ヌ・エグドラ

登録日:2025/04/29 Tue 22:00:00
更新日:2025/04/30 Wed 18:14:56NEW!
所要時間:約 40 分で読めます


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▽▽▽▽▽▽▽▽▽
奈落の嗤笑
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*1



モンスターハンター』シリーズに登場するモンスターの一種。

◆もくじ



◆概要



*2
種族:頭足種
別名:獄焔蛸(ごくえんしょう)


『禁足地』における溶岩地帯、『油涌き谷』において初めて確認された未知の大型モンスター。

『油涌き谷』はその名の通り、有機物由来の黒い油泥が地底から涌き続ける渓谷であり、上層は油泥が沼地のように堆積し、下層は溶岩が噴き出す灼熱の環境となっている。
本種はそのうちの下層に生息している様であるが、普段は滅多に姿を見せない。しかし、下層の火が上層の油泥にまで燃え広がり、谷全体が炎上する異常気象「火走り」の時期になると活性化し、上層に姿を現すようになる。

本種は長きに亘って目撃例がほとんど無く、『油涌き谷』に位置する集落『火窯の里アズズ』にて『黒い炎』という名で語り継がれるのみであった。
しかし、最近になってモンスターとしての実態が明らかとなり、里の古い文献を調査したところ、ようやくその存在が認知されることとなった。


その形態は少なくとも西の大地におけるどのモンスターと比較しても極めて異質。
他モンスターに見られる様な外骨格や毛皮などは有しておらず、常に油状の体液で塗れた黒い皮に覆われる。
更に、頭部に当たる部位から8本の触腕を持つことが特徴で、そのうち主に6本を用いて移動や狩りをする様子が確認されている。

頭部には歪な形に捻れた一対の巨大な角を持ち、口は頭部から生える触腕に隠れる形で存在しており、クチバシのような硬質の「顎板」を持つ。
眼球が見当たらないが、これは普段は格納されており、興奮状態になると白く輝く感知器官として露出する。
この感知器官は各触腕の先端にも存在しており、本種は直接対象を眼に捉えずとも、触腕だけで周囲の状況を感知することができる。
なおこの器官は単純な視覚情報を読み取るものとは異なるらしく、激しい閃光などで目眩しを狙っても効果は全くない模様。

また、その肉体は完全な軟体となっており、内骨格や体節が存在しない。
その代わり、全身が高密度に凝縮された筋肉の塊であり、特に移動にも用いる6本の触腕の膂力は凄まじく、1本1本が大型モンスターを軽々と持ち上げ、あまつさえ投擲同然の勢いで投げ飛ばすことが可能なほどの筋力を有する。
口を覆うように存在する2本の触腕は、他と比較して細く短いが精密な動作が可能で、体表の油泥を塊状にして投げつけることができる。

なお、6本の触腕には細かい棘が無数に生えている。この棘はひとたび獲物の肉体に食い込んでしまうと、抜け出すには周囲の肉ごと千切り取らなければならないような構造となっている。

軟体である肉体を活かした行動を取ることも特徴で、硬質の顎板が入るスペースがあれば、単なる亀裂にしか見えないほどの狭い隙間にも、自身の身体を押し込み内部を移動することができる。
それに加えて、本種も縄張りとしている『油涌き谷』の構造を理解しており、どの隙間がどの場所に繋がっているかを把握して移動するため、神出鬼没に姿を現すことがある。


最大の特徴は、体表全体を常に濡らし続ける「油膜」の存在である。
これは自身の体液と、『油涌き谷』の油分が混じった特殊なものであり、通常の油よりも高い燃焼性を持つ。

本種は怒りなどによって興奮状態に陥ると、全身の油膜に着火、激しい炎を身に纏う。
この状態となった本種は極めて危険で、燃え盛る触腕を用いて攻撃するだけでなく、塊状に固めた油をばら撒いたり、大量の油を漏斗から噴き出し辺り一面を業火に晒してしまう。

黒々とした油泥の中に潜み、怒りによって煉獄を思わせる猛火を纏うその姿から、ギルドから『獄焔蛸』と呼称されている。

手がつけられないほど凶悪な存在と化すが、攻撃されることによって怯むと火炎の制御が効かなくなり、発火能力を失ってしまう弱点もある。
また、水分を多量に含んだものをぶつけ、体表に流れる油膜を洗い流せば、一時的ではあるが炎を纏うことができなくなる模様。


食性は肉食で、縄張り意識が強く獰猛。
生息が確認されている『油涌き谷』における地位はかなり高く、一時は頂点と目されていた赫猿獣アジャラカンの群れを瞬く間に制圧してしまう姿が確認されたことから、『油涌き谷』における生態系の頂点に座していると考えられている。


ほとんど存在が確認されてこなかった本種だが、実は幼生であれば現地の人々に時折見かけられていた。

幼生は『ヌ・ヤヤ』と呼ばれており、透明な身体に特徴的な紋様、そして常に空中を浮遊する能力を持っている。
卵から一斉に孵化するため、場合によっては大量の個体を見ることができるが、この段階ではまだ大人しく無害といって差し支えない。
眼球も未発達な様であるが、成長とともに大きくなり、身体の特徴的な紋様がいずれ眼底へと変化する模様。

本種の生殖方法は謎が多く、産卵を行う時期や成長過程等も分かっていない。
しかし、卵は「火走り」の時期に、幼生は「豊穣期」になると確認されることが多い。


◆テーマ曲



「黒き獄炎/ヌ・エグドラ」


ヌ・エグドラ戦専用BGM。
ヴァイオリンの不協和音染みた旋律とコントラバスによるおどろおどろしい重低音が最後まで鳴り響く不気味な曲。なんとなくディズニーヴィランが登場したかのような邪悪な雰囲気すら感じる。

また随所に登場するトランペットにより、不気味なだけでなく雄大な相手と戦っているかのような威圧感も感じられる。後半のサビにあたる部分は、けたたましいトランペットがメインとして構成されており、特に印象に残った人も多い。

開発陣によると「黒魔術」的な要素をイメージして作られたらしく、所々に登場するシタールのようなアラビア風の弦楽器はそれを表現していると思われる。
また、ヌ・エグドラのコンセプトが「悪魔」であることを考えると、この曲のイメージはさしずめ「黒魔術によって召喚された悪魔」または「地獄から這い出た悪魔」といったところだろうか。

ちなみに、よく聴くと『油涌き谷』の人里『火窯の里アズズ』のテーマ曲の一部が含まれている部分もある。
『油涌き谷』を支配するものとしての側面もここで表現しているのかもしれない。


◆劇中での活躍




────黒い炎だ。


『禁足地』の少年ナタを保護し、生まれ故郷の『守人の里』に返すため、里への道を探る調査団一行。
情報を得るため『禁足地』で暮らす人々から里の情報を集めるが、有力なものは得られなかった。しかし、歴史のある場所からなら何か手がかりが得られる可能性があるとの提案を受け、『油涌き谷』に位置する『火窯の里アズズ』へと向かうことになる。

アズズでは、『油涌き谷』で定期的に訪れる異常気象「火走り」の時期に、発生する猛烈な火力を利用して「大火窯」を動かし、アズズ特製の鉄鋼「ナナイロカネ」を精製する「火走りの祭事」が開催される。
しかし、主人公たちが到着した際は、繰り返されていたはずの「火走り」が来ないという未曾有の事件が発生し、大火窯が動かせなくなったことで祭事は中止に。

「火走り」が来なくなったのは、『禁足地』全土に張り巡らされた『大地の背骨』と呼ばれる、言わばエネルギーを送る血管の様なものが詰まっていたことが原因で、「火走り」を発生させるエネルギーが『油涌き谷』に足りていない状態となっていた。

ここで、星の隊の技術者ヴェルナーが善意と興味本位で詰まっていた箇所を修理する。しかし、それは今まで溜まっていたエネルギーが『油涌き谷』に一気に流れ込むことを意味しており、場合によっては大惨事を引き起こす可能性があった。
しかし里の人々はそんなこともつゆ知らず、喜んで祭事を再開してしまう。


────もう止まらんよ。
流れ始めたエネルギーと同じだ。


そして予想通り、『油涌き谷』に過剰なエネルギーが流れ込んだため例年にない規模の「火走り」が発生。
大火窯はそれに耐えきれず暴走したほか、「火走り」に触発された赫猿獣アジャラカンの群れが活性化、集団で里を襲撃に来始める。

なんとか群れを退けるオリヴィアと主人公だったが、それでも群れのほんの一部。アジャラカン達は次々と里へ雪崩れ込んできてしまう。
このまま里は蹂躙されてしまうのか…と思われた次の瞬間、


突如として現れる不気味な黒い触手


その異様さに呆気に取られる間も無く、3頭いたアジャラカン達は次々とその触手に絡め取られていく。
そのうち1頭はまるで丸めたちり紙でも捨てるかの如くあっさり放り投げられ、もう1頭は別の1頭と頭部を激しくぶつけられ戦線離脱。
最後の1頭は投げ捨てられたもののなんとか体勢を立て直し、触手の主に果敢に挑み掛かるも、瞬く間にまた絡め取られ、必死の抵抗も虚しく『油涌き谷』の奈落へと引き摺り込まれてしまうのだった…

その光景を目にした、里で最も高齢の「油氏族」の長ヤブランは、かつて里を襲ったという『黒い炎』の言い伝えを思い出す。
その言い伝え通りであるなら里に危険が及ぶ。主人公は里の護衛をオリヴィアに任せ、『黒い炎』の打倒に挑む。


下位ストーリーにおいて3番目に挑むことになる頂点捕食者の一角であり、その立ち位置に違わない強敵。
単純に強いのもそうだが、「頭足種」という全くの新骨格モンスター故に、今までのモンスターとは勝手が違うことばかり。慣れないうちはとにかく動きが読みづらく攻撃を受けがちで、MHWilds攻略においてここで躓いてしまったというプレイヤーも多い。

しかし、直前で戦ったアジャラカンの装備は火耐性が非常に高く、炎を操る『黒い炎』とは相性が良い。
もしどうしても苦戦するようであれば、大火窯の管理でそれどころではなさそうだけどジェマに頼んで装備を造っていくのも手である。


何とか『黒い炎』の討伐に成功する主人公。やがて「火走り」も収まり、『油涌き谷』は「豊穣期」へと変遷。
危機は去り、大変な惨事であったが得られたものも大きく、結果的に生み出された「ナナイロカネ」は最高のものが出来上がり、全てが丸く収まることになる。

落ち着いた頃、古い書物を漁っていたヤブランは、主人公と戦った『黒い炎』の存在が『ヌ・エグドラ』という名で呼ばれていたこと、そしてそれこそが『油涌き谷』の生態系の頂点であることを知るのであった。


以上が下位ストーリーでの活躍になる。
かなりインパクトのある登場をしているが、よく考えてみるとあの場に急に現れ、そのまま里で暴れもせず普通に下層へ戻っていった理由については微妙に謎である。
結果だけ見たらアジャラカンを打ちのめし颯爽と帰った里の救世主のように見えるため、一部ではその後討伐されるのがかわいそうだと感じたプレイヤーもいる様子。

とは言え、ヌ・エグドラはかつて似たような状況で現れた際、火釜を焼き尽くしたという前科があるため、今回はたまたまそんな気ではなかっただけでまた襲いにくるのは時間の問題だった可能性は高い。
火窯の火力に釣られて寄ってみたら、アジャラカン達がいたので縄張りから追い払っただけのことなのだろう。もしくは食べるつもりで来たとか…





────このままだと、あいつが谷も火窯も、
皆も…ぜんぶ燃やしちゃうよ!


上位ストーリーにおいては、『禁足地』における全ての地帯で異常気象が収まらない、という謎の現象を調査する中で登場。
『油涌き谷』では「火走り」が止まらなくなっており、ヌ・エグドラの行動は活発に。しかも例年にない異常気象の継続の影響で、普段より一層凶暴化していた。

以前の経験が役に立ち、アズズの人々は火窯の暴走を抑えることはできていたが、モンスターに対しては対処のしようがない。ヌ・エグドラは里の近辺にまで姿を現す様になり、このままでは滅亡も時間の問題であった。
そこで、緊急事態の対応措置として、ヌ・エグドラの討伐に乗り出すことになる。


実力的には当然、下位の時よりもはるかに強くなっているが、それはこちらも同じこと。
装備も装飾品も揃った中で、下位で動きにある程度慣れていれば十分に対応できるはずである。

ちなみに、「里の近辺にまで来ている」という情報から導蟲を飛ばしたプレイヤーは気付いたかもしれないが、いくら何でもヌ・エグドラの初期位置が里に近すぎる。
具体的に言うと里からほんの数十メートル先。近いなんてものじゃないもう隣である。

恐らくプレイヤーをわざわざ下層まで行かせないようにした開発陣の配慮なのだろうが、こんなに近いのに里が無事なところを見ると、実は本当に手を出すつもりがなかったのでは…
まぁ恐らくメタ的な描写でしかないのでそんなことは無いのだろうが。


無事に窮地を脱したアズズであったが、ヌ・エグドラが異常気象を起こしているわけではないので、根本的な解決には至らず。とはいえ目下の危険を排除できた主人公達は、今度は異常気象の継続発生についての調査を進めていく。


その後、『禁足地』全域の異変はとある物質が原因であったことが判明。元凶を絶ったことで異変は鎮まったが、
今度は同じく影響を受けていた鎖刃竜アルシュベルドが半ば暴走に近い状態に陥っていることをナタの口から知ることになる。

暴走状態に陥ったアルシュベルドは頂点捕食者にさえも襲いかかっているらしく、ヌ・エグドラあとウズ・トゥナまでもが惨たらしく殺害されてしまっていることを伝えられる。

アルシュベルドは下位ストーリーでも(一部を除いた)頂点捕食者達を襲っており、その中でもヌ・エグドラだけは襲われなかったため何かと特別感があったが、ここで例外なく葬られることになってしまった。

とは言え、アルシュベルド自体がモンハン世界でも屈指の実力者であるほか、アジャラカン達を苦もなくまとめて叩きのめした描写から、プレイヤー達からは依然として圧倒的な強者と認識されている模様。
何より、かなりインパクトのあるビジュアルをしていることから印象にも残りやすく、新参ながら中々の人気を博しているようである。


【MHWilds】



『禁足地』における4つの地帯のうち、『油涌き谷』を支配する頂点捕食者という鳴物入りの存在として初登場。
他の頂点捕食者達と同様、定期的に訪れる異常気象の時期に現れることが多い。『油涌き谷』の場合、「火走り」である。


発売前のプロモーションムービーでも散々話題となっていたが、まず取り沙汰されるのはその見た目。「頭足種」という種族が示す通り、外見はそのものズバリタコ。
軟体の身体に頭部から直接生える複数の触腕や丸っこい胴体、ヌルヌルとした全身にクチバシ状の口など、見れば見るほど現実のタコである。

しかし、普通のタコとは異なる点も多い。
まず触腕の数は8本と同等ではあるが、そのうち2本は他と比べてかなり短い上に細いので、実質6本を主軸にしている。さらに触腕についているはずの吸盤は一切無く、代わりに無数の棘がズラリと並んでいる。ちょっとキモい
微妙な点だが口の位置も異なり、普通のタコは足の根本、頭部の下にあるのに対して、ヌ・エグドラは頭部の前側にある。バサっと全触腕を持ち上げた時が顕著である。
口は短い2本の触腕に隠されるような形になっているため、なんだかヒゲを蓄えたおじさんみたいな見方をする人もいる様子。

モンハン世界の海にタコがいるのかは不明だが、恐らく水中ではなく地上での生活に適応した結果であると考えられる。

流れる血液も赤色ではなく青色
現実のタコも血中に人間のようなヘモグロビンは持っておらず、代わりにヘモシアニンを有しているので、血液が青い。

鳴き声もまた特徴的で、こちらを発見した際の咆哮はゴム製品を擦り合わせたかのような音をしており、何というか「ムキューンッ!」というような存外甲高い声を出す。ちょっとかわいい
しかし甲高いのは発覚時の咆哮ぐらいで、戦闘中や怒り状態突入時の咆哮は、まるで逆再生にしたとてつもなく低い人間の声のような不気味な鳴き声を出す。ビジュアルも相まって余計に怖い印象を受けるだろう。
しかしそんな大音量の音をどこから出しているのか


さて戦闘能力だが、全く新しい新骨格(タコなので骨格はないが)のモンスターということもあり、そのどれもが未知の行動パターンとなる。
頂点捕食者として攻撃の威力も凄まじく高いため、慣れてないうちは苦戦を余儀なくされるだろう。

攻撃の主体となるのは、何と言ってもその長大な触腕の数々…となるのだが、それだけでなくヌ・エグドラは眼による情報のほかに「触腕を使って」周囲の状況を「見る」ことができる模様。
このことから、仮にヌ・エグドラが完全に後ろを向いていてもこちらと軸を合わせることもせず普通に触腕でぶん殴ってくる。初見では相手の様子をよく見て対処しようにも、不意の一撃をかまされてしまうことがよくある。
またソロであれば的が絞られるのであまり関係ないが、マルチになると誰を狙っているのか分かりにくくなるため、殊更動作が読みにくい。

厄介な特性だが、よく見てみるとヌ・エグドラは触腕での一撃を繰り出す前に、触腕の先端にある白く輝く感覚器官でこちらを確認しているのが分かる。
実はこれこそが弱点で、言い換えるなら白く発光する器官が攻撃の予兆として機能しているのである。このことを意識してみると、実はこれでもかというぐらい予備動作が分かりやすい部類に入る。
最初は動きが読みづらく困惑するかもしれないが、まずは白い部分に注目してみるとグッと戦いやすくなるはずである。

触腕は部位耐久値を超えると切断することが可能。
触腕のリーチが短くなるので弱体化にはなるのだが、裏を返せば発光器官による前兆が無くなってしまうため一長一短。触腕の動作だけでもある程度動きを読めるように練習あるのみである。


が、ヌ・エグドラの実力はそれだけではない。
本種は怒り状態に突入すると頭部に格納されていた青白い眼球を露出、全身の黒い油膜に着火し、炎を纏うようになる。
この状態になると一部の触腕攻撃には炎が付随するようになり、喰らうと火属性やられに陥ってしまう。
ただでさえ威力が高い攻撃が多い本種を目の前に火属性やられに陥るのは非常に危険。

また、燃え盛る油泥を利用して、油泥の塊を小型爆弾のようにして投げつける攻撃も繰り出すほか、大技として、体内に飲み込んだ油泥を「漏斗」から一気に吐き出し、絨毯のような凄まじい規模の火炎放射を繰り出してくる。
火炎攻撃はどれも威力が猛烈に高いため、本種に挑む際は火耐性をしっかり上げて対策を取りたい。

なおどう考えても熱そうな見た目だが、この状態のヌ・エグドラに近づいても別にスリップダメージとかを受けたりすることはない。近接武器持ちも安心して戦おう。
MHW:Iとかに出てきていたら危なかった

危険な状態だが対策も存在しており、燃え盛る触腕にダメージを与えるとその部位の炎が鎮火。さらに一定のダメージを与えると全身の炎が鎮火し、大ダウンを取ることができる。
炎が無くなると大抵はそのまま疲労状態になるため、ここで畳み掛ければさらにダメージを稼げる大チャンス。

一方で、実は時間経過でも炎纏いは解除できる。が、解除と共に身体中の油泥を大量にばら撒き、辺り一面を大爆発させるという大技を使ってくる。
いわゆるちょっとしたDPSチェックのようなものであり、時間内に解除できるダメージ量が足りなければペナルティとして発動するイメージ。
炎纏い状態時は激しい攻撃が続くが、臆せず積極的に攻めて行こう。

燃え盛っている触腕にミズタマリゴケをぶつけると、油膜が流れ瞬時に鎮火することができる。
普通の攻撃に比べすぐに鎮火できるので、地味ながらそれなりに有用な要素。余裕があるならパパッとぶつけてから戦えば意外と楽に立ち回れるかもしれない。

炎纏いが解除されると、全身の黒い油膜が全て無くなりヌ・エグドラ本来の体色が顕になる。「豊穣期」の上層で確認できれば分かりやすいが、案外鮮やかな色合いをしている。
しかししばらくすると触腕を使ってヌリヌリと油膜を塗り直すため、あまり長くは見ることができない。

ちなみに、怒り状態時に露出する眼球だが、一般的な眼のように光の吸収によって見るような構造ではないらしく、閃光スリンガー弾や閃光羽虫による目眩しは通用しないので注意。


また、頂点捕食者の中で唯一拘束攻撃を持つ。
前側の触腕を全て持ち上げて構えるのが目印で、直後に突き出される触腕に当たると、絡め取られてしまいそのまま頭部付近まで持ち上げられる。するとヌ・エグドラは非怒り状態であろうと眼球を露出させ、全身に炎を纏い始める。
その無機質な眼で見つめながら、おもむろに油泥が垂れる漏斗をこちらに向け始め…



ゼロ距離で火炎放射を容赦なくぶっ放す
という殺意全開の攻撃を繰り出す。



捕らえられたとしても、通常の拘束攻撃のようにスリンガーでの反撃、弾が無ければナイフでの抵抗でも簡単に抜け出せる。
また、見た目のインパクトは強烈だが、ヌ・エグドラの攻撃の中では実はそこまで威力は高くない方。中途半端な体力で戦ってトドメを刺されないようにだけ注意すれば特に問題ないだろう。
こんなもん喰らったら全身大火傷通り越して炭化ぐらいしそうなレベルだと思うのだが…


総評して、攻撃の威力の高さや動きの読みづらさから、初見での立ち回りには苦労する人も多い。
しかし一方で、予備動作のギミックに気づけばむしろ読みやすいモーションが多く、慣れてくれば戦いやすく楽しいモンスターであると上々の評価を受けている様子である。



探索では『油涌き谷』のみに現れる。
「火走り」の時期によく出現するが、「豊穣期」や「荒廃期」の間でもまれではあるが出現する模様。
しかし「荒廃期」ならともかく、油泥が涌き出ない「豊穣期」に出てきた場合でも、普通に炎を纏ったり油泥を吐き出したりしてくる。どこから調達しているのだろうか…

『油涌き谷』では基本的には下層の溶岩地帯を中心に活動しているが、たまに上層の油泥の溜まり場も巡回している。
時折立ち止まって触腕で周囲の確認している様子を見ることができる。の割にハンターが真後ろにいても気付かないのはご愛嬌

空腹になると上層のゼレドロンを捕食する。食事の光景はかなり短く、少し齧っただけで満足してるんじゃないかというレベル。
食事を終えた後は下層に戻り、漏斗から自身の油膜ごと排泄する。この排泄物は「排出された消化物」という痕跡として採取可能。よく見ると油に混じってゼレドロンの骨らしきものも確認できる。グロい。

排泄した後は大抵、場所を変えて頭部の油膜を落とすかのような仕草をする。
余分な油膜を落としているのか掃除しているのか、またはマーキングしているのか意図は不明。こちらは「タール分を含んだ体液」という痕跡として採取できる。
(ちなみに、痕跡から得られる素材はどちらも「油膜」)


移動する際は、基本的には6本の触腕を地面に設置し、全体的にぺったんこになったような状態でヌルヌル動く。
エリア移動の仕方もかなり独特で、亀裂のある壁に近づいていったかと思いきや、ミチミチと身体を押し込んで亀裂に潜り込み、また別の亀裂へと移動していく。
軟体であるが故に可能な移動方法で、明らかに無理だろと言いたくなるような隙間にも容易に入っていく様は現実のタコさながら。初見は目を疑うことだろう。

また『油涌き谷』はその成り立ちから、油泥を流すパイプのような人工物が張り巡らされているが、足場がない場合はパイプに纏わりつくように巻き付き、そのままクルクルとパイプを伝って移動する。
実際のタコは吸盤があるので貼り付けるが、力づくでパイプにしがみついているのだろうか。


根城としている場所は最下層のエリア17。
この場所には人工物でできたちょっとした穴があるのだが、ヌ・エグドラは休眠の際、小さい穴の中にキュッと潜り込んで眠る。その姿は正に蛸壺の中で休むタコの如し。
寝ている間も周囲を確認するためか、触腕の1本を穴から出している。メタ的に言えば、完全に穴に入り込んでしまっては起こすことが出来ないからだろう。
触腕を殴られ大慌てでニュルンッと飛び出してくる様はちょっとかわいい。

エリア17では挙動も変わり、地面の亀裂に入り込んで別の隙間へ移動し、死角から大技を繰り出すような行動を取り始める。
追い詰めた先で手痛い反撃を喰らわないように。


「縄張り争い」についても実装されている。
対戦カードはストーリーでも争った赫猿獣アジャラカンと、鎖刃竜アルシュベルドの2つ。

アジャラカンとの争いでは、まずヌ・エグドラが頭突きで先制。怯んだアジャラカンだが頭部へ反撃を繰り出すも、有効打は得られず。しかし何とか頭部の上へと駆け上がり、マウントを取ることに成功。
本格的に反撃に移ろうとするも、すぐに触腕に捕らえられ瞬く間に拘束、そして必殺の火炎放射をゼロ距離でブチかまされてしまい、争いを終える。

この争いの中でアジャラカンは大ダメージを受けてしまいしばらく悶え苦しむことになるが、一方のヌ・エグドラは全くの無傷。結果的には「完勝」という形になる。
もともとストーリー上でも実力の差を見せつけていたが、相変わらずエゲつない戦い方をするモンスターである。
しかし同じように拘束攻撃を受けたにもかかわらずピンピンしているハンターは一体何なのだろうか


アルシュベルドの争いの方は使い回しとなっておりもはや争いの体を成しておらず、鎖で一方的に属性エネルギーを吸い取られ完敗することになる。
こちらに関してはヌ・エグドラと言うよりアルシュベルドの異常な強さに目を向けるところだろう。
触腕と鎖が絡まりそう


前述したように触腕は斬撃武器で切断することが可能だが、切り落とされた触腕は神経伝達の名残かしばらくウニウニと動き続ける。
しかし動いているのは新鮮な証拠。今作は死体などに「腐敗」の概念があり、放置しているとパタッと動かなくなりそのまま腐ってしまう。
腐敗すると剥ぎ取れる素材が非常に渋くなってしまうので、非常に気味が悪いが早いとこ剥ぎ取ってしまおう。「剥ぎ取りは鮮度が命!」


実は幼生を「環境生物」として捕獲することができる。しかし現れる条件が中々特殊で、普通に探索しているようではまず見つからない。

まず1つ目の条件は、「火走り」の時期に歴戦個体のヌ・エグドラがいること。
この条件でエリア17に行ってみると、天井に夥しい数の卵塊が産み付けられているのが確認できる。編纂者のアルマも「もしかして…ヌ・エグドラが産卵を?」と発言するため、ここからでも判断可能。

そして2つ目はそのまま「豊穣期」を迎えること。休憩などで時間を早送りにしても問題はない。
ここで再度エリア17に向かうと、幼生『ヌ・ヤヤ』が卵から孵り、空中に大量に出現している。あとは気が済むまでネットを投げて捕獲するだけである。

このような手順になるので、「歴戦個体と戦ってたらたまたま見つけた」という人が多いのではないだろうか。
この条件から見るに、ヌ・エグドラは修羅場をくぐり抜けるほど長生きした個体だけが産卵するのかもしれない。

このヌ・ヤヤ、現実のタコの幼生にそっくりな見た目で、動き方も同じような感じなのだが、よく考えてみたら飛膜もないような形態で何食わぬ顔でふよふよと空中浮遊している。
寒冷地帯の『氷霧の断崖』は重力が低いという設定があるが、こちらは一体どういう原理で飛んでいるのだろうか…
同じ土地ではクラゲも何か普通に浮いてるしあまり気にしない方がいいのかもしれない

ちなみに現実のタコは軟体生物としては珍しく子育てをするのが特徴で、メスは餓死するまで卵の側から離れないという壮絶な生態を持つが、ヌ・エグドラはエリア17以外にも普通に進出している。
あるいは卵を守るため巣の周りを警戒するような生態なのかもしれないが。

生態の研究が進んでいないモンスターの幼生であるためかなり価値が高そうだが、意外にもポイントは低めの10pts。
もともと幼生自体はよく見かけられていたようなので研究対象として見る点はもう少ないのかもしれない。または、産まれた環境と変わってしまうとすぐに死んでしまうので育てることもできない可能性もある。
そんな存在をバカスカ捕っていいんだろうか


◆攻撃手段



ヌ・エグドラが攻撃に用いる触腕は主に6本で、前方から右第1〜3腕、または左第1〜3腕と表記される。



  • 咆哮
    • 頭部を持ち上げながら不気味な鳴き声を上げる。
      • 音圧は【小】。発覚時はゴム製品を擦ったかのような甲高い声を上げるが、怒り状態移行時などは低い人間の囁き声のような声を出す。怖い。

  • 触手はたき
    • 口元にある細い触手ではたく。
      • ウネウネと触手を動かすのが前兆だが、非常に出が早く対処しにくい。が、威力はかなり低いのであまり気にしなくても良い。
      • 炎上した部位でもないため、炎纏い時でも火属性やられにはならない。

  • 触腕薙ぎ払い
    • 第1〜3腕のいずれかで地面を薙ぎ払う。
      • 動きが大きくないので一見分かりにくいが、よく見ると薙ぎ払う直前に触腕をくるっと巻いているのが目印。
      • 全ての触腕から繰り出してくる可能性があり、特に第3腕は完全にノールックで繰り出してくる。触腕の動きに注意。
      • 平常時は向かって左から右へと薙ぎ払うだけだが、怒り状態時は折り返してもう一度薙ぎ払う。

  • 突進
    • 身体を一瞬引いてから、勢いよく突撃する。
      • 突進の出始めには判定がなく、顎板で噛みつくかのように飛びついてきた時に判定が出る。頭部付近にしか当たり判定がなく、見た目ほど広くない。
      • こちらと距離が離れていると繰り出してくるため、いきなり不意を突かれたということはまずないだろう。

  • 炎纏い
    • 頭部に白い眼球を露出させ、咆哮とともに身体全体を燃え上がらせる。
      • 形態変化行動。怒り状態突入時は必ずこの行動を取る。
        この状態になると触腕による攻撃の先端に小爆発が起こり、火属性やられが付与されるほか、攻撃にレパートリーが増えたり「火炎放射」などの大技も解禁される。
      • かなり攻撃が激しくなるが、一定ダメージを与えると炎纏いを解除できる。解除されれば大ダウンも取れるため、臆せず攻めていきたいところ。
      • 水流スリンガー弾を燃える触腕にぶつけると消化することができる。慣れれば別にしなくとも充分戦えるが、使っても損はない。
      • ちなみにこの状態のヌ・エグドラに近寄っても地形ダメージのようなスリップダメージを受けたりすることはない。安心して突っ込んでいこう。

  • 触腕叩きつけ
    (炎纏い時:火属性やられ)
    • 第1または第2腕を1本振り上げ、勢いよく叩きつける。
      • 触腕を振り上げる際、先端についた白い感覚器官を一瞬こちらに向けるのが目印。どの触腕が誰を狙っているのかはここで判別しよう。
      • 第2腕からノールックで繰り出されることもあるため、真横にいても油断しないように。
      • 炎纏い時は叩きつけと同時に小爆発が起こる。触腕先端方向に攻撃判定が広がるため、いつもの感覚でいると痛い目に遭う。

  • 触腕連続叩きつけ
    (炎纏い時:火属性やられ)
    • 左右の第1腕を交互に振り上げ、勢いよく叩きつける。
      • 「触腕叩きつけ」の連続版のようなもの。左腕→右腕と連続で叩きつける。平常時は2回だが、怒り状態時は3回に増える。
      • 予備動作は「触腕叩きつけ」とほぼ同じだが、あちらと違って第1腕からしか繰り出してこないのが特徴。慣れれば感覚で対処できる。
      • こちらも炎纏い時は攻撃範囲が広がる。

  • 全方位叩きつけ
    (炎纏い時:火属性やられ)
    • 第1〜3腕の全てを持ち上げ、連続で叩きつける。
      • 前兆として6本の触腕を全て持ち上げるのが特徴。その後、ハンターとの位置に最も近い触腕を叩きつける。動きがあまり激しくない分やや読みにくい。
      • 平常時は2回、怒り状態時は3回叩きつける。同じ触腕で2回連続で叩きつけることはない。疲労状態だと1回に減る。

  • 回り込み叩きつけ
    (炎纏い時:火属性やられ)
    • 第1腕1本を持ち上げながらこちらの側面に回り込むように移動し、勢いよく叩きつける。
      • こちらも事前に白い感覚器官を向けてから繰り出してくるが、一連の動作が分かりやすいので対処は比較的簡単。軸をズラしてくるのでガードする際は捲りに注意。

  • 振り向き叩きつけ
    (炎纏い時:火属性やられ)
    • 後ろを向いた状態で第1腕を1本持ち上げ、振り返りながら勢いよく叩きつける。
      • 叩きつける前に頭部だけこちらに向け、触腕を高く持ち上げているのが目印。遠目で見ると分かりやすいが、密着していると中々確認しにくい。後ろ付近にいる際はこの攻撃を警戒しよう。

  • 回転薙ぎ払い
    (炎纏い時:火属性やられ)
    • 第1腕と片方の第3腕を捻るように持ち上げた後、素早く回転して周囲を薙ぎ払う。
      • 予備動作が長く分かりやすい。範囲は全周に及ぶが判定は一瞬なので対処は容易。
      • 炎纏い時は回転したと同時に周囲に油泥をばら撒く。油泥は着弾すると爆発するので、中途半端な位置にいた方が逆に避けにくい。

  • のしかかり
    (炎纏い時:火属性やられ)
    • 第1〜2腕4本を大きく持ち上げ、のしかかりを繰り出す。
      • 触腕をバサっと持ち上げるため、予備動作は非常に分かりやすい。が、その分威力はかなり高いので確実に対処するように。
      • 下位では単発だが、上位では2回連続で繰り出してくる。1回目から間髪入れずに繰り出してくるので、特にガード武器はタイミングを見誤りやすい。
        疲労状態時は単発になる。
      • 2回目の後、弱点の「口」が露出する。ここで「集中弱点攻撃」を当てると大きく怯み、特殊ダウンを取れる。余裕があるならぜひ狙いたい。

  • 後方のしかかり
    (炎纏い時:火属性やられ)
    • 両第3腕を大きく持ち上げ、のしかかりを繰り出す。
      • 「のしかかり」の後方バージョンとでも言うべき技。ヌ・エグドラの真後ろにいると繰り出してくる。予備動作は分かりやすいが、前方のもの比べて若干出が早い。
      • 一方で、こちらは怒り状態時であっても単発しかしてこない。その代わり攻撃後の後隙がそれほど長くない。

  • 拘束
    属性:火属性やられ
    • 第3腕を除く全ての触腕を上げて構え、素早く触腕を突き出して捕らえる。その後、締め上げながら頭部付近まで持ち上げ、自身の触腕ごと火炎放射で焼き払う。
      • 予備動作は分かりやすいが部位に繰り出してくるので虚を突かれやすい。ちなみに、ヌ・エグドラが通常状態であってもこの瞬間だけ炎纏い状態になる。
      • ヌ・エグドラに限らず、今作の拘束攻撃の脱出方法はかなり緩く、スリンガー弾を持っていなくともナイフでの抵抗で簡単に抜け出せる。落ち着いてボタンを連打しよう。
      • 恐ろしく凶悪な技だが、実は仮に喰らったとしてもヌ・エグドラの攻撃の中では割と大した威力ではない。
        簡単に抜け出せるならもうちょっと強くしても良かったんじゃ…

  • 火炎放射
    属性:火属性やられ
    • 身体を窄めた後に漏斗をこちらに向け、漏斗から絨毯状に火炎を放射する。
      • 炎纏い(怒り状態)時限定行動。
        ヌ・エグドラの大技の一つであり、そのド派手な演出に違わずかなりの威力。
      • 火炎はかなり射程が長く扇形に広がっていくため、遠くにいればいるほど危険。逆に近くにいれば当たらない。こちらとの距離が離れているとよく使ってくるため、予備動作が見えたら急いで接近しよう。
      • ガードできる武器種はこの攻撃を防ぐと「ロングガード」が発動。反撃できれば特殊怯みを狙える。
        ただし火炎放射が終わるタイミングをしっかり見計らわないとガード判定が無くなった瞬間に焼かれてしまうので注意。

  • 油泥投擲
    属性:火属性やられ
    • 口元の触手で燃え盛る油泥を投げつける。
      • 炎纏い(怒り状態)時限定行動。
        油泥は着弾すると爆発する。地味ながら結構痛い攻撃。最大で2回連続で投げつけてくる。
      • 狙いは割と正確で、遠距離にいると狙い撃ちにされるが、至近距離にいると頭上を通り越していくので当たらない。
      • 完全に余談だが、あの短い触手を使って細かい動作で投げつけてくる動作がなんか妙にカワイイと評判。当たったら痛いけど

  • 油泥ばら撒き(小)
    属性:火属性やられ
    • 身体を回転させながら窄めた後、油泥を周囲にばら撒く。
      • 炎纏い(怒り状態)時限定行動。
        油泥は着弾すると爆発する。威力は中々に高火力。
      • 中距離に撒き散らすイメージで、至近距離にいると当たらない。ガンナーも予備動作が見えたら離れる方向に動いても問題ない。

  • 油泥ばら撒き(大)
    属性:火属性やられ
    • 身体を回転させながら窄めた後、油泥を広範囲にばら撒く。
      • 炎纏い(怒り状態)時限定行動。
        先ほどの「油泥ばら撒き(小)」の大規模バージョンと言ったところ。扱いとしては大技の一つとなっており、ヌ・エグドラの攻撃の中でも屈指の威力を誇るため絶対に回避したい。
        なお、この行動を取ると炎纏い状態が解除される。
      • 小規模バージョンと比較してかなり広範囲、なおかつ長時間油泥をばら撒き続けるのが特徴で、至近距離に居ようが容赦なく被弾する。
        油泥の着弾位置は近→中→遠と時間差で広がっていくので、予備動作が見えたら一旦離れ、近場が爆発したのを見計らってから近づくと当たりにくい。
      • 発動に条件があり、「一定時間以内に炎纏い状態を解除できていない」と繰り出してくる。いわばDPSチェックのペナルティのようなもの。初見は何度も拝むことになるが、慣れてくると自ずと見る機会も減ってくるだろう。

  • 地中潜行
    • 地面の亀裂に潜り込み、別の亀裂へ移動する。
      • 根城であるエリア17でのみの行動。
        攻撃ではなく移動手段で、地面から出てくる際にも攻撃判定はない。
      • 地面から出てきた後、こちらから離れた位置で炎纏い状態なら「火炎放射」、近くに出てきた場合は間髪入れず「のしかかり」を繰り出してくる。
        死角から手痛い反撃を受けないように注意。
      • なお、この場合からの「のしかかり」は怒り状態時にかかわらず1回しか繰り出さない。


◆破壊可能部位



  • 頭部
    • 頭の角が欠ける。
      • 戦闘中は常に高い位置にあるので、近接武器は狙いにくい。が、ダウンなどを取れれば位置が下がるので、積極的に攻撃していきたい。
      • 破壊すると確定で「角」が手に入る。

  • 触腕
    • 中程から切り落とされる。
      • 切断した触腕は剥ぎ取り可能。また単純に触腕による攻撃範囲が半分ほど減ることになるので、かなりの弱体化になる。
      • その気になれば6本全てを切断することもできるが耐久値は高めなので、大抵その頃にはヌ・エグドラも瀕死である。流石に早々に全部切ってラクラク討伐…とはいかない。
      • また、短くなることで特徴的な予備動作が分かりにくくなってしまうという弊害もある。大抵はよく見れば分かるのだが、油断は禁物。
      • ちなみに切断すると思いっきりもんどり打って転ぶ。タコは触腕に神経が集まっているようなのでかなり痛いのだろう。
      • 剥ぎ取ると「棘」や「触手」、果てはレア素材の「髄液」「炎玉」も手に入る可能性がある。斬撃武器は是非狙っていきたい。


◆弱点属性・部位



  • 弱点属性
    • 第一弱点は
      • ではあるが、実は「口」を除いて属性の効きはあまり変わらない。その口も普段から狙えるような場所ではないので割となんでも良いが、ダウン時のラッシュなどでダメージを稼ぎたい場合は水を担ぐと良い。
      • もちろんは全く効かないので間違っても担いで行かないように。

  • 弱点部位
    • 斬撃なら頭>触腕(先端)、打撃なら頭=胴体>触腕全体、射撃なら触腕の根元以外ならどこでも。
    • 特殊弱点部位は「口」。
      • 全体的に触腕の根元以外ならどこでも比較的柔らかい。近接武器は触腕の先端を狙い、ダウンしたら頭を狙っていくと良い。
      • 口は普段隠されているので狙いにくい。が、「のしかかり」後やダウン時には露出するので、チャンスと見れば容赦なくタコ殴りにしてやろう。タコだけに


◆武器



ヌ・エグドラの触手と棘が使用された武器群。
武器銘には「ヌ・〇〇」とつき、最終まで強化すると獄焔(ごくえん)△〇〇」という名を冠するようになる。
※△は武器種、例)大剣:「獄焔大剣ポリュプ」

ヌ・エグドラが武器そのものとなったような不気味な見た目なのが特徴。ところどころに棘らしきものが生えていたり、一部の武器にはヌ・エグドラの眼球らしきものが埋め込んであったり、なんとも形容し難い冒涜的なビジュアル。
「オーゥ!マジェスティーック!」
しかもギミック持ちであり、一部の武器は抜刀と同時にズラッと刃物状の棘が飛び出してきたり、動くたびにヌルヌルと音を立てながら蠢いたりととにかく不気味。第2のフルフル枠かもしれない

武器種は大剣、ハンマー、ランス、スラッシュアックス、チャージアックス、ライトボウガン、ヘビィボウガンの7種が対応している。


気になる性能は、高めの物理火力まずまずの火属性マイナス会心率をもつ。
武器スキルは大剣とハンマーなら「剛刃研磨」「砥石使用高速化」、ランスなら「攻めの守勢」、スラッシュアックスとチャージアックスなら「高速変形」、ライトボウガンとヘビィボウガンなら「ファーストショット」が発動する。

単純な物理特化型としても優秀な攻撃力に、武器スキルもかなり攻撃時なものが揃っているのが魅力。ただその代わりの会心率の低さと、近接武器は最大強化までしても斬れ味が短い青で止まってしまうのが痛く、ややピーキーな性能をしていると言える。例によって今作も火属性武器が多いのも向かい風。
ただし、火属性に弱い相手ならかなり有効であり、武器スキルもそれ単体で立ち回れるようなものが揃っているので、総合的に見れば強力な部類に入るだろう。


ちなみに、名前の由来は結構分かりやすい。
気づいた人も多いと思われるが、おそらく各国の言葉で「タコ」を意味する単語から来ているのではないかと考えられる。「炎」とかじゃないのか

大剣 獄焔大剣ポリュプ "Polyp(ポリープ)" ドイツ語
ハンマー 獄焔槌プルポ "Pulpo(ポルポ)" スペイン語
ランス 獄焔槍アシミノク "осьминог(アシミーノク)" ロシア語
スラッシュアックス 獄焔剣斧ザンユ "章鱼(ジャンユー)" 中国語
チャージアックス 獄焔盾斧プウェザ "pweza(プウェザ)" スワヒリ語
ライトボウガン 獄焔銃ホボトニチェ "chobotnice(ホボニツェ)" チェコ語
ヘビィボウガン 獄焔砲ムンオ "문어(ムンオ)" 韓国語

…なんかパ行が多くてちょっとかわいい。


◆防具



名前は「エグゾルス」シリーズ。

全体的に油泥を纏い黒々とした無数の触手に覆われており、黒い外套に不気味な眼が付いたスカルフェイスや捻れた角といった、正に地獄か冥界から現れた悪魔とか魔神というような厨二チックな恐ろしいビジュアルをしている。
またこちらも武器と同じように、動くたびにニュルニュルと音を立てるギミックがある。油臭そう


一式性能の方は、上位装備はαとβでレベルは異なるが「逆恨み」「逆襲」「連撃」「早食い」「風圧耐性」が発動。
更に2部位以上でシリーズスキル「獄焔蛸の反逆」が発動し、3部位以上なら頂点捕食者防具であるためαは「ヌシの誇り」、βは「ヌシの憤激」が追加される。

「獄焔蛸の反逆」はスキル名を【恨撃】と言い、「逆恨み」が発動していると追加ダメージが発生する効果がある。

まとめて見ると、ダメージを受けたら「逆恨み」、吹っ飛ばされたら「逆襲」、そして恨撃で火力を底上げし、「連撃」で滅多撃ちという極めて攻撃的なものが揃った火力重視の防具となっている。
「決して怒らせてはならない悪魔」を表現しているのだろうか…

補助的なスキルとしてある「早食い」や「風圧耐性」も何気に嬉しい。ダメージを受けて強化といった風情だが、本当に危なくなった時はこれでリカバリーできるのも強い。
単純な火力増強構成のため、戦い方を厭わない汎用性を持っているのも魅力である。


属性耐性は言わずもがなに強く、に弱い。

とは言え、今作は火属性の使い手が多い一方で水属性の使い手は少なく、あまり問題にならない。
さらに言うと今作のラスボスは非常に強力な火属性の使い手であるため、しっかり強化していれば望外の活躍をしてくれる。
環境的にもかなり恵まれた防具と言えるだろう。


オトモ用の防具は「エグドネコ」シリーズと呼ばれる。
こちらの防具は一式揃えると、何とオトモの見た目が完全にタコになってしまう。一応ネコ要素として申し訳程度のネコミミが付いているが、これでは何をオトモにしているのか分ったものじゃない。

特に胴体はどう見ても首から下がタコ足にすげ変わっている。
当猫は楽しそうにヌメヌメ言いながら動いてるが、大丈夫なのだろうか…



余談だが、下位防具は任務クエストクリア後にフリークエストで狩猟できるようになるので素材自体は集まるが、Chapter2開始時点では生産に必要な素材の関係で腰と脚の2部位が限度で、残り3部位は少し先までお預けである。

それはオトモ装備に関しても同じで、クリア直後では胴体の「エグドネコテンタクル」しか造れない。なので、ストーリー攻略中は必然的にオトモの首から下だけがタコになる。

この見た目のインパクトから、当初は胴体はエグドネコで頭は別の防具、という組み合わせでしばしば話題になり、
特に頭はププロポルの防具である「ププロネコブレイン」、胴体は「エグドネコテンタクル」で組み合わせると、中に脳が浮かんだ水槽に触手が生えたバケモノという冒涜的すぎるビジュアルになったため、一時期騒然となった。
「完璧っ!」じゃあないですよジェマさん。あとオトモはそんな姿で「これでもっと役に立てるよ!」なんて言わないでくれ……


◆余談



  • 名前の由来
    • 解釈が多く分かりにくい。頂点捕食者達の名前の由来が神話ベースであることを考えると、「エグドラ」に関しては、エジプト神話に登場する8柱の神々、"Ogdoad(オグドアド)"(古代ギリシャ語で「8」の意)ではないかという説がある。
      「ヌ」に関しては、オグドアドの1柱に"Nun(ヌン)"と呼ばれる神がおり、これが由来となっている可能性もある。
    • 一方で、英語ロケール版での名称は"Nu Udra(ヌ ウードラ)"となっているが、これは比較的分かりやすく、ギリシャ語で「水棲のもの」「ウミヘビ」を意味する"Udra(ウードラ)"がそのまま使われている。
      さしずめタコの8本の足を8匹のウミヘビに例えたと言ったところだろうか。
    • ちなみに、幼生のヌ・ヤヤについては、「赤ちゃん」を意味する日本語の「やや(稚)」から来ている説がある。あまり使われないが、今でも赤ちゃんを「ややこ」と呼ぶ人もいたりする。

  • デザインモチーフ
    • 言わずもがなタコ。
      しかし一口にタコと言ってもそのままの要素は案外少ない。
      • まずタコの1番の特徴と言える足は8本あるものの、実質使っているのは6本で、残り2本は短く、口元にピロっと生えている。
        おそらく口を保護するためか、油泥をこちらに正確に投げつけるのに特化したつくりになっているのかもしれない。
      • 口の位置もタコのように真下ではなく、前側についている。恐らくこれは水棲か陸棲かの違いで、真下についていると単純に食べにくいからという可能性がある。
        またよく見るとクチバシ状の顎板はそれこそ竜の顎のようにギザギザした形状になっている。これで硬い獲物の甲殻を噛み砕いているのだろう。柔らかそうなゼレドロンを食べてる姿しか見ないけども
      • また、吸盤が一つもない代わりに、棘がびっしり生えている。タコは海の中で流されないようにする必要があるが、陸棲のこちらはそんな必要はないし、棘状になっている方が獲物を捕らえるのに効率が良いからだろう。

  • コンセプト
    • ズバリ「悪魔」であることが公表されている。
      • 黒い炎を纏い、煉獄を思わせる『油涌き谷』の底から這い出る演出は、さながら黒魔術によって召喚された悪魔である。
        また、頭に生えている特徴的な捻れた角は、シルエットで見ると正に悪魔といった風情に見える。
      • 有名な話だが、日本のようにタコを食べる文化のない国々からは、そのおどろおどろしい見た目からストレートに"Devil Fish"(悪魔の魚)と呼ばれている。そのあたりも着想にあるのかもしれない。
        「美味しそう」とか「かわいい」とかいう感想を抱くのも食べる国の人々くらいである

  • プレイヤーからの扱いについて
    • 悪魔がコンセプトということもあって不気味な演出が多いヌ・エグドラだが、タコに忌避感がない日本人にとっては、やはりと言うか何と言うか「タコ焼き」などと言う渾名で親しまれてしまっている。
      そもそも名前がやや呼びにくいためか、「ヌっさん」と呼ばれていることが多い。
    • またムニムニした動きや存外に高い鳴き声、蛸壺にすっぽりおさまって眠る姿からカワイイと感じるファンも何気に多く、マスコット的な扱われ方をされることもある。
    • X(旧Twitter)においては海外ユーザーのscot氏「口元の短い触手を人間が腕組みするように組むヌ・エグドラ」の画像を作成。
      そのある種の達人然とした振る舞いが妙にウケ、「ハンターに狩りの豆知識を授けるヌっさん」というミームとしてネットで大流行りしている。お前が教えるんかい
      ちなみに、大体このミームでのヌっさんの一人称は「ヌ」、語尾も「ヌ」である。








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最終更新:2025年04月30日 18:14
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*1 画像出典:モンスターハンターワイルズ、CAPCOM Co.,Ltd.、2025年2月28日リリース、monster hunter.com

*2 画像出典:モンスターハンターワイルズ、CAPCOM Co.,Ltd.