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どうしようか - (2007/02/05 (月) 00:42:49) のソース
*どうしようか ◆M91lMaewe6 無色透明の川の水が北から南へと流れていく。 水流は地図の外から始まっているようだ。 次元はわき腹を水で浸しながら、さっきまで小次郎がいた方を見た。 人影は無かった。彼は再び、川の流れを見て思った。 (地図の外ね) 圭一と出会った時、首輪の情報を喋る彼を同行者のレナは嫌そうに見ていた。 次元は考えた、レナはあの時点でもう手遅れだったんだなと。 あの戦いの時、圭一にはレナを止められる大きな自信があった。 気絶させる以上の攻撃手段でなければ、彼女を止められなかったに違いないと考えた次元でさえも、惨劇を回避できると思ったほどの力強さを感じた。 圭一が思った通りの彼女なら成功したに違いない。 それが失敗したのは小次郎とソロモンの邪魔もあるが、それ以前にレナが説得などに耳を貸せない状態でゲームに参加させられたからだ。 「あの野郎……」 証拠は?と言われると出せる材料が無く詰まってしまうし、元から主催者に公平さなど欠片も期待していない。 だが次元の勘がゲームのルール以外においても、惨劇の火種がいくつか仕組まれ、最初から何人かは優勝などできない状況で参加させられてると教えたのだ。 (クソッ……病院に行きてぇ所だが……) シャツを破いて作った包帯を腹に巻きつつ、次元は自らの治療場所をどこにしようかと考える。 病院はゲームに乗った参加者にとって、絶好の狩場だ。 ゲームに乗っていない参加者を助けてやりたいのは山々だが、自分ではまともに戦えない上、かえって警戒される。 それでも針と糸、消毒できるもの、ギプス代わりのものが欲しい。 次元は川から目を逸らし、北を見た。何メートルか進めば地図の外だ。 首輪の事は話半分に聞いていた。 よって次元には真偽を確かめる気はあの時はなかった。 だが失敗したとはいえ、圭一はレナを命がけで助けようとしたのは紛れも無い真実。 大した情報とは思えなかった。それを知るあの4人もいない。 自分より情報を掴んでいたかも知れなかった、ルパン達仲間もいない。 (グダグダ嘆いても始まらんな) それでも次元は口元に笑みを浮かべた。 彼はしっかりとした足取りで北へ向かって歩き出した。 ★★★ 橋を渡り終え小次郎は前方を何気なしに見、自分の状態と所持品を頭に思い浮かべた。 左腕の切断面と右腕には自らの服の切れ端を巻いて止血してある。 彼のデイパックには圭一達の遺品がいくつか納められていた。 彼の視線の先はB-1エリア。 (危険区域か……仮面の男が言っていたな) 今は静養が優先と思いつつも、身動きの取れないバカとやらが手練であればと期待する。 彼は笑みを浮かべながら、慎重に前方へ進んだ。 ★★★ 一時間はとうに過ぎただろう。次元は草むらに身を潜めつつ、首輪爆破も敵の襲撃もなかった幸運に微かに安堵のため息をつく。 緊張もあるが、だいぶ疲労が取れてきたように思える。 (大した奴だったぜ、圭一) 言ったとおりだった。首輪爆破には30秒間の猶予があった。 ギガゾンビが何の対応も取っていない事から、別にバレても問題の無い情報だろう。 それを自覚しつつも情報に間違いが無かったこと事実が次元には少し嬉しかった。 (お次は……っと) 次元は気配を消し、足音を忍ばせながらB-4へと進む。 A-4に20数秒間進入するために、ソロモン達の元へ向かう為に。 ★★★ B-1に収穫はなかった。 校舎内で改めて治療を終えた小次郎は食事を取りながら、今後の方針を考える。 片腕では奥義を使うことはもうできない。 かと言って、この機会を放棄するつもりは無い。 小次郎は残った参加者の事を考えた。 ここに至って生き残っている参加者は、誰もが只者ではあるまい。 参加前は無力であっても、今は明らかに強くなっている者もいるに違いない。 (ならば私も……それに習うまで) 仮面男の機嫌取りするつもりはない。 歯ごたえのある相手と戦う、それが望み。 次の放送が終わる頃には、参加者のほとんどが小者ではなく敵という対等の相手だ。 ハンデを自覚しつつ、サシの勝負以外においても勝者を目指すべく、次の戦いに備えて小次郎は休憩を続けた。 ★★★ 「埋葬してやれなくて、すまねえな……」 ソロモン達の遺体を草むらに移動し終えた、次元は謝罪の言葉を口にする。 蒼星石の首輪を回収したかったが、今は諦めた。 次元は情報をメモしつつ、思案する。 太陽はすでに赤く染まっている。 (30秒ルールをいかにうまく伝え、いかに活かすか……) 次元はメモをし終えると、どこに行こうかと考えた。 【A-5・北部/一日目/夕方】 【次元大介@ルパン三世】 [状態]:疲労(小)、ショック、わき腹にケガ(激しく動き過ぎると大出血の恐れあり・一応手当て済み) [装備]:.454カスール カスタムオート(弾:7/7)@ヘルシング ズボンとシャツの間に挟んであります [道具]:支給品一式(水食料一食分消費)、13mm爆裂鉄鋼弾(34発) 、首輪の情報等が書かれたメモ2枚 [思考・状況] 1:どこに行こうか? 2:殺された少女(静香)の友達と青い狸を探す 3:圭一と蒼星石の知り合いを探す 4:怪我の治療ができる場所(できれば病院以外)を探す。 5:ギガゾンビを殺し、ゲームから脱出する。 6:仲間を見つけられたら、首輪を回収する。 基本:こちらから戦闘する気はないが、向かってくる相手には容赦しない 【A-2・校舎内/一日目/夕方】 【佐々木小次郎@Fate/stay night】 [状態]:疲労(小)右臀部に刺し傷(ほぼ完治)、左腕喪失(肘から先)、右腕に怪我、満足気 [装備]:レイピア、鉈 [道具]:ドラゴンころし、リボン、ナイフを背負う紐、双眼鏡(蒼星石用)、ハリセン、望遠鏡、ボロボロの拡声器(運用に問題なし) 、蒼星石のローザミスティカ、支給品一式4人分(水食料二食分消費) [思考・状況] 1:日が落ちるまで、校舎内で休憩 2:とりあえず優勝を目指す 3:セイバーが治癒し終わるのを待ち、再戦。 4:ドラゴンころしの所持者を見つけ、戦う。 5:物干し竿を見つける。 基本:兵(つわもの)と死合たい。戦闘不能と判断した者は無視。 ※次元は禁止エリア内でも爆破まで30秒の猶予があることに気づきました。 ※ソロモン、圭一、レナ、蒼星石のディパックは放置されています。彼らの死体は草むらに隠されてます。 ※コンバットナイフ2本は放置されています。 ※蒼星石のローザミスティカは尚も光り輝いています。しかし誰かの元へは向かいません。 ※佐々木小次郎の左腕(肘から先)もエリア内に放置されています。 ※ナイフ2本はB-3の橋を渡った所で放置されてます。 次元はそれに気づいていません。 *時系列順で読む Back:[[響け終焉の笛]] Next:[[]] *投下順で読む Back:[[ヒステリックサイン]] Next:[[THE TOWER~"塔"]] |176:[[愛する者の為の騎士("La mort de Chevalier"Remix)]]|次元大介|| |176:[[愛する者の為の騎士("La mort de Chevalier"Remix)]]|佐々木小次郎||