ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko4026 事情聴取
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ankoss
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『事情聴取』 14KB
制裁 仲違い 追放 群れ ゲス 透明な箱 現代 ミラーボックスネタです
制裁 仲違い 追放 群れ ゲス 透明な箱 現代 ミラーボックスネタです
- 教授あきの作品です
- anko3980 ある裏山の群れと似たようなオチな気がします
- 善良なゆっくりの台詞には漢字を使っています
以上の点を踏まえてお読みください
俺は今公園のベンチに座っている。
足元に鏡張りの箱を、傍らにはカバンを置いている。
目の前にはまりさ、ありす、ちぇん、ぱちゅりーが恐々と震えていた。
「に、人間さん。言われた通りに連れてきたわ」
この公園の野良の長を務めているというぱちゅりーがエレ死しかけながらも報告する。
ぱちゅりーの言うとおり、ここにいる4匹は俺がぱちゅりーに命じて連れてこさせたゆっくりだ。
「人間さん、な、なんなんだぜ? まりさ達は真面目に頑張ってるのぜ?」
「わからないよー。なにかしたら謝るんだねー」
何故呼ばれたのかわからないまりさとちぇんが、口々に呼ばれた理由を尋ねる。
『とりあえずぱちゅりーに言われたと思うが、まりさと長であるぱちゅりー以外は特に理由はない。ただ話を聞くのに各種欲しかったってのがある』
「な、なんでえええええええええ!? まりさがなにしたっていうんだぜええええええ!?」
まりさが絶望のあまり絶叫した。
『お前“は”何もしてないさ。お前を呼んだのは、お前がこいつの番だっていうからだ』
携帯のディスプレイに調子こいた顔のれいむが映る。
「れ、れいむ!?」
『こいつが俺の妹に襲いかかってな。幸い怪我はなかったが、人間に喧嘩を……俺にとって命よりも大切な妹に危害を加えようとしたんだ。お前らならどうなるか分かるだろ?』
一睨みするとどのゆっくりも顔を青くした。ぱちゅりーに至ってはどうして生きてるのかわからないくらいだ。
足元に鏡張りの箱を、傍らにはカバンを置いている。
目の前にはまりさ、ありす、ちぇん、ぱちゅりーが恐々と震えていた。
「に、人間さん。言われた通りに連れてきたわ」
この公園の野良の長を務めているというぱちゅりーがエレ死しかけながらも報告する。
ぱちゅりーの言うとおり、ここにいる4匹は俺がぱちゅりーに命じて連れてこさせたゆっくりだ。
「人間さん、な、なんなんだぜ? まりさ達は真面目に頑張ってるのぜ?」
「わからないよー。なにかしたら謝るんだねー」
何故呼ばれたのかわからないまりさとちぇんが、口々に呼ばれた理由を尋ねる。
『とりあえずぱちゅりーに言われたと思うが、まりさと長であるぱちゅりー以外は特に理由はない。ただ話を聞くのに各種欲しかったってのがある』
「な、なんでえええええええええ!? まりさがなにしたっていうんだぜええええええ!?」
まりさが絶望のあまり絶叫した。
『お前“は”何もしてないさ。お前を呼んだのは、お前がこいつの番だっていうからだ』
携帯のディスプレイに調子こいた顔のれいむが映る。
「れ、れいむ!?」
『こいつが俺の妹に襲いかかってな。幸い怪我はなかったが、人間に喧嘩を……俺にとって命よりも大切な妹に危害を加えようとしたんだ。お前らならどうなるか分かるだろ?』
一睨みするとどのゆっくりも顔を青くした。ぱちゅりーに至ってはどうして生きてるのかわからないくらいだ。
妹と一緒に買物に行っていた帰りの事だ。
妹は帰りがけに買ったソフトクリームを食べていたのだが、件のれいむに見つかり、いきなりよこせと命令されたのだ。
俺は暫く成り行きを見ていたのだが、問答を数回重ねたところでれいむが「いいかられいむによこせえええええ!」と跳びかかったのだ。
無論、妹に当たる前に蹴り飛ばしたので、妹に怪我はなかったのだが、軽くショックを受けている。
妹は帰りがけに買ったソフトクリームを食べていたのだが、件のれいむに見つかり、いきなりよこせと命令されたのだ。
俺は暫く成り行きを見ていたのだが、問答を数回重ねたところでれいむが「いいかられいむによこせえええええ!」と跳びかかったのだ。
無論、妹に当たる前に蹴り飛ばしたので、妹に怪我はなかったのだが、軽くショックを受けている。
『ただ、殺そうとしたら「れいむはこうえんのあいどるなんだよっ! れいむがしんだってしったらみんながふくっしゅうしにくるよ!」とかいいやがる。復讐されるのは面倒なだけだが、公園のゆっくりの心の支えが死んだら流石に不憫だろうと思ってな』
それなりに心の支えになっているゆっくりがいなくなれば、善良なのが多い事で有名な公園の群れが悲しむと思ったのだ。
『まぁ、俺の知ってるれいむには、礼儀正しいのとか信心深かいのとか色々いるからさ。まぁ、一応そいつの言うこともあながち嘘でもないと思った訳よ』
事実、格安銀バッヂながら胴付き金バッヂにまで成長した知り合いの飼いれいむや、野良ながら地域住民に親しまれ、公園のマスコットになってるれいむを知っている。
なにより、公園のゆっくりは善良で真面目だ。
『と、なると少しは叙情酌量もできっかなー、と思ったんだが、コイツが嘘を吐いていないとも限らない。それでお前らに事情聴取をしようと思った訳』
「じ、じじょうちょうしゅ?」
『れいむが叙情酌量……つまり、罰を軽くしてもいいかどうかを判断するのにお前らから話を聞くってことさ』
「ゆるしてもらえるの?」
罰が軽くなると聞いて、死にかけていたぱちゅりーが持ち直した。
『まぁ、もし本当でも公園のゆっくりに対する警告の意味も含めて、公園でお飾り廃棄か片目だけアマギるか、程度だがな』
「それでも命が助かるならいいわね……」
『おいおい、勘違いするなよ? 罪が軽くなるかどうかはお前ら次第だぞ? それに、もしお前らが嘘を吐いたら、犯罪者をかばったとして、それなりの罰を与えるからな』
「「「「ゆ、ゆっくりりかいしました」」」」
それなりに心の支えになっているゆっくりがいなくなれば、善良なのが多い事で有名な公園の群れが悲しむと思ったのだ。
『まぁ、俺の知ってるれいむには、礼儀正しいのとか信心深かいのとか色々いるからさ。まぁ、一応そいつの言うこともあながち嘘でもないと思った訳よ』
事実、格安銀バッヂながら胴付き金バッヂにまで成長した知り合いの飼いれいむや、野良ながら地域住民に親しまれ、公園のマスコットになってるれいむを知っている。
なにより、公園のゆっくりは善良で真面目だ。
『と、なると少しは叙情酌量もできっかなー、と思ったんだが、コイツが嘘を吐いていないとも限らない。それでお前らに事情聴取をしようと思った訳』
「じ、じじょうちょうしゅ?」
『れいむが叙情酌量……つまり、罰を軽くしてもいいかどうかを判断するのにお前らから話を聞くってことさ』
「ゆるしてもらえるの?」
罰が軽くなると聞いて、死にかけていたぱちゅりーが持ち直した。
『まぁ、もし本当でも公園のゆっくりに対する警告の意味も含めて、公園でお飾り廃棄か片目だけアマギるか、程度だがな』
「それでも命が助かるならいいわね……」
『おいおい、勘違いするなよ? 罪が軽くなるかどうかはお前ら次第だぞ? それに、もしお前らが嘘を吐いたら、犯罪者をかばったとして、それなりの罰を与えるからな』
「「「「ゆ、ゆっくりりかいしました」」」」
こうして、れいむの件についての事情聴取が始まった。
『さて、まずこのれいむは、群れではどんなゆっくりなんだ?』
その質問に、ちぇんとありすが真っ先に答えた。
「群れの中心にいていつもみんなを笑わせてくれるムードメーカーなんだよー」
「いつもお歌を歌ったりして、オチビちゃんの相手をしてくれるわ」
どちらも、れいむ種に対してよく言われる評価と同じだ。
『つまり母性があって、みんなからは慕われている、と?』
二匹はうんうんと頷いた。
『ぱちゅりーから見てどうだ』
「そうね。れいむのこうっどうりょくは目を見張るものがあるわ。若いゆっくりの中心にいて、いつも目立っていたわ」
『中心にいた、と。そこの二匹も言っていたけど、中心にいて、具体的に何をしてたんだ?』
この切り返しに3匹の顔がこわばった。
『グループの中心にいるのには、それなりに理由があるだろ。例えば面白い話をするとか、頭がいい、とか……単に喚いてるだけ、とか』
「そ、そんなことはないわよ! れいむの話は本当に面白くてみんな笑ってるもの!」
「そうだよー! おにいさんはわかってねー!」
必死になってれいむを弁護するありすとちぇん。
その質問に、ちぇんとありすが真っ先に答えた。
「群れの中心にいていつもみんなを笑わせてくれるムードメーカーなんだよー」
「いつもお歌を歌ったりして、オチビちゃんの相手をしてくれるわ」
どちらも、れいむ種に対してよく言われる評価と同じだ。
『つまり母性があって、みんなからは慕われている、と?』
二匹はうんうんと頷いた。
『ぱちゅりーから見てどうだ』
「そうね。れいむのこうっどうりょくは目を見張るものがあるわ。若いゆっくりの中心にいて、いつも目立っていたわ」
『中心にいた、と。そこの二匹も言っていたけど、中心にいて、具体的に何をしてたんだ?』
この切り返しに3匹の顔がこわばった。
『グループの中心にいるのには、それなりに理由があるだろ。例えば面白い話をするとか、頭がいい、とか……単に喚いてるだけ、とか』
「そ、そんなことはないわよ! れいむの話は本当に面白くてみんな笑ってるもの!」
「そうだよー! おにいさんはわかってねー!」
必死になってれいむを弁護するありすとちぇん。
『……まぁ、いいさ。じゃあ、次の質問だ。どうしてれいむは俺の妹に襲いかかったと思う?』
「むきゅう……きっとあまあまが欲しかったのよ。ぱちぇたち野良ゆっくりにとってあまあまは滅多に食べることが出来ないわ。欲しがっても仕方がないと思うわ」
『人間に逆らってまで、か? ここの群れはもっと賢いと思ってたんだがなぁ?』
「人間さん。ゆっくりはゆっくりすることを何よりもゆうっせんするものよ。私たちの群れはじせいっしてるけど……」
つまり、れいむは自制出来なかったという事か。
『そこの2匹も同じ考えか?』
「ありすも長と同じ考えよ」
「わかるよー。れいむはいっつもあまあまが食べたいって言ってたんだよー」
概ねの同意が得られた。
「むきゅう……きっとあまあまが欲しかったのよ。ぱちぇたち野良ゆっくりにとってあまあまは滅多に食べることが出来ないわ。欲しがっても仕方がないと思うわ」
『人間に逆らってまで、か? ここの群れはもっと賢いと思ってたんだがなぁ?』
「人間さん。ゆっくりはゆっくりすることを何よりもゆうっせんするものよ。私たちの群れはじせいっしてるけど……」
つまり、れいむは自制出来なかったという事か。
『そこの2匹も同じ考えか?』
「ありすも長と同じ考えよ」
「わかるよー。れいむはいっつもあまあまが食べたいって言ってたんだよー」
概ねの同意が得られた。
『さて、お前らの話を統合すると、れいむがムードメーカーであり、人気者として群れの中心にいた。そのれいむが妹に襲いかかったのは、あまあまに対する欲求が抑えられなくなったから、という事か?』
ぱちゅりー、ありす、ちぇんに確認をすると、頷いて俺の言葉を肯定した。
「むきゅう。人間さん、れいむがしたことはとっても悪い事よ。でも、どうかかんっだいな心で許してあげてほしいの」
「ありすからもお願いするわ」「ちぇんもだねー、わかってよー」
3匹は頭を下げてれいむの助命を懇願した
ぱちゅりー、ありす、ちぇんに確認をすると、頷いて俺の言葉を肯定した。
「むきゅう。人間さん、れいむがしたことはとっても悪い事よ。でも、どうかかんっだいな心で許してあげてほしいの」
「ありすからもお願いするわ」「ちぇんもだねー、わかってよー」
3匹は頭を下げてれいむの助命を懇願した
「…………もう、いいのぜ」
突然、今まで黙っていたまりさが3匹を制した。
「嘘をついたらゆっくりできなくなるんだぜ? まりさはみんなにゆっくりしてもらいたいのぜ」
その言葉に長ぱちゅりー達が押し黙った。
「人間さん、れいむは長達が言ったようなアイドルなんかじゃないのぜ」
『ほう……?』
まりさに体を向けて、聞く姿勢を取る。
『なら、番のお前から見てれいむはどんなゆっくりだったんだ?』
「正直、ゲスなのぜ」
まりさが即答する。
「れいむはいつもまりさに面倒な事を押し付けるのぜ。そのくせ、いいことはぜんっぶれいむがどくっせんするのぜ。
オチビのうんうんやしーしーの後片付け、夜泣きした時にあやすのを『おっとのしごとでしょおおお!』って言ってまりさにやらせるくせに、れいむに家事を頼むと『れいむはこそだてでいそがしいんだよおおおお!』って言い訳して、なにもしないのぜ」
足元の鏡張りの箱がガタガタと音を立てる。
「群れの仕事もだぜ。公園のゴミ掃除や草むしりをやらなきゃいけないのに、れいむはいっつもサボっているのぜ。長だって知ってるのぜ」
「む、むきゅっ!」
話を振られたぱちゅりーがビクリとした。
この群れが善良として知られ、かつ一斉駆除をそんなにやらない理由の1つが、清掃などの奉仕活動をするからである。
『ぱちゅりー。どういう事かな? ん?』
「そっ、それは……」
「ありすだって、とかいはな家具さんをれいむに盗まれたりして迷惑掛けられてるのぜ。れいむの代わりにまりさが謝りに行ったのは、一回や二回じゃないのぜ。
ちぇんも『ちぇんはわかってる振りをしてるだけの役立たず』って、面と向かって言われてるのを見たことがあるのぜ」
「ま、まりさ……」「それは……」
「嘘をついたらゆっくりできなくなるんだぜ? まりさはみんなにゆっくりしてもらいたいのぜ」
その言葉に長ぱちゅりー達が押し黙った。
「人間さん、れいむは長達が言ったようなアイドルなんかじゃないのぜ」
『ほう……?』
まりさに体を向けて、聞く姿勢を取る。
『なら、番のお前から見てれいむはどんなゆっくりだったんだ?』
「正直、ゲスなのぜ」
まりさが即答する。
「れいむはいつもまりさに面倒な事を押し付けるのぜ。そのくせ、いいことはぜんっぶれいむがどくっせんするのぜ。
オチビのうんうんやしーしーの後片付け、夜泣きした時にあやすのを『おっとのしごとでしょおおお!』って言ってまりさにやらせるくせに、れいむに家事を頼むと『れいむはこそだてでいそがしいんだよおおおお!』って言い訳して、なにもしないのぜ」
足元の鏡張りの箱がガタガタと音を立てる。
「群れの仕事もだぜ。公園のゴミ掃除や草むしりをやらなきゃいけないのに、れいむはいっつもサボっているのぜ。長だって知ってるのぜ」
「む、むきゅっ!」
話を振られたぱちゅりーがビクリとした。
この群れが善良として知られ、かつ一斉駆除をそんなにやらない理由の1つが、清掃などの奉仕活動をするからである。
『ぱちゅりー。どういう事かな? ん?』
「そっ、それは……」
「ありすだって、とかいはな家具さんをれいむに盗まれたりして迷惑掛けられてるのぜ。れいむの代わりにまりさが謝りに行ったのは、一回や二回じゃないのぜ。
ちぇんも『ちぇんはわかってる振りをしてるだけの役立たず』って、面と向かって言われてるのを見たことがあるのぜ」
「ま、まりさ……」「それは……」
「……確かに、あのれいむはゆっくりしてなかったわ」
「「長っ!」」
長ぱちゅりーが静かに語りだした。
「こうっどうりょくがあるって言ったけど、いい意味じゃない。余計な事に首を突っ込んで、あやうく群れ全ゆんが駆除されかけた事もあったわ。若いゆっくりの中心になってるのは本当だけど、扇動してたってのが一番てきっせつなんだよ思うわ」
ぱちゅりーが話し始めたのをきっかけとして、ありすとちぇんも本当の事を言い出した。
「「長っ!」」
長ぱちゅりーが静かに語りだした。
「こうっどうりょくがあるって言ったけど、いい意味じゃない。余計な事に首を突っ込んで、あやうく群れ全ゆんが駆除されかけた事もあったわ。若いゆっくりの中心になってるのは本当だけど、扇動してたってのが一番てきっせつなんだよ思うわ」
ぱちゅりーが話し始めたのをきっかけとして、ありすとちぇんも本当の事を言い出した。
「声だけは大きいだけだったわ。げんっじつをみないで、まるで自ゆんの考えてることがぜんっぶかなうと思ってるみたい」
「何かあるとすぐに『れいむもゆっくりさせろ』っていうんだねー。みんなでゆっくりしようとしてるのに、れいむはいつも自ゆんのことしか考えてなかったんだよー。わかってたよ……」
「れいむが自制できなかったのは本当だと思うけど、べんっごのよちはないわ」
次々とれいむに対する評価が悪くなっていく。足下の箱がうるさいくらいにガタガタしだす。
「何かあるとすぐに『れいむもゆっくりさせろ』っていうんだねー。みんなでゆっくりしようとしてるのに、れいむはいつも自ゆんのことしか考えてなかったんだよー。わかってたよ……」
「れいむが自制できなかったのは本当だと思うけど、べんっごのよちはないわ」
次々とれいむに対する評価が悪くなっていく。足下の箱がうるさいくらいにガタガタしだす。
『じゃあ、嘘を吐いてまでどうしてれいむを庇おうとしたんだ。嘘を吐けばゆっくりできなくさせるって言っただろ』
よもや、こいつらが俺を甘く見たなんてことはないはずだ。
ここのゆっくりが優秀なのは話してるだけでも分かる。
よもや、こいつらが俺を甘く見たなんてことはないはずだ。
ここのゆっくりが優秀なのは話してるだけでも分かる。
「もしれいむを見殺しにしたとわかったら、きっと群れのれいむや若いゆっくりが暴れるわ。ぱちぇにはそんなゆっくりを抑える自信なんて……それに、例えゲスでも同じ群れの仲間には違いないわ。ぱちぇが頑張って説得すれば、きっとれいむも改心すると思ったの」
『仲間を守るために、自分が犠牲になる事も厭わない……か。その心意気、見事だ』
俺が褒め称えると、嘘を吐いていた3匹がどこかホッとした様子を見せた。
自ゆん達を認めてくれた→れいむを許してくれる、と思ったのだろう。
だが……
『仲間を守るために、自分が犠牲になる事も厭わない……か。その心意気、見事だ』
俺が褒め称えると、嘘を吐いていた3匹がどこかホッとした様子を見せた。
自ゆん達を認めてくれた→れいむを許してくれる、と思ったのだろう。
だが……
『だが、それも無駄だ』
俺は足で足下の箱を蹴り開けた。
「ゆ、ゆゆゆううううううう!?」
そんな奇声をあげて、箱の中から出てきたのは……
俺は足で足下の箱を蹴り開けた。
「ゆ、ゆゆゆううううううう!?」
そんな奇声をあげて、箱の中から出てきたのは……
「「「「れ、れいむっ!?」」」」
俺の妹に襲いかかった、あのれいむだった。
俺の妹に襲いかかった、あのれいむだった。
傍から見ると鏡張りの箱だが、実はこれは加工所の新製品『マジックミラーボックス(中から外)』である。
ゆ虐グッズの定番である透明な箱の姉妹品であるこの箱は、各面がマジックミラーになっており、中からは外の様子を見ることができるが、外から中の様子はわからないようになっている。
無論、他の透明な箱同様に防音防塵防水の各機能の他、象が踏んでも壊れない耐久性を備えているが、それでは仲間達の言葉を聞くことができないので、スピーカーを取り付けておいた。
ゆ虐グッズの定番である透明な箱の姉妹品であるこの箱は、各面がマジックミラーになっており、中からは外の様子を見ることができるが、外から中の様子はわからないようになっている。
無論、他の透明な箱同様に防音防塵防水の各機能の他、象が踏んでも壊れない耐久性を備えているが、それでは仲間達の言葉を聞くことができないので、スピーカーを取り付けておいた。
「な、なんでおにいさんだけでこなかったのおおおおおお!」
案に自分たちの真意をれいむに聞かれたのは、持ってきた俺のせいだと言っているのだろう。
『まぁ、確かにな』
ぱちゅりーのいうことも分かる。
れいむの評判を聞くだけなら、別に箱に入れて持ってくる事はないのだ。むしろ、余計な荷物が増えて面倒なだけだ。
『でもな、ぱちゅりーよ。俺は、こいつがゲスかどうかに関わらず、適当に苦しませて殺そうと思ってたの。ただ、そうなると自分がアイドルなんかじゃないってことを知らないまま死ぬのは腹立つじゃん? でも、もし俺が聞いた話を家に帰ってコイツに話して、果たしてこいつは信じるか? いや、信じないな』
「そんなのにんげんさんのうそだよ!」とか言って、最後の最後まで自分をアイドルと勘違いしたまま、悲劇のヒロインとして死んだつもりになっちまう。
ゲスはゲスらしく、ふさわしい死に方がある。勘違いしたまま死なれるのはふさわしくない。
『こいつを箱に入れて持ってきたのは、こいつに本当の事を理解させるため、という訳だ』
「じゃ、じゃあれいむは……」
『殺すつもりだったさ。ただ、もしお前ら全部が嘘を吐いてたら一斉駆除の依頼をするかもしれなかったが』
一斉駆除の言葉に、ぱちゅりーが目を見開いた。
犯人蔵匿は人間でも罪になりうる行為だ。例えそれが義心に基づくものでも、罰せられなければならないだろう。
まぁ、一斉駆除はやりすぎなので、せいぜいれいむの公開処刑を公園でするくらいだが。
案に自分たちの真意をれいむに聞かれたのは、持ってきた俺のせいだと言っているのだろう。
『まぁ、確かにな』
ぱちゅりーのいうことも分かる。
れいむの評判を聞くだけなら、別に箱に入れて持ってくる事はないのだ。むしろ、余計な荷物が増えて面倒なだけだ。
『でもな、ぱちゅりーよ。俺は、こいつがゲスかどうかに関わらず、適当に苦しませて殺そうと思ってたの。ただ、そうなると自分がアイドルなんかじゃないってことを知らないまま死ぬのは腹立つじゃん? でも、もし俺が聞いた話を家に帰ってコイツに話して、果たしてこいつは信じるか? いや、信じないな』
「そんなのにんげんさんのうそだよ!」とか言って、最後の最後まで自分をアイドルと勘違いしたまま、悲劇のヒロインとして死んだつもりになっちまう。
ゲスはゲスらしく、ふさわしい死に方がある。勘違いしたまま死なれるのはふさわしくない。
『こいつを箱に入れて持ってきたのは、こいつに本当の事を理解させるため、という訳だ』
「じゃ、じゃあれいむは……」
『殺すつもりだったさ。ただ、もしお前ら全部が嘘を吐いてたら一斉駆除の依頼をするかもしれなかったが』
一斉駆除の言葉に、ぱちゅりーが目を見開いた。
犯人蔵匿は人間でも罪になりうる行為だ。例えそれが義心に基づくものでも、罰せられなければならないだろう。
まぁ、一斉駆除はやりすぎなので、せいぜいれいむの公開処刑を公園でするくらいだが。
「みんな……」
始めてれいむが口を開いた。
「うそ、だよね? れいむはみんなのあいっどるなんだよね?」
間接的にとはいえ、目の前で信じていた仲間から裏切られたのだ。
それは、れいむの中にあった『みんなにとって必要だから殺されない』という安心の根底を覆すものである。
始めてれいむが口を開いた。
「うそ、だよね? れいむはみんなのあいっどるなんだよね?」
間接的にとはいえ、目の前で信じていた仲間から裏切られたのだ。
それは、れいむの中にあった『みんなにとって必要だから殺されない』という安心の根底を覆すものである。
「嘘じゃないわ」
れいむの心の支えを削り取るように、ありすとちぇんがれいむを否定する。
「このさいだからはっきり言わせてもらうわ。れいむといてもゆっくりできない。なにがアイドルよ」
「そうだねー。むしろれいむがいるとめいっわくなんだねー」
面と向かって言っていないとはいえ、れいむに自ゆん達の本音を知られてしまったのだ。
吹っ切れて、ある種の清々しさが二匹の顔にあった。
「そ、そんな……そんな……」
れいむはすがるようにぱちゅりーとまりさの方を向くが、
れいむの心の支えを削り取るように、ありすとちぇんがれいむを否定する。
「このさいだからはっきり言わせてもらうわ。れいむといてもゆっくりできない。なにがアイドルよ」
「そうだねー。むしろれいむがいるとめいっわくなんだねー」
面と向かって言っていないとはいえ、れいむに自ゆん達の本音を知られてしまったのだ。
吹っ切れて、ある種の清々しさが二匹の顔にあった。
「そ、そんな……そんな……」
れいむはすがるようにぱちゅりーとまりさの方を向くが、
「長、この際だかられいむと離婚したいのぜ」
「いいわよ。オチビちゃんのしんっけんはどうするの?」
「オチビはまりさがしっかりと教育するのぜ」
れいむを差し置いて審判離婚が成立しようとしていた。
こっちの二匹もだ。
まりさなんか、今にも踊り出しそうなくらいいい笑顔をしている。
それだけでなく
「れいむ、あなたをこの群れからついっほうするわ」
「な、なんでええええええええええ!?」
アイドルというもとからあるわけないアイデンティティが崩壊したと思ったら、群れでの自分の居場所さえなくなりだした。
「とうっぜんでしょ? 掟にも『人間さんに迷惑を掛けたらついっほう』ってあるわ。大人しくでていってね」
「ゆ、ゆ、ゆ……ゆんやあああああああああああ!?」
最期の頼みの綱が豪快な音と共にブチ切れ、れいむが絶叫した。
「いいわよ。オチビちゃんのしんっけんはどうするの?」
「オチビはまりさがしっかりと教育するのぜ」
れいむを差し置いて審判離婚が成立しようとしていた。
こっちの二匹もだ。
まりさなんか、今にも踊り出しそうなくらいいい笑顔をしている。
それだけでなく
「れいむ、あなたをこの群れからついっほうするわ」
「な、なんでええええええええええ!?」
アイドルというもとからあるわけないアイデンティティが崩壊したと思ったら、群れでの自分の居場所さえなくなりだした。
「とうっぜんでしょ? 掟にも『人間さんに迷惑を掛けたらついっほう』ってあるわ。大人しくでていってね」
「ゆ、ゆ、ゆ……ゆんやあああああああああああ!?」
最期の頼みの綱が豪快な音と共にブチ切れ、れいむが絶叫した。
『と、言うわけだ。流石にここで公開処刑をすると面倒な事になりそうだから、持って帰るぞ』
半狂乱になっているれいむを再び箱の中にしまい込み立ち上がると、ぱちゅりーが頭を下げてきた。……頭?
「人間さん、このたびはもうっしわけないことを……」
『ん……そういや、お前らは俺に嘘を吐いたが……今回は特別に許してやる。今回は、だがな』
安堵するぱちゅりー。
『じゃあな、協力感謝する』
俺の真意を教えていなかったとはいえ、ぱちゅりー達はれいむに対する懲罰を間接的に手助けしてくれたようなものだ。
そう言い残してその場から立ち去る。
半狂乱になっているれいむを再び箱の中にしまい込み立ち上がると、ぱちゅりーが頭を下げてきた。……頭?
「人間さん、このたびはもうっしわけないことを……」
『ん……そういや、お前らは俺に嘘を吐いたが……今回は特別に許してやる。今回は、だがな』
安堵するぱちゅりー。
『じゃあな、協力感謝する』
俺の真意を教えていなかったとはいえ、ぱちゅりー達はれいむに対する懲罰を間接的に手助けしてくれたようなものだ。
そう言い残してその場から立ち去る。
「お、おにーさん」
帰り道でれいむが俺に話しかけてきた。
「げ、ゲスはあいつらだよ! なかまをうるなんてゆっくりしてないよ!」
このままでは自分は殺される。そうならないために、さらなる悪者を仕立て上げて自分だけは助かろうとしているのだ。
『……一見手のひら返しをしたあいつらはゲスゆっくりと言われても仕方がないのかもしれない』
「そ、そうでしょ!? だかられいむをはなしてね! れいむはひがいしゃなんだよ!」
帰り道でれいむが俺に話しかけてきた。
「げ、ゲスはあいつらだよ! なかまをうるなんてゆっくりしてないよ!」
このままでは自分は殺される。そうならないために、さらなる悪者を仕立て上げて自分だけは助かろうとしているのだ。
『……一見手のひら返しをしたあいつらはゲスゆっくりと言われても仕方がないのかもしれない』
「そ、そうでしょ!? だかられいむをはなしてね! れいむはひがいしゃなんだよ!」
『だがしかし、あえてこいつらの弁護をするのなら、言いようはいくらでもある。
例えばそれが公園に済む野良の群れの処世術と言えばそうだ。群れの仲間の命は大切だが、それ以上に大切なのは群れ全体の存続だ』
善良で何も悪いことをしていない仲間と自分たちの破滅をもたらし掛けたれいむ一匹。
どちらを取るかといえば考えるまでもない。
それに、ワイドショーの周辺住民に対するインタビューに似てるかもしれない。
犯人の家の近くに住む人に、犯人について尋ねると「あんなことをする人には見えなかった」や「いつかやると思っていました」などという人がほとんどだ。
それは、面倒事にこれ以上巻き込まれたくないという、ある種の防衛本能が働いているといえる。
例えばそれが公園に済む野良の群れの処世術と言えばそうだ。群れの仲間の命は大切だが、それ以上に大切なのは群れ全体の存続だ』
善良で何も悪いことをしていない仲間と自分たちの破滅をもたらし掛けたれいむ一匹。
どちらを取るかといえば考えるまでもない。
それに、ワイドショーの周辺住民に対するインタビューに似てるかもしれない。
犯人の家の近くに住む人に、犯人について尋ねると「あんなことをする人には見えなかった」や「いつかやると思っていました」などという人がほとんどだ。
それは、面倒事にこれ以上巻き込まれたくないという、ある種の防衛本能が働いているといえる。
『お前自身の普段の行いも理由の1つだ。あのまりさが口を出すまでぱちゅりー達はお前を助けようとしていた。だが、まりさの一言で思い返して、よく考えたらお前を助ける義理なんてなかっただけ』
むしろ助けたら再び自分に迷惑を掛けられる可能性しかない。
そんな奴を誰が助けるか。
むしろ助けたら再び自分に迷惑を掛けられる可能性しかない。
そんな奴を誰が助けるか。
『まぁなんにせよ……楽には殺さんから期待してな。少なくとも1週間はかけて殺してやる』
夢も希望も完全になくなり、代わりに絶望だけが残ったれいむにそう語りかけ、ミラーボックスの蓋を閉じた。
そう、夢も希望もなくなったのだ。
自分は群れのアイドルだった、仲間に裏切られた可哀想なれいむ(笑)
しかし、そもそも自分はアイドルなんかではなく、助けてくれる筈の仲間なんてものはそもそもいなかった。
夢物語を根底から崩壊させたのだ。
夢も希望も完全になくなり、代わりに絶望だけが残ったれいむにそう語りかけ、ミラーボックスの蓋を閉じた。
そう、夢も希望もなくなったのだ。
自分は群れのアイドルだった、仲間に裏切られた可哀想なれいむ(笑)
しかし、そもそも自分はアイドルなんかではなく、助けてくれる筈の仲間なんてものはそもそもいなかった。
夢物語を根底から崩壊させたのだ。
あとがき
群れのゆっくりの心変わりが早過ぎる気がしますが、そこはそれ、ゆっくりだからという事で。
ミラーボックスについては、声だけ聞かせるより、箱越しに喋ってる様子を見せながら聴かせる方がれいむにもわかりやすいと思いまして。
群れのゆっくりの心変わりが早過ぎる気がしますが、そこはそれ、ゆっくりだからという事で。
ミラーボックスについては、声だけ聞かせるより、箱越しに喋ってる様子を見せながら聴かせる方がれいむにもわかりやすいと思いまして。