものだったんだけど、これが強い穢れを嫌うらしくておじさんは難色を示す。
話によるとお酒の席で混ざってた穢れの酒を3本ほど飲んで穢れが溜まっちゃったんだって(絶対嘘)。もう少しマシな嘘つけばいいのに。・・・いや、案外本当なのかな?流石にないと思うんだけど。
なので、ロープを使って簡易的なソリを作り、おじさんはこれに乗っていくことになった。・・・まるで囚人の様相を呈していたけど、それを口にすればおじさんが傷つくかもしれないので黙っておいた。
その後は本当に大変だった。ガレルファージでよく見られるゴブリンの変異種、ガレルフ・ゴブリンが2体と同じくガレルフ・ボルグが襲ってきたんだ。
何とかこれを退けることに成功したんだけど・・・今思い出しても気味が悪い。気分も悪くなってくる。
簡潔に記すと、あたしとアヤタカ・・・それと、すぐに正気を取り戻す事に成功したレグルスの3人は異神?という名の存在に絡まれたらしい。
事が終わった後におじさんが色々説明してくれたけど、結局意味はよく分かんなかった。ただ、おじさんとレグルスに助けられた。その事実だけはよく、理解できた。
・・・・・・。
思い出すのは止めよう。少なくとも、今回の件であたしは二人に借りが出来たし、これからその借りを返す機会があれば返せばいい。・・・正直何もできなかったのがちょっと悔しいけど。
その後はセセラの村に辿り着いて、家へと正体された。随分な歓迎を受けておいしい料理をご馳走になって・・・凄く気持ちよかったお風呂をもらったり、綺麗な泉を紹介してもらって泳いだりした。
ここまでならただの楽しい記憶で終われるんだけど・・・その綺麗な泉で妙な精霊と出会った。セセラの知り合いらしいけど、名乗ってもないのに人の本名を読んだり・・・まぁ、随分と変な精霊だった。
ピーセルというその精霊は遊んで欲しい(戦って欲しい)らしく、先の一件でまだまだ力不足を感じたあたしはその提案を受ける事にした。幸い、レグルスもアヤタカも乗り気のようで、満場一致で戦う事を決めた。
水の中で戦う以上、それに慣れてない二人は後手に回らずを得なかったり、途中でアヤタカが気絶したりときつい戦いだったけどなんとか勝利できた。いや、勝利したというよりは認められた、と言ったところかな。全然本気じゃなかったしね。
これで漸く長い、長いあたしの一日は終わりを迎えた。まるで2日分行動した気分だよ。
ただ・・・・・・在学中、あたしは誰にも深入りしない。出来るだけ一人で出来る事は一人でやる事に拘っていたけど・・・パーティーを組むのも悪くない、かな。
同行PC:レグルス、アヤタカ、イブリース
同行NPC:なし
色々あった次の日から。この日の本当に色々あった。冒険者って大変なんだなぁとちょっと思ったのを覚えてる。ちょっとだけね。
ひょんな事からアルヴのイブリースをパーティーに加えて、セセラの知り合いであるサリサって子の壊れてしまったオルゴールを直す依頼を受ける。どうも大切な思い出の品らしい。・・・あたしも昔、友達からもらったとっても大事にしてた人形が壊れちゃって悲しい想いをした事があるから気持ちはよく分かる。何とか直してあげたいと思った。
また、このオルゴールを作ってくれた人が渡してくれたお守りを蛮族に取られてしまったとのこと。オルゴールを直すのに役立つって話だけど・・・。きっとそのお守りも大事なものなんだろう。取り返さないという選択肢はなかった。・・・結果的に言うと、その蛮族を倒す事が出来なくて
お守りを取り返す事はできなかったんだけど・・・。凄く悔しかった。もっと、力が欲しい。大事なモノを守り抜ける力を。
帰還後、セセラの料理を食べながら歓談をしたんだったかな。・・・今まで一人だったからこうしてみんなで食事をするのが楽しいと俯いたセセラの表情がとても印象的だった。・・・口にはしなかったけどね。あたしも同じだったよ。同じ、だったんだよ。本心を秘めて・・・またここを訪れる事があったら会いに来るよ、なんて・・・らしくないことを咄嗟に言っちゃったけど、その言葉で彼女は喜んでくれたみたい。・・・社交辞令じゃなくてほんとに来なくちゃな。ま、半分本心だからいいんだけどさ。
次の日。幸いにしてオルゴール自体はみんなの力を合わせて直すことに成功した。とても精巧に作られたオルゴールで、これを作り上げたル=プレールって人はとても凄い人というのが伺い知れた。結局どういう要素が樹木を育てる能力を持っているのか分からなかったし・・・ちょっと会ってみたいものだね。
そして、サラサが直したオルゴールを奏でてくれた。とても綺麗な歌声が流れてきて、ル=プレールさんが旅の途中で出会ったフィディックっていう人の即興歌らしい。即興歌・・・歌が下手なあたしには羨ましくなるくらい素敵な歌声だった。他の曲も聴いてみたいものだね。
その後サラサから依頼料をもらい、別れを告げてアイテムを売っている商店へと向かう。途中急いだ様子で追いかけてきたサラサが魔香草をくれて、オルゴール修理に使った魔力を回復する事ができた。全く、そんな事で息を切らす程急がなくてもいいのに。セセラといい心配が絶えない子達だよ。・・・ま、凄くありがたかったのは確かだけどね。
それでアイテムを物色していると、アヤタカに個人依頼のようなものが来てた。どうもメリアにしかできないことらしい。少し心配ではあるけど、アヤタカなら大丈夫でしょということで一旦別れることに。その後は買い物を終えてプラモッシュネーの町に一路向かう。
町へ向かう為に湿地林を超える必要があったんだけど・・・ここでもアラクルーデルを筆頭にボルグハイランダー等に襲われることになった。
幸い逃げ切る事ができたけど、レグルスに傷を負わせる事になってしまった。・・・頑丈さには自信があると明るく笑う彼の表情を見てると、無理させてないかなと思う。
今はアヤタカが抜けてレグルス一人だから尚更後衛のあたしがしっかりしなきゃね。傷の手当を終えて再出発してほどなく・・・プラモッシュネーの町が見えてきた。
同行PC:レグルス、イブリース、アヤタカ
同行NPC:セセラ
プラモッシュネーの町に到着したあたし達は、セセラの勧めで冒険者ギルドに顔を出してみることにした。ギルドの職員であるバンボットという名の青年が出迎えてくれ、冒険者とヴァグランツの違いなんかを説明してくれた。この辺りの事は冒険者学校で入念に調べたのもあって、今更といった感じだったけど・・・レグルス達にとっては重要な話だ。ヴァグランツを選択すると言った彼にとても丁寧に説明してくれ、冒険者の宿である静穏の潺亭への紹介文まで書いてくれた。根が良い人なんだろな。
次に紹介された静穏の潺亭へと向かう。・・・マスターのファキニーは開口一番バルバロスだと紹介してきた。態度には出さなかったけど、流石に面食らう。・・・事情があったり、強敵と戦えるってことで冒険者を選択する蛮族がいるとは聞いていたけど・・・。まぁ、実際に付き合ってみないとその人がどういう人なのかは分からない。悪である人族がいるように、善である蛮族もいる。多くの場合、そのどちらでもないし、どちらも内包しているものだけど。・・・少なくとも、残りだと言っていたシチューとパンはおいしかったかな。
この日は遅かったのもあって就寝し、次の日。
昨日は逃げることが多かったから、とても足が痛かった。冒険を始める際にハイヒールから動きやすい革靴に変えたんだけど、あまり効果はなかったみたい。・・・魔法使いに筋力や体力なんていらないっていうのが学生の頃の持論だったけど、早速撤回だ。冒険には筋力も体力も敏捷性も必要だよ。・・・これからはちょっとでも鍛えよう。
ロビーに行くとアヤタカもこっちに来ていた。昨日の晩、マスターが勧めてくれた大衆食堂があるらしいから、折角だし起き出してきた皆と共に、朝食を食べに向かう。
辿り着いた店は大衆食堂の名の通り、朝から人でごった返していた。・・・人が多いの、苦手だな。いや、冒険者としてやっていくんだから、こういうのにも慣れないと。
早速着席してメニューを見ると・・・どれもボリュームが凄い。あたし一人じゃとてもじゃないけど食べきれないからどうしようかと思ってると、セセラが助け船を出してくれた。みんなでシェアしながら食事を進めていく。セセラの家での食事でも思ったけど・・・こういうの、家族以外だと初めてだから凄く新鮮で・・・ちょっとだけ、楽しかったかな。
満たし過ぎたぐらいお腹を満たした後は、挨拶も兼ねてもう一度冒険者ギルドに顔を出すことにした。昨日挨拶をくれたナイトメアでグラップラーのギュスターブさん、オルキアで神官のシャルロット、グラスランナーでシルバーケースのペルの3人と挨拶をする。・・・みんな癖が強そうだけど、同じくらい頼もしそう。いつか組む時があったらよろしくと言って彼らと別れた。
その後は雑貨屋、武器防具屋、占い屋等に寄る。特に武器防具屋には全くと言っていいほど縁がなかったんだけど、西の魔女・ハリエラという人が魔法使い用のアイテムを売ってるらしかった。ガメルがないからあんまり物は買えなかったけど、覚えておこう。
次に行った占い屋は・・・何を言われたのか分からないけど、占いをした後にイブリースが走り去っていった。・・・いや、ホント何言ったんだろう。この辺りはスラムだったのもあって、急いで彼女を追いかける。幸い買い物の類も終えた後だったので、そのまま冒険者の宿まで戻ることにした。
帰る頃にはすっかり暗くなっていて、マスターがご飯を用意してくれてた。・・・マスターが蛮族であることに何も思わないっていうと嘘になるけど、食事がおいしいのは良い事、かな。あと、宿の中にいた人達と自己紹介することに。一人目はデビルファストゥスでバードのパロップ。デビルファストゥス・・・?って何なんだろう?まだまだ勉強不足だね。
二人目は人間でチェイサーの美織。三人目はゴブリンのウィークリングでサムライのヒエン。ゴブリンのウィークリングか・・・ウィークリングっていう存在は理解してるけど、ゴブリンでもあり得るっていうのは驚きだった。経験を得るっていう点では冒険者の右に出るものはそうないだろうね。
食事と自己紹介の会を終え、今日は就寝する運びになった。明日からは依頼をこなしていくことになる。本格的に冒険者としての第一歩を踏み出すんだ。頑張ろう。
【第五章:死の足音】
同行PC:レグルス、イブリース、アヤタカ
同行NPC:(途中から)ブラインド・ニュー・ワールド
今日は・・・・・・話に聞いたり、書物で見たりするのとは違う・・・本物の現実を体感した。仲間を助けられない絶望。口の中に広がる鉄にも似た血の味。己の・・・無力さ。
傷はもうすっかり完治したはずなのに、どこか痛む気がする。身体の震えが止まらない。・・・今こうして生きているのに、どこか希薄な感じ。
おじさんがいなければ、こうして就寝前に日記を書いていることもなかった。本当に悔しい。冒険者学校で主席なんて持て囃されたり、嫉妬されたりして・・・実際の冒険を始めたらこれだ。・・・ちょっと泣きそう。
でも、生きてる。みんないる。この借りはまたどこかで返せばいい。いつまでも下を向いてないで前を見て、明日に向かおう。今日のあたしに胸を張れるように。
|
「ん-・・・新しくしたメイクのノリが良くないな・・・。」
「ん-・・・うーん・・・よし。」
「さて・・・今日から心機一転。日記を書いていこう。」
「・・・正直夢験石を持つかどうかは最後まで迷った。後衛であるあたし一人が遺跡や森の中心に飛んだとしたら・・・最悪詰みだしね。」
「
(学校で見た文献には持ったが故にタグだけ帰ってきた冒険者がいくらでもいるって書いてあったし・・・。)」
「あとは・・・飛んだ先で出会った人と組む事になったとしても・・・あたし人付き合い下手だし。」
「・・・・・・。」
「でも、もう二度とあんな思いはしたくない。・・・あたしは強くなりたい。」
「だから、これはあたしの覚悟の証だ。」
「幸いにして、最初の夢験石はレインという前衛の人と組むことができた。」
「正直かなり助かった。良い人な上、頼れる人だったしね。」
「・・・ちょっと危ない場面もあったけど。」
「まぁともかく、最初の夢験石による冒険は成功と言ったところかな。」
「・・・ん。明日からもまた頑張っていこう。」
「次の夢験石は・・・。」
「結構大変だった。」
「何より蛮族が一緒にいたっていうのがね・・・。」
「まぁ、そんなに悪い奴じゃなさそうだったけど・・・。」
「(・・・あたしの友達は蛮族に殺されたんだ。そう簡単に心を許せるわけがない。)」
「・・・そう思うのは、あたしがまだ未熟で心が弱いから・・・?」
「はぁ・・・。」
「・・・冒険としては非常に短いものになったけど、収穫はあった。」
「何か変な奴も混じってたけど・・・まぁ、害はなかったしね。」
「つくづく人付き合い苦手だなー・・・あたし。」
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
「やっぱやめ!やめやめー!今日の日記中止!」
最終更新:2025年03月20日 07:37