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未完成過ぎる奴ら

24話:未完成過ぎる奴ら

武器屋には銃器や刃物が大量に陳列されていた。
店主には悪いが頂こう、と、武器屋に訪れた三人は思う。

「あんまり多く持って行っても嵩張るだけだから、厳選しないと……」
「そうだな……ああ、俺、馬だから武器持てねぇ」
「僕は……うーん」

アルジャーノンを除く二人は武器屋内を漁る。
かれんは今装備している自動小銃が重く嵩張るため、小型の銃器が欲しい所だった。

「これで良いか……」

銃の知識に疎い彼女が選んだのは旧式回転式拳銃エンフィールドNo.2。
旧式ではあるがこれはとある会社が再生産を行った物らしくそれ程古い物では無い。
使用するには十分だ。
回転式拳銃の方が自動拳銃より、扱いが簡単だと言う事は流石のかれんも知っていた。
予備の弾を少し多めに取っておく。

「ああ、僕はこれにしよう」

一方の凌河は刃物コーナーに目を行かせ、サバイバルナイフを手に入れていた。
既に拳銃を持っているが弾が切れた時のバックアップとして、と言う考えである。

と、ここで武器屋に訪れる者がまた現れる。

「誰!?」

かれんが声を上げエンフィールドNo.2を構える。
店に入ってきたのは自分と同世代と思われる少年と黒い人狼の男だった。

「待て、俺達はやり合うつもりなんか無い」
「武器を調達しに来ただけだ」
「本当?」
「お二人も殺し合いには乗っていないんですか、じゃあ」
「名を名乗れ!」
「……俺は唐橋圭輔」
「俺はバイロンだ、ああ、殺し合いには乗っていない」
「……私は戸賀崎かれん」
「僕は久木山凌河です」
「俺はアルジャーノン」

三人と二人は互いに軽く自己紹介を交わす。

「あの、久木山忠則と言う人を見ていませんか? 僕と同じ毛色の犬の男性なんですが、僕の父なんです」

ここでもやはり凌河は父の事を尋ねるが、またしても色良い返事は得られなかった。
二人共、返って来た答えは「存じない」。
またか、と、一向に父の手掛かりが得られない事に落ち込む凌河。

「……俺も人を捜しているんだ、深谷春那って言う虎の少女なんだけど」

圭輔もまた捜し人の事を三人に尋ねるが、こちらも凌河の時と同様だった。
特に有益な情報も得られなかった圭輔とバイロンの二人は、ここへやって来た目的に従い、新たな武装を探し始める。
そして、圭輔はワルサーMPL短機関銃と予備弾薬、バイロンはコルトトルーパー回転式拳銃と予備弾薬を入手する。
本来、フルオート短機関銃は圭輔の国では許可や適性検査を受けなければ入手出来ないのだが、
今は咎める店主や警官、役人もいない。
その後、二人は店を出て行った。
かれんが共に行動しないか提案したが、大人数で行動すると返って目立つと、圭輔とバイロンから断られてしまった。

「また会えると良いな」
「うん……」
「僕達は、僕達で行動しましょう……」

かれん、アルジャーノン、凌河の三人も、荷物を纏めて出発した。



【朝/C-3武器屋付近】
【戸賀崎かれん】
[状態]健康
[装備]エンフィールドNo.2(6/6)
[持物]基本支給品一式、.380エンフィールド弾(24)、トカレフM1940自動小銃(10/10)、
トカレフM1940自動小銃の弾倉(3)、長ネギ(3)、鍋の蓋
[思考・行動]
0:仲間を集めてこの殺し合いから脱出する。
1:アルジャーノンさん、凌河君と行動。
[備考]
※久木山忠則、深谷春那の情報を得ました。

【アルジャーノン】
[状態]健康
[装備]無し
[持物]基本支給品一式
[思考・行動]
0:殺し合いをする気は無いが、良い男がいたら掘りたい。
1:かれん、凌河と行動。
[備考]
※久木山忠則、深谷春那の情報を得ました。

【久木山凌河】
[状態]全身打撲、頭部より流血(歩ける位には治癒)
[装備]シグザウエルP239(7/7)
[持物]基本支給品一式、シグザウエルP239の弾倉(2)、ウィンチェスターM1912(4/5)、12ゲージショットシェル(10)、
馬のペ*ス型ディルド、サバイバルナイフ
[思考・行動]
0:お父さんを捜す。
1:戸賀崎さん、アルジャーノンさんと行動。
[備考]
※滅多な事では死にませんが、頭部を破壊されるか身体を焼かれるかすると死にます。
※深谷春那の情報を得ました。

【唐橋圭輔】
[状態]健康
[装備]ワルサーMPL(32/32)
[持物]基本支給品一式、ワルサーMPLの弾倉(5)、コルトパイソン(6/6)、.357マグナム弾(24)
[思考・行動]
0:殺し合いをする気は無いが自分の身を守るためなら武力行使は厭わない。
1:春那を捜す。バイロンと行動。
[備考]
※バイロンの知人、久木山忠則の情報を得ました。
※かれん、アルジャーノン、凌河の三人とは別方向に進んでいます。

【バイロン】
[状態]健康
[装備]コルトトルーパー(6/6)
[持物]基本支給品一式、.357マグナム弾(24)、鉄の杖、ISRBウェルロッドMk.I(5/5)
[思考・行動]
0:殺し合いをする気は無いが襲い掛かる奴には容赦しない。
1:圭輔と行動。圭輔の知人を捜索。自分の知人は特に親しい訳でも無いので後回し。
[備考]
※知人はコーディ、アドレイド、クローイの三人です。
※深谷春那、久木山忠則の情報を得ました。
※かれん、アルジャーノン、凌河の三人とは別方向に進んでいます。


≪調達品紹介≫
【エンフィールドNo.2】
戸賀崎かれんが調達。
イギリスのRSAF(Royal Small Arms Factory:王室小火器工廠、或いはエンフィールド造兵廠)
が製造したダブルアクションの中折れ式回転式拳銃。
ウェブリー&スコット社のウェブリーMkVIを基に1920年代末に開発され、1932年、
「No.2 Mk1」の名で当時のイギリス軍の制式拳銃として採用された。

【サバイバルナイフ】
久木山凌河が調達。
未開地で生き延びるのに役立つ、多くの工夫がこらされた多目的ナイフ。

【ワルサーMPL】
唐橋圭輔が調達。
カール・ワルサー社が1963年に公開した短機関銃。
同時期、同じ西ドイツ(当時)ではH&K社のMP5が登場していたが、凝ったメカニズムを持つMP5と異なり、
MPLは構造もずっと単純であり、当時のワルサー社は、高性能だが高価でもあるMP5に対し、
資金の乏しい顧客に低価格路線で売り込んだ、が、余り成功しなかった。

【コルトトルーパー】
バイロンが調達。
コルト社が1953年に開発した、同社初の357マグナムリボルバー。
同社の傑作リボルバー・パイソンの陰に隠れ、影の薄い存在になってしまった。




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最終更新:2012年05月12日 18:09
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