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happily ever after - (2008/05/20 (火) 02:15:38) の1つ前との変更点
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**happily ever after ◆10fcvoEbko
――これは、運命という濁流に飲み込まれ、それでも尚立ち続ける男達の物語である。
潮の香り混じりに吹いていた風はいつの間にか止んでいた。
すぐ近くに海岸を望むその場には大きな喧騒もなく、それが逆に夜明け前の薄明かりにそよぐ風の流れを強く意識させる。
小さく、しかし強く響いていた男達の慟哭の声も今はもう聞こえてこない。
風が運び去ったか草花が受け止め土へと還したか。どれだけ耳をそば立てたところでうちひしがれた敗者の嘆きは存在しなかった。
代わりに響くのは、それとは全く別の異質な音。
極上の果汁をすすり上げ。
瑞々しい果肉に歯を突き立てる。
野性動物が立てるようなその音は、敢えて文字にするならばがつがつと聞こえた。
クロスミラージュはカミナがメロンを貪り食らうのをただ黙って見守ることしかできなかった。
少し前までのうなだれた態度はかなぐり捨て、どっかとあぐらをかいた姿勢でひたすらにメロンを咀嚼し続けている。
あまりにも突然に起こった行動の変化にクロスミラージュは混乱し、下手なことも言えず沈黙する。
表情から感情を窺うことはできない。顔を丸ごと球体の中に突っ込んで食べているからだ。
乱暴に撒き散らされた汁が飛び、その内のいくらかが自分の身に降りかかる。土臭い地面に転げ落ちたままそのような扱いを受けても、クロスミラージュは文句一つ言うことができなかった。
皮も実も種もお構いなしに口にしているせいか、時々カミナが苦しそうにむせる。
注意しようにも不純物を吐き出してすぐにメロンの蹂躙へと戻ってしまうためクロスミラージュやはり沈黙を続けるしかない。
侵攻は決して速いとは言えない。カミナの姿は自棄になっているようにも、全てを忘れようとしているようにも見える。
人ならぬ身のクロスミラージュはこのような理屈の見えない行動に掛ける言葉を持ち合わせていなかった。
とはいえ仮に自分が人間であったとしても今は黙っておくべかも知れないと思い、同時にそのような発想に至った自分に驚いた。
仲間の追悼のため別行動中のガッシュ達が戻ってくる気配はない。故に戸惑いを隠すためには思索を続けるしかなかった。
そのような感情の動き自体が今までの自分にはないものだと、クロスミラージュは気が付かない。
カミナの行動を説明しようとするならばいくつかの言葉を並べれば事足りるだろう。
追悼。逃避。ヤケ。そんなところになるか。
それほど的を外れた分析ではないはずだ。それはそう思うのだが。
そんな単純な言葉で表せてしまう程度のものなのだろうか。カミナの行いの意味は。
自分自身納得していないことをクロスミラージュは認識する。だからと言って他に適切な解説ができるわけではないのだが。
幾つかの感情の複合。あるいは全く別の――。どれも程ほどに合っているように思え、等しく説得力を持たない。
沈黙を――続けるしかない。
クロスミラージュは理屈ばかりで肝心なときに力になれない己の無力さを嘆いたが、そのような複雑な感情を抱くようになったのがつい最近のことだとまでは認識しなかった。
進化とも言うべきAIの発達にクロスミラージュは未だ気が付つくことはない。
自身の成長に無自覚なこともまた、あるいは人間らしさなのかも知れなかった。
やがて、顔中が口だと言うかのようだったカミナの激しい動きが止まる。
揺れ動いていたカミナの全身がピタリと静まり、つられるようにクロスミラージュも機械の体を強張らせる。
ほぼ薄皮だけとなったメロンの残り滓からカミナがゆっくりと顔を上げる。露になった顔が予想外の感情を見せていたら、果たして自分は――。
「ベリーメロン……つったか」
誇り高いVの魔物が愛した果実の中から舞い戻った汁まみれのカミナの顔は。
「うめぇじゃねぇか」
クロスミラージュの懸念をよそに、嫌なことをすべて洗い流したかのようにとてもさっぱりと前だけを見ていた。
◇
友人だという金髪の男の死体を前にガッシュが何故泣かずにいられるのか、ニアは不思議で仕方がなかった。
泣いてしまえばいいのに、と思う。
悲しくない筈がない。背中越しとはいえガッシュの固く握り締められた拳を見れば、幾ら鈍いニアにでもそれくらいは分かる。
なのに何故、涙を流すことも肩を震わせることもしないのだろう。
静かにたたずむガッシュに合わせるかのように周囲は無音である。自然が立てる音に限れば、の話ではあるが。
ニアとガッシュ、それに男の死体が存在する空間一帯を満たしていたのは一曲の歌だった。
ガッシュの足元に置かれたラジカセから流れてくるものだ。ニア達を守って死んでいったビクトリームの遺品であり、そこから流れ出る歌を歌っているのがもう動くことのない金髪の男だという。鉄のフォルゴレ、という名前を教えてもらった。
ニアは歌についてどうこう言えるような知識も経験もない。歌われている歌詞の意味も良く分からない。
それでも、フォルゴレなる人物がこの歌を本当に楽しんで作り歌ったのだろうということは感じ取ることが出来た。
聞く人を楽しませ、そして歌っている本人もが誰より楽しんでいる。肩の力を抜いて笑える歌。漠然とそんな感想を持った。
ビクトリームが死に、さらにこれ程の歌を歌える人物までもが死んでしまったということを想うだけで、ニアはこんなにも胸が苦しい。
なのに、何故ガッシュは泣かずにいられるのだろうか。
不思議でたまらないが、巨木のように真っ直ぐ伸ばされたガッシュの背中を見るとただ黙ることしかできない。
もし悲しみを堪えているというのなら遠慮なく叩きつけてくれればいいのに。
かつて自分がシモンにされたように。
この場にきてドーラにされたように。
辛さを乗り越えるための協力ならいくらでも頑張るのに。
どうしてガッシュは一人で立っているのだろう。
やがて、歌が終わった。足元の機械がカチリと無機質な音を立てる。
暗かった道路はいつの間にか明るく照らされていた。
「フォルゴレ」
再び光を取り戻した世界の中、陽光を浴びるガッシュが小さく呟いた。
「行ってくるのだ」
分厚い黄色の本を抱え振り返った少年の瞳には、やはり太陽のように強い輝きしか見ることはできなかった。
◇
「ヌオオオオオォォォ!落ちるっ!落ちるのだ!!」
「諦めんじゃねぇ、ガッシュ!男ならたとえつま先一本でもしがみついて見せろ!ってうおお俺も!?」
モノレールの線路上を怪我の治療もそこそこにわあわあと騒ぎながら進んでいく二人の男。その後を少し遅れて歩きながら、ニアは不思議ですねと呟いた。
「男って一体なんですか?」
『はい?』
唐突に発せられた疑問の文脈を把握しきれずクロスミラージュはニアの白い手の中で頓狂な音を発した。
「どうしてあんなに辛いことがあったのにお二人は何も言わないんでしょうか?
私が辛いときにはドーラおばさまにいっぱい慰めていただきました。なのにあの人たちは……」
『ああ……そういうことですか』
ニアは顔を上げて前を歩くガッシュとカミナを見る。大手を振って歩く二人は少し前のことなど忘れてしまったかのように楽しげだ。
「ガッシュさんは勝手に一人になったのに、カミナさんは全然気にしていないみたいです。
……まるで喋らなくてもお互いの考えてることが分かるみたい。
クロスミラージュさんにはどういうことか分かりますか?」
『私にも説明できるほどはっきりしたことは分かりません』
申し訳なさげに明滅するクロスーミラージュ。答えの得られないニアは落胆と不思議さが入り混じった表情で首を傾げた。
「やっぱり直接聞いた方がいいのかしら」
『それに関してはあまり意味のない行動かと思います』
「どうしてですか?」
強風に煽られる髪を押さえながらニアが再び疑問を向ける。クロスミラージュは迷いのないはっきりした声で答えた。
『答えが容易に想像可能だからです。例えばカミナならその疑問にこう答えるでしょう。「それが男だ!」と』
「答えになっていません」
はぐらかされたような気分になってニアが不満げに頬を膨らませる。男だから大丈夫、ではどういう理屈なのかさっぱり分からない。
『私もそう思います。ですが、彼らにとってはその答えで十分なようです。
理屈など、まるで存在しないにも関わらず』
答えるクロスミラージュの声には若干苦笑が混じっているように思えた。疑問の多い性質のニアは納得しない。トコトコと危なげない足取りで線路の上を歩きながら続ける。
「それで納得できるものなんですか?」
『無理を通して道理を蹴っ飛ばす、とよくカミナは言います。
思うに、カミナ達にとって男とは日常の行動、考え方から生き方まで人生のあらゆる場面に影響を与える非常に範囲の広い意味を持つ言葉でありながら、それ以上細分化して説明する必要のない言葉なのでしょう。
あるいは、説明しようとするその行為事態が非常に無粋なものとして映るのかも知れません』
「つまり、どういうことですか?」
クロスミラージュの言葉は難解すぎるためニアは困惑顔になる。
『つまりカミナ達ではあなたの満足するような答えを返せないということです』
身もふたもない言葉にニアの肩が落ちる。問題が解決しないのであれば次に同じようなことが起こっても自分は役に立たないままだ。
ニアの落胆ぶりを心配してか、続いてあげられたクロスミラージュの言葉はどこか気遣うような柔らかさが込められていた。
『そう悲観したものではありません』
「ですが……私では皆さんを励ますこともできません」
『焦ってはいけません、ニア。
カミナ達の生き方は男という言葉に強く規定されていると私は言いました。
ならば逆に彼らの行動をつぶさに観察すれば、男というものがどいういうことか自ずと分かってくるでしょう』
「アニキさんたちを……見守るのですか」
前を向くと自然とカミナ達の背中が目に入る。シモンが言っていた。シモンがとてもとても尊敬していた人物の背中。
『彼らの生き様の一つ一つを目に焼き付けて……私が言えたことではありませんが』
シモンが追い、そして追いきれなかった男の背中。本当ならいる筈のない人。
それが目の前にあり、これからも一緒にいることができる。
『いかがですか、ニア?』
「それは……とても楽しいことのような気がします!」
クロスミラージュの声に、ニアは爛漫とした笑顔でそう答えた。
「おい何やってンだお前ら!くっちゃべってねぇで早くしろ!」
「おおおおお!思った以上に高いのだ!」
気が付けば目当ての発電所の上にまできていた。声を荒げるカミナに謝りながら小走りに追いつく。
晴れ渡った空の下、変わらない獰猛な笑顔がそこにあった。
「へっ!びびったかぁ、ガッシュ?だがなぁ、退かねぇ逃げねぇ止まらねぇ!それが俺たちグレン団だ!お前もここまで来ちまったからにはしっかり腹ァくくってもらうぜ」
「ウ、ウヌゥ。分かっているのだ」
それでも怯え気味のガッシュと、それを小突いて遊ぶカミナ。
二人はこれまであったことを決して忘れず、その上でひたすらに前進を続けようとしている。
大きく腕を広げるカミナを見ながら、ニアはもう一度小さく笑顔を作った。
「見ろよあのでっけぇ建てモン、今から何が待ってるかワクワクすっだろうが?きっとそこいらのガンメンじゃ及びもしねぇようなすっげぇもんが――」
「――何にもありゃしねぇなぁ」
空振りに終わった部屋の探索を終え、カミナがもう何度目になるか分からないセリフをため息混じり漏らす。
発電所の中にあるものはニアにとっては珍しい物ばかりなのだが、カミナの気に入るものはないようだ。
クロスミラージュの説明によるとこの建物は色々な機械やらを動かすためのエネルギーを作るところで、それはそれは凄いシステムらしい。そう言われてもニアには何が凄いのかもう一つ理解できなかったのだが。
「……これは、一体なんですか?」
「あぁ?ガラクタだろんなもん。とっとと捨てちまえよ、ったく」
期待の分だけ落胆も大きいのか、カミナが投げやりな声をよこす。
少し迷ったが、ニアは好奇心に従い今出た部屋で見つけたそれを持っていくことに決めた。
「カミナ、凄いモンとはいつ見つかるのだ」
「うるせぇよ!すぐだすぐ!」
キラキラと目を輝かせるガッシュに乱暴な声を返す。どうしてか、ばつが悪そうに足を速めた。
あれ程期待させるような言い方をしたのだ。ニアにとっても凄いものとやらがどんなものなのかは非常に気になるところである。
「アニキさん、私も早く知りたいです。凄いモンって何ですか?」
「何だよおめぇもか……。まぁ待ってな。気合がありゃなんとかならぁ。時には耐えることだって――」
『待ってくださいカミナ!異常な魔力反応を感知しました!』
カミナの元に戻されていたクロスミラージュが不意に大声を挙げた。
今までにない緊迫した声にニア達の間に緊張が走る。
「あぁ!?どういこったクロミラ!分かるように言え!」
『南東の方角にかつてない程の魔力量を感知しました……!これ程離れていても検知できるというの異常という他ありません』
「そいつは危ねぇのか!?」
『直接の危険はないと思われます。ですが何が起こるか分かりません、警戒してください!』
警戒と言われてもどうして良いか分からず、それはガッシュも同様のようだった。ただ不安気にキョロキョロと首を振っている。一方カミナは――。
カミナは取り乱すことも慌てることもなく、ただじっと窓の外を見ていた。
しばらくして、クロスミラージュの言う危険が顕になる。
それは窓から臨める静かな市街地を徹底的に破壊する暴力の波が降り注ぐ。
真っ赤で、とても嫌な感じのするその光はかすかに見える灯台を丸ごと飲み込み、さらに眼前に果てしなく続いていく。
吸い込まれそうになるその蠱惑的な光は、そのまま消えることなくそこに居座るかのように思えた。
「アニキさん」
今にも消えそうな声しか出せない。小さな体が震えるのを感じた。
「ん?」
「不安ではないのですか?」
「クロミラが直接の危険はねぇって言ってんだ。なら、それを信じろ」
揺らぎのない真っ直ぐな目でそう言われ、ニアは不思議なくらいすっと気持ちが軽くなるのを感じた。
言うとおり、ニア達にとっては何事もなく赤い光は消えていく。
ずん、と灯台が倒壊する音を最後に発電所に静寂が戻った。
「ウヌゥ……凄まじいのだ。あんな凄い技は見たことがないのだ」
『常識外れの魔力量です。
それこそカミナの言うガンメンクラスの機動兵器でもないと対処は不可能かと……』
ガッシュが冷や汗を流しクロスミラージュが声を落とす。圧倒的な力を見せられて一同の士気が下がるのは避けられないかに思えた。
しかし、グレン団の鬼リーダーにとってはそんなものは威嚇にもならない。
「へ、面白れぇじゃねぇか。ジジイやヴィラルをとっちめるにはちょうどいいぜ」
怖気づくことも強がることもなく、心の底からの言葉を光が消えた方向にぶつけるカミナ。
ガッシュの尊敬の眼差しもクロスミラージュの呆れる声もどこ吹く風と言わんばかりだ。
空を貫かんばかりにそそり立つカミナの背中に視線を注ぎながらニアは、ニアは――。
「敵が凄ぇもん持ってるってんなら奪っちまえばいい。それだけだ、行こうぜ」
ああ、男とはこういう人のことを言うのですね。そう思った。
【C-2/発電所内/二日目/早朝】
【カミナ@天元突破グレンラガン】
[状態]:精神力消耗(小)、疲労(特大)、全身に青痣、左右1本ずつ肋骨骨折、左肩に大きな裂傷と刺突痕(簡単な処置済み)、
頭にタンコブ、、強い決意、螺旋力増大中
[装備]:クロスミラージュ@魔法少女リリカルなのはStrikerS(カートリッジ0/4:0/4)
折れたなんでも切れる剣@サイボーグクロちゃん、
バリアジャケット
【カミナ式ファッション"グラサン・ジャックモデル"】
アイザックのカウボーイ風ハット@BACCANO! -バッカーノ!-、アンディの衣装(靴、中着、上下白のカウボーイ)@カウボーイビバップ
[道具]:支給品一式(食料なし)、ルールブレイカー@Fate/stay night
[思考]基本:殺し合いには意地でも乗らない。絶対に螺旋王を倒してみせる。
1:さぁて、どこに行こうかねっと。
2:ニアは……なぜだか嘘を言ってるとは思えねぇ! コイツは俺が守ってみせる!
3:チミルフだと? 丁度いい、螺旋王倒す前にけりつけたら!
4:ショウボウショの北にラガンがあるんだな……? シャクだが、行かねぇワケにはな……。
5:グレン……もしかしたら、あそこ(E-6)に?
6:もう一回白目野郎(ヒィッツカラルド)と出会ったら今度こそぶっ倒す!
7:ドモンはどこに居やがるんだよ。
[備考]
※文字が読めないため、名簿や地図の確認は不可能だと思われます。
※ゴーカートの動かし方をだいたい覚えました。
※ゲイボルクの効果にまるで気づいていません。
※シモンの死に対しては半信半疑の状態ですが、覚悟はできました。
※ヨーコの死に対しては、死亡の可能性をうっすら信じています。
※拡声器の声の主(八神はやて)、および機動六課メンバーに関しては
警戒しつつも自分の目で見てみるまで最終結論は出さない、というスタンスになりました。
※第二放送についてはヨーコの名が呼ばれたことしか記憶していません。
※溺れた際、一度心肺機能が完全に停止しています。首輪になんらかの変化が起こった可能性があります。
禁止エリアに反応していませんが、本人は気付いていません。
※会場のループを認識しました。
※ドモン、クロスミラージュ、ガッシュの現時点までの経緯を把握しました。
しかしドモンが積極的にファイトを挑むつもりだということは聞かされていません。
※クロスミラージュからティアナについて多数の情報を得ました。
※ガッシュの本を読むことが出来ました。
しかし、ルールブレイカーの効果で契約が破棄されています。再契約できるかは不明です。
※ニアと詳細な情報交換をしました。夢のおかげか、何故だか全面的に信用しています。
※螺旋王に挑む決意が湧き上がっています。
※ロニー・スキアートとの会話は殆ど覚えていません。
※カミナのバリアジャケットは、グレンラガンにそっくりな鎧です。
※東方不敗の螺旋力に関する仮説を聴きましたが、理解できていません。
【クロスミラージュの思考】
1:ドモンはとっくに移動したと判断。北部からデパート方面に向かいつつ捜索。
3:明智と合流してカートリッジの補給や情報交換をしたい。
4:東方不敗を最優先で警戒する。
※ルールブレイカーの効果に気付きました。
※『螺旋王は多元宇宙に干渉する力を持っている可能性がある』と考察しました。
※各放送内容を記録しています。
※シモンについて多数の情報を得ました。
※カミナの首輪が禁止エリアに反応していないことを記録しています。
※東方不敗から螺旋力に関する考察を聞きました。
※螺旋力が『生命に進化を促し、また、生命が進化を求める意思によって発生する力』であると考察しました。
192 :happily ever after ◆10fcvoEbko:2008/05/18(日) 02:28:21 ID:BSRvK8Qk0
【ニア@天元突破グレンラガン】
[状態]:精神的疲労(中)、全身打撲(中)、両手に痺れ、ギアス?、 下着姿にルルーシュの学生服の上着、螺旋力覚醒 、自己嫌悪(マタタビに関して)
[装備]:釘バット、ガッシュの魔本@金色のガッシュベル!!
[道具]:支給品一式、X装置
[思考]基本:シモンのアニキさんについていき、お父様を止める。
1:出来ればシータを止めたい。
2:ルルーシュを探す。
3:ルルーシュと一緒に脱出に向けて動く。
4:東方不敗を警戒。
[備考]
※テッペリン攻略前から呼ばれています。髪はショート。ダイグレンの調理主任の時期です。
※ギアス『毒についての記憶を全て忘れろ』のせいで、ありとあらゆる毒物に対する知識・概念が欠損しています。有効期間は未定。 気絶中に解除された可能性があります。
※ルルーシュは完全に信頼。スパイク、ジンにもそこそこ。カレンには若干苦手な感情。
※会場のループを認識しました。
※ロニーの夢は見ていません。
※ガッシュの魔本に反応しました。
※カミナ、クロスミラージュと詳細な情報を交換しました。
※東方不敗の螺旋力に関する仮説を聴きましたが、理解できていません。
※東方不敗からラガンの所在について聞きました。
※螺旋力覚醒
【ガッシュ・ベル@金色のガッシュベル!!】
[状態]:おでこに少々擦り傷、全身ぼろぼろ、全身打撲(中)、肉体疲労(大)、精神疲労(小)、頭にタンコブ、強い決意 深い後悔、螺旋力増加中
[装備]:バルカン300@金色のガッシュベル!! キャンチョメの魔本@金色のガッシュベル!!
リボルバー・ナックル(右手)@魔法少女リリカルなのはStrikerS(カートリッジ4/6、予備カートリッジ数12発)
【カミナ式ファッション"グラサン・ジャックモデル"】
アンディの衣装(手袋)@カウボーイビバップ、アイザックのカウボーイ風の服@BACCANO! -バッカーノ!-、マオのバイザー@コードギアス 反逆のルルーシュ
[思考]
基本:やさしい王様を目指す者として、螺旋王を王座から引きずり落とす。 絶対に螺旋王を倒してみせる。
1:カミナ達とともに戦う。
2:ドモンを探しつつデパート跡を調べに行く。
3:なんとしてでも高嶺清麿と再会する。
4:ジンとドモンと明智を捜す。銀髪の男(ビシャス)は警戒。
5:東方不敗を警戒。
[備考]
※剣持、アレンビー、キール、ミリア、カミナと情報交換済み
※ガッシュのバリアジャケットは漫画版最終話「ガッシュからの手紙」で登場した王位継承時の衣装です。
いわゆる王様っぽい衣装です。
※螺旋王に挑む決意が湧き上がっています。
※ロニー・スキアートとの会話は殆ど覚えていません。
※第四回放送はブリを追いかけていたので聞き逃しました。
※東方不敗の螺旋力に関する仮説を聴きましたが、理解できていません。
※東方不敗からラガンの所在について聞きました。
※螺旋力覚醒
[持ち物]:支給品一式×9
[全国駅弁食べ歩きセット][お茶][サンドイッチセット])をカミナと2人で半分消費。
【武器】
巨大ハサミを分解した片方の刃@王ドロボウJING、ジンの仕込みナイフ@王ドロボウJING、
東風のステッキ(残弾率40%)@カウボーイビバップ、ライダーダガー@Fate/stay night、
鉄扇子@ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日-、スペツナズナイフ×2
【特殊な道具】
テッカマンブレードのクリスタル@宇宙の騎士テッカマンブレード、ドミノのバック×2(量は半分)@カウボーイビバップ
アンチ・シズマ管@ジャイアントロボ THE ANIMATION、砕けた賢者の石×4@鋼の錬金術師、アイザックの首輪
ロージェノムのコアドリル×5@天元突破グレンラガン
【通常の道具】
剣持のライター、豪華客船に関する資料、安全メット、スコップ、注射器と各種薬剤、拡声器、CDラジカセ(『チチをもげ』のCD入り)
【その他】
アイザックのパンツ、アイザックの掘り当てたガラクタ(未識別)×1~6、血塗れの制服(可符香)
ブリ@金色のガッシュベル!!(鮮度:螺旋力覚醒) 、ランダム不明支給品x1(ガッシュ確認済み)
◇
休息と怪我の治療を終えた東方不敗がいかにも怪しげに鍵のかけられた扉をぶち抜いたのはある意味では当然のことと言えた。
幾つか似たような扉があったが皆同じ場所に続いていたらしい。入った先の部屋には大きめのモニターとそれを操作する装置のようなものが置かれていた。
『螺旋力を確認しました。システムを起動します』
囁くような低いトーンの女の音声とともにモニターに明かりが灯る。
音声と文字とで説明されたところに拠るとその部屋はつまり武器を授けてくれると言うらしい。
来るときに見かけたコンテナ。何事かと思ったがあれの中に入っている様々な物を与えてくれると、この機械はそう言っているのだ。
但し、選べるコンテナは一つだけ。一つ選んだら、それ以外のコンテナの中身は灰燼と化すという。
何たる遊戯。何たる場違いか。東方不敗が最初に思ったのはそのようなことだった。
先着の一名だけに圧倒的な力をわざわざ選択肢を用意してまで与えるというのはいかにもゲームのようで、生存者も残り僅かとなった現状には相応しくない。
相応しくない。そう、まさにその言葉の通りなのだろう。
機械は来訪者の不服をあらかじめ予想するかのようにデパート、刑務所、古墳、ショッピングモールといった施設の名を挙げ、そこならもっと良いものが手に入るかも知れないなどと煽動的なことを言った。
狙いは他の人間との接触率の増加。武装の奪い合い。あるいはそれを用いたさらなる闘争、と言ったところか。
例えるならこの場所は時間に取り残された空間。今はもうその価値を失った部屋。もっと早くに来訪者が現われることを想定し用意されたのだろう。
デパートが消滅するほどの闘いが巻き起こされている今となってはただただ空気の違う悪趣味なセットでしかない。
親切なことにコンテナの中身の一覧が表示された。東方不敗はつまらなそうな瞳でそれに目をと通す。
ガンダムシュピーゲル
ノーベルガンダム
マンダラガンダム
マーメイドガンダムプロトタイプ
デスバーディ
東方不敗の知った名もいくつか混じっている。マスターガンダムの名があれば迷わず選んでいたものを。
ブラックオックス
モンスター
オーサムコサム
ヘビビンガー
ランスロット
紅蓮二式
様々な名前が次々とランダムに表示されていく。
ジークフリート
ハンマーヘッド
エンキ
キングキタン
コーラルP
メカアーチャー
Gin・Rei
維新竜・暁
ウラエヌス
表示されるどの名前にも興味を引くものはない。
しかし、そのまま捨て置こうかと歩き出したとき遂に東方不敗の眼力に適うに値する名前がモニターに表示された。
ギラリと目を輝かせ、お下げの一振りで迷うことなくそれを選択する。
そのコンテナが解放されたことを確認し東方不敗は一目散に部屋を飛び出した。
かくして、最強の人類の手に最強の武装がもたらされた。
朝焼けにけぶる町を走駆する一つの影があった。
圧倒的な速度で走るそれは人間のものとは思えない程に早い。
適当に調達した衣装を身に纏っただけの老人がそれをしていると言われても信じるものはいないだろう。
事実、そうではない。まともな人間が数十キロの速度で移動できる道理などない。
それを可能にするのは自然界では人間以外の動物。
例えば馬。鍛えに鍛え上げられた駿馬だけが目にも留まらぬ疾走を可能にするのだ。
そう――東方不敗の唯一にして最強の愛馬、風雲再起であればこそ可能な技なのである。
「はぁぁははは!!良くぞ現われた風雲再起!我が足となって戦えぇえええ!!」
愛馬の上に直立不動。東方不敗の気勢と風雲再起の嘶きが止むことはない。
【F-3/道路/二日目/早朝】
【東方不敗@機動武闘伝Gガンダム】
[状態]:疲労(中)、全身にダメージと火傷(処置済み)、右肩に貫通傷、螺旋力覚醒
腹部に無視できぬ大ダメージ(皮膚の傷は塞ってますが、内出血しています。簡単な処置しかされていません) 、適当に調達した衣装(詳細は不明)
[装備]:風雲再起(健康)
天の鎖(エルキドゥ)@Fate/stay night
[道具]:ロージェノムのコアドリル×1@天元突破グレンラガン
[思考]:
基本方針:ゲームに乗り、優勝して現世へ帰り地球人類抹殺を果たす。
1:会場の真ん中へ向かう。
2:優勝の邪魔になるものは排除する
3:マスターガンダムを探し、可能ならDG細胞により治療を行なう。
4:シャマルを捜索し根本的な治療を行う
5:ロージェノムと接触し、その力を見極める(その足がかりとしてチミルフ、ヴィラル、ニアの捜索) 。
6:いずれ衝撃のアルベルト、チミルフと決着をつける。
7:ドモンと正真正銘の真剣勝負がしたい。
8:しかし、ここに居るドモンが本当に自分の知るドモンか疑問。
[備考]
※螺旋王は宇宙人で、このフィールドに集められているの異なる星々の人間という仮説を立てました。本人も半信半疑。
※クロスミラージュの多元宇宙説を知りました。ドモンが別世界の住人である可能性を懸念しています。
※ニアが螺旋王に通じていると思っています。
※クロスミラージュがトランシーバーのようなもので、遠隔地から声を飛ばしているものと思っています。
※会場のループを認識しました。
※螺旋遺伝子とは、『なんらかの要因』で覚醒する力だと思っています。 『なんらかの要因』は火事場の馬鹿力であると推測しました。
Dボゥイのパワーアップを螺旋遺伝子によるものだと結論付けました。
※自分自身が螺旋力に覚醒したこと、及び、魔力の代用としての螺旋力の運用に気付きました。
※マスターガンダムがどこかに隠されているのではないかと考えています。
※カミナを非常に気に入ったようです。
*時系列順に読む
Back:[[空の上のおもちゃ(後編)]] Next:
*投下順に読む
Back:[[空の上のおもちゃ(後編)]] Next:
|251:[[あばよ、ダチ公(後編)]]|カミナ||
|251:[[あばよ、ダチ公(後編)]]|ニア||
|251:[[あばよ、ダチ公(後編)]]|ガッシュ・ベル||
|251:[[あばよ、ダチ公(後編)]]|東方不敗||
**happily ever after ◆10fcvoEbko
――これは、運命という濁流に飲み込まれ、それでも尚立ち続ける男達の物語である。
潮の香り混じりに吹いていた風はいつの間にか止んでいた。
すぐ近くに海岸を望むその場には大きな喧騒もなく、それが逆に夜明け前の薄明かりにそよぐ風の流れを強く意識させる。
小さく、しかし強く響いていた男達の慟哭の声も今はもう聞こえてこない。
風が運び去ったか草花が受け止め土へと還したか。どれだけ耳をそば立てたところでうちひしがれた敗者の嘆きは存在しなかった。
代わりに響くのは、それとは全く別の異質な音。
極上の果汁をすすり上げ。
瑞々しい果肉に歯を突き立てる。
野性動物が立てるようなその音は、敢えて文字にするならばがつがつと聞こえた。
クロスミラージュはカミナがメロンを貪り食らうのをただ黙って見守ることしかできなかった。
少し前までのうなだれた態度はかなぐり捨て、どっかとあぐらをかいた姿勢でひたすらにメロンを咀嚼し続けている。
あまりにも突然に起こった行動の変化にクロスミラージュは混乱し、下手なことも言えず沈黙する。
表情から感情を窺うことはできない。顔を丸ごと球体の中に突っ込んで食べているからだ。
乱暴に撒き散らされた汁が飛び、その内のいくらかが自分の身に降りかかる。土臭い地面に転げ落ちたままそのような扱いを受けても、クロスミラージュは文句一つ言うことができなかった。
皮も実も種もお構いなしに口にしているせいか、時々カミナが苦しそうにむせる。
注意しようにも不純物を吐き出してすぐにメロンの蹂躙へと戻ってしまうためクロスミラージュやはり沈黙を続けるしかない。
侵攻は決して速いとは言えない。カミナの姿は自棄になっているようにも、全てを忘れようとしているようにも見える。
人ならぬ身のクロスミラージュはこのような理屈の見えない行動に掛ける言葉を持ち合わせていなかった。
とはいえ仮に自分が人間であったとしても今は黙っておくべかも知れないと思い、同時にそのような発想に至った自分に驚いた。
仲間の追悼のため別行動中のガッシュ達が戻ってくる気配はない。故に戸惑いを隠すためには思索を続けるしかなかった。
そのような感情の動き自体が今までの自分にはないものだと、クロスミラージュは気が付かない。
カミナの行動を説明しようとするならばいくつかの言葉を並べれば事足りるだろう。
追悼。逃避。ヤケ。そんなところになるか。
それほど的を外れた分析ではないはずだ。それはそう思うのだが。
そんな単純な言葉で表せてしまう程度のものなのだろうか。カミナの行いの意味は。
自分自身納得していないことをクロスミラージュは認識する。だからと言って他に適切な解説ができるわけではないのだが。
幾つかの感情の複合。あるいは全く別の――。どれも程ほどに合っているように思え、等しく説得力を持たない。
沈黙を――続けるしかない。
クロスミラージュは理屈ばかりで肝心なときに力になれない己の無力さを嘆いたが、そのような複雑な感情を抱くようになったのがつい最近のことだとまでは認識しなかった。
進化とも言うべきAIの発達にクロスミラージュは未だ気が付つくことはない。
自身の成長に無自覚なこともまた、あるいは人間らしさなのかも知れなかった。
やがて、顔中が口だと言うかのようだったカミナの激しい動きが止まる。
揺れ動いていたカミナの全身がピタリと静まり、つられるようにクロスミラージュも機械の体を強張らせる。
ほぼ薄皮だけとなったメロンの残り滓からカミナがゆっくりと顔を上げる。露になった顔が予想外の感情を見せていたら、果たして自分は――。
「ベリーメロン……つったか」
誇り高いVの魔物が愛した果実の中から舞い戻った汁まみれのカミナの顔は。
「うめぇじゃねぇか」
クロスミラージュの懸念をよそに、嫌なことをすべて洗い流したかのようにとてもさっぱりと前だけを見ていた。
◇
友人だという金髪の男の死体を前にガッシュが何故泣かずにいられるのか、ニアは不思議で仕方がなかった。
泣いてしまえばいいのに、と思う。
悲しくない筈がない。背中越しとはいえガッシュの固く握り締められた拳を見れば、幾ら鈍いニアにでもそれくらいは分かる。
なのに何故、涙を流すことも肩を震わせることもしないのだろう。
静かにたたずむガッシュに合わせるかのように周囲は無音である。自然が立てる音に限れば、の話ではあるが。
ニアとガッシュ、それに男の死体が存在する空間一帯を満たしていたのは一曲の歌だった。
ガッシュの足元に置かれたラジカセから流れてくるものだ。ニア達を守って死んでいったビクトリームの遺品であり、そこから流れ出る歌を歌っているのがもう動くことのない金髪の男だという。鉄のフォルゴレ、という名前を教えてもらった。
ニアは歌についてどうこう言えるような知識も経験もない。歌われている歌詞の意味も良く分からない。
それでも、フォルゴレなる人物がこの歌を本当に楽しんで作り歌ったのだろうということは感じ取ることが出来た。
聞く人を楽しませ、そして歌っている本人もが誰より楽しんでいる。肩の力を抜いて笑える歌。漠然とそんな感想を持った。
ビクトリームが死に、さらにこれ程の歌を歌える人物までもが死んでしまったということを想うだけで、ニアはこんなにも胸が苦しい。
なのに、何故ガッシュは泣かずにいられるのだろうか。
不思議でたまらないが、巨木のように真っ直ぐ伸ばされたガッシュの背中を見るとただ黙ることしかできない。
もし悲しみを堪えているというのなら遠慮なく叩きつけてくれればいいのに。
かつて自分がシモンにされたように。
この場にきてドーラにされたように。
辛さを乗り越えるための協力ならいくらでも頑張るのに。
どうしてガッシュは一人で立っているのだろう。
やがて、歌が終わった。足元の機械がカチリと無機質な音を立てる。
暗かった道路はいつの間にか明るく照らされていた。
「フォルゴレ」
再び光を取り戻した世界の中、陽光を浴びるガッシュが小さく呟いた。
「行ってくるのだ」
分厚い黄色の本を抱え振り返った少年の瞳には、やはり太陽のように強い輝きしか見ることはできなかった。
◇
「ヌオオオオオォォォ!落ちるっ!落ちるのだ!!」
「諦めんじゃねぇ、ガッシュ!男ならたとえつま先一本でもしがみついて見せろ!ってうおお俺も!?」
モノレールの線路上を怪我の治療もそこそこにわあわあと騒ぎながら進んでいく二人の男。その後を少し遅れて歩きながら、ニアは不思議ですねと呟いた。
「男って一体なんですか?」
『はい?』
唐突に発せられた疑問の文脈を把握しきれずクロスミラージュはニアの白い手の中で頓狂な音を発した。
「どうしてあんなに辛いことがあったのにお二人は何も言わないんでしょうか?
私が辛いときにはドーラおばさまにいっぱい慰めていただきました。なのにあの人たちは……」
『ああ……そういうことですか』
ニアは顔を上げて前を歩くガッシュとカミナを見る。大手を振って歩く二人は少し前のことなど忘れてしまったかのように楽しげだ。
「ガッシュさんは勝手に一人になったのに、カミナさんは全然気にしていないみたいです。
……まるで喋らなくてもお互いの考えてることが分かるみたい。
クロスミラージュさんにはどういうことか分かりますか?」
『私にも説明できるほどはっきりしたことは分かりません』
申し訳なさげに明滅するクロスーミラージュ。答えの得られないニアは落胆と不思議さが入り混じった表情で首を傾げた。
「やっぱり直接聞いた方がいいのかしら」
『それに関してはあまり意味のない行動かと思います』
「どうしてですか?」
強風に煽られる髪を押さえながらニアが再び疑問を向ける。クロスミラージュは迷いのないはっきりした声で答えた。
『答えが容易に想像可能だからです。例えばカミナならその疑問にこう答えるでしょう。「それが男だ!」と』
「答えになっていません」
はぐらかされたような気分になってニアが不満げに頬を膨らませる。男だから大丈夫、ではどういう理屈なのかさっぱり分からない。
『私もそう思います。ですが、彼らにとってはその答えで十分なようです。
理屈など、まるで存在しないにも関わらず』
答えるクロスミラージュの声には若干苦笑が混じっているように思えた。疑問の多い性質のニアは納得しない。トコトコと危なげない足取りで線路の上を歩きながら続ける。
「それで納得できるものなんですか?」
『無理を通して道理を蹴っ飛ばす、とよくカミナは言います。
思うに、カミナ達にとって男とは日常の行動、考え方から生き方まで人生のあらゆる場面に影響を与える非常に範囲の広い意味を持つ言葉でありながら、それ以上細分化して説明する必要のない言葉なのでしょう。
あるいは、説明しようとするその行為事態が非常に無粋なものとして映るのかも知れません』
「つまり、どういうことですか?」
クロスミラージュの言葉は難解すぎるためニアは困惑顔になる。
『つまりカミナ達ではあなたの満足するような答えを返せないということです』
身もふたもない言葉にニアの肩が落ちる。問題が解決しないのであれば次に同じようなことが起こっても自分は役に立たないままだ。
ニアの落胆ぶりを心配してか、続いてあげられたクロスミラージュの言葉はどこか気遣うような柔らかさが込められていた。
『そう悲観したものではありません』
「ですが……私では皆さんを励ますこともできません」
『焦ってはいけません、ニア。
カミナ達の生き方は男という言葉に強く規定されていると私は言いました。
ならば逆に彼らの行動をつぶさに観察すれば、男というものがどいういうことか自ずと分かってくるでしょう』
「アニキさんたちを……見守るのですか」
前を向くと自然とカミナ達の背中が目に入る。シモンが言っていた。シモンがとてもとても尊敬していた人物の背中。
『彼らの生き様の一つ一つを目に焼き付けて……私が言えたことではありませんが』
シモンが追い、そして追いきれなかった男の背中。本当ならいる筈のない人。
それが目の前にあり、これからも一緒にいることができる。
『いかがですか、ニア?』
「それは……とても楽しいことのような気がします!」
クロスミラージュの声に、ニアは爛漫とした笑顔でそう答えた。
「おい何やってンだお前ら!くっちゃべってねぇで早くしろ!」
「おおおおお!思った以上に高いのだ!」
気が付けば目当ての発電所の上にまできていた。声を荒げるカミナに謝りながら小走りに追いつく。
晴れ渡った空の下、変わらない獰猛な笑顔がそこにあった。
「へっ!びびったかぁ、ガッシュ?だがなぁ、退かねぇ逃げねぇ止まらねぇ!それが俺たちグレン団だ!お前もここまで来ちまったからにはしっかり腹ァくくってもらうぜ」
「ウ、ウヌゥ。分かっているのだ」
それでも怯え気味のガッシュと、それを小突いて遊ぶカミナ。
二人はこれまであったことを決して忘れず、その上でひたすらに前進を続けようとしている。
大きく腕を広げるカミナを見ながら、ニアはもう一度小さく笑顔を作った。
「見ろよあのでっけぇ建てモン、今から何が待ってるかワクワクすっだろうが?きっとそこいらのガンメンじゃ及びもしねぇようなすっげぇもんが――」
「――何にもありゃしねぇなぁ」
空振りに終わった部屋の探索を終え、カミナがもう何度目になるか分からないセリフをため息混じり漏らす。
発電所の中にあるものはニアにとっては珍しい物ばかりなのだが、カミナの気に入るものはないようだ。
クロスミラージュの説明によるとこの建物は色々な機械やらを動かすためのエネルギーを作るところで、それはそれは凄いシステムらしい。そう言われてもニアには何が凄いのかもう一つ理解できなかったのだが。
「……これは、一体なんですか?」
「あぁ?ガラクタだろんなもん。とっとと捨てちまえよ、ったく」
期待の分だけ落胆も大きいのか、カミナが投げやりな声をよこす。
少し迷ったが、ニアは好奇心に従い今出た部屋で見つけたそれを持っていくことに決めた。
「カミナ、凄いモンとはいつ見つかるのだ」
「うるせぇよ!すぐだすぐ!」
キラキラと目を輝かせるガッシュに乱暴な声を返す。どうしてか、ばつが悪そうに足を速めた。
あれ程期待させるような言い方をしたのだ。ニアにとっても凄いものとやらがどんなものなのかは非常に気になるところである。
「アニキさん、私も早く知りたいです。凄いモンって何ですか?」
「何だよおめぇもか……。まぁ待ってな。気合がありゃなんとかならぁ。時には耐えることだって――」
『待ってくださいカミナ!異常な魔力反応を感知しました!』
カミナの元に戻されていたクロスミラージュが不意に大声を挙げた。
今までにない緊迫した声にニア達の間に緊張が走る。
「あぁ!?どういこったクロミラ!分かるように言え!」
『南東の方角にかつてない程の魔力量を感知しました……!これ程離れていても検知できるというの異常という他ありません』
「そいつは危ねぇのか!?」
『直接の危険はないと思われます。ですが何が起こるか分かりません、警戒してください!』
警戒と言われてもどうして良いか分からず、それはガッシュも同様のようだった。ただ不安気にキョロキョロと首を振っている。一方カミナは――。
カミナは取り乱すことも慌てることもなく、ただじっと窓の外を見ていた。
しばらくして、クロスミラージュの言う危険が顕になる。
それは窓から臨める静かな市街地を徹底的に破壊する暴力の波が降り注ぐ。
真っ赤で、とても嫌な感じのするその光はかすかに見える灯台を丸ごと飲み込み、さらに眼前に果てしなく続いていく。
吸い込まれそうになるその蠱惑的な光は、そのまま消えることなくそこに居座るかのように思えた。
「アニキさん」
今にも消えそうな声しか出せない。小さな体が震えるのを感じた。
「ん?」
「不安ではないのですか?」
「クロミラが直接の危険はねぇって言ってんだ。なら、それを信じろ」
揺らぎのない真っ直ぐな目でそう言われ、ニアは不思議なくらいすっと気持ちが軽くなるのを感じた。
言うとおり、ニア達にとっては何事もなく赤い光は消えていく。
ずん、と灯台が倒壊する音を最後に発電所に静寂が戻った。
「ウヌゥ……凄まじいのだ。あんな凄い技は見たことがないのだ」
『常識外れの魔力量です。
それこそカミナの言うガンメンクラスの機動兵器でもないと対処は不可能かと……』
ガッシュが冷や汗を流しクロスミラージュが声を落とす。圧倒的な力を見せられて一同の士気が下がるのは避けられないかに思えた。
しかし、グレン団の鬼リーダーにとってはそんなものは威嚇にもならない。
「へ、面白れぇじゃねぇか。ジジイやヴィラルをとっちめるにはちょうどいいぜ」
怖気づくことも強がることもなく、心の底からの言葉を光が消えた方向にぶつけるカミナ。
ガッシュの尊敬の眼差しもクロスミラージュの呆れる声もどこ吹く風と言わんばかりだ。
空を貫かんばかりにそそり立つカミナの背中に視線を注ぎながらニアは、ニアは――。
「敵が凄ぇもん持ってるってんなら奪っちまえばいい。それだけだ、行こうぜ」
ああ、男とはこういう人のことを言うのですね。そう思った。
【C-2/発電所内/二日目/早朝】
【カミナ@天元突破グレンラガン】
[状態]:精神力消耗(小)、疲労(特大)、全身に青痣、左右1本ずつ肋骨骨折、左肩に大きな裂傷と刺突痕(簡単な処置済み)、
頭にタンコブ、、強い決意、螺旋力増大中
[装備]:クロスミラージュ@魔法少女リリカルなのはStrikerS(カートリッジ0/4:0/4)
折れたなんでも切れる剣@サイボーグクロちゃん、
バリアジャケット
【カミナ式ファッション"グラサン・ジャックモデル"】
アイザックのカウボーイ風ハット@BACCANO! -バッカーノ!-、アンディの衣装(靴、中着、上下白のカウボーイ)@カウボーイビバップ
[道具]:支給品一式(食料なし)、ルールブレイカー@Fate/stay night
[思考]基本:殺し合いには意地でも乗らない。絶対に螺旋王を倒してみせる。
1:さぁて、どこに行こうかねっと。
2:ニアは……なぜだか嘘を言ってるとは思えねぇ! コイツは俺が守ってみせる!
3:チミルフだと? 丁度いい、螺旋王倒す前にけりつけたら!
4:ショウボウショの北にラガンがあるんだな……? シャクだが、行かねぇワケにはな……。
5:グレン……もしかしたら、あそこ(E-6)に?
6:もう一回白目野郎(ヒィッツカラルド)と出会ったら今度こそぶっ倒す!
7:ドモンはどこに居やがるんだよ。
[備考]
※文字が読めないため、名簿や地図の確認は不可能だと思われます。
※ゴーカートの動かし方をだいたい覚えました。
※ゲイボルクの効果にまるで気づいていません。
※シモンの死に対しては半信半疑の状態ですが、覚悟はできました。
※ヨーコの死に対しては、死亡の可能性をうっすら信じています。
※拡声器の声の主(八神はやて)、および機動六課メンバーに関しては
警戒しつつも自分の目で見てみるまで最終結論は出さない、というスタンスになりました。
※第二放送についてはヨーコの名が呼ばれたことしか記憶していません。
※溺れた際、一度心肺機能が完全に停止しています。首輪になんらかの変化が起こった可能性があります。
禁止エリアに反応していませんが、本人は気付いていません。
※会場のループを認識しました。
※ドモン、クロスミラージュ、ガッシュの現時点までの経緯を把握しました。
しかしドモンが積極的にファイトを挑むつもりだということは聞かされていません。
※クロスミラージュからティアナについて多数の情報を得ました。
※ガッシュの本を読むことが出来ました。
しかし、ルールブレイカーの効果で契約が破棄されています。再契約できるかは不明です。
※ニアと詳細な情報交換をしました。夢のおかげか、何故だか全面的に信用しています。
※螺旋王に挑む決意が湧き上がっています。
※ロニー・スキアートとの会話は殆ど覚えていません。
※カミナのバリアジャケットは、グレンラガンにそっくりな鎧です。
※東方不敗の螺旋力に関する仮説を聴きましたが、理解できていません。
【クロスミラージュの思考】
1:ドモンはとっくに移動したと判断。北部からデパート方面に向かいつつ捜索。
3:明智と合流してカートリッジの補給や情報交換をしたい。
4:東方不敗を最優先で警戒する。
※ルールブレイカーの効果に気付きました。
※『螺旋王は多元宇宙に干渉する力を持っている可能性がある』と考察しました。
※各放送内容を記録しています。
※シモンについて多数の情報を得ました。
※カミナの首輪が禁止エリアに反応していないことを記録しています。
※東方不敗から螺旋力に関する考察を聞きました。
※螺旋力が『生命に進化を促し、また、生命が進化を求める意思によって発生する力』であると考察しました。
【ニア@天元突破グレンラガン】
[状態]:精神的疲労(中)、全身打撲(中)、両手に痺れ、ギアス?、 下着姿にルルーシュの学生服の上着、螺旋力覚醒 、自己嫌悪(マタタビに関して)
[装備]:釘バット、ガッシュの魔本@金色のガッシュベル!!
[道具]:支給品一式、X装置
[思考]基本:シモンのアニキさんについていき、お父様を止める。
1:出来ればシータを止めたい。
2:ルルーシュを探す。
3:ルルーシュと一緒に脱出に向けて動く。
4:東方不敗を警戒。
[備考]
※テッペリン攻略前から呼ばれています。髪はショート。ダイグレンの調理主任の時期です。
※ギアス『毒についての記憶を全て忘れろ』のせいで、ありとあらゆる毒物に対する知識・概念が欠損しています。有効期間は未定。 気絶中に解除された可能性があります。
※ルルーシュは完全に信頼。スパイク、ジンにもそこそこ。カレンには若干苦手な感情。
※会場のループを認識しました。
※ロニーの夢は見ていません。
※ガッシュの魔本に反応しました。
※カミナ、クロスミラージュと詳細な情報を交換しました。
※東方不敗の螺旋力に関する仮説を聴きましたが、理解できていません。
※東方不敗からラガンの所在について聞きました。
※螺旋力覚醒
【ガッシュ・ベル@金色のガッシュベル!!】
[状態]:おでこに少々擦り傷、全身ぼろぼろ、全身打撲(中)、肉体疲労(大)、精神疲労(小)、頭にタンコブ、強い決意 深い後悔、螺旋力増加中
[装備]:バルカン300@金色のガッシュベル!! キャンチョメの魔本@金色のガッシュベル!!
リボルバー・ナックル(右手)@魔法少女リリカルなのはStrikerS(カートリッジ4/6、予備カートリッジ数12発)
【カミナ式ファッション"グラサン・ジャックモデル"】
アンディの衣装(手袋)@カウボーイビバップ、アイザックのカウボーイ風の服@BACCANO! -バッカーノ!-、マオのバイザー@コードギアス 反逆のルルーシュ
[思考]
基本:やさしい王様を目指す者として、螺旋王を王座から引きずり落とす。 絶対に螺旋王を倒してみせる。
1:カミナ達とともに戦う。
2:ドモンを探しつつデパート跡を調べに行く。
3:なんとしてでも高嶺清麿と再会する。
4:ジンとドモンと明智を捜す。銀髪の男(ビシャス)は警戒。
5:東方不敗を警戒。
[備考]
※剣持、アレンビー、キール、ミリア、カミナと情報交換済み
※ガッシュのバリアジャケットは漫画版最終話「ガッシュからの手紙」で登場した王位継承時の衣装です。
いわゆる王様っぽい衣装です。
※螺旋王に挑む決意が湧き上がっています。
※ロニー・スキアートとの会話は殆ど覚えていません。
※第四回放送はブリを追いかけていたので聞き逃しました。
※東方不敗の螺旋力に関する仮説を聴きましたが、理解できていません。
※東方不敗からラガンの所在について聞きました。
※螺旋力覚醒
[持ち物]:支給品一式×9
[全国駅弁食べ歩きセット][お茶][サンドイッチセット])をカミナと2人で半分消費。
【武器】
巨大ハサミを分解した片方の刃@王ドロボウJING、ジンの仕込みナイフ@王ドロボウJING、
東風のステッキ(残弾率40%)@カウボーイビバップ、ライダーダガー@Fate/stay night、
鉄扇子@ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日-、スペツナズナイフ×2
【特殊な道具】
テッカマンブレードのクリスタル@宇宙の騎士テッカマンブレード、ドミノのバック×2(量は半分)@カウボーイビバップ
アンチ・シズマ管@ジャイアントロボ THE ANIMATION、砕けた賢者の石×4@鋼の錬金術師、アイザックの首輪
ロージェノムのコアドリル×5@天元突破グレンラガン
【通常の道具】
剣持のライター、豪華客船に関する資料、安全メット、スコップ、注射器と各種薬剤、拡声器、CDラジカセ(『チチをもげ』のCD入り)
【その他】
アイザックのパンツ、アイザックの掘り当てたガラクタ(未識別)×1~6、血塗れの制服(可符香)
ブリ@金色のガッシュベル!!(鮮度:螺旋力覚醒) 、ランダム不明支給品x1(ガッシュ確認済み)
◇
休息と怪我の治療を終えた東方不敗がいかにも怪しげに鍵のかけられた扉をぶち抜いたのはある意味では当然のことと言えた。
幾つか似たような扉があったが皆同じ場所に続いていたらしい。入った先の部屋には大きめのモニターとそれを操作する装置のようなものが置かれていた。
『螺旋力を確認しました。システムを起動します』
囁くような低いトーンの女の音声とともにモニターに明かりが灯る。
音声と文字とで説明されたところに拠るとその部屋はつまり武器を授けてくれると言うらしい。
来るときに見かけたコンテナ。何事かと思ったがあれの中に入っている様々な物を与えてくれると、この機械はそう言っているのだ。
但し、選べるコンテナは一つだけ。一つ選んだら、それ以外のコンテナの中身は灰燼と化すという。
何たる遊戯。何たる場違いか。東方不敗が最初に思ったのはそのようなことだった。
先着の一名だけに圧倒的な力をわざわざ選択肢を用意してまで与えるというのはいかにもゲームのようで、生存者も残り僅かとなった現状には相応しくない。
相応しくない。そう、まさにその言葉の通りなのだろう。
機械は来訪者の不服をあらかじめ予想するかのようにデパート、刑務所、古墳、ショッピングモールといった施設の名を挙げ、そこならもっと良いものが手に入るかも知れないなどと煽動的なことを言った。
狙いは他の人間との接触率の増加。武装の奪い合い。あるいはそれを用いたさらなる闘争、と言ったところか。
例えるならこの場所は時間に取り残された空間。今はもうその価値を失った部屋。もっと早くに来訪者が現われることを想定し用意されたのだろう。
デパートが消滅するほどの闘いが巻き起こされている今となってはただただ空気の違う悪趣味なセットでしかない。
親切なことにコンテナの中身の一覧が表示された。東方不敗はつまらなそうな瞳でそれに目をと通す。
ガンダムシュピーゲル
ノーベルガンダム
マンダラガンダム
マーメイドガンダムプロトタイプ
デスバーディ
東方不敗の知った名もいくつか混じっている。マスターガンダムの名があれば迷わず選んでいたものを。
ブラックオックス
モンスター
オーサムコサム
ヘビビンガー
ランスロット
紅蓮二式
様々な名前が次々とランダムに表示されていく。
ジークフリート
ハンマーヘッド
エンキ
キングキタン
コーラルP
メカアーチャー
Gin・Rei
維新竜・暁
ウラエヌス
表示されるどの名前にも興味を引くものはない。
しかし、そのまま捨て置こうかと歩き出したとき遂に東方不敗の眼力に適うに値する名前がモニターに表示された。
ギラリと目を輝かせ、お下げの一振りで迷うことなくそれを選択する。
そのコンテナが解放されたことを確認し東方不敗は一目散に部屋を飛び出した。
かくして、最強の人類の手に最強の武装がもたらされた。
朝焼けにけぶる町を走駆する一つの影があった。
圧倒的な速度で走るそれは人間のものとは思えない程に早い。
適当に調達した衣装を身に纏っただけの老人がそれをしていると言われても信じるものはいないだろう。
事実、そうではない。まともな人間が数十キロの速度で移動できる道理などない。
それを可能にするのは自然界では人間以外の動物。
例えば馬。鍛えに鍛え上げられた駿馬だけが目にも留まらぬ疾走を可能にするのだ。
そう――東方不敗の唯一にして最強の愛馬、風雲再起であればこそ可能な技なのである。
「はぁぁははは!!良くぞ現われた風雲再起!我が足となって戦えぇえええ!!」
愛馬の上に直立不動。東方不敗の気勢と風雲再起の嘶きが止むことはない。
【F-3/道路/二日目/早朝】
【東方不敗@機動武闘伝Gガンダム】
[状態]:疲労(中)、全身にダメージと火傷(処置済み)、右肩に貫通傷、螺旋力覚醒
腹部に無視できぬ大ダメージ(皮膚の傷は塞ってますが、内出血しています。簡単な処置しかされていません) 、適当に調達した衣装(詳細は不明)
[装備]:風雲再起(健康)
天の鎖(エルキドゥ)@Fate/stay night
[道具]:ロージェノムのコアドリル×1@天元突破グレンラガン
[思考]:
基本方針:ゲームに乗り、優勝して現世へ帰り地球人類抹殺を果たす。
1:会場の真ん中へ向かう。
2:優勝の邪魔になるものは排除する
3:マスターガンダムを探し、可能ならDG細胞により治療を行なう。
4:シャマルを捜索し根本的な治療を行う
5:ロージェノムと接触し、その力を見極める(その足がかりとしてチミルフ、ヴィラル、ニアの捜索) 。
6:いずれ衝撃のアルベルト、チミルフと決着をつける。
7:ドモンと正真正銘の真剣勝負がしたい。
8:しかし、ここに居るドモンが本当に自分の知るドモンか疑問。
[備考]
※螺旋王は宇宙人で、このフィールドに集められているの異なる星々の人間という仮説を立てました。本人も半信半疑。
※クロスミラージュの多元宇宙説を知りました。ドモンが別世界の住人である可能性を懸念しています。
※ニアが螺旋王に通じていると思っています。
※クロスミラージュがトランシーバーのようなもので、遠隔地から声を飛ばしているものと思っています。
※会場のループを認識しました。
※螺旋遺伝子とは、『なんらかの要因』で覚醒する力だと思っています。 『なんらかの要因』は火事場の馬鹿力であると推測しました。
Dボゥイのパワーアップを螺旋遺伝子によるものだと結論付けました。
※自分自身が螺旋力に覚醒したこと、及び、魔力の代用としての螺旋力の運用に気付きました。
※マスターガンダムがどこかに隠されているのではないかと考えています。
※カミナを非常に気に入ったようです。
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