ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko4599 カウント・ダウン
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ankoss
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『カウント・ダウン』 50KB
虐待 制裁 差別・格差 野良ゆ 現代 虐待人間 2作目です。
虐待 制裁 差別・格差 野良ゆ 現代 虐待人間 2作目です。
「ゆ……?」
れいむが目を覚ますと、目の前には見慣れぬ、薄暗く殺風景な景色が広がっていた。
れいむが目を覚ますと、目の前には見慣れぬ、薄暗く殺風景な景色が広がっていた。
ここは一体どこなのだろう。
自分はいつものように、公園にあるダンボールのおうちで眠っていたはずだ。
どこかの部屋の中なのだろうか、見慣れた土や草はなく、周りにあるのは灰色の地面と壁。
ここがどこなのか、どうして自分がここにいるのかはわからない。
見慣れぬ景色に戸惑いはしたが、おうちと違い、寒さは感じない。むしろ暖かくて気持ちがいいくらいだ。
起きたばかりでもう少しゆっくりしていたい気分なのだが、この不可解な状況を把握するため、ひとまず周りを見渡してみることにした。
自分はいつものように、公園にあるダンボールのおうちで眠っていたはずだ。
どこかの部屋の中なのだろうか、見慣れた土や草はなく、周りにあるのは灰色の地面と壁。
ここがどこなのか、どうして自分がここにいるのかはわからない。
見慣れぬ景色に戸惑いはしたが、おうちと違い、寒さは感じない。むしろ暖かくて気持ちがいいくらいだ。
起きたばかりでもう少しゆっくりしていたい気分なのだが、この不可解な状況を把握するため、ひとまず周りを見渡してみることにした。
――すると、すぐ傍にまりさの姿が見えた。
知らないまりさだったが、同じゆっくりがいるというだけでも少しは心細さが和らぐというものだ。
「ゆっ!まりさっ、ゆっくりしていってね!」
「れいむ……きがついたのかぜ?ゆっくりしていってね!」
「まっててまりさ、れいむもそっちにいくよっ!」
「あっ、れいむ、そこはっ……!」
知らないまりさだったが、同じゆっくりがいるというだけでも少しは心細さが和らぐというものだ。
「ゆっ!まりさっ、ゆっくりしていってね!」
「れいむ……きがついたのかぜ?ゆっくりしていってね!」
「まっててまりさ、れいむもそっちにいくよっ!」
「あっ、れいむ、そこはっ……!」
ゴンッ!
まりさの方に向かって跳ねたところ、見えない壁のようなものに思い切り頭をぶつけてしまった。
「ゆううう!!いぢゃいいいいいいいいいい!!」
不意に襲った痛みに耐え切れず、思わず顔をぐしゃぐしゃにし、泣いて転がりまわる。
「……まりさたちのまわりにはみえないかべさんがじゃまをしてるのぜ、
ざんねんだけど、これいじょうはちかづけないのぜ」
「そんなぁ……かべさんはじゃまをしないでね!!
いじわるなかべさんにはぷくー!だよ!ぷくーーーーー!!」
れいむに痛い思いをさせ、行く手を阻む無礼な壁さんに渾身のぷくー!をお見舞いする。
これを見れば、いくら物のわからぬ愚かな壁さんでも、れいむに道を譲らざるをえないだろう。
「わかった?かべさん!これにこりたら、もうにどとれいむのじゃまをしないでね!」
生意気な壁さんは『せいっさい!』した、これでまりさに近づくことが出来るだろう。
自らの強さと迫力に、思わず得意気な顔になるれいむ。
「まりさ!なまいきなかべさんはせいさいっ!したよ!いまそっちにいくからね!」
「れ、れいむ……?」
「ゆんっ!」
「ゆううう!!いぢゃいいいいいいいいいい!!」
不意に襲った痛みに耐え切れず、思わず顔をぐしゃぐしゃにし、泣いて転がりまわる。
「……まりさたちのまわりにはみえないかべさんがじゃまをしてるのぜ、
ざんねんだけど、これいじょうはちかづけないのぜ」
「そんなぁ……かべさんはじゃまをしないでね!!
いじわるなかべさんにはぷくー!だよ!ぷくーーーーー!!」
れいむに痛い思いをさせ、行く手を阻む無礼な壁さんに渾身のぷくー!をお見舞いする。
これを見れば、いくら物のわからぬ愚かな壁さんでも、れいむに道を譲らざるをえないだろう。
「わかった?かべさん!これにこりたら、もうにどとれいむのじゃまをしないでね!」
生意気な壁さんは『せいっさい!』した、これでまりさに近づくことが出来るだろう。
自らの強さと迫力に、思わず得意気な顔になるれいむ。
「まりさ!なまいきなかべさんはせいさいっ!したよ!いまそっちにいくからね!」
「れ、れいむ……?」
「ゆんっ!」
ゴチンッ!
「い……いじゃいいいい!!!!なんでえええええ!?
なまいきなかべさんはれいむがせいっさい!したのにいいいい!!」
「はぁ……だからいってるのぜ、これいじょうはちかづけないって。
なにをしてもむだなんだぜ。まりさだってなんどもなんどもたいあたりしたけど、かべさんはどいてくれなかったんだぜ」
よくよく見れば、まりさもれいむと同じように何度も壁に体当りしたのだろう。身体の所々に、痛々しい痣ができている。
「ゆううううう……そんなぁ……」
「しかたがないのぜ、ひとりぼっちじゃないだけましなのぜ。それに、ほかにもいっぱいゆっくりがいるからさびしくないのぜ」
「ゆ?」
そう言われてもう一度周りを見ると、薄暗くてはっきりとは見えなかったものの、
確かにまりさの言うように他にもゆっくりがいるのがわかった。
なまいきなかべさんはれいむがせいっさい!したのにいいいい!!」
「はぁ……だからいってるのぜ、これいじょうはちかづけないって。
なにをしてもむだなんだぜ。まりさだってなんどもなんどもたいあたりしたけど、かべさんはどいてくれなかったんだぜ」
よくよく見れば、まりさもれいむと同じように何度も壁に体当りしたのだろう。身体の所々に、痛々しい痣ができている。
「ゆううううう……そんなぁ……」
「しかたがないのぜ、ひとりぼっちじゃないだけましなのぜ。それに、ほかにもいっぱいゆっくりがいるからさびしくないのぜ」
「ゆ?」
そう言われてもう一度周りを見ると、薄暗くてはっきりとは見えなかったものの、
確かにまりさの言うように他にもゆっくりがいるのがわかった。
ありす、ぱちゅりー、ちぇん、みょん、自分たち以外のれいむにまりさたち……
最初は目の前のまりさに注意が行っていたために気づかなかったが、大勢のゆっくりがれいむたちの周りにいる。
さすがにまりさほど近くにいるわけではないが、それでもこれだけの仲間がいるのだから、余程のことがない限りは安心だろう。
さすがにまりさほど近くにいるわけではないが、それでもこれだけの仲間がいるのだから、余程のことがない限りは安心だろう。
「ゆゆゆ……?」
そしてゆっくりの他にもう一つ、れいむは『あるもの』に気がついた。
「まりさ、あれは……?」
「あれ?ああ、あのあかいろさんのことなのぜ」
そしてゆっくりの他にもう一つ、れいむは『あるもの』に気がついた。
「まりさ、あれは……?」
「あれ?ああ、あのあかいろさんのことなのぜ」
れいむの視界に入った『あるもの』――
全長30cm程度の縦長で棒状の物体で、中央に赤いバーが伸びている。
それはさながら大きい温度計のような形をしており、
棒の部分に目盛りが記されているのでなく、中央のバー自体が均等に分割されているという点で温度計とは異なっていた。
もっとも、れいむは温度計の存在など知らないし、この棒状の物体がなんなのかもわからない。
全長30cm程度の縦長で棒状の物体で、中央に赤いバーが伸びている。
それはさながら大きい温度計のような形をしており、
棒の部分に目盛りが記されているのでなく、中央のバー自体が均等に分割されているという点で温度計とは異なっていた。
もっとも、れいむは温度計の存在など知らないし、この棒状の物体がなんなのかもわからない。
周りを見れば、どうもその棒はそれぞれのゆっくりたちの傍に一つずつ置かれているようで、
れいむ自身とまりさの傍にも、その棒は例外なく配置されていた。
赤いバーの残数はゆっくりごとにまちまちで、残りが1つのものもいれば10あるもの、5つのものなど、
同じ数のものは一つもなかった。
ちなみにれいむは残り20、まりさは19である。
ただ、ゆっくりであるれいむたちにしてみればどちらも『たくさん』に変わりないのだが。
れいむ自身とまりさの傍にも、その棒は例外なく配置されていた。
赤いバーの残数はゆっくりごとにまちまちで、残りが1つのものもいれば10あるもの、5つのものなど、
同じ数のものは一つもなかった。
ちなみにれいむは残り20、まりさは19である。
ただ、ゆっくりであるれいむたちにしてみればどちらも『たくさん』に変わりないのだが。
「ゆーん……まりさにもあれがなんなのかわからないのぜ、でもなにもしてこないし、きにしなくてもいいのぜ」
「ふーん、まりさがそういうなら、きにしないでおくよ!」
「そうなのぜ、よけいなしんぱいをしてもはじまらないのぜ」
「そうだね!それでまりさ、ここはいったいどこなの?」
「それもわからないのぜ。まりさもきのうここにきたばっかりだから……」
「そうなんだ……」
「でもいごこちはわるくないのぜ。きのうもきょうのあさも、ごはんさんがかってにふってきたのぜ!
あじは『それなりー!』だけど、たべるのにこまらないなんてさいっこうなのぜ!」
「ゆゆっ!ごはんさんがふってくるって!?」
「そうなのぜ!それに、かべさんやてんじょうさんはじゃまだけど、そのおかげであめさんやかぜさんもはいってこられないのぜ。
れみりゃにだってこのかべさんはこわせないはずなのぜ!」
「ゆぅ~ん!それはすごいよ!それがほんとうなら、ここはゆめのようなゆっくりぷれいすだよ!」
「もしかしたらここは『ゆんごく』なのかもしれないのぜ!
まりさたちがゆっくりしたゆっくりだから、ゆんごくにつれてきてもらえたのぜ!」
「ゆゆゆ!ゆんごくっ!?」
『ゆんごく』――ゆんごくだって!?
それが本当なら、なんて素晴らしいことだろうか!
「ふーん、まりさがそういうなら、きにしないでおくよ!」
「そうなのぜ、よけいなしんぱいをしてもはじまらないのぜ」
「そうだね!それでまりさ、ここはいったいどこなの?」
「それもわからないのぜ。まりさもきのうここにきたばっかりだから……」
「そうなんだ……」
「でもいごこちはわるくないのぜ。きのうもきょうのあさも、ごはんさんがかってにふってきたのぜ!
あじは『それなりー!』だけど、たべるのにこまらないなんてさいっこうなのぜ!」
「ゆゆっ!ごはんさんがふってくるって!?」
「そうなのぜ!それに、かべさんやてんじょうさんはじゃまだけど、そのおかげであめさんやかぜさんもはいってこられないのぜ。
れみりゃにだってこのかべさんはこわせないはずなのぜ!」
「ゆぅ~ん!それはすごいよ!それがほんとうなら、ここはゆめのようなゆっくりぷれいすだよ!」
「もしかしたらここは『ゆんごく』なのかもしれないのぜ!
まりさたちがゆっくりしたゆっくりだから、ゆんごくにつれてきてもらえたのぜ!」
「ゆゆゆ!ゆんごくっ!?」
『ゆんごく』――ゆんごくだって!?
それが本当なら、なんて素晴らしいことだろうか!
れいむは生まれながらの野良ゆっくりだった。
来る日も来る日も飢えと寒さに苦しみながら、ゆっくりの欠片もないゆん生を送っていた。
夫であるまりさと子まりちゃは、ある日狩りに出かけた先で死んでいた。
近所のゆっくりによると、まりさは芋虫の前で餡子を吐き切って死んでおり、
子まりちゃは狂ったような顔をしたまま動かなくなっていたらしい。
れいむに隠れて芋虫を食べようとした罰なのだろう。ざまあみろ。
来る日も来る日も飢えと寒さに苦しみながら、ゆっくりの欠片もないゆん生を送っていた。
夫であるまりさと子まりちゃは、ある日狩りに出かけた先で死んでいた。
近所のゆっくりによると、まりさは芋虫の前で餡子を吐き切って死んでおり、
子まりちゃは狂ったような顔をしたまま動かなくなっていたらしい。
れいむに隠れて芋虫を食べようとした罰なのだろう。ざまあみろ。
とはいえ、その日かられいむは天涯孤独の身、悲劇のヒロインとなってしまった。
貴重な労働力を失い、日々の食事はそれまで以上に貧しいものとなった。
その辺に生えている苦い雑草を食べ、ある時は人間が捨てたティッシュやチラシすら食べて、なんとか飢えをしのいできた。
ゆっくりした美味しいご飯なんて、これっぽっちも食べられなかった。
貴重な労働力を失い、日々の食事はそれまで以上に貧しいものとなった。
その辺に生えている苦い雑草を食べ、ある時は人間が捨てたティッシュやチラシすら食べて、なんとか飢えをしのいできた。
ゆっくりした美味しいご飯なんて、これっぽっちも食べられなかった。
――いや、最近になって一度だけ、たまたま公園のベンチに置いてあったお野菜を食べたっけ。
久々に『しあわせー!』な食事が出来たと思ったら、どういうわけか人間がものすごい顔で追いかけてきたが。
久々に『しあわせー!』な食事が出来たと思ったら、どういうわけか人間がものすごい顔で追いかけてきたが。
そんなひもじい思いで毎日を過ごしていた、可哀想な可哀想なれいむがゆんごくに辿り着いた。
なるほど、これはまさに必然であろう。れいむは、来るべくしてゆんごくにきたのだ。
いや、れいむの不幸度合いを考えれば、むしろゆんごくに来るのが遅すぎたのではないか?
あぁまったく、ゆんごくというのはなんてのろまなんだろう!
今までの遅れを取り戻すよう、ゆんごくには精々れいむに尽くしてもらうとしよう!
「そうとわかったられいむはゆんごくでゆっくりするよ!しあわせものでごめーんね!!」
なるほど、これはまさに必然であろう。れいむは、来るべくしてゆんごくにきたのだ。
いや、れいむの不幸度合いを考えれば、むしろゆんごくに来るのが遅すぎたのではないか?
あぁまったく、ゆんごくというのはなんてのろまなんだろう!
今までの遅れを取り戻すよう、ゆんごくには精々れいむに尽くしてもらうとしよう!
「そうとわかったられいむはゆんごくでゆっくりするよ!しあわせものでごめーんね!!」
「うるさいよおおお!!なにがゆんごくだああああ!!」
そんなれいむのあまあまな考えを遮るように、一匹のちぇんが大声で叫びを上げた。
思わず声のした方向を振り返る。薄暗い部屋では表情がよく見えないが、
鈍感なれいむでもピリピリとした空気のようなものを感じた。
思わず声のした方向を振り返る。薄暗い部屋では表情がよく見えないが、
鈍感なれいむでもピリピリとした空気のようなものを感じた。
「な、なんなのっ!?」
「ど、どうしたのぜ、ちぇん!?」
「だまれだまれだばれええええええ!!
おまえらっ!よくそんなあまあまなかおがしてられるなあああっ!」
「な、なんなのぜっ……?ちぇん、いったいなにをそんなにおこってるのぜ……?とりあえずおちつくのぜっ!」
「おちつけるわけないだろおがあああ!!これをっ!ごれをみでみろおおおっ!!」
そう言ってちぇんは、傍にある棒に尻尾を向けた。
ちぇんの傍にある棒の中には、他のゆっくりのものとは違い、赤いバーが存在していなかった。
「ど、どうしたのぜ、ちぇん!?」
「だまれだまれだばれええええええ!!
おまえらっ!よくそんなあまあまなかおがしてられるなあああっ!」
「な、なんなのぜっ……?ちぇん、いったいなにをそんなにおこってるのぜ……?とりあえずおちつくのぜっ!」
「おちつけるわけないだろおがあああ!!これをっ!ごれをみでみろおおおっ!!」
そう言ってちぇんは、傍にある棒に尻尾を向けた。
ちぇんの傍にある棒の中には、他のゆっくりのものとは違い、赤いバーが存在していなかった。
「……ちぇんのところには、あかいろさんがないのぜ?」
「そうだよおおおおおおおお!!おまえらっ!!これがっ!ごれがどういうことがわかるがっ!!」
「な、なんなのっ、いったいなんなの!?」
怒りを露わにするちぇんだが、その理由がまるでわからないれいむとまりさは、ただただうろたえるしかない。
一体ちぇんは何をそんなに怒っているのだろう。
まりさの話では、ここはごはんさんが毎日降ってきて、雨や風に怯える必要もないゆんごくのはずなのに。
「そうだよおおおおおおおお!!おまえらっ!!これがっ!ごれがどういうことがわかるがっ!!」
「な、なんなのっ、いったいなんなの!?」
怒りを露わにするちぇんだが、その理由がまるでわからないれいむとまりさは、ただただうろたえるしかない。
一体ちぇんは何をそんなに怒っているのだろう。
まりさの話では、ここはごはんさんが毎日降ってきて、雨や風に怯える必要もないゆんごくのはずなのに。
ピンポンパンポーン!
そんな中、部屋の中に、謎のチャイムが鳴り響いた。
「みんな、ゆっくりおはよう!」
部屋中に響き渡る謎の声。
天井の方から聞こえてくるようだが、声の主はまるで見えない。
ゆっくりのような話し方をしているが、れいむにはこれがゆっくりの声でないと直感的にわかった。
「これは、にんげんのこえ……?」
部屋中に響き渡る謎の声。
天井の方から聞こえてくるようだが、声の主はまるで見えない。
ゆっくりのような話し方をしているが、れいむにはこれがゆっくりの声でないと直感的にわかった。
「これは、にんげんのこえ……?」
「にゃっ!にゃあああああああああああああああああ!!」
声を聞いた途端に、ちぇんの叫び声がいっそう大きくなる。
「みんなお待ちかねの、楽しい楽しいいつもの時間がやってきたよ!新入りのれいむとまりさもゆっくり楽しんでね!」
いつものやつ……?一体なんのことだろう。
あの人間は「楽しい」と言った。なのにあのちぇんは何かに怯えてるようだ。
ここに来たばかりのれいむには、状況がまるで飲み込めない。
まりさも同じらしく、人間の言葉とちぇんの態度、どちらを信じればいいのかわからないようだ。
声を聞いた途端に、ちぇんの叫び声がいっそう大きくなる。
「みんなお待ちかねの、楽しい楽しいいつもの時間がやってきたよ!新入りのれいむとまりさもゆっくり楽しんでね!」
いつものやつ……?一体なんのことだろう。
あの人間は「楽しい」と言った。なのにあのちぇんは何かに怯えてるようだ。
ここに来たばかりのれいむには、状況がまるで飲み込めない。
まりさも同じらしく、人間の言葉とちぇんの態度、どちらを信じればいいのかわからないようだ。
「ちぇん!わかっていると思うけど、今日でちぇんのゆん生はおしまいだよ!ゆっくり死んでいってね!」
いま、このにんげんは、なんといった?
ちぇんのゆん生が今日で終わる?
ちぇんが死ぬ……?
いま、このにんげんは、なんといった?
ちぇんのゆん生が今日で終わる?
ちぇんが死ぬ……?
「にゃあああああああああ!!!!いやだ!いやだいやだいやだああああああああああああああ!!」
「みんな、ちぇんに注目だよ!これからちぇんがみんなの前で永遠にゆっくりするよ!
もちろん、すぐに死ねると思ったら大間違いだよ!いっぱいいっぱい痛くて苦しい思いをしてからゴミのように死んでもらうよ!楽しみだね!」
「いやだいやだいやだいやだ!!しにたくない!じにだくない!ぢにだぐないよおおおおおお!!!!
わがらない!わがだないよおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
「みんな、ちぇんに注目だよ!これからちぇんがみんなの前で永遠にゆっくりするよ!
もちろん、すぐに死ねると思ったら大間違いだよ!いっぱいいっぱい痛くて苦しい思いをしてからゴミのように死んでもらうよ!楽しみだね!」
「いやだいやだいやだいやだ!!しにたくない!じにだくない!ぢにだぐないよおおおおおお!!!!
わがらない!わがだないよおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
「なっ、なんなの……?」
何を言ってるんだこの人間は。
ここはゆんごくなんじゃないの?
なんでゆんごくでゆっくりが死ぬの?
どうしてちぇんが死ぬことが楽しみなの!?
何を言ってるんだこの人間は。
ここはゆんごくなんじゃないの?
なんでゆんごくでゆっくりが死ぬの?
どうしてちぇんが死ぬことが楽しみなの!?
「みんな聞いてね!ちぇんは人間さんの飼いゆっくりを押しつぶして殺した、とんでもなく悪いゆっくりなんだ!
そんな悪いゆっくりは死んで当然だよね?
だからちぇんには、潰されたゆっくりの痛みを味わって死んでもらうよ!わくわくするね!」
「やだあああああああああああ!!そんなのやぢゃあああああああああああ!!!!」
そんな悪いゆっくりは死んで当然だよね?
だからちぇんには、潰されたゆっくりの痛みを味わって死んでもらうよ!わくわくするね!」
「やだあああああああああああ!!そんなのやぢゃあああああああああああ!!!!」
ちぇんが飼いゆっくりを潰したって?
確かにそれは悪いことだ、ゆっくり出来ない。
せいっさい!されても仕方のないことかもしれない。
――だけど、それを決めるのは同じゆっくりじゃないのか。
どうして人間がそんなことをする?
確かにそれは悪いことだ、ゆっくり出来ない。
せいっさい!されても仕方のないことかもしれない。
――だけど、それを決めるのは同じゆっくりじゃないのか。
どうして人間がそんなことをする?
「それじゃ、処刑タイムスタートだよ!ゆっくり死んでね!」
その一言と同時に、ちぇんの頭上にある天井が少しづつ、ゆっくり、ゆっくりと降り始めた。
「にゃああああああああああ!!!!ぐるなああああああああああ!!!!」
天井に向かって思い切り叫ぶちぇん。
だが、そんなことをしても天井は遠慮なく下がってくる。
叫んでも無駄だと悟ったのか、ちぇんは見えない壁に向かって必死に体当たりをし始める。
「かべさん!!がべざん!!どけよーー!!どけよおおおおおおおお!!
なんでいじわるずるんだよおおおおおおおお!!!!
わがれよーーーーー!!!!どいでぐれないどっ!ぢぇんが!ぢぇんはっ!ぢんじゃうんだぞおおおおおおお!!」
目を見開いて、歯を食いしばって、汗をだらだらと流して、
必死になって体当たりを繰り返す。歯がへし折れ、口内から餡子が漏れ、身体がボロボロになろうが構うことなく、必死に、ただ体当たりを繰り返す。
天井に向かって思い切り叫ぶちぇん。
だが、そんなことをしても天井は遠慮なく下がってくる。
叫んでも無駄だと悟ったのか、ちぇんは見えない壁に向かって必死に体当たりをし始める。
「かべさん!!がべざん!!どけよーー!!どけよおおおおおおおお!!
なんでいじわるずるんだよおおおおおおおお!!!!
わがれよーーーーー!!!!どいでぐれないどっ!ぢぇんが!ぢぇんはっ!ぢんじゃうんだぞおおおおおおお!!」
目を見開いて、歯を食いしばって、汗をだらだらと流して、
必死になって体当たりを繰り返す。歯がへし折れ、口内から餡子が漏れ、身体がボロボロになろうが構うことなく、必死に、ただ体当たりを繰り返す。
れいむは思う、この壁さえなければちぇんは助かるのに。
壁一枚隔てた向こう側は、天井なんて降りてこないのに。
この壁一枚分向こうに行くだけで、ちぇんの命は助かるのに。
たったそれだけのことが出来ない、誰にも出来ない。
壁一枚隔てた向こう側は、天井なんて降りてこないのに。
この壁一枚分向こうに行くだけで、ちぇんの命は助かるのに。
たったそれだけのことが出来ない、誰にも出来ない。
「うう……ひっぐ……ぢぇぇぇぇん……」
「ゆぅぅぅぅぅ……うっぐ……!」
「ゆんやあぁぁぁぁ……」
「ゆぅぅぅぅぅ……うっぐ……!」
「ゆんやあぁぁぁぁ……」
れいむが周りを見渡すと、ゆっくりたちは皆泣いていた。
己の無力さを、目の前で同胞が死ぬという事実を、ゆっくりゆっくりと噛み締めながら。
己の無力さを、目の前で同胞が死ぬという事実を、ゆっくりゆっくりと噛み締めながら。
「うぐ……こんなの……こんなのって……」
れいむも泣くしかなかった。
突然目の当たりにした、同胞の理不尽で陰惨な処刑現場に恐怖し、
たった一枚の透明な壁を取り除くことも出来ない自分の弱さを嘆き、ただただ泣くしかできなかった。
れいむも泣くしかなかった。
突然目の当たりにした、同胞の理不尽で陰惨な処刑現場に恐怖し、
たった一枚の透明な壁を取り除くことも出来ない自分の弱さを嘆き、ただただ泣くしかできなかった。
「いくら体当りしても無駄だよ!ちぇんはもうすぐ死ぬんだよ!」
姿は見えないが、人間にはちぇんの事が見えているらしい。
もっとも、この状況下ではそんなことはどうでもいいことだった。
姿は見えないが、人間にはちぇんの事が見えているらしい。
もっとも、この状況下ではそんなことはどうでもいいことだった。
「にゃあああああああ!!うるさいうるさいうるさいいいいいいいいい!!
だまれよおおおお!!ちぇんはいきるんだよおおおおおおお!!」
「わかれよー!ゆっくりの力で壊れるほど壁さんは弱くないんだよ!
……でもお兄さんならその壁を壊すことが出来るよ!すごいね!」
「だったらたすけろよおおおおおおおおお!!」
「人に物を頼む時は、もっと言うことがあるはずでしょ!
『助けてくださいお兄さん、ちぇんはうんうん以下のゴミゆっくりです、どうかこのあわれなうんうんを助けて下さい』
って言えば、助けてあげようって気になるかもしれないね!」
「いえるわけないだろそんなことおおおおお!!ふざけるなああああああ!!」
「言えないのならそのまま潰れて死んでね!」
だまれよおおおお!!ちぇんはいきるんだよおおおおおおお!!」
「わかれよー!ゆっくりの力で壊れるほど壁さんは弱くないんだよ!
……でもお兄さんならその壁を壊すことが出来るよ!すごいね!」
「だったらたすけろよおおおおおおおおお!!」
「人に物を頼む時は、もっと言うことがあるはずでしょ!
『助けてくださいお兄さん、ちぇんはうんうん以下のゴミゆっくりです、どうかこのあわれなうんうんを助けて下さい』
って言えば、助けてあげようって気になるかもしれないね!」
「いえるわけないだろそんなことおおおおお!!ふざけるなああああああ!!」
「言えないのならそのまま潰れて死んでね!」
既に天井は、ちぇんの耳をかすめるほどに下がっていた。
このままだと潰されるのも時間の問題だろう。
あの人間の要求は全くゆっくり出来ない。
ゆっくり出来ないが、死ぬのはもっとゆっくり出来ない。
だから恐らく、ちぇんは命乞いをするんだろう。
ゆっくりとしてのプライドを捨てるか、死か。
だったらそんなプライドは捨てるに決まってる。
このままだと潰されるのも時間の問題だろう。
あの人間の要求は全くゆっくり出来ない。
ゆっくり出来ないが、死ぬのはもっとゆっくり出来ない。
だから恐らく、ちぇんは命乞いをするんだろう。
ゆっくりとしてのプライドを捨てるか、死か。
だったらそんなプライドは捨てるに決まってる。
「ぢくしょおおおおおおおお!!いうよおおお!!いうからだずげろよおおお!!」
「うん?何を言うんだい?みんなに聞こえるように言ってね!」
「だ……だずけでくださいいいい!!ちぇんはっ!ぢぇんばっ……!うん……うんうん……うんうんんんん!!いかのっ……!
いがのっ……!ご……ごおおお!!ゆっぐ……!ごみゆっくりですうううううううう!!
どうがあああああ!!このあわれなうんうんをおおおおお!!たすけてくだしゃいいいいい!!!!」
「……うん、うん、よく言ったね!ほんとに言うとは思わなかったよ!ゆふふふふ!」
「うん?何を言うんだい?みんなに聞こえるように言ってね!」
「だ……だずけでくださいいいい!!ちぇんはっ!ぢぇんばっ……!うん……うんうん……うんうんんんん!!いかのっ……!
いがのっ……!ご……ごおおお!!ゆっぐ……!ごみゆっくりですうううううううう!!
どうがあああああ!!このあわれなうんうんをおおおおお!!たすけてくだしゃいいいいい!!!!」
「……うん、うん、よく言ったね!ほんとに言うとは思わなかったよ!ゆふふふふ!」
あの人間は卑怯だ。
こんな状況なら誰だって言うに決まってるじゃないか。
こんな状況なら誰だって言うに決まってるじゃないか。
「なにわらってるんだああああああ!!いったんだからだすけろおおお!!だずっ!だずうううう!!」
「何言ってるの?助けるわけ無いでしょ、バカなの?死ぬの?あ、死ぬんだよね!うっかりー!」
「やぐぞくがちがうぞおおおおおおおおおおおおおお!!くそにんげんがああああああああ!!」
「そんなこと知らないよ!助ける気にならなかっただけだよ!命乞いも満足にできないちぇんは死んでね!」
「ふざけるなあああああああ!!だずけろおおおお!!だずげぼべっ!!」
天井がちぇんの頭を押し潰し始める。
「何言ってるの?助けるわけ無いでしょ、バカなの?死ぬの?あ、死ぬんだよね!うっかりー!」
「やぐぞくがちがうぞおおおおおおおおおおおおおお!!くそにんげんがああああああああ!!」
「そんなこと知らないよ!助ける気にならなかっただけだよ!命乞いも満足にできないちぇんは死んでね!」
「ふざけるなあああああああ!!だずけろおおおお!!だずげぼべっ!!」
天井がちぇんの頭を押し潰し始める。
「いやだよおおおおおおおおおおお!!
なんでっ!なんでっ!ちくじょうっ……!ちくじょおおおおお!!
がいゆっぐりをつぶぢで!なにがわるいんだよおおおおおお!!
あいづらは!ちぇんたちどぢがっで!!いつもいつもいつもいつぼっ!?……おごごっ!
あっだがいおへやでっ!!くそにんげんにこびるだげでっ!!
あばあばも!おちびぢゃんも!おもぢゃも!!なんだってでにいれでええええ!!
ごげげげっ!なばいきなんだよおおおおおおおおおおおおお!!
ちぇんだちが!どんなおもいでいきてるどおもっでるんだああああああああああ!!!!
ふざげるなよおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
「そんな逆恨みで飼いゆっくりをころしちゃうなんて、やっぱりちぇんは悪いゆっくりだね!
さっさと死んで反省してね!」
「いぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ!!いぎゃ!いぎゃあああああ!!」
天井が、さらにちぇんの身体を圧迫する。
なんでっ!なんでっ!ちくじょうっ……!ちくじょおおおおお!!
がいゆっぐりをつぶぢで!なにがわるいんだよおおおおおお!!
あいづらは!ちぇんたちどぢがっで!!いつもいつもいつもいつぼっ!?……おごごっ!
あっだがいおへやでっ!!くそにんげんにこびるだげでっ!!
あばあばも!おちびぢゃんも!おもぢゃも!!なんだってでにいれでええええ!!
ごげげげっ!なばいきなんだよおおおおおおおおおおおおお!!
ちぇんだちが!どんなおもいでいきてるどおもっでるんだああああああああああ!!!!
ふざげるなよおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
「そんな逆恨みで飼いゆっくりをころしちゃうなんて、やっぱりちぇんは悪いゆっくりだね!
さっさと死んで反省してね!」
「いぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ!!いぎゃ!いぎゃあああああ!!」
天井が、さらにちぇんの身体を圧迫する。
ちぇんの身体が、その全てが、迫り来る天井に押しつぶされる。
その痛みは如何程のものか。見ているだけのれいむにはわからない。
わからないが、ちぇんの声にならない悲鳴と見開いた目、そして溢れ出る大量の涙としーしーを見れば、それが尋常な痛みでないことは容易にわかる。
潰されて死ぬとなれば、意識はどこまで続くのだろうか?
死ぬその時まで、痛みは続くのだろうか?その痛みはどれほどのものだろうか?
まっ平らに押しつぶされる。餡子をぶちまけて、醜く死ぬ――
ありえない、そんなことありえない。
いやだ、絶対に嫌だ。自分はそんな風になりたくない。
震えが止まらない。
他人事とはいえ、知らないゆっくりとはいえ、自分と同じゆっくりが、今まさに死のうとしているのだ。
ここはゆんごくなんかじゃなかった。ここは、地獄だ。
その痛みは如何程のものか。見ているだけのれいむにはわからない。
わからないが、ちぇんの声にならない悲鳴と見開いた目、そして溢れ出る大量の涙としーしーを見れば、それが尋常な痛みでないことは容易にわかる。
潰されて死ぬとなれば、意識はどこまで続くのだろうか?
死ぬその時まで、痛みは続くのだろうか?その痛みはどれほどのものだろうか?
まっ平らに押しつぶされる。餡子をぶちまけて、醜く死ぬ――
ありえない、そんなことありえない。
いやだ、絶対に嫌だ。自分はそんな風になりたくない。
震えが止まらない。
他人事とはいえ、知らないゆっくりとはいえ、自分と同じゆっくりが、今まさに死のうとしているのだ。
ここはゆんごくなんかじゃなかった。ここは、地獄だ。
「いやだあああああああああああ!!ぢぇんはっ!こんなどごろごおおおおおおっ!!ぢにだがべべべべっ!!」
ちぇんの身体は、既に半分ほどに圧縮されていた。
片方の目玉は既に飛び出しており、窪みから餡子が垂れ流されている。
もう片方の目玉も既に限界と言わんばかりにギリギリまで剥き出されており、焦点も定まっていない。
体全体が不自然に横方向に伸び、頬には吐き出された餡子が溜まっているのか、袋のように膨らんでいる。
身体中から汗が吹き出しており、うんうんとしーしーは垂れ流しだ。
片方の目玉は既に飛び出しており、窪みから餡子が垂れ流されている。
もう片方の目玉も既に限界と言わんばかりにギリギリまで剥き出されており、焦点も定まっていない。
体全体が不自然に横方向に伸び、頬には吐き出された餡子が溜まっているのか、袋のように膨らんでいる。
身体中から汗が吹き出しており、うんうんとしーしーは垂れ流しだ。
「あっ!あっ!あがあああ!!がっ!あががっ!がべっ!にぎゃっ!ぢぇ!づぶっ!ぢゅぶっ!」
もはや満足に言葉を紡ぐこともできなくなっているのだろう。
生きたいという懇願もできず、ただひたすら痛みに反応するだけの悲惨で僅かな余生が始まる。
もはや満足に言葉を紡ぐこともできなくなっているのだろう。
生きたいという懇願もできず、ただひたすら痛みに反応するだけの悲惨で僅かな余生が始まる。
「くそにんげんがあああああああ!!ちぇんをたすけろおおおおおおお!!」
「おねがいですにんげんざあああん!!」
「たすけてあげろおおおおお!!」
「むぎゅうううううう!!」
「ちぇんがくるしんでるんだぞおおおおおお!!」
ゆっくりたちが口々に、人間に対して叫びを上げる。
怒りを露わにするもの、懇願するもの、ただただ叫ぶだけのもの――
「おねがいですにんげんざあああん!!」
「たすけてあげろおおおおお!!」
「むぎゅうううううう!!」
「ちぇんがくるしんでるんだぞおおおおおお!!」
ゆっくりたちが口々に、人間に対して叫びを上げる。
怒りを露わにするもの、懇願するもの、ただただ叫ぶだけのもの――
「れいむからもおねがいしますううううう!!ちぇんをたすけてあげてええええええええ!!」
れいむとて例外ではない。
同胞が苦しんでいる。苦しんで苦しんで苦しみ抜いている。
ちぇんは罪を犯したのかもしれないが、ここまでする必要はないはずだ。
れいむとて例外ではない。
同胞が苦しんでいる。苦しんで苦しんで苦しみ抜いている。
ちぇんは罪を犯したのかもしれないが、ここまでする必要はないはずだ。
「ぐぞにんげんんんんん!!ででごいいいいいいいい!!
ばりざがっ!ばりざがぜいっざいしてやるよおおおおおおおおおおお!!」
まりさもそれは同様だったようで、恐ろしい形相で、姿の見えない人間に向かって叫び続けている。
だがそんな懇願や絶叫は無意味だ。意味のある行動が取れないから、ひたすらお願いをし、叫ぶのだ。
ばりざがっ!ばりざがぜいっざいしてやるよおおおおおおおおおおお!!」
まりさもそれは同様だったようで、恐ろしい形相で、姿の見えない人間に向かって叫び続けている。
だがそんな懇願や絶叫は無意味だ。意味のある行動が取れないから、ひたすらお願いをし、叫ぶのだ。
「うぶぶぶぶ!!ぶ!ぶぶぶ!?ぼべっ!?」
それが、ちぇんの最期の言葉だった。
――グチャ。
天井が下がりきり、隙間から『ちぇんだったもの』がどろりとはみ出すのが見えた。
茶色に肌色、目玉の白色――いろんな色が混ざって、ぐちゃぐちゃに潰されていた。
茶色に肌色、目玉の白色――いろんな色が混ざって、ぐちゃぐちゃに潰されていた。
「ああああああああああああああああああああ!!!!」
「ちぇえええええええええええええん!!!!」
「もういやあああああああ!!もういやよおおおおおおお!!」
「ゆぐっ……!ゆぐっ……!ぢぇぇぇん…………」
「ちぇえええええええええええええん!!!!」
「もういやあああああああ!!もういやよおおおおおおお!!」
「ゆぐっ……!ゆぐっ……!ぢぇぇぇん…………」
「ちぇんの処刑は終わったよ!みんな、楽しんでくれたかな!」
悲痛な叫びを上げて死んだちぇんや、その死を嘆き悲しむゆっくりたちに対し、人間の声は恐ろしいまでに明るい。
ゆっくりの命を奪うという、あまりにもむごたらしい行為。
なぜそんなことをする?
なぜそんなことをするのに、そんなに楽しそうな声でしゃべるんだ?
全てが理解を超えていた。理解を超えているがゆえに、餡子の底から冷えるほど恐ろしかった。
悲痛な叫びを上げて死んだちぇんや、その死を嘆き悲しむゆっくりたちに対し、人間の声は恐ろしいまでに明るい。
ゆっくりの命を奪うという、あまりにもむごたらしい行為。
なぜそんなことをする?
なぜそんなことをするのに、そんなに楽しそうな声でしゃべるんだ?
全てが理解を超えていた。理解を超えているがゆえに、餡子の底から冷えるほど恐ろしかった。
「ちぇ……ちぇん……ちぇんがあぁぁぁ……」
「ちぇ……ん……しんだ……の……ぜ……?」
さっきまで威勢よく叫んでいたまりさも、目の前でゆっくりが圧死するという悲惨な現場を目の当たりにし、
顔が青ざめ、全身の力が抜けたようにうつろな目をしている。
まりさ自身も先程までのちぇんのように、しーしーが垂れ流しになっているのだが、気づいている様子はない。
「ちぇ……ん……しんだ……の……ぜ……?」
さっきまで威勢よく叫んでいたまりさも、目の前でゆっくりが圧死するという悲惨な現場を目の当たりにし、
顔が青ざめ、全身の力が抜けたようにうつろな目をしている。
まりさ自身も先程までのちぇんのように、しーしーが垂れ流しになっているのだが、気づいている様子はない。
「今日はこれでおしまいだよ!残りのみんなも僅かな余生をゆっくりしていってね!」
そう言い残して、人間の声はしなくなった。
そう言い残して、人間の声はしなくなった。
「な、なんなの!?これはいったいなんなのおおおおおおお!?!?!?
ここはゆんごくなんじゃなかったのおおおおおおおおおお!?!?!?」
れいむは叫ばずにいられなかった。
ゆんごくだと思っていた所でとんだ地獄絵図を見せつけられたのだ。
叫んで、気を紛らわせなければ狂ってしまいそうだった。
ここはゆんごくなんじゃなかったのおおおおおおおおおお!?!?!?」
れいむは叫ばずにいられなかった。
ゆんごくだと思っていた所でとんだ地獄絵図を見せつけられたのだ。
叫んで、気を紛らわせなければ狂ってしまいそうだった。
「……むきゅう、あれをみたでしょ。ここはゆんごくなんかじゃないのよ」
そんなれいむを見かねてなのか、一匹のぱちゅりーが口を開いた。
そんなれいむを見かねてなのか、一匹のぱちゅりーが口を開いた。
「ぱ、ぱちゅりー!?どういうことなのっ!ここはいったいなんなのおおお!!」
「くわしいことはわからないけど……たぶんここは、ここはゆっくりたちの『しょけいじょう』なのよ」
「しょ、しょけいじょうううううう!?!?」
しょけいじょう、処刑場だって!?
冗談じゃない!
なぜれいむが処刑されないといけないのだ!
これは何かの間違いだ、冤罪だっ――!
「くわしいことはわからないけど……たぶんここは、ここはゆっくりたちの『しょけいじょう』なのよ」
「しょ、しょけいじょうううううう!?!?」
しょけいじょう、処刑場だって!?
冗談じゃない!
なぜれいむが処刑されないといけないのだ!
これは何かの間違いだ、冤罪だっ――!
「むきゅう、そうよ。ここはにんげんさんたちにわるさをしたゆっくりたちのしょけいじょうなのよ……」
「に、にんげんさんに……?」
「どうしてこんなことをするのかはわからないし、わかりたくもないわ。
ただわかるのは、ぱちゅたちはここでころされるということ、それと……」
「そ、それと?」
「ぱちゅたちのそばにあるあかいろさん、このあかいろさんがなくなったときが――しぬときなのよ」
「ゆうううううううううう!?!?!?」
そう言われて、れいむはちぇんの傍にあった棒のことを思い出す。
確かに、ちぇんの傍の棒には『あかいろさん』が一つもなかった。
とっさに、自身のそばにある棒に目を向ける。
「た、たくさんあるよ……れいむにはまだ、あかいろさんがたくさんあるよ……!」
「はじめはみんなそうよ、でも、その『たくさん』があさおきればひとつへり、またひとつへり、さいごには……なくなる」
「に、にんげんさんに……?」
「どうしてこんなことをするのかはわからないし、わかりたくもないわ。
ただわかるのは、ぱちゅたちはここでころされるということ、それと……」
「そ、それと?」
「ぱちゅたちのそばにあるあかいろさん、このあかいろさんがなくなったときが――しぬときなのよ」
「ゆうううううううううう!?!?!?」
そう言われて、れいむはちぇんの傍にあった棒のことを思い出す。
確かに、ちぇんの傍の棒には『あかいろさん』が一つもなかった。
とっさに、自身のそばにある棒に目を向ける。
「た、たくさんあるよ……れいむにはまだ、あかいろさんがたくさんあるよ……!」
「はじめはみんなそうよ、でも、その『たくさん』があさおきればひとつへり、またひとつへり、さいごには……なくなる」
このぱちゅりーは頭が良かった。
3以上の数を理解できたために、自身の余生を正確に、嫌でも理解している。
バーの残りは5――5日後が、自身の命日だと。
3以上の数を理解できたために、自身の余生を正確に、嫌でも理解している。
バーの残りは5――5日後が、自身の命日だと。
「や、やだ……いやだいやだ……なんで……れいむがこんなめに……!」
「にんげんさんのまちでいきるゆっくりは、おおかれすくなかれにんげんさんにめいわくをかけているわ……
しいていうなら、ぱちゅたちはうんがなかったのよ」
「そんなのって……そんなのってないよおおおおおおおおおお!!」
「れいむ……いまはまだ、れいむのところにもたくさんのあかいろさんがあるけれど、いずれはそれもなくなってしまう。
だからのこりのゆんせい……くいのないようにゆっくりすごしなさい。ぱちゅにいえるのは、それだけよ」
「そんなことできるわけないでしょおおおおおおおおおおおおお!?くいしかのこってないよおおおおおお!!」
「にんげんさんのまちでいきるゆっくりは、おおかれすくなかれにんげんさんにめいわくをかけているわ……
しいていうなら、ぱちゅたちはうんがなかったのよ」
「そんなのって……そんなのってないよおおおおおおおおおお!!」
「れいむ……いまはまだ、れいむのところにもたくさんのあかいろさんがあるけれど、いずれはそれもなくなってしまう。
だからのこりのゆんせい……くいのないようにゆっくりすごしなさい。ぱちゅにいえるのは、それだけよ」
「そんなことできるわけないでしょおおおおおおおおおおおおお!?くいしかのこってないよおおおおおお!!」
あり得ない、あり得ないあり得ないあり得ない!
なんでれいむがこんな目に!?
どうしてこんなことに!
悲劇のヒロインは、どこまで行っても悲劇のヒロインだというのか!
なんでれいむがこんな目に!?
どうしてこんなことに!
悲劇のヒロインは、どこまで行っても悲劇のヒロインだというのか!
「ちぇ……ん……つぶれ……のぜ……」
「うるさいよ!!いつまでぶつぶついってるの!!こっちはひげきのひろいんなんだよおおおお!?」
「うるさいよ!!いつまでぶつぶついってるの!!こっちはひげきのひろいんなんだよおおおお!?」
まりさをもみあげで引っ叩こうとして、透明な壁にもみあげを思い切りぶち当ててしまう。
「いじゃいいいいい!!ぢくしょおおおおお!!どうしてれいむがこんなめにいいいいいい!!」
その後れいむは一人でゆんゆんと泣き、そのうち泣きつかれて眠った。
眠っている間に、正気に戻ったまりさがぱちゅりーから説明を受け、
れいむと同じように喚きだし、その声でれいむは目を覚ました。
「いじゃいいいいい!!ぢくしょおおおおお!!どうしてれいむがこんなめにいいいいいい!!」
その後れいむは一人でゆんゆんと泣き、そのうち泣きつかれて眠った。
眠っている間に、正気に戻ったまりさがぱちゅりーから説明を受け、
れいむと同じように喚きだし、その声でれいむは目を覚ました。
「うるさいよおおおおおお!!ひげきのひろいんのれいむがねむれないでしょおおおおお!!」
「これがだまっていられるかあああああああ!!しにたくないのぜえええええええ!!」
「これがだまっていられるかあああああああ!!しにたくないのぜえええええええ!!」
こうして、れいむとまりさたちの死へのカウントダウンはゆっくりと始まった。
悲劇のヒロインを気取っているれいむだったが、この時はまだ理解していなかった。
確実な死が、間近に迫っているという恐怖が如何程のものかを。
悲劇のヒロインを気取っているれいむだったが、この時はまだ理解していなかった。
確実な死が、間近に迫っているという恐怖が如何程のものかを。
れいむ達のカウントダウンが進む間に、大勢のゆっくりが死んでいった。
――あるみょんは生きたまま蟻の巣にされて死んだ。
「みょおおお!!おっ!!おっ!!い!イピィ!!がピピぴピピぴぴ!あ!いピィーーーーーー!!ポぺぺ!?プぽ!?」
身体を内側から削られていく痛みと不快感、そして中枢餡を傷つけられたせいで、聞いたこともないような意味不明の音を口から発して死んだ。
――赤いバーのことを教えてくれたぱちゅりーは、口に差し込まれたパイプから、中身を少しずつ少しずつ絞り出されて死んだ。
「むぎゅうううううううう!!むぎゅっ!むぎゅぼっ!おぼっ!おぼぼぼぼ!ぼごおおおおおお!!!!」
目の前に絞り出したクリームが溜まっていくのを見せつけられ、死に近づくさまを実感させられながら死んだ。
れいむの前では生きることを諦めたようなぱちゅりーだったが、処刑の前には泣いて喚いて命乞いをしていた。
れいむの前では生きることを諦めたようなぱちゅりーだったが、処刑の前には泣いて喚いて命乞いをしていた。
――あるありすは顔に妙な液体をかけられ、溶かされて死んだ。
「いやああああああああああ!!こんだどっ!ごんなのあでぃずじゃないいいいいいいいいいいいい!!」
自慢の『とかいは』な顔が爛れ、原型を留めなくなる様子を鏡越しに嫌でも見せられて、絶望しながら死んだ。
まりさが、れいむが、ありすが、ちぇんが、ぱちゅりーが、れいむが、まりさが……
ある時は数日続けて、またある時は数日ごとに、ゆっくりが死んでいった。
ある時は数日続けて、またある時は数日ごとに、ゆっくりが死んでいった。
圧倒的な理不尽を何度も何度も見せつけられ、れいむは嫌でも実感した。
自分もいずれはああなるのだと。
自分もいずれはああなるのだと。
一日、また一日とカウントは減り続けていく。
これがバーでなく、数字によるカウントダウンであれば、
3以上の数を理解できない大半のゆっくりたちにとっては死への実感が薄まっていただろう。
そもそも数字が読めないゆっくりのほうが多いのだ。
だが、視覚的にバーの減少が確認できるために、ゆっくり達に直感的に、自分たちが死へ向かっているのだということを理解させてしまうのだ。
3以上の数を理解できない大半のゆっくりたちにとっては死への実感が薄まっていただろう。
そもそも数字が読めないゆっくりのほうが多いのだ。
だが、視覚的にバーの減少が確認できるために、ゆっくり達に直感的に、自分たちが死へ向かっているのだということを理解させてしまうのだ。
そして、『その時』は近づいてきた。
まりさ、カウントダウン:3
れいむ、カウントダウン:4――
れいむ、カウントダウン:4――
「れ、れいむ、れいむぅ……な、なんだか……なんだかあかいろさんがすくなくなってきてるきがするのぜえぇぇぇ……」
「だいじょうぶだよまりさ!まだあかいろさんは『たくっさん!』あるよ!しんぱいしないで!」
「れいむ……こわい、こわいのぜぇぇ……まりさ、じにたくないのぜぇぇ……!」
「れいむだって……れいむだってこわいよ!でも、でもぉ……ゆぐっ……ゆぐぐっ……!どうしようもないんだよぉぉぉぉ……」
「だいじょうぶだよまりさ!まだあかいろさんは『たくっさん!』あるよ!しんぱいしないで!」
「れいむ……こわい、こわいのぜぇぇ……まりさ、じにたくないのぜぇぇ……!」
「れいむだって……れいむだってこわいよ!でも、でもぉ……ゆぐっ……ゆぐぐっ……!どうしようもないんだよぉぉぉぉ……」
まりさ、カウントダウン:2
れいむ、カウントダウン:3――
れいむ、カウントダウン:3――
「あ、ああああああ……ああああああ……!!や、やじゃ!やじゃやじゃ!あかいろさん!!でてきて!!でてくるのぜ!
でてこいいいいいいいいいいいいいいい!!!!」
「まりさっ、おちついて!」
「あかいろさんんんんん!!いじわるしないででてごいいいいいい!!なんで、なんであとふたつしかないんだああああ!!
あっただろおおおおお!!きのうまではっ!いっぱいっ!いっぱいあっただろうがああああああああああああ!!」
「まりさあぁぁぁぁ……!」
「でてこいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!
でてこないとっ!しぬっ!ばりざはしぬんだっ!じぬんだよおおおおお!!!!」
でてこいいいいいいいいいいいいいいい!!!!」
「まりさっ、おちついて!」
「あかいろさんんんんん!!いじわるしないででてごいいいいいい!!なんで、なんであとふたつしかないんだああああ!!
あっただろおおおおお!!きのうまではっ!いっぱいっ!いっぱいあっただろうがああああああああああああ!!」
「まりさあぁぁぁぁ……!」
「でてこいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!
でてこないとっ!しぬっ!ばりざはしぬんだっ!じぬんだよおおおおお!!!!」
まりさ、カウントダウン:1
れいむ、カウントダウン:2――
れいむ、カウントダウン:2――
「うがあああああああああああああああああああああああ!!!!」
まりさが叫ぶ。力の限り、この世の全てを憎み、呪わんばかりの表情で。
「まっ……まりさっ!ゆっくり!ゆっくりだよっ!」
「ばっぎゃろおおおおおおおおぉ……!!ゆっぐりなんがでぎるがこのすっとこどっこいがああああああああああ!!
じぬんだぞおおおおおおおおお!?!?ばりざっ!!ぼうずぐぢぬんだぞおおおおおおお!?!?」
「どぼしてそんなこというのおおおお!!
れいむだって!でいぶだってもうすぐじぬんだよおおおおおおおおおお!!!!
ぜめででいぶにはやさしくするべきでしょおおおおおおおおお!?!?」
「うるさいうるさいうるさいうるさいいいいい!!おまえなんてしるがあああああああああああ!!」
「なんだどおおおおおお!!!!このどぐさればりざがああああああ!!!!」
「ちくしょおおおおおおお!!じにだくない!じにだくないいいいいいい!!」
「れいむだってしにたくないよおおおお!!いやだあああああああ!!」
まりさが叫ぶ。力の限り、この世の全てを憎み、呪わんばかりの表情で。
「まっ……まりさっ!ゆっくり!ゆっくりだよっ!」
「ばっぎゃろおおおおおおおおぉ……!!ゆっぐりなんがでぎるがこのすっとこどっこいがああああああああああ!!
じぬんだぞおおおおおおおおお!?!?ばりざっ!!ぼうずぐぢぬんだぞおおおおおおお!?!?」
「どぼしてそんなこというのおおおお!!
れいむだって!でいぶだってもうすぐじぬんだよおおおおおおおおおお!!!!
ぜめででいぶにはやさしくするべきでしょおおおおおおおおお!?!?」
「うるさいうるさいうるさいうるさいいいいい!!おまえなんてしるがあああああああああああ!!」
「なんだどおおおおおお!!!!このどぐさればりざがああああああ!!!!」
「ちくしょおおおおおおお!!じにだくない!じにだくないいいいいいい!!」
「れいむだってしにたくないよおおおお!!いやだあああああああ!!」
「ちょっとおおおおお!!うるさいわよおおおお!!しずかにしなさいいいい!!」
「みょおおおおおおおおおん!!いいからだまってさっさとしんでしまえみょおおおおん!!!!」
「みょおおおおおおおおおん!!いいからだまってさっさとしんでしまえみょおおおおん!!!!」
口喧嘩は、周囲のゆっくりを巻き込んで夜通し続いた。
まりさにとって人生最期の夜は最悪な形で過ぎ去ってしまった。
まりさにとって人生最期の夜は最悪な形で過ぎ去ってしまった。
まりさ、カウントダウン:0
れいむ、カウントダウン:1――
れいむ、カウントダウン:1――
「う、うううう……やじゃ……やじゃやじゃ……」
「ま、まりさ……しっかり、しっかりしてね……?」
「ま、まりさ……しっかり、しっかりしてね……?」
まりさは恐怖のあまり、幼児退行を起こしていた。
その目は虚ろで、しーしーを情けなくじょぼじょぼと垂れ流し。
心なしか、帽子の先っぽはへたれており、自慢の金髪にはちらほらと白髪が混じっている。
しかし、気が狂ったり非ゆっくり症になったりといった様子は見られない。
食事にそうした症状を抑える何かが混ぜてあったのかも知れないが、そんなことはれいむたちにはわからない。
わかることは今日まりさが死に、明日にはれいむが死ぬということだけ。
その目は虚ろで、しーしーを情けなくじょぼじょぼと垂れ流し。
心なしか、帽子の先っぽはへたれており、自慢の金髪にはちらほらと白髪が混じっている。
しかし、気が狂ったり非ゆっくり症になったりといった様子は見られない。
食事にそうした症状を抑える何かが混ぜてあったのかも知れないが、そんなことはれいむたちにはわからない。
わかることは今日まりさが死に、明日にはれいむが死ぬということだけ。
「れいむぅ……れいむぅ……こわい、こわいのじぇ……まりしゃ……しにたくないのじぇええ……」
「まりさ……だいじょうぶ、れいむがついてるよ……」
「あああああああああ!!やじゃ!やじゃやじゃあああ!!しにたくないいいいいいいい!!!!」
「まりさ!しっかりして!……きいてまりさ、れいむはね、まりさのことがすきだよ!」
「ゆゆゆっ!?」
「まりさ……だいじょうぶ、れいむがついてるよ……」
「あああああああああ!!やじゃ!やじゃやじゃあああ!!しにたくないいいいいいいい!!!!」
「まりさ!しっかりして!……きいてまりさ、れいむはね、まりさのことがすきだよ!」
「ゆゆゆっ!?」
何を思ったか、れいむはここにきて突然、愛の告白を始めた。
「れ、れいむ……?」
「こんなところでれいむがいままでくじけずにいきてこられたのは、いつもそばにまりさがいたからなんだよ。
ごめんね、いままでずっといいだせなくて、こんなときにいっちゃうなんて……
でもね、まりさ、まりささえよかったら……!まりさとれいむがえいえんにゆっくりしちゃったあと、
ほんとうの『ゆんごく』で……おそらのゆんごくでずっといっしょにゆっくりしよう!」
「れ、れいむ……
……わかったのぜ、まりさも……まりさもれいむのことがすきなのぜ!
だから、えいえんにゆっくりしてしまっても、れいむとまりさはずっといっしょなのぜ!」
「まりさぁ……!」
いつの間にか幼児退行もしーしーも収まり、まりさの目に輝きが取り戻された。
キリッとした表情で、人生最期の大仕事に挑まんと、使命感に満ちた表情でれいむを見る。
「れいむ……おそらのゆんごくでは、いっぱいいっぱいあかちゃんつくるのぜ!」
「うん、うん……!たっくさん!たーーーっくさんのあかちゃんをつくろうね!!」
死んだ後の世界で、自分たちの理想を語り始める二匹。
「こんなところでれいむがいままでくじけずにいきてこられたのは、いつもそばにまりさがいたからなんだよ。
ごめんね、いままでずっといいだせなくて、こんなときにいっちゃうなんて……
でもね、まりさ、まりささえよかったら……!まりさとれいむがえいえんにゆっくりしちゃったあと、
ほんとうの『ゆんごく』で……おそらのゆんごくでずっといっしょにゆっくりしよう!」
「れ、れいむ……
……わかったのぜ、まりさも……まりさもれいむのことがすきなのぜ!
だから、えいえんにゆっくりしてしまっても、れいむとまりさはずっといっしょなのぜ!」
「まりさぁ……!」
いつの間にか幼児退行もしーしーも収まり、まりさの目に輝きが取り戻された。
キリッとした表情で、人生最期の大仕事に挑まんと、使命感に満ちた表情でれいむを見る。
「れいむ……おそらのゆんごくでは、いっぱいいっぱいあかちゃんつくるのぜ!」
「うん、うん……!たっくさん!たーーーっくさんのあかちゃんをつくろうね!!」
死んだ後の世界で、自分たちの理想を語り始める二匹。
れいむとて、その場の思いつきで告白をしたわけではない。
もはや自分は助かる見込みが無いと判断したため、現世では決して結ばれることのない悲劇のヒロインを演じきり、
死後の世界に救いを求めたのである。
もちろん、れいむ自身にそこまで頭が回った上で行動をとったわけではなく、本能的に行動した結果ではあるのだが。
そうでもしなければ、死後に救いがあるとでも思わなければ、れいむの心は絶望に支配されていただろう。
要は殻に閉じこもり、理想の世界に酔っているだけだ。これから訪れる明確な『死』から目を背けているだけだ。
もはや自分は助かる見込みが無いと判断したため、現世では決して結ばれることのない悲劇のヒロインを演じきり、
死後の世界に救いを求めたのである。
もちろん、れいむ自身にそこまで頭が回った上で行動をとったわけではなく、本能的に行動した結果ではあるのだが。
そうでもしなければ、死後に救いがあるとでも思わなければ、れいむの心は絶望に支配されていただろう。
要は殻に閉じこもり、理想の世界に酔っているだけだ。これから訪れる明確な『死』から目を背けているだけだ。
「それでね……ゆっぐ……たくさんのあまあまをたべてね……っっっ!」
「まりさは……ゆぐぅ……おちびちゃんにかりをおしえてあげるのぜ……!」
「まりさは……ゆぐぅ……おちびちゃんにかりをおしえてあげるのぜ……!」
ピンポンパンポーン!
「ゆひっ……!」
そんな都合のいい妄想を遮るように、聞き慣れたチャイムが響き渡る。
ゆっくりを死に誘う、忌々しいチャイムの音が。
ゆっくりを死に誘う、忌々しいチャイムの音が。
「みんなおはよう!今日も楽しい処刑の時間がやってきたよ!」
人間の、これからまりさを殺す者の声。
人間の、これからまりさを殺す者の声。
「くそにんげんっ!まりさは……ばりざはおまえにくっしたりなんかしないのぜっ!」
「ん、どうしたのかな、その態度は。……まぁいいよ!何があったのかは知らないけど、そんなこと言ってられるのも今のうちだからね!」
「うるさいのぜっ!しょけいでもなんでも、やってみるのぜええ!!」
「やせ我慢は良くないよ!どうせ絶望しながら死んでいくんだよ!」
「だれがぜつぼうなんてするかああああ!!まりさは!ほんとうの『ゆんごく』でしあわせにくらすんだああああ!!」
「ほんとうのゆんごく……?ゆふふ!そうか!そういうことだね!
ゆん国なんて信じちゃってるんだね!でもねまりさ、ゆっくりが死んでもゆん国なんて所にはいけないよ!
死んじゃったらそこまで!まりさはどこにもいなくなっちゃうんだ!
今までのちっぽけなゆん生もなにもかもなくなって、それでおしまい!なにもかもおしまいだよ!」
「だばれえええええええ!!!!そんなことおばえにわかるかあああああ!!」
「お兄さんの言ってる事が本当かどうか、どうせ死ぬんだからすぐにわかるよ!楽しみだね!」
「まりさああああ!!がんばってええええええ!!」
「れいむううううう!!まりさはっ!まりさはやってやるのぜええええええ!!」
「それじゃあ処刑を始めるよ!みんな注目してね!」
「やってやる、やってやるんだあああ!!」
「ん、どうしたのかな、その態度は。……まぁいいよ!何があったのかは知らないけど、そんなこと言ってられるのも今のうちだからね!」
「うるさいのぜっ!しょけいでもなんでも、やってみるのぜええ!!」
「やせ我慢は良くないよ!どうせ絶望しながら死んでいくんだよ!」
「だれがぜつぼうなんてするかああああ!!まりさは!ほんとうの『ゆんごく』でしあわせにくらすんだああああ!!」
「ほんとうのゆんごく……?ゆふふ!そうか!そういうことだね!
ゆん国なんて信じちゃってるんだね!でもねまりさ、ゆっくりが死んでもゆん国なんて所にはいけないよ!
死んじゃったらそこまで!まりさはどこにもいなくなっちゃうんだ!
今までのちっぽけなゆん生もなにもかもなくなって、それでおしまい!なにもかもおしまいだよ!」
「だばれえええええええ!!!!そんなことおばえにわかるかあああああ!!」
「お兄さんの言ってる事が本当かどうか、どうせ死ぬんだからすぐにわかるよ!楽しみだね!」
「まりさああああ!!がんばってええええええ!!」
「れいむううううう!!まりさはっ!まりさはやってやるのぜええええええ!!」
「それじゃあ処刑を始めるよ!みんな注目してね!」
「やってやる、やってやるんだあああ!!」
「このまりさは、公園の砂場で遊んでいた人間のおちびちゃんに枝を振り回して襲ってきた悪いゆっくりだよ!
そばにいたまりちゃを助けるためだとか言っていたけど、そんなこと言い訳にならないよ!
おちびちゃんはとっても痛い痛いだったんだよ!……許せないよねええええ!?」
「ゆぐっ……!」
そばにいたまりちゃを助けるためだとか言っていたけど、そんなこと言い訳にならないよ!
おちびちゃんはとっても痛い痛いだったんだよ!……許せないよねええええ!?」
「ゆぐっ……!」
れいむはまりさから聞いていたから知っていた。
公園の砂場で、まりさのおちびちゃんが人間の子どもにさらわれてしまったことを。
おちびちゃんの殆どはその子どもに握りつぶされてしまったが、まりさ似のおちびちゃん一人だけは辛うじて息があったと。
そのおちびちゃんを救うために、まりさは勇気を振り絞って人間の子どもに立ち向かったのだと。
そんなまりさに聞かされた『ぶゆーでん』が、皮肉にもまりさを死に追いやることになっただなんて。
公園の砂場で、まりさのおちびちゃんが人間の子どもにさらわれてしまったことを。
おちびちゃんの殆どはその子どもに握りつぶされてしまったが、まりさ似のおちびちゃん一人だけは辛うじて息があったと。
そのおちびちゃんを救うために、まりさは勇気を振り絞って人間の子どもに立ち向かったのだと。
そんなまりさに聞かされた『ぶゆーでん』が、皮肉にもまりさを死に追いやることになっただなんて。
「ゆぐううぅぅぅぅぅ……ひっぐぐぅぅぅぅぅ……」
「なんで……なんでまりさがしぬんだみょおぉぉぉぉん……」
「こんなのってないわぁぁ……」
話を聞いた時は、周囲のゆっくりたちもまりさの勇気ある行動に感動していた。
だからこそ、その行動のために、これから他のゆっくりたちと同様に惨たらしく死ぬことになるまりさの運命を嘆き、悲しんだ。
「なんで……なんでまりさがしぬんだみょおぉぉぉぉん……」
「こんなのってないわぁぁ……」
話を聞いた時は、周囲のゆっくりたちもまりさの勇気ある行動に感動していた。
だからこそ、その行動のために、これから他のゆっくりたちと同様に惨たらしく死ぬことになるまりさの運命を嘆き、悲しんだ。
「ゆぐっ……みんな……!まりさは……ばりざはひとあしさきに、ほんとうのゆんごくにいぐのぜっ……!!
だからみんな……ながないでっ……!ゆっぐり……!ゆっくりしていってねええええええ!!!!」
「まりざああああああああああ!!」
「ゆっくりぃ!ゆっくりだよーーーーー!!」
「わかるよー!わかるよおおおおおお!!」
「むきゅうううううううん!!」
「みょおおおおおおん!!」
昨晩の口喧嘩はどこへやら、ゆっくりたちはまるでまりさを英雄かのように持ち上げ始める。
だからみんな……ながないでっ……!ゆっぐり……!ゆっくりしていってねええええええ!!!!」
「まりざああああああああああ!!」
「ゆっくりぃ!ゆっくりだよーーーーー!!」
「わかるよー!わかるよおおおおおお!!」
「むきゅうううううううん!!」
「みょおおおおおおん!!」
昨晩の口喧嘩はどこへやら、ゆっくりたちはまるでまりさを英雄かのように持ち上げ始める。
彼らもまた、れいむ達と同じように、この騒ぎに酔っているに過ぎない。
今から行われるのは、惨たらしい処刑などではなく名誉ある死、そして、ゆん国への一歩なのだと。
そう思わないと、自分にも振りかかる同じ運命に耐えられそうにないから。
今から行われるのは、惨たらしい処刑などではなく名誉ある死、そして、ゆん国への一歩なのだと。
そう思わないと、自分にも振りかかる同じ運命に耐えられそうにないから。
「ゆ!ゆっ!おおおおおおおーーーーー!!」
「これからまりさには、人間のおちびちゃんと同じようにぷーすぷーすされる苦しみを味わってもらうよ!」
「ゆっ……く、くるならこいなのぜ!」
「言われなくても行くよ!それじゃあ、処刑タイムはじまるよ!」
「ゆっ……く、くるならこいなのぜ!」
「言われなくても行くよ!それじゃあ、処刑タイムはじまるよ!」
「…………!」
思わず目を瞑るまりさ。
顔には少しずつだが汗が吹き出しており、覚悟を決めたように言っていたものの、死を目前にした恐怖が見え始めている。
思わず目を瞑るまりさ。
顔には少しずつだが汗が吹き出しており、覚悟を決めたように言っていたものの、死を目前にした恐怖が見え始めている。
しーん…………
だが、来ない。迫り来るはずの死が、何時まで経っても来ない。
「な、なんなの……ぜ?」
「ま、まり……さ?」
「た、たすかるのぜ?!もしかして、まりさはたすかるのぜええ!?」
「ゆ……ゆおおおおおおおおおおお!!!!」
「ざ、ざまあみろなのぜえええええええええ!!
にんげんのくそちびをぷーすぷーすしたからって、まりさをしょけいするなんてありえないのぜえええええ!!
まりさはっ!ばりざはゆんごくじゃなくていきてゆっくりするんだぜええええええええ!!」
涙目になりながらも強がるまりさ。『ゆん国でゆっくりする』と言っていたあの決意はどこへ行ったのだろうか、
ともかく現世でのゆっくりを勝ち取った英ゆんは、少し漏らしたしーしーには目を向けることなく己の正当さを、勝利を宣言する。
「ま、まり……さ?」
「た、たすかるのぜ?!もしかして、まりさはたすかるのぜええ!?」
「ゆ……ゆおおおおおおおおおおお!!!!」
「ざ、ざまあみろなのぜえええええええええ!!
にんげんのくそちびをぷーすぷーすしたからって、まりさをしょけいするなんてありえないのぜえええええ!!
まりさはっ!ばりざはゆんごくじゃなくていきてゆっくりするんだぜええええええええ!!」
涙目になりながらも強がるまりさ。『ゆん国でゆっくりする』と言っていたあの決意はどこへ行ったのだろうか、
ともかく現世でのゆっくりを勝ち取った英ゆんは、少し漏らしたしーしーには目を向けることなく己の正当さを、勝利を宣言する。
「なんてね!」
――ザクッ!
「ゆ……?」
まりさの足元から、何かが刺さる音がした。
「ゆゆゆ……?」
れいむを含め、周りのゆっくりには何があったのかわからない。検討もつかない。
だが、まりさの顔がどんどん青ざめ、汗が垂れ流されていく様子を見て、何かがおかしいということに気づく。
「い、いじゃあああああああああああああああああ!!!!」
「ま、まりさああああ!!ど、どうしたのおおおおおお!?」
「いじゃ!いじゃいっ!あじがっ!あじがいじゃいいいいい!!」
まりさがその場から飛び跳ねて転げまわる。
そこにはもはや決意も何もなく、ただ痛みに恐怖し跳ねまわるだけの、ただのゆっくりの姿があった。
まりさの足元から、何かが刺さる音がした。
「ゆゆゆ……?」
れいむを含め、周りのゆっくりには何があったのかわからない。検討もつかない。
だが、まりさの顔がどんどん青ざめ、汗が垂れ流されていく様子を見て、何かがおかしいということに気づく。
「い、いじゃあああああああああああああああああ!!!!」
「ま、まりさああああ!!ど、どうしたのおおおおおお!?」
「いじゃ!いじゃいっ!あじがっ!あじがいじゃいいいいい!!」
まりさがその場から飛び跳ねて転げまわる。
そこにはもはや決意も何もなく、ただ痛みに恐怖し跳ねまわるだけの、ただのゆっくりの姿があった。
「ゆっ……あれは……!」
まりさが立っていた場所にあったもの、それは高さにして約2cm、半径3cm程度の針の束であった。
針の先には、まりさのものと思われる餡子がどろっとこびりついており、嫌でもその痛みを想起させる。
「どうだいまりさ!自慢のあんよをぷーすぷーすされた痛みは!
でもねまりさ!人間のおちびちゃんが受けた痛みはこんなものじゃないんだよ!ゆっくり理解してね!」
人間がそう言うと、まりさの近くの地面からザクザクと、どんどん針の束が現れ始めた。
それはまるでまりさを追い詰めるように出現し、少しづつ逃げ場をなくしていく。
「やじゃあああああ!!いたいのはやじゃああああああああ!!しぬのも!しぬのもいやじゃああああ!!」
先ほどの威勢の良さはすっかりなくなり、ひたすら針から逃げまわるまりさ。
まりさが立っていた場所にあったもの、それは高さにして約2cm、半径3cm程度の針の束であった。
針の先には、まりさのものと思われる餡子がどろっとこびりついており、嫌でもその痛みを想起させる。
「どうだいまりさ!自慢のあんよをぷーすぷーすされた痛みは!
でもねまりさ!人間のおちびちゃんが受けた痛みはこんなものじゃないんだよ!ゆっくり理解してね!」
人間がそう言うと、まりさの近くの地面からザクザクと、どんどん針の束が現れ始めた。
それはまるでまりさを追い詰めるように出現し、少しづつ逃げ場をなくしていく。
「やじゃあああああ!!いたいのはやじゃああああああああ!!しぬのも!しぬのもいやじゃああああ!!」
先ほどの威勢の良さはすっかりなくなり、ひたすら針から逃げまわるまりさ。
ザクッ!
「ゆぴぃ!」
ザクッ!
「いぎぃぃぃ!!」
ザクッ!
「あがああああああ!!」
「ゆぴぃ!」
ザクッ!
「いぎぃぃぃ!!」
ザクッ!
「あがああああああ!!」
だが、針はまりさが逃げるよりも少し早く、じわじわと確実に刺さっていく。
針がまりさに刺さるたび、こぼれ落ちる餡子の量が増え、まりさの速度が遅くなっていく。
針がまりさに刺さるたび、こぼれ落ちる餡子の量が増え、まりさの速度が遅くなっていく。
「ぜぇ……ぜぇ……まり……ばり……ざは……いきる……んだ……」
ザクッ!
ザクッ!
ザクッ!
ザクッ!
ザクッ!
「あがあああっ!あっ!おががっ!あぎぃあああああっ!!」
たかだか数cmの針に見えるが、刺さるたびに確実に命の餡子がすり減らされ、時間とともに死に近づいていく。
そして周りは透明な壁で囲まれている。いずれはまりさの歩ける範囲全てを、針が覆い尽くすのだろう。
たかだか数cmの針に見えるが、刺さるたびに確実に命の餡子がすり減らされ、時間とともに死に近づいていく。
そして周りは透明な壁で囲まれている。いずれはまりさの歩ける範囲全てを、針が覆い尽くすのだろう。
「ゆひぃぃぃぃぃぃ……ひぃ……ひぃぃぃぃ……」
じょろじょろとしーしーを垂れ流し、目をカッと見開いて、まりさは透明な壁にもたれかかりながら地面を見つめていた。
気がつけば地面の殆どは針で覆われ、あとはまりさの立っている場所を残すのみとなっていた。
じょろじょろとしーしーを垂れ流し、目をカッと見開いて、まりさは透明な壁にもたれかかりながら地面を見つめていた。
気がつけば地面の殆どは針で覆われ、あとはまりさの立っている場所を残すのみとなっていた。
「はぁっ……はぁっ……!……たすっ!だすげっ!だすけでええええええっ!!」
「まりさあああああああ!!ゆっくり!ゆっくりだよおおおおおおお!!
はりさんなんかにまけないでええええ!!!」
れいむは必死に声援を送る。
無力な悲劇のヒロインがまりさに出来ることはこれだけだから。
「だばれえええええええええ!!だばれだばれだばれえええ!!
ぜぇっ……!ぜぇっ……!
そこまでいうならっ……!おばえがごっちにきてみろおおおお!!
いだいんだよおおおおおおおおおお!!めぢゃくちゃいたいんだよおおおおおお!!
そんなどごがらっ!むぜぎにんにっ!のんぎにおうえんなんがしてんじゃねええええええええ!!!!
そんなにばりざをしんぱいずるならっ!!までぃざどがわれえええええええ!!」
「どぼしてぞんなこというのおおおおおおおおおおお!?!?」
「まりさあああああああ!!ゆっくり!ゆっくりだよおおおおおおお!!
はりさんなんかにまけないでええええ!!!」
れいむは必死に声援を送る。
無力な悲劇のヒロインがまりさに出来ることはこれだけだから。
「だばれえええええええええ!!だばれだばれだばれえええ!!
ぜぇっ……!ぜぇっ……!
そこまでいうならっ……!おばえがごっちにきてみろおおおお!!
いだいんだよおおおおおおおおおお!!めぢゃくちゃいたいんだよおおおおおお!!
そんなどごがらっ!むぜぎにんにっ!のんぎにおうえんなんがしてんじゃねええええええええ!!!!
そんなにばりざをしんぱいずるならっ!!までぃざどがわれえええええええ!!」
「どぼしてぞんなこというのおおおおおおおおおおお!?!?」
ザクッ!
「いじゃああああああああああああ!!」
まりさとれいむのことなどお構いなしに、無慈悲にも針はまりさのあんよに突き刺さる。
まりさとれいむのことなどお構いなしに、無慈悲にも針はまりさのあんよに突き刺さる。
「いじゃいっ!いじゃいいじゃい!
どぼしてっ!!どぼしてまでぃざがこんなめでぃいいいい!!
にんげんのっ!にんげんのくそちびがどうなっだって!!かんけいないだろおおおおおおお!!
までぃさなんでなああああ!!!!おでぃびぢゃんをたっくさん!たっくさんころされたんだぞおおおおおおおお!!」
「いいかいまりさ!まりさのおちびちゃんが何匹死んでも人間さんには関係ないんだよ!
でもね、人間のおちびちゃんの命はとっても重いんだよ!それを傷つけるなんて許されないんだよ!りきゃいできりゅ?」
「でぎるがぢぐじょおおおおおおお!!
いのぢはっ!!いのぢはびょうどうだろおおおがあああ!!
ゆっぐりだっで!!ゆっぐりだっでなああ!!ひっしにいぎでるんだよおおおお!!
ぞうだっ……!ひっじにいきでっ……!ゆっくりなんてちっともでぎなぐでっ!!
にんげんからこそこそかくれてっ……!!せっかくうまれたおちびちゃんもにんげんにころされて!!
ゆっくりなんてぜんぜんでぎながっだ!!もっどゆっくりじだがっだ!!それがっ……!
こんなところでこんなじにがだをするなんでっ!!いやだっ!!ぜったいにいやだあああああ!!」
「ゆっくりと人間さんが平等だって!?まるで反省してないんだね!死んでね!」
どぼしてっ!!どぼしてまでぃざがこんなめでぃいいいい!!
にんげんのっ!にんげんのくそちびがどうなっだって!!かんけいないだろおおおおおおお!!
までぃさなんでなああああ!!!!おでぃびぢゃんをたっくさん!たっくさんころされたんだぞおおおおおおおお!!」
「いいかいまりさ!まりさのおちびちゃんが何匹死んでも人間さんには関係ないんだよ!
でもね、人間のおちびちゃんの命はとっても重いんだよ!それを傷つけるなんて許されないんだよ!りきゃいできりゅ?」
「でぎるがぢぐじょおおおおおおお!!
いのぢはっ!!いのぢはびょうどうだろおおおがあああ!!
ゆっぐりだっで!!ゆっぐりだっでなああ!!ひっしにいぎでるんだよおおおお!!
ぞうだっ……!ひっじにいきでっ……!ゆっくりなんてちっともでぎなぐでっ!!
にんげんからこそこそかくれてっ……!!せっかくうまれたおちびちゃんもにんげんにころされて!!
ゆっくりなんてぜんぜんでぎながっだ!!もっどゆっくりじだがっだ!!それがっ……!
こんなところでこんなじにがだをするなんでっ!!いやだっ!!ぜったいにいやだあああああ!!」
「ゆっくりと人間さんが平等だって!?まるで反省してないんだね!死んでね!」
ザクッ!
「ぎゃあああああああああああああ!!」
痛みが限界を超えたのか、そのまま針の上を転がりまわるまりさ。
そのことで、今まで辛うじて足だけに刺さっていた針がまりさの身体を、口を、目を、頭を、グサグサと蹂躙してゆく。
痛みが限界を超えたのか、そのまま針の上を転がりまわるまりさ。
そのことで、今まで辛うじて足だけに刺さっていた針がまりさの身体を、口を、目を、頭を、グサグサと蹂躙してゆく。
「あががががっ……!がががががああああああ……っ!!」
仰向けになったまりさは、むき出しになった白目でどこを見ているのかもわからず、
天井に向かって伸びきった舌には痛々しい穴がたくさん開き、その穴から餡子が漏れ出していた。
しーしーの穴の周りには復数の穴が開いており、そこからしーしーが餡子といっしょに流れている。
あにゃるからも、うんうんなのか餡子なのかわからないものがどろりとこぼれており、まりさの命が刻一刻と削られていることが容易にわかる。
自慢のお帽子は見るも無残な穴だらけ、心なしか白髪の量も処刑前より増えているように見えた。
仰向けになったまりさは、むき出しになった白目でどこを見ているのかもわからず、
天井に向かって伸びきった舌には痛々しい穴がたくさん開き、その穴から餡子が漏れ出していた。
しーしーの穴の周りには復数の穴が開いており、そこからしーしーが餡子といっしょに流れている。
あにゃるからも、うんうんなのか餡子なのかわからないものがどろりとこぼれており、まりさの命が刻一刻と削られていることが容易にわかる。
自慢のお帽子は見るも無残な穴だらけ、心なしか白髪の量も処刑前より増えているように見えた。
「あがっ……あががっ……」
「まり……さぁ……」
「まり……さぁ……」
「……せ……」
「ゆ……?な、なに、まりさ……?なにかいいたいのっ!?」
「ゆ……?な、なに、まりさ……?なにかいいたいのっ!?」
「ごろぜえええええええええええええええ!!
ごろずなら、そこのくそでいぶをごろぜええええええええええええ!!」
ごろずなら、そこのくそでいぶをごろぜええええええええええええ!!」
「ど、どぼしてそんなこというのおおおおおおお!?」
「だばれえええええ!!までぃさは!こんなところでしんでいいゆっくりじゃないんだああああああ!!
ころすならああああ!!なんのやくにもたたないでいぶをころせええええええ!!!!」
「うるさいいいいいいいいい!!そんなことをいうくそばりざのほうがしねえええええええええええ!!
でいぶだちはっ!!ゆんごくでいっしょになるってちかっただろうがああああああああ!!」
「ゆがああああああああああ!!うるせえええええええ!!
なにがほんとうのゆんごくだあああああ!!あるわぎゃねえだろそんなもんはああああああ!!
しんだらっ!!しんだらおわりなんだよおおおおおお!!
いだいっ!いだいいだいいいだいぃぃぃぃっ!
わかるかくそでいぶうううううう!!
いだいんだよおお!!!!ばりざのっ!ばりざのめがっ!どんどんみえなくなっでぎでるっ!!
ゆんごくなんかいけるわきゃねええ!!じぬっ!!まっくらになって!!じぬんだよおおおお!!
までぃざはっ!!いきてゆっくりしたいんだああああああ!!」
「だまれええええ!!もうしねえええ!!そのまままっくらになってしねえええ!!」
「やだああああああ!!しにたくなんか!!しにだぐなんがないいいいいいい!!」
「しねええええ!!でいぶをうらぎるくそばでぃざはしねえええええ!!」
「だばれえええええ!!までぃさは!こんなところでしんでいいゆっくりじゃないんだああああああ!!
ころすならああああ!!なんのやくにもたたないでいぶをころせええええええ!!!!」
「うるさいいいいいいいいい!!そんなことをいうくそばりざのほうがしねえええええええええええ!!
でいぶだちはっ!!ゆんごくでいっしょになるってちかっただろうがああああああああ!!」
「ゆがああああああああああ!!うるせえええええええ!!
なにがほんとうのゆんごくだあああああ!!あるわぎゃねえだろそんなもんはああああああ!!
しんだらっ!!しんだらおわりなんだよおおおおおお!!
いだいっ!いだいいだいいいだいぃぃぃぃっ!
わかるかくそでいぶうううううう!!
いだいんだよおお!!!!ばりざのっ!ばりざのめがっ!どんどんみえなくなっでぎでるっ!!
ゆんごくなんかいけるわきゃねええ!!じぬっ!!まっくらになって!!じぬんだよおおおお!!
までぃざはっ!!いきてゆっくりしたいんだああああああ!!」
「だまれええええ!!もうしねえええ!!そのまままっくらになってしねえええ!!」
「やだああああああ!!しにたくなんか!!しにだぐなんがないいいいいいい!!」
「しねええええ!!でいぶをうらぎるくそばでぃざはしねえええええ!!」
「言われなくても死ぬよ!」
ザクッ!
ザクザクッ!
グサリ!
ザクザクッ!
グサリ!
人間の一声で、仰向けになっていたまりさの後頭部の針が一気に伸び、まりさを串刺しにした。
伸びた針は三本。二本はまりさの目玉を貫通し、もう一本は口内から舌を貫通した。
伸びた針は三本。二本はまりさの目玉を貫通し、もう一本は口内から舌を貫通した。
「あ……までぃざ……までぃざのおめめ……どうなっでるの……!?
いだい……いだいよぉ……!みえない……みえないよぉぉ……
しぬ……までぃさ、しぬの……!?
あがああ……あががが……あああああああああ!!」
きいいいいいいいいいいいィッィィィィィィイィィッィィィィイィィィ!?!?」
いだい……いだいよぉ……!みえない……みえないよぉぉ……
しぬ……までぃさ、しぬの……!?
あがああ……あががが……あああああああああ!!」
きいいいいいいいいいいいィッィィィィィィイィィッィィィィイィィィ!?!?」
この世のものとは思えない絶叫をあげて。
「あ……が……ご……ぢ……ぐ……ぢょ……」
「さようなら、まりさ!」
「も……ゆ………………」
「さようなら、まりさ!」
「も……ゆ………………」
あっけなく、まりさは死んだ。
やりたいことも満足にできず、人間から逃げまわるだけの人生を送り、
おちびちゃんを人間に殺されて、自分も人間の手によって殺された。
やりたいことも満足にできず、人間から逃げまわるだけの人生を送り、
おちびちゃんを人間に殺されて、自分も人間の手によって殺された。
「すごくいい顔で死んでくれたねまりさ!みんなもまりさを見習って、これくらい絶望した顔で死んでね!」
「ま……りさ……?」
さすがに言い争いをしていたれいむも、まりさの死を見せつけられれば嫌でも気付かされた。
たくさんの日を一緒に過ごして来たまりさが死に、そして……
次にこうなるのは、自分だということを。
さすがに言い争いをしていたれいむも、まりさの死を見せつけられれば嫌でも気付かされた。
たくさんの日を一緒に過ごして来たまりさが死に、そして……
次にこうなるのは、自分だということを。
れいむ、カウントダウン:0――
「た……たすけ……たすけて……まり……さ……たすけ……」
透明な壁の隅っこでがたがたと震えるれいむ。ついにこの日が来てしまったのだ。
これまで多くのゆっくりがそうだったように、ズタボロになって、想像を絶する程の痛みを味わって、これかられいむは死ぬ。
心の支えだったまりさはもういない。
「いや……しにたく……ない……しにたくなんか……やだ……やだやだやだやだやだ……!」
透明な壁の隅っこでがたがたと震えるれいむ。ついにこの日が来てしまったのだ。
これまで多くのゆっくりがそうだったように、ズタボロになって、想像を絶する程の痛みを味わって、これかられいむは死ぬ。
心の支えだったまりさはもういない。
「いや……しにたく……ない……しにたくなんか……やだ……やだやだやだやだやだ……!」
ピンポンパンポーン!
「うわあああああああああああああ!!!!」
「おはようみんな!今日も元気にゆっくりが死ぬ!いつもの処刑の時間だよ!」
「おはようみんな!今日も元気にゆっくりが死ぬ!いつもの処刑の時間だよ!」
「やだあああああああああ!!やべろおおおおおおおおお!!
でいぶはっ!でいぶはじにだぐないいいいいいいいいい!!」
「あれれ?れいむはまりさと一緒にゆん国でゆっくりするんじゃなかったのかな?
まりさもゆん国でまっているよ!」
「だばれええええ!!ゆんごくなんでうそっぱちにきまってるだろうがあああああ!!」
「れいむがどう思っても、今日で死んじゃうことに変わりはないんだよ!
だったら少しでも希望を持つほうがいいと思うよ!」
「もてるがあああああああ!!!!」
でいぶはっ!でいぶはじにだぐないいいいいいいいいい!!」
「あれれ?れいむはまりさと一緒にゆん国でゆっくりするんじゃなかったのかな?
まりさもゆん国でまっているよ!」
「だばれええええ!!ゆんごくなんでうそっぱちにきまってるだろうがあああああ!!」
「れいむがどう思っても、今日で死んじゃうことに変わりはないんだよ!
だったら少しでも希望を持つほうがいいと思うよ!」
「もてるがあああああああ!!!!」
「みんな注目してね!」
「はなしをぎげえええええええ!!」
「このれいむはは、人間さんからお野菜さんを泥棒したよ!」
「どろぼうなんがしでないいいいいいい!!
れいむはこうえんにおいてあったおやさいさんをもらったことしかないよおおおおお!!」
「置いてあった?何を言ってるの!あれは人間さんが買い物袋をベンチに置いていただけだよ!
人間さんが空き缶をゴミ箱に捨てに行ってた間に、れいむはその買い物袋からお野菜さんを盗んだんだよ!
それに、人間さんはれいむを追いかける途中で石に躓いて転んじゃったんだ!
人間さんに怪我をさせるゆっくりは死んでね!」
「それはでいぶのせいじゃないだろおおおおおおおおおお!!」
「そういうわけだかられいむには、かじられるお野菜さんの痛みを知ってもらうよ!」
「どういうわけだああああああああああ!!」
「はなしをぎげえええええええ!!」
「このれいむはは、人間さんからお野菜さんを泥棒したよ!」
「どろぼうなんがしでないいいいいいい!!
れいむはこうえんにおいてあったおやさいさんをもらったことしかないよおおおおお!!」
「置いてあった?何を言ってるの!あれは人間さんが買い物袋をベンチに置いていただけだよ!
人間さんが空き缶をゴミ箱に捨てに行ってた間に、れいむはその買い物袋からお野菜さんを盗んだんだよ!
それに、人間さんはれいむを追いかける途中で石に躓いて転んじゃったんだ!
人間さんに怪我をさせるゆっくりは死んでね!」
「それはでいぶのせいじゃないだろおおおおおおおおおお!!」
「そういうわけだかられいむには、かじられるお野菜さんの痛みを知ってもらうよ!」
「どういうわけだああああああああああ!!」
「それじゃあ、今日も楽しい処刑タイム、スタートだよ!」
「いやじゃあああああああああ!!にげるよ!にげるよおおおおおおおお!!」
「いやじゃあああああああああ!!にげるよ!にげるよおおおおおおおお!!」
ぼてんっ!
「ゆぐっ!?」
「ゆぐっ!?」
身体に違和感を覚え、そのまま転倒してしまう。
違和感?いや、違和感どころじゃない。
「な、なん……で?」
――身体が動かない。
なんで!?
なんでなんでなんで!?
どうして!?!?!?
どうして身体が動かないのおおおおお!?
違和感?いや、違和感どころじゃない。
「な、なん……で?」
――身体が動かない。
なんで!?
なんでなんでなんで!?
どうして!?!?!?
どうして身体が動かないのおおおおお!?
「うごいて!!でいぶのあんよさんうごいてよおおおおおおおおお!!」
「お兄さん、往生際の悪いゆっくりは嫌いだよ!
だから、れいむのご飯にゆっくりの身体を硬化させる薬を混ぜておいたんだ!」
「ど、どぼしてそんなこど!!」
「処刑するために決まってるでしょ!バカなの?
この薬はね、餡子を硬化することでゆっくりの動きを制限するんだ。
だから、れいむの身体が『どんなこと』になろうが、絶対に餡子が漏れることはないよ。
それでね、この薬を投与されたゆっくりは中枢餡を傷つけない限り死ななくなるし、意識もはっきりしているんだ。すごいね!
しかもこの薬、顔だけは動かせるし声も出せるよ! 絶望する表情と声が聞けないと面白く無いもんね!」
「あ、ああ……あああ……」
れいむにはどういう理屈でその薬が出来ているのかはわからない。
だが薬の効能を聞いて、これから自分が何をされるのか、何となくだが察しがつき始める。
だから、れいむのご飯にゆっくりの身体を硬化させる薬を混ぜておいたんだ!」
「ど、どぼしてそんなこど!!」
「処刑するために決まってるでしょ!バカなの?
この薬はね、餡子を硬化することでゆっくりの動きを制限するんだ。
だから、れいむの身体が『どんなこと』になろうが、絶対に餡子が漏れることはないよ。
それでね、この薬を投与されたゆっくりは中枢餡を傷つけない限り死ななくなるし、意識もはっきりしているんだ。すごいね!
しかもこの薬、顔だけは動かせるし声も出せるよ! 絶望する表情と声が聞けないと面白く無いもんね!」
「あ、ああ……あああ……」
れいむにはどういう理屈でその薬が出来ているのかはわからない。
だが薬の効能を聞いて、これから自分が何をされるのか、何となくだが察しがつき始める。
「いやだあああああああああああ!!」
「それじゃあ、処刑を開始するよ!」
「それじゃあ、処刑を開始するよ!」
人間の合図とともに、先端にナイフが固定されたアームが天井から現れる。
「これかられいむは、その体を1mmずつ、徐々に徐々にスライスされるよ!
ちょうどうつ伏せに転んでくれてるから、まずはお尻から中枢餡の近くまで、
それが終われば、次は頭から中枢餡の近くまでだよ!
そして最期は中枢餡をぶった切って死んでもらうからね!
たっぷりたっぷり苦しみ抜いて、絶望しながら死んでね!」
「ああああああああああああ!!!!」
「これかられいむは、その体を1mmずつ、徐々に徐々にスライスされるよ!
ちょうどうつ伏せに転んでくれてるから、まずはお尻から中枢餡の近くまで、
それが終われば、次は頭から中枢餡の近くまでだよ!
そして最期は中枢餡をぶった切って死んでもらうからね!
たっぷりたっぷり苦しみ抜いて、絶望しながら死んでね!」
「ああああああああああああ!!!!」
れいむの悲痛な叫びも意に介さず、無常にもナイフの先端が、れいむのおしりに当たる。
冷たく、背筋が凍る様な刃物の感触。
身体が動かないから、れいむには自分のおしりが見えない。
だからこそ余計に恐ろしい。
一体いつ、どのタイミングで切られるのか。
どんな速度で切られるのか。
予測も出来なければ覚悟もできない。
だかられいむに出来るのは、その痛みに怯えるだけしか出来ない。
冷たく、背筋が凍る様な刃物の感触。
身体が動かないから、れいむには自分のおしりが見えない。
だからこそ余計に恐ろしい。
一体いつ、どのタイミングで切られるのか。
どんな速度で切られるのか。
予測も出来なければ覚悟もできない。
だかられいむに出来るのは、その痛みに怯えるだけしか出来ない。
――スッ。
「あがああああああああああああああああああああ!!」
刃物がれいむの身体を切り裂く。
一瞬ではなくゆっくりと、前後に動かしながら、その感触を楽しむようにナイフが動く。
身体を裂かれる痛みに加えて、金属が内部に侵入する異物感。
どちらもが耐えがたく、これまでの人生で感じたことのない苦痛。
「やべでっ!おでがいですっ!やるならっ!!ひとおもいにやってよおおおおおおお!!」
そんな懇願は無意味だ。
今まで数多くのゆっくりが無慈悲に殺されていったのを見ている。
頭ではわかっているが、それでも叫ばずにはいられない。
「いじゃい!!いじゃいいじゃい!!いじゃいいいいい!!!!」
「まだまだ処刑は始まったばかりなんだよ!もっと苦しんでね!」
気が狂いそうな痛みを経て、ようやくれいむのおしりが1mm分、身体から裂かれた。
「ああ……ああ……」
刃物がれいむの身体を切り裂く。
一瞬ではなくゆっくりと、前後に動かしながら、その感触を楽しむようにナイフが動く。
身体を裂かれる痛みに加えて、金属が内部に侵入する異物感。
どちらもが耐えがたく、これまでの人生で感じたことのない苦痛。
「やべでっ!おでがいですっ!やるならっ!!ひとおもいにやってよおおおおおおお!!」
そんな懇願は無意味だ。
今まで数多くのゆっくりが無慈悲に殺されていったのを見ている。
頭ではわかっているが、それでも叫ばずにはいられない。
「いじゃい!!いじゃいいじゃい!!いじゃいいいいい!!!!」
「まだまだ処刑は始まったばかりなんだよ!もっと苦しんでね!」
気が狂いそうな痛みを経て、ようやくれいむのおしりが1mm分、身体から裂かれた。
「ああ……ああ……」
スッ。
「いぎぎぎぎぎいいいいいいい!!!!」
「いぎぎぎぎぎいいいいいいい!!!!」
スー……スッ。
「おごおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
「おごおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
スッ……ス……スー……
「あごごごおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
「あごごごおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
スッ。
「あがああああ!!でっ!でいぶのあんよざん……!?あんよさんがあああああああああ!!」
「あがああああ!!でっ!でいぶのあんよざん……!?あんよさんがあああああああああ!!」
スーッ……
「あがああああああああ!!あぎゃあああ!もみあげっが!!あげげげっ!!あぎゃあああああ!!」
「あがああああああああ!!あぎゃあああ!もみあげっが!!あげげげっ!!あぎゃあああああ!!」
少しずつ、本当に少しずつ、薄切りハムのようにれいむの身体はスライスされていき、たっぷり一時間はかけただろうか。
数十回に及ぶスライスを経たころ、見えはしないもののその痛みと感覚で、自身の足ともみあげが消失したことを悟った。
れいむはもう二度と歩くことが出来ないし、何もつかむことが出来ない。
もっとも、もうすぐ生きることすらできなくなるのだが。
数十回に及ぶスライスを経たころ、見えはしないもののその痛みと感覚で、自身の足ともみあげが消失したことを悟った。
れいむはもう二度と歩くことが出来ないし、何もつかむことが出来ない。
もっとも、もうすぐ生きることすらできなくなるのだが。
「ないっ!?ないよおおおおおっ!!もみあげがっ!!あしがっ!ないよおおおおおお!!
やじゃああああ!!あるぎだいっ!まだでいぶはあるぎだいのにっ!!
あんよさんがっ!!でいぶのあんよざんがなくなっでるっ!?!?
もみあげざんぼっ!ないぎぃぃぃ!!どごっ!?どごにいっだのっ!!いだいっ!いだいよおおおおおおお!!
そんだどっ!!いぎゃああああああああ!!そんなのっでないよおおお!!!!
だっで!あるけなぐなっだらっ!!うごけなぐなっだら!!うごげないんだよおおおお!!」
『本来あるはずのものがない』という消失感と違和感がれいむを支配する。
足はともかくもみあげごときで……というわけにはいかない。
ゆっくりにとって、もみあげとは腕だ。腕が切り刻まれて冷静でいられるわけがない。
ただひたすら叫ぶしかできない。もはや何を言っているのか自分でもわからない。
痛みと喪失感とで頭がいっぱいでぐちゃぐちゃで、思考がまとまらない。
やじゃああああ!!あるぎだいっ!まだでいぶはあるぎだいのにっ!!
あんよさんがっ!!でいぶのあんよざんがなくなっでるっ!?!?
もみあげざんぼっ!ないぎぃぃぃ!!どごっ!?どごにいっだのっ!!いだいっ!いだいよおおおおおおお!!
そんだどっ!!いぎゃああああああああ!!そんなのっでないよおおお!!!!
だっで!あるけなぐなっだらっ!!うごけなぐなっだら!!うごげないんだよおおおお!!」
『本来あるはずのものがない』という消失感と違和感がれいむを支配する。
足はともかくもみあげごときで……というわけにはいかない。
ゆっくりにとって、もみあげとは腕だ。腕が切り刻まれて冷静でいられるわけがない。
ただひたすら叫ぶしかできない。もはや何を言っているのか自分でもわからない。
痛みと喪失感とで頭がいっぱいでぐちゃぐちゃで、思考がまとまらない。
スッ。
スッスッ……
スー……スッ。
ススッ。
スッスッ……
スー……スッ。
ススッ。
「あがあああああああああ!!もうやべっ!いぎぃっ!やべでぐだあああああっ!!ああっ!ああああああ!!
あああああああああああああああああああ!!!!」
何度も何度も身体を切られて、
そのたびに悲鳴を上げて、気がつけばナイフは、れいむの中枢餡スレスレの部分に達していた。
あああああああああああああああああああ!!!!」
何度も何度も身体を切られて、
そのたびに悲鳴を上げて、気がつけばナイフは、れいむの中枢餡スレスレの部分に達していた。
(ころして……れいぶを……ごろじでっ……!)
目から下の部分を全て失った状態なのに、れいむはまだ生きている。
口が完全に切り離されたため、言葉を発することはできなくなった。
だが人間の言ったように、餡子は漏れることなく、意識ははっきりとしたままで、それでもれいむは生きている。
目から下の部分を全て失った状態なのに、れいむはまだ生きている。
口が完全に切り離されたため、言葉を発することはできなくなった。
だが人間の言ったように、餡子は漏れることなく、意識ははっきりとしたままで、それでもれいむは生きている。
「よくがんばったねれいむ!
お口がなくなったから、もう声も出せなくなっちゃったね!でも安心してね!」
天井からもう一本のアームが出現する。
アームの先端には数センチ程度の丸く平べったい、無機質な銀色の物体が付いている。
さながらそれは聴診器のようにも見えた。その物体が、れいむの眉間に取り付けられる。
お口がなくなったから、もう声も出せなくなっちゃったね!でも安心してね!」
天井からもう一本のアームが出現する。
アームの先端には数センチ程度の丸く平べったい、無機質な銀色の物体が付いている。
さながらそれは聴診器のようにも見えた。その物体が、れいむの眉間に取り付けられる。
「な、なんなのこれはああああ!?」
「よし、声が出せてるね!これはゆっくりの身体の振動から声を拾う機械なんだ!
難しい理屈は抜きにして簡単にいえば、口がなくても喋れる機械だよ!
れいむが痛がる声が聞けないのはつまらないからね!」
「ふざけるなあああ!!これいじょうでいぶのからだをおかじくするなああああああ!!」
体の半分が吹き飛んでも餡子は漏れず、死ぬことはなく、
気が狂うことも気を失うことも出来ず、口が無くなっても声を出すことができる。
れいむの身体は、自身がよく知るソレとはまるで異なった何かに変わり果てていた。
自分なのに自分じゃない。それがとてつもなく恐ろしく、気持ち悪かった。
「よし、声が出せてるね!これはゆっくりの身体の振動から声を拾う機械なんだ!
難しい理屈は抜きにして簡単にいえば、口がなくても喋れる機械だよ!
れいむが痛がる声が聞けないのはつまらないからね!」
「ふざけるなあああ!!これいじょうでいぶのからだをおかじくするなああああああ!!」
体の半分が吹き飛んでも餡子は漏れず、死ぬことはなく、
気が狂うことも気を失うことも出来ず、口が無くなっても声を出すことができる。
れいむの身体は、自身がよく知るソレとはまるで異なった何かに変わり果てていた。
自分なのに自分じゃない。それがとてつもなく恐ろしく、気持ち悪かった。
「元気な声も聞けたことだし、次はれいむのお飾りからおつむを切り刻んでいくよ!たくっさん苦しんでね!」
「あがが!!やじゃ!!いだいのはぼういやじゃ!!いまだっで!!あがが……!がぎぃっ!!
すっごぐ!ずっごぐいだいのに!!あだま!あだまなんで!!むでぃ!むりぃぃぃぃぃぃ!!
どめろおおおおおおおおおおお!!だれがっ!ごのぐぞにんげんをとめろおおおおおおおお!!!!」
「よーい、スタート!」
ナイフが、れいむのリボンにあてがわれる。
「あがが!!やじゃ!!いだいのはぼういやじゃ!!いまだっで!!あがが……!がぎぃっ!!
すっごぐ!ずっごぐいだいのに!!あだま!あだまなんで!!むでぃ!むりぃぃぃぃぃぃ!!
どめろおおおおおおおおおおお!!だれがっ!ごのぐぞにんげんをとめろおおおおおおおお!!!!」
「よーい、スタート!」
ナイフが、れいむのリボンにあてがわれる。
スッ……!
「いやあああああああああああああああああああああああああ!!!!」
お飾り自体には痛覚が存在しない、だから痛みが増すことはない。
お飾り程度で悲鳴を上げるなんて、と思う人もいるだろう。
しかし、ゆっくりにとってお飾りは自身を識別するために重要な役割を果たすものだ。
仮に全く痛みがないとしても、顔を剥がされて平気な人間はいないだろう。
ゆっくりにとってお飾りを壊されるということは、人間が顔を剥がされるに等しい。
まして、れいむは既に散々自分自身を文字通り破壊されてきたのだ。
唯一無事なお飾りだけが、れいむにとって自分自身を保つ最後の希望といってもいい。
お飾り自体には痛覚が存在しない、だから痛みが増すことはない。
お飾り程度で悲鳴を上げるなんて、と思う人もいるだろう。
しかし、ゆっくりにとってお飾りは自身を識別するために重要な役割を果たすものだ。
仮に全く痛みがないとしても、顔を剥がされて平気な人間はいないだろう。
ゆっくりにとってお飾りを壊されるということは、人間が顔を剥がされるに等しい。
まして、れいむは既に散々自分自身を文字通り破壊されてきたのだ。
唯一無事なお飾りだけが、れいむにとって自分自身を保つ最後の希望といってもいい。
「れいぶがっ!!れいぶでなぐなっぢゃう!!やべでっ!!やべでやべでやべでえええええっ!!」
そんな希望を、ただひたすらナイフが切り刻んでゆく。
そんな希望を、ただひたすらナイフが切り刻んでゆく。
「いやじゃあああああああああああああああ!!!!」
どれだけ叫ぼうが関係ない。一回、また一回と、れいむのお飾りは細かく刻まれてゆき、
気がつくと、完全に持ち主から切り離されてしまった。
どれだけ叫ぼうが関係ない。一回、また一回と、れいむのお飾りは細かく刻まれてゆき、
気がつくと、完全に持ち主から切り離されてしまった。
「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
れいむはもう、れいむですら無くなった。
自身のアイデンティティが完全に失われてしまった。
れいむはもはや、ただの動く饅頭でしかない。
れいむをれいむだと識別できるゆっくりは、れいむだけである。
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
れいむはもう、れいむですら無くなった。
自身のアイデンティティが完全に失われてしまった。
れいむはもはや、ただの動く饅頭でしかない。
れいむをれいむだと識別できるゆっくりは、れいむだけである。
スッ。
「ああああああああああああああああああ!!!!
あがああああああああああああああああああ!!!!
いぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」
「ああああああああああああああああああ!!!!
あがああああああああああああああああああ!!!!
いぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」
『そんなことは知ったことではない』といわんばかりに、間髪入れずにナイフが頭頂部にあてがわれ、振り下ろされる。
下半身の時と同じように、れいむのあたまが薄く薄く、スライスチーズのように切り裂かれていく。
下半身の時と同じように、れいむのあたまが薄く薄く、スライスチーズのように切り裂かれていく。
「あがが!いぎゃ!がが!あああああ!!!!あごっ!ごががっ!!あががががががががっ!!!!」
ナイフは順調に、れいむの頭頂部からおでこを切りとってゆく。
刃が動くたびに、れいむは叫ぶ。これまでに処刑されたゆっくりたちと同じように、
言葉にならない叫び声をただひたすら上げ続ける。
刃が動くたびに、れいむは叫ぶ。これまでに処刑されたゆっくりたちと同じように、
言葉にならない叫び声をただひたすら上げ続ける。
「いぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!」
お飾りの時とは違い、再び痛みがれいむに振りかかる。
その痛みは、今までのものとは比べ物にならない。
切り取られた下半身と、今切り取られている頭と、上下からの痛みがれいむを締め付ける。
お飾りの時とは違い、再び痛みがれいむに振りかかる。
その痛みは、今までのものとは比べ物にならない。
切り取られた下半身と、今切り取られている頭と、上下からの痛みがれいむを締め付ける。
「あがががぁぁぁぁぁぁっ!!」
ゆっくりに脳があるのかはわからないが、頭を削られるたびにれいむの中で大切な何かが無くなっていく。
ゆっくりに脳があるのかはわからないが、頭を削られるたびにれいむの中で大切な何かが無くなっていく。
「うごぉぉぉ!!おっ!おっ!おごおおおぉぉぉぉぉぉ!!」
足の時とは違い、少し目線を上に向けるだけで、自分の頭が切り取られていく様子がはっきりと見える。
自分が今何をされていて、どんなことになっているのかが、嫌でも鮮明にわかってしまう。
足の時とは違い、少し目線を上に向けるだけで、自分の頭が切り取られていく様子がはっきりと見える。
自分が今何をされていて、どんなことになっているのかが、嫌でも鮮明にわかってしまう。
「あぎゃっ!いぎゃっ!いぎゃぎゃぎゃ!あがががぎぃっ!!」
一時間ほど経ったころ、とうとうれいむは目玉の上下数cm分の厚みを残すだけの存在となった。
断面からは中枢餡が露出し、ぎょろぎょろと目玉だけが不気味に動いている。
一時間ほど経ったころ、とうとうれいむは目玉の上下数cm分の厚みを残すだけの存在となった。
断面からは中枢餡が露出し、ぎょろぎょろと目玉だけが不気味に動いている。
「……いぎぎ……うぎ……うごご……」
だがれいむは生きている。
生きているし、意識もはっきりとしているし声だって出せる。
身体の餡子の殆どを失って、もはやれいむは何も思い出せない。
どうしてここにいるのか、どうしてこんなところにいるのか。
そこにあるのはただ、圧倒的な痛みだけ。
だがれいむは生きている。
生きているし、意識もはっきりとしているし声だって出せる。
身体の餡子の殆どを失って、もはやれいむは何も思い出せない。
どうしてここにいるのか、どうしてこんなところにいるのか。
そこにあるのはただ、圧倒的な痛みだけ。
「い……いが……あぎぃ……」
「よくがんばったねれいむ!ご褒美にそろそろ楽にしてあげるよ!」
れいむ?
れいむって誰だっけ。
れいむはれいむ?れいむがれいむでれいむはれいむが……
「それじゃあれいむ、お疲れ様!ゆっくり急いで死んでね!」
眉間についていた機械が取り外され、刃がれいむの目を両断するようにあてがわれる。
「よくがんばったねれいむ!ご褒美にそろそろ楽にしてあげるよ!」
れいむ?
れいむって誰だっけ。
れいむはれいむ?れいむがれいむでれいむはれいむが……
「それじゃあれいむ、お疲れ様!ゆっくり急いで死んでね!」
眉間についていた機械が取り外され、刃がれいむの目を両断するようにあてがわれる。
(………………れいむ……れいむれいむれいむっ!?
れいむは……れいぶだよっ!!そうだっ!でいぶはれいぶだっ!
……しぬ!?でいぶが……じぬ!?
なんで!?どぼじでっ!!どぼじでどぼぢでどボじデええええええェ!?!?
いヤだああああああああああ!!じニだぐナんがッ!!
あああああああああアああああああアあアアアあああああ!!!!)
れいむは……れいぶだよっ!!そうだっ!でいぶはれいぶだっ!
……しぬ!?でいぶが……じぬ!?
なんで!?どぼじでっ!!どぼじでどぼぢでどボじデええええええェ!?!?
いヤだああああああああああ!!じニだぐナんがッ!!
あああああああああアああああああアあアアアあああああ!!!!)
ザクッ!
END
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前作があっさりだったので今回は逆にこってり風味で。
-----過去作-----
anko4594 ソレを食べるってことは
※前作にて人間さんの一人称が一箇所だけ「私」になっていました。推敲が不足しており申し訳ありませんでした。
また、数多くの評価をいただきありがとうございました。
anko4594 ソレを食べるってことは
※前作にて人間さんの一人称が一箇所だけ「私」になっていました。推敲が不足しており申し訳ありませんでした。
また、数多くの評価をいただきありがとうございました。

挿絵: