BRAVE SAGA『希望』 ◆0zvBiGoI0k



◆―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――◆



「……さて、どうしようか」

もっとも因縁深き敵に引導を渡した事への安堵もなく、次なる難関は立ちはだかる。
刻一刻と消失していく地面。せり上がってくる海面。どうにかして脱出しなければこのまま瓦礫の仲間入りだ。
体は鉛どころか鉄の大玉を背負わされてる気分だ。一挙手一投足が命を代償にする行為だと理解できる。
それに、おそらくはこの一帯全てが同規模の破壊に見舞われてると見るべきだろう。だったら人一人で抜けられるものじゃない。
装備なしで最高峰の山を登ろうとしてるといえば、その絶望さ加減も分かるか。

「………………………」

その絶望感よりも、目から離せないもの。
今度こそ、屍となって倒れ込む白井黒子。
線はますます濃密に絡まっていき、まだ生きていたとしても完璧に手遅れだ。

「……結局、破っちゃったな」

彼女を守ってくれ、という約束。荒耶に操られ殺し合う羽目になった錬成の魔術師。
最初は単に契約上のものだった。もらった以上、その分の働きはしようと。
今は、それ以外の苛立ちもある。
こっちの穴(キズ)を障るだけ障っておいて、縛るだけ縛っておいて勝手にいなくなる。

「やっぱり、お前の方が勝手だよ」

せめて、私の返事を聞いてから行けばいいのに。
なんだか私が一方的に言い負かされたみたいじゃないか。
誰にぶつければいいのかわからない、居心地の悪さが残留する。
やっぱり、他人は嫌いだ。



「白井黒子!両儀式!」

耳をつんざくような音を鳴らして、突然空から救いの手がやってきた。
大きさといい、色合いといい、造形といい、悪魔なんていうあだ名がぴったりだ。
聞こえる声は既知のもの。グラハム・エーカー、軍人だという奇妙な男。
パイロットの技量というのはわからないけど、周囲を崩さないようにバランスを取りながら此方に手を伸ばしてくる。
差し出された掌に乗ろうとしたけど、動きを見せない白井から視線が外せない。
このまま放置するのは流石に忍びないと思い、肩を貸して持ち上げる。
首にかかる小さな吐息と、胸からの鼓動を感じる。
それが次第に小さくなっていくのも確かに感じる。
聞こえてるかもわからないけど、もうこれ以外機会もない。
答えといえるほどでもない、拙いものだけれど。
最後まで勘違いされてるのも癪だし、こいつには教えておいてもいいだろう。

「生きたいなんてのは今でも思えない。けど生きる意味なら一応見つけた。
 ユメを、見たいんだ。もう届かなくなっちまったけど、二度と見られなくのも嫌だから。
 ―――もう少しだけ、ユメを見続けていたい。」

どちらかといえば、自分に言い聞かせるように紡いだ言葉。返答なんて期待してなかった。
けど小さく、か細く、確かに耳に残る音が入る。

―――そう、なら精一杯生き続けなさい。



そんな遺言(ことば)を残して、鼓動と呼吸が止まる。
冷えきっていた肉体が凍りつく。
今まで感じたことのない死の感触を、私は腕の中で感じていた。



【白井黒子@とある魔術の禁書目録 死亡】

◇―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――◇



E-2学校でグラハム達を待つ阿良々木、衣は保健室でつかの間の休息を取っていた。
ここにいないスザクは衣の輸血作業を手伝ったあと見張りを請け負っている。
校庭に引かれたローラーの跡からここにルルーシュ達が来ていたということも分かった。
ルルーシュ達がいるのはD-1の廃ビル。徒歩でも届く近さだがスザクは自分を押さえて時を待つ。
放送まで残り数十分。その間にグラハムが戻ってくるか。そうでないなら阿良々木達を連れていくべきなのか。
阿良々木暦一人ではチームの不和になるかもしれない存在だ。確執を取り除く努力はするといったが、それに見合う結果が生まれるものか……。
一人小さな葛藤の中、聞こえた空を切る爆音でそれが杞憂だと悟る。
あれだけの巨体だ。外にいれば誰もが気づくだろう。良くも悪くも人を寄せ付ける。
放送後は早急な行動が求められるだろう。
次回の戦いに向けての算段を立てながら、降りてくる巨人を迎え入れた。




一方、ベッドに寝かされてた天江衣はようやく平常な覚醒を見せた。

「ん…………」

目をこすり今自分が置かれてる状況を思い出そうとする。
船での爆発。麻雀での敗北。血を抜かれて失神。そのあとは途切れ途切れの記憶だ。
ここは船ではないようだが、がらんと音のない部屋は、学校の保険室を思い起こさせる。

「お、起きたか天江」

「……ありゃりゃぎ……?」

自分で立ち上がれるまでに回復した衣を見て阿良々木も心底安心する。
名前を噛んでるのだってスルーできる。

「ここは大丈夫だからさ、もう少し寝ててもいいぞ?」

「いや、それには及ばない。……衣はみんなに迷惑をかけてしまったのだな」

「気にするなよ、友達ってのは助けあってのものだろう」

阿良々木のかけた言葉に、救われる気分になる。
けれど、血の回り始めた脳は深刻な問題を思考に持ち出してしまう。衣が犯してしまった禁忌の取引の代償を。

「阿良々々木……今、何時だ?」

「六時、もうすぐ放送だけど……らが一個多いぞ」

阿良々木のツッコミに何ら反応を見せることなく深くうなだれる衣。
次の放送で借金はさらに増える。
今から麻雀で稼いでもいくら衣でも大勝連勝をこなせるほどの自信はない。
他には首輪を直接外すしかないが、それがそう簡単にいかないこともよく理解している。

死ぬのが恐い。
友達と会えなくなるのが恐い。
友達を悲しませてしまうのが恐い。
恐怖が衣を支配していく。
頼れる姉代わりだった人のように自分もあんな風に死んでしまうことがどうしても、耐えられない。

負の感情の連鎖を止めてくれるように風の音が届いたのはそんな時。

この音は覚えがある。ここで出来た衣の最初の友達。
自分を守ろうと戦い、苦しんできた人。
たまらず駈け出そうとしたが歩けるだけの体調には戻っておらずふらつきたところを阿良々木に支えられる。
ここに来るまで待っていようという阿良々木の提案に頷き、彼の帰還を待つ。
窓に映る影。てすりにかかる音。開くドア。

「グラハム………ッ!」

「……ただいま帰還したぞ、天江衣」

いつか以来に、頭を撫でられる。
普段なら抵抗するところだが、彼ともう一度話せた喜びの方が強くなすがままにされながら涙をこぼす。

「………………っっっ!」

死ぬことは今でも怖い。
けれど、友達とこうして一緒にいることはそれだけでも楽しく、素敵なことなのだ。
せめてこの思い出は後生抱いていたいと。
小さな胸がいっぱいになるぐらいに、衣は思いをつめこんだ。

◆――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――◆



不気味なほどに静寂に包まれた学校の校舎でグラハムはひとり黙々と作業を続ける。
自分はどちらかといえば不器用な男だ。浅上藤乃と白井黒子の死を悼む気持ちはあれど、それ以上に為す術がない。
ならば、見張りをしつつ今後のために武装のチェックをしておく方が有意義と判断した。
無慈悲と指差されるかもしれないが、かまわない。自分の分まで彼らが悲しんでくれればいい。
ようやく手にした己の剣、この機体の性能を把握し使いこなすことがこれ以上の犠牲を防ぐ最善の一手となる。
今まで為すべき事を為せなかった罪を清算するために。散っていった者達の無念を晴らすために。

「しかし……」

静まりかえったモニターでグラハムは独りごちる。己に起きた運命的な出会いに。

「よもや私がガンダムに乗る日が来るとはな……」

OZ-13MS・ガンダムエピオン。
無地兵器、モビルドールによる大量虐殺を迎える時代に敗者足らんと決めた男、元OZ総帥トレーズ・クシュリナーダが極秘裏に造り出したガンダム。
銃火器を一切装備せず、ジェネレーターと直結したビームソードとヒートロッドという時代に逆行した機体。
人間の崇高な決闘を是とした男の、まさに美学の結晶ともいえる。
ただし、モビルスーツとしての性能は極めて高く、グラハムが幾度となく剣を交えたガンダムの予測性能と同等、もしくはそれ以上を有する。
『ガンダムVSガンダムVSヨロイVSナイトメアフレーム~戦場の絆~』解説冊子で一通りの説明から得た情報だ。
さらにこの機体の搭乗者は一時行動を共にしていたゼクス・マーキスだという。
その事を自分に隠して接触していたとは人が悪い。教えてくれれば、より深く強い交流を結べたというのに。
そして本機に搭載されてるという機能。ゼロシステムと呼ばれるそれもまた特異を極めていた。
常に推移する戦況を演算処理し最良の戦術、予測される結果を搭乗者の脳に直接伝達させる。
有り体に言えば、未来を見せるシステムだ。
また脳内物質の操作でGや痛覚による思考の乱れを排除させるという。
この機体に乗り即座に操縦法を学習しスザクを救出する手段を実行、崩落跡から阿良々木や式達を見つけたのもこのシステムの恩恵によるところが大きい。
まさに圧倒的な性能。ソレスタルビーイングのものとは違う機巧のようだが、その存在の濃さは色褪せる事のない。
一目見た時から心奪われたヒロインが今、グラハムの手中にある。これほどの歓喜と興奮がどこにある。



……しかし、それとは相反する憎しみの念もまた、グラハムの胸中には渦巻いていた。
フラッグを駆り自由に翔けていた空を汚し、部下を奪い、フラッグファイターとしての矜持を打ち砕いた。
紛争根絶という名の下に行われる武力介入、矛盾した大義を謳い他者を蹂躙する傲慢さ。全てが許せなかった。
その憎しみをぶつけんと、最後に残った矜持のために倒すことのみを悲願とした仇敵。
ましてや、それに自分が乗り込むなど―――。
だのに、ガンダムの性能に魅入られてる自分も確かにいる。

「……そうか、私もまた矛盾していたのか―――」

ガンダムの少年は言った。自分は歪んでいると。
その意味を、グラハムはここで悟る。
ガンダムを愛した自分、ガンダムを憎んだ自分。矛盾した太極の感情を自分は抱いていた。
どちらもが本当の自分。否定してはいけなかったものだ。
だからこそ歪んだ。
ならば、肯定しよう。この矛盾を。
愛し、憎み、許さず、憎まず、この矛盾を抱えて生きよう。
それこそが、生きるということだ。

「すまん2人共……君達との約束すら私は反故にしてしまった」

ハワード・メイスン。ダリル・エッジ。
共に空を飛んだ戦友達。

フラッグを使ってガンダムを倒す。墓前にて誓ったその宣誓はこれで無為に帰した。
天国で彼らに合わせる顔もない。フラッグファイターの肩書きも返上しなければならないだろう。
だが、それでも、己にはまだ使命がある。軍人として、人として、何より私グラハム・エーカーとして。
救いたいと真に願う、友がいる。
そのための力がガンダムだというなら私は執ろう。
フラッグファイターとしてではなく、それは人間としての誇りだ。

「これよりグラハム・エーカーはガンダムを駆る。
 この矛盾した螺旋(セカイ)を壊すために、未来に生きる為に。
 だが少年よ、私はソレスタルビーイングを肯定はしない。ガンダムを認めこそすれ、肯定はしない」

戦争根絶のための武力。それを易々とは許容できない。
この会場にあの少年がいたかは分からない。いたとしても現状の情報で生き残ってる望みは薄いと見る他ない。
だがあえて言う。燻ぶる情念を戒めるように声にして決意を固める。

「故にこのエピオンを以て見極めさせてもらおう。君達の願いは正しいのか。
 人と人は、果たして分かり合えるのか―――」





持ち合わせていたものは全て失った。
ならばもう、恐れるものなどなにもない。
ただ、勝利の未来へと向かい邁進するのみ。
宿命を超越した男を試す試練のように、放送の声が鳴り響いた。





【E-2/学校/二日目/放送直前】

【阿良々木暦@化物語】
[状態]:疲労(中) 、手足に火傷のようなダメージ(治療中)
[服装]:直江津高校男子制服(破損:大)
[装備]:ベレッタM1934(5/8)
[道具]:基本支給品一式、毛利元就の輪刀@戦国BASARA、マウンテンバイク@現実、拡声器@現実
    ギー太@けいおん!、ピザ@現実×10、RPG-7(グレネード弾×2、煙幕玉×2付属)、衛宮邸土蔵で集めた品多数
    軍用ゴーグル@とある魔術の禁書目録、沢村智紀のノートパソコン@咲-Saki、レイのレシーバー@ガン×ソード
[思考]
基本:戦場ヶ原だけじゃなく、個人の意思としてこのゲームから生きて脱出。
0:休む。放送になったらルルーシュの元へ向かう。
1: ルルーシュ達との確執は最大限妥協する。特に憂の事は結果はどうあれ決着を付ける。
2:―――戦場ヶ原……浅上、白井……。
3:対一方通行戦の準備。
4:支給品をそれぞれ持ち主(もしくはその関係者)に会えれば渡す。原村和とは一方的な約束済。
5:落ち着いたら【ホール】を再調査してみる。
[備考]
※アニメ最終回(12話)終了後から参戦。
※回復力は制限されていませんが、時間経過により低下します。
※サポート窓口について知りました。また、原村和が主催側にいることを知りました。
※衛宮邸の土蔵にあったガラクタを多数回収しました。武器の類は入ってません。
 ひょっとしたらなんらかの特別な物が混入してる可能性もあります。
※衣の負債について、直接内容は分かっていませんが、何らかのリスクを負ったと想定しています。
【補足備考】
※薬局、遺跡で何か買ったかどうかは後の書き手の自由です。ペリカの差し引きはお忘れなく。

【天江衣@咲-saki-】
[状態]:頭部失血中(応急手当済)、血液300ccマイナス、首輪爆発まであと1時間半(現在の負債:2億ペリカ)
[服装]:いつもの私服
[装備]:チーズくんのぬいぐるみ@コードギアス
[道具]:麻雀牌セット、エトペン@咲-Saki-、水着セット@現実、サンドイッチ@現実×10、ミネラルウォーター@現実×20
    ペリカード、血液300cc
[思考]
基本:殺し合いには乗らない、麻雀を通して友達を作る。
0:もうすぐ放送……
1:グラハムとまた会えて嬉しい。
2:誰にもバレないように負債を返済する。
3:《はらむらののか》と《清澄の嶺上使い》を救い出したい!
4:ギャンブルではない麻雀をして友達をつくる。
5:チーズくんを持ち主である『しーしー』(C.C.)に届けて、原村ののかのように友達になる。
6:インデックスと友達になりたい。浅上、白井とは友達になれた……?
7:東横を止めたい
[備考]
※利根川を帝愛に関わっていた人物だとほぼ信じました。
※Eカード、鉄骨渡りのルールを知りました。
※エスポワール会議に参加しました。
※『黒子の仮説』を聞きました。
※ヒイロ・ファサリナと情報交換し、今まで判明した情報を『エスポワール・ノート』で整理しました。
※エスポワール船底に『ジングウ』が存在していることを知りました。
※帝愛グループに1億ペリカの借金をしました。借金は定時放送を迎えるごとに、倍額になります。
 7時32分までに借金を返済出来ない場合、首輪が爆破されます。



【両儀式@空の境界】
[状態]:ダメージ(大)・切り傷多数、疲労(大)
[服装]:白い和服(損傷:中)
[装備]: ペーパーナイフ×3
[道具]:基本支給品一式×7(水1本消費)、首輪、ランダム支給品0~1 、ルールブレイカー@Fate/stay night 、
    陸奥守吉行@現実、鬼神丸国重@現実
    USBメモリ@現実、ティーセット@けいおん!ルイスの薬剤@ガンダムOO、特上寿司×37@現実、空のワインボトル×2@現実
    ピザ×8@現実、シャトー・シュヴァル・ブラン 1947 (1500ml)×25@現実、麻酔注射器、痛み止め、
    落下杖(故障)、伊達政宗の眼帯、基本支給品外の薬数種類@現地調達 、ペリカード(残金5100万)
[思考]
基本:私は死ねない。 識の夢を守りたい。
0:休む。
1:約束、破っちまったな……
2:澪との約束は守る。殺そうとしてくるヤツを……殺す?
3:澪に衛宮士郎の遺言を伝える。
4:そういえばデュオを置いてきてしまった。
5:刀を誰かに渡すんだっけ?もったいないな……。
7:首輪は出来るなら外したい。
[補足]
※A-5の敵のアジトが小川マンションであると分かりました
※以下の仮説を立てています。
 ・荒耶が殺し合いの根幹に関わっていて、会場にあらゆる魔術を施している。
 ・施設に点在している魔法陣が殺し合いの舞台になんらかの作用がある。
 ・上の二つがあまりに自分に気付かせんとされていたこと自体に対しても疑念を抱いている。
 ・首輪にはなんらかの視覚を始めとした五感に対する細工が施されてある。または魔眼の効果を弱める細工がある。
※ルルーシュと情報交換をしました。阿良々木暦が殺し合いに乗っていると吹き込まれました。
※平沢唯から聞いた信頼できる人間に刀を渡すというプランを憶えています(引き継ぐかは不明)



【グラハム・エーカー@機動戦士ガンダムOO】
[状態]:疲労(中)、全身にガラスによる刺し傷(処置済み)
[服装]:ユニオンの制服(破損:小)
[装備]:コルト・パイソン@現実 6/6、コルトパイソンの予備弾丸×30 、GN拳銃(E残量:小)、ゲイボルグ@Fate/stay night
[道具]:基本支給品一式、サザーランドのキー、SIG SG552(30/30)@現実(予備弾30×3)、軍用ジープ@現実、
    ゼクスの手紙、RPG-7(グレネード弾×3、煙幕玉×2付属)、双眼鏡、手術用の針、手術用の糸、消毒用エタノール、
    ヴァンのテンガロンハット、水着セット@現実、ミネラルウォーター@現実×15
    ギャンブル船商品カタログ(機動兵器一覧)第3回放送分@オリジナル、2757万ペリカ(端数変動)、包帯(20m)×3、
    『ガンダムVSガンダムVSヨロイVSナイトメアフレーム~戦場の絆~』解説冊子、治療に使えそうなもの(1万ペリカ分)
[機動兵器] OZ-13MS ガンダムエピオン
[思考]
基本:断固として殺し合いには乗らない。主催の思惑を潰す。
0:エピオンの性能を把握する。
1:放送を待ち、ルルーシュと合流。
2:薬局で天江衣に課せられたリスクを調べたい。
3:ルルーシュ(とスザク)には最大限の譲歩を。もし対立が不可避なら……。
4:天江衣をゲームから脱出させる。脱出までの間は衣の友達づくりを手伝う。
5:首輪を解除したい。首輪解除後は『ジングウ』を奪取または破壊する。
7:ガンダムのパイロット(刹那)と再びモビルスーツで決着をつける。※刹那の名を知らない為、相手が既に死んでいることを知りません。
8:ガンダムに乗る日が来るとはな……
9:可能ならば、クレーターと遺跡の隠し通路を調査したい。
【備考】
※バトル・ロワイアルの舞台そのものに何か秘密が隠されているのではないかと考えています。
※Eカード、鉄骨渡りのルールを知りました。エスポワール会議に参加しました。
※衛宮士郎の【解析魔術】により、首輪の詳細情報(魔術的見地)を入手しました。この情報だけでは首輪の解除は不可能です。
※『黒子の仮説』を聞きました。
※原村和が主催者に協力している可能性を知りました。
※ヒイロ・ファサリナと情報交換し、今まで判明した情報を『エスポワール・ノート』で整理しました。
※エスポワール船底に『ジングウ』が存在していることを知りました。
※ヒイロから【憩いの館】にある遊技台、『戦場の絆』について聞きました。
※衣の負債について、直接内容は分かっていませんが、何らかのリスクを負ったと想定しています。


【OZ-13MS ガンダムエピオン@新機動戦記ガンダムW】
OZを追われた元総帥、トレーズ・クシュリナーダがモビルドールなどの人心なき兵器へのアンチテーゼとして造ったガンダム。
己の美学とする騎士道精神を凝縮されており武装はビームソードとシールド付属のヒートロッド一本のみ。
銃器はライフルはおろかバルカンすら付いてないという徹底ぶり。
ただし性能自体はゼロシステムなど、ガンダムW最強のウイングゼロに匹敵するほど高い。
飛行形態へ変形可能。なお装備は右利き前提なので左利きのグラハムが操縦するには少し修正が必要(手動でOK)。



【枢木スザク@コードギアス 反逆のルルーシュR2】
[状態]:疲労(中)、左腕切断(処置済)、
[服装]:ナイトオブゼロの服(マント無し)
[装備]:レイのレシーバー@ガン×ソード、アゾット剣@Fate/stay night
[道具]:基本支給品一式×2、鉈@現実、
   スフィンクス@とある魔術の禁書目録、あずにゃん2号@けいおん!、アーサー@コードギアスR2
   イングラムM10(9mmパラベラム弾32/32)イングラムの予備マガジン(9mmパラベラム弾32/32)×4
   シグザウアーP226の予備弾倉×3@現実、M67破片手榴弾×2@現実、シャベル@現実
   軽音部のラジカセ@けいおん、お宝ディスク、Blu-ray Discドライブ搭載ノートパソコン、水着セット@現実
   サンドイッチ@現実×10、ピザ@現実×10、ミネラルウォーター@現実×20)、
[機動兵器]Z-01Zランスロット・アルビオン
[思考]
基本:生きて、ユーフェミアの約束(命令)を果たす。
0:放送を聞き、ルルーシュとの合流を急ぐ。
1:阿良々木とルルーシュとの間の仲裁に入る。その際ルルーシュがギアスを使える状況を作る。対立が決定的ならルルーシュに付く。
2:ショッピングセンターで義手をとりつけたい。
3:ユフィ……。
[備考]
※ラウンズ撃破以降~最終決戦前の時期から参戦。
※主催が不思議な力を持っていることは認めていますが、死者蘇生が可能という点は全く信じていません。
※一回放送の少し前に、政庁で五飛が演じるゼロの映像を見ました。また、ビデオメールの送信元と受信時間を確認しました。
※飛行船についての仮説、ライダーの石化能力と藤乃の念動力についての分析を一方通行から聞きました。
※二日目深夜に、ルイスの薬剤@ガンダムOOを飲みました。
※一方通行の反射の壁を越える方法を理解しました。

【Z-01Zランスロット・アルビオン@コードギアス 反逆のルルーシュR2】
ナイトオブセブン専用機として開発された第九世代KMF。後にナイトオブゼロ専用機。
新技術エナジーウイングとの適合度を高めるべく従来のランスロットと違い完全新規の機体。
出力、武装、コードギアス世界最強の機体の一角である。











◇―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――◇



全てが終わった後、それは始まった。

戦地の工場地帯より上のエリア、象の像といわれる銅像の真下にて座りこむ影がある。
猛禽も及ばぬ獰猛な瞳。黒色の鎧を着込む武者。
第六天魔王、織田信長。女子供とはいえ砕き甲斐のある敵を殲滅せんとした矢先に起きた天変地異に呑まれ、男は離れたこの場所にいる。
その魔王の前に立つのは、黒髪の男。
もはや繕うまでもない―――荒耶宋蓮。
両儀式に死の線を穿たれ完全に消滅したはずの魔術師は何の奇跡かこうしてここにいる。
それに、荒耶宋蓮の肉体は一度死亡し、蒼崎橙子のスペアボディを後釜に転移を果たしていたはずだ。
だがこの場に立つ魔術師は、彼本来の男性の肉体を保持している。

どういうことか。答えは単純。この荒耶宋蓮は幽霊なのだ。
無論、本物の霊体というわけではない。正確には会場に仕込ませていた魔術の効果のひとつだ。
かつて教会で衛宮士郎に意識の介入を試みたように、この信長の意識に割り込ませた。
他者の肉体に己の意思を移すという高度な魔術を荒耶は使えない。それに式に死を突かれた次点で荒耶の死は確定してるのだ。
いわばここにいるのは予め残した荒耶宋蓮の残留思念、と受け取るのが適当な解釈だろう。

信長をここまで連れて来たのも荒耶の転移術よるものだ。
だが死に瀕し魔術回路も壊滅状態の荒耶に会場に備えられた機能を使うだけの力はない。
僅かでもいい、術を機能させるための魔力が必要だった。
叶えたのは、忍ばせていた特上の宝石。
錬鉄の英雄の切り札の仕様により大半以上の魔力は失っていたが、死に体の荒耶を引き戻すだけの残量は入っていた。
それを使い、荒耶の最後の魔術行使は成功した。
信長をここに移動させた理由は二つ。ひとつは式の確保の邪魔にならぬよう遠ざけるため。
そしてもうひとつは。

「まずは先の契約を果たそう。受け取れ、望みの銃器だ」

放りだされるのは砲身の付いた凶器。ガンダムヘビーアームズが使うビームマシンガンを小型化したもの。
オリジナルと違って重量がかさばらないという利点はあるが、代償に威力、弾数は見劣りしている。
それでも通常の回転式機関銃(ガトリングガン)を片手で扱えるというのは大きな強みだろう。
もとはライダーが多数奪った支給品の中に埋もれた品のひとつだが、信長本人の放った特大の瘴気でデイパックごと消し飛び、
街の一角で散り散りになっていたのを転移能力を活かして荒耶が回収していたものだ。

「……答えよ下郎。何故余を此処に連れた」

状況を大方把握してから、座したまま一言も発さなかった信長が口を開いた。
声は、怨念じみた殺意を孕んでいる。
その殺意を柳に風とばかりに受け流し荒耶は言葉を続ける。

「D-1の廃ビル、E-1のショッピングセンター、E-2の学校、これらの領域内へ向かえ。そこに貴様の求める全てがある」

告げられたのは、新たな戦地の予告。
闘争は信長も望むところ。だがこれ以上この輩に水を差されるような真似は許されない。
今も既に、許す気もないが。

「未だ、余を利用する所存だというのか?」

「既に私は死んでいる。そしてこの意識もじきに消える。これ以上お前に関与することもない。
 私はただ望むだけだ。貴様の殺戮を。参加者も、帝愛も、貴様自身をも呑み込む終焉を」

その言葉の意味を反芻し、魔王は嗤う。
魔術師の意図のくだらなさ、その愚昧さに。

「貴様が望むのは虚無か……下らぬ。人の世に人として生まれながらかような願いしか持てぬとは」

不愉快げに口を歪める信長。この男には真実それを成すためだけの塊だ。
野心を持たず、悦楽にも浸らず、ただひとつの結果を求めて存在している
心から、魔王は魔術師を侮蔑していた。

荒耶はなにも語らない。理解など最初から求めてなどないのだ。
此方の意思がど絡もうと、全てを斬滅する魔王の進軍は止まりはしない。
信長に参加者の位置を伝えた時点で荒耶の目的はほぼ果たしている。



魔術師の姿が灰になって消えていく。
世界に挑み、世界を否定した男は世界の土で眠ることすら良しとしない。

「辞世の句は要るか、魔術師」

「不要」

簡潔に切り捨て、荒耶は目の前の武将を眺める。
これこそが、荒耶の望む解となるのかを見極めるように。



荒耶宋蓮は既に根源を求める概念と化している。長すぎる年月は人の思考も固定させていく。
故に、肉体が死に、消えると理解しても荒耶の意思は揺るがない。
彼が根源に到達する目的。それは人間の価値を知ること。
人間は醜く、救われぬ生き物だという確証が欲しかった。
そのために根源に至り、セカイの終わりを調べ結論を出そうとした。
両儀式を手に入れることがその道に繋がると、荒耶は暗躍を続けてきた。
きっかけは、主催の一員として各世界での世界情勢を見聞していた頃。
どれを見ても、大小、話題の差はあれど争いが絶える世界などなかった。
そして、その中で一つの仮説を得る。

異なる並行世界の特異点。そこには果たして抑止力は働くのか。それらが介入できないための会場だったが、
どれだけ細心の注意を払おうと奴らが忍び込んでくるのは過去の失敗から痛感済みだ。
ならば、それを逆手に取る手がないものか。
抑止力の介入を踏まえたうえで、己の望みを叶える経路が通っていないか。

抑止力は世界の破滅を防ぐ無意識集合体の総称だ。
ここに集められた参加者の半数は、各々の世界において非常に重要な立ち位置にいるものばかりだ。
ヒイロ・ユイ、刹那・F・セイエイ、上条当麻、衛宮士郎。
世界の命運を返るファクターたる人物は大勢いる。それらも全て殺し合いの中で果てていった。

この結果が示す事実はひとつ。彼らは捨てられたのだ。世界の破滅を防ぐ犠牲として。
好例として挙げられるのが上条当麻だ。彼こそは抑止の守護者に選ばれた代表者といえよう。
世界を救い得る力を与えられ、世界を救う場面に常に立ち合い、必ず勝利し世界を救う。
その上条当麻も、数時間前に死亡した。皮肉にも同じ世界で縁のある一方通行の手によって。
彼の死が彼の生きる世界の破滅に繋がりかねない事態だというのに。
結果としてその世界が滅ぶのか、あるいは新たな守護者を仕立て上げるかは分からないが、
結局のところ『抑止力は上条当麻を見捨てた』という事実は揺るぎない。

それは荒耶にとってひとつの答えと成り得た。
無限に連なる世界のためには十たかだかの世界の人口など微々たるもの。容赦なく握りつぶしにかかる。
より大きな一括りの「世界」を見たことで、荒耶に新たな絶望が芽生えた。
同時に、安心もした。やはり人は醜い。僅かでも多く、一瞬でも長く存在したいという願いが人を腐らせていく。
仮に抑止力が『前並行世界の存続のためバトルロワイヤルに関わる全員を抹殺する』という結末に行き着くのなら。
あるいは織田信長がこの殺し合いを勝ち抜き聖杯を手にすることになるなら。
例え己が観測できなくとも、それは荒耶の勝利だ。人間の悪性を証明した瞬間だ。
そしてそれを成すのはアラヤより、この魔王こそが相応しい。



「私の解を示せ。第六天魔王。貴様の征く道が私の望む結末だ。
 最後の参加者として残りしその時、降臨する聖杯を前にその望みを果たすがいい」



風が吹く。それだけで、あれだけ放っていた存在感はたち消えていた。
灰も残さず、塵も残らず。
誰にも辿り着けない、最悪の解答を手にした満足感を胸にして。
今度こそ完全に、魔術師の存在は世界から消失した。
この世全てを殺し尽くす魔を解放させて。




【E-3/象の像/放送前】

【織田信長@戦国BASARA】
[状態]:疲労(大)、ダメージ(中)
[服装]:ギルガメッシュの鎧、遮光カーテンのマント
[装備]:カリバーン@Fate/stay night 、GNビームガトリングガン@オリジナル
[道具]:なし
[思考]
基本:皆殺し。
1: 放送を待ち、荒耶の言葉通りに廃ビル、E‐2学校、ショッピングセンターの領域内に赴く。

[備考]
※光秀が本能寺で謀反を起こしたor起こそうとしていることを知っている時期からの参戦。
※ルルーシュやスザク、C.C.の容姿と能力をマリアンヌから聞きました。どこまで聞いたかは不明です。
※トランザムバーストの影響を受けていません。
※思考エレベータの封印が解除されましたが、GN粒子が近場に満ちたためです。粒子が拡散しきれば再び封印されます。
※瘴気によって首輪への爆破信号を完全に無効化しました。
※馬イクは死にました。

【GNビームガトリングガン@オリジナル】
ガンダムヘビーアームズの装備を小型化したもの。威力的には通常のガトリングと同程度だが片手で持ち運べる軽量さがウリ。
残量はそれほど多くないのでご利用は計画的に。



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最終更新:2012年10月28日 00:36