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  • あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ
  • The Legendary Dark Zero 15

あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

The Legendary Dark Zero 15

最終更新:2012年01月03日 14:41

匿名ユーザー

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  • The Legendary Dark Zero



ラ・ロシェールは岩山の中に築かれた港町である。
この町はスクウェアクラスのメイジが岩山より切り出し、削ることによって造られた建物が並んでいるのが特徴的であり、
古代の世界樹と呼ばれる巨大な枯れ木をくり抜いて多数のフネの係留と桟橋として利用されている。
アルビオン大陸は一定の周期でハルケギニアの上空を周回浮遊しており、基本的に接近している頃でなければフネは飛び立たない。
ルイズとワルドが乗船の交渉のために桟橋へ向かい、スパーダ達はラ・ロシェールでは最も上等な宿である〝女神の杵亭〟へと足を運んでいた。
「あ〜、やっと休めるよぉ」
女神の杵亭は主に貴族を相手にする宿であるため、岩から削り出されたといっても大理石のように磨き上げられた、かなり豪華な造りであった。
一番に席へとついたギーシュは、体をテーブルに横たえて心底安堵した様子であった。
スパーダは宿の受付で店員に宿泊の手続きを行うと、閻魔刀とリベリオンをテーブルに立て掛けて同じように席へとつく。
「ワルド子爵、どうでしたか?」
キュルケとタバサがすぐ隣のテーブルに席をつくと同時にワルドとルイズが戻ってくると、ギーシュが声をかける。
「アルビオンへ渡る船は明後日にならなければ出ないそうだ」
「もうっ、急ぎの任務なのにこんな所で足止めだなんて……」
ルイズは口を尖らせて不満そうで、ワルドも困ったような顔を浮かべていた。
「あたし、アルビオンに行ったことないからわかんないけど、どうして明日は船が出ないの?」
「明日の夜は〝スヴェル〟の夜によって、二つの月が重なる。その翌日にアルビオンはこのラ・ロシェールへと近づく」
キュルケの質問にワルドが答えようとする前に、スパーダが腕を組みながら口を開いた。
「風石を可能な限り節約するために、フネが飛べる時期も限られている。それだけだ」
「その通り。だから、明後日の出航まではここで駐留しなければならない」
スパーダの言葉を引き継いでワルドが言う。
「さて、と。少し食事を取ったら今日は休もうか。ミスタ・スパーダ、部屋はどれだけ確保できているかね?」
ワルドの問いに、スパーダは無言で鍵の束を取り出してテーブルの上へと置く。
とりあえず、三つ分を確保しておいた。人数は六人であるため、本来は二人ずつ相部屋となる。
「キュルケ君とタバサ君。ミスタ・スパーダとギーシュ。僕とルイズ——この部屋割りで良いね?」
満足そうに頷くワルドは鍵の一つを手にし、そう告げた。
スパーダも別に異論はない。婚約者同士、仲良くするのも悪くないだろう。
……そして、自分はギーシュに用がある。
「そ、そんな、駄目よ! まだ、わたしたち結婚してるわけじゃないじゃない!」
「大事な話があるんだ。二人きりで話したい」
そんなワルドの提案にルイズがハッとしながら反論するが、ワルドに優しく肩を叩かれてルイズも顔を赤くして詰まってしまう。

その後、一行は女神の杵亭の食堂で夕食を取っていた。
さすがに貴族が寝泊りする宿であるため、料理も豪華で上等なものばかりだ。
ギーシュは相当疲れて腹も減っていたのだろう。てきぱきと手が動いて料理に手が付いている。
タバサも無表情ながらもフォークとナイフを動かして大量の料理を平らげていく。
「スパーダ君。そんな物だけで良いのかい? あれだけ走ったのに」
「お前程、消耗してはいない」
ギーシュやタバサが数人分の料理を注文した中、スパーダは後の三人と同じように一人分の料理を注文し、貴族らしい仕草で
黙々と食器を動かしながら食事を進めていた。
「ははっ。さすがにあれだけ激しく走ったんだ。ギーシュ君には辛かったかな?」
帽子を脱いでいたワルドも軽快に笑いながら食事を進める。
ギーシュは苦笑いを浮かべつつ頷いた。
「ミスタ・スパーダがそれだけ鍛えられている証拠だよ。魔法は使えずとも、それに代わる物で補っているんだな」
興味深そうな様子でワルドがテーブルに立て掛けているスパーダの愛剣を顎で差す。
「さぞかし、故郷では名のある武人だったのだろうね」
「さてな」
自分の故郷……それは人間界ではなく、血に飢えた悪魔達の蔓延る魔界だ。
かつての主であった〝魔帝〟の右腕として仕えて剣を振るっていた時よりスパーダの名は魔界中に知れ渡っており、
一部の下位の悪魔達には憧憬のを抱かせて指標とされたこともあった。
もっとも、その魔界を裏切った以上、もはやそんな名声など過去の遺物に過ぎないのだが。
「ところで君達、ルイズと一緒に〝土くれ〟のフーケを討伐したのだよね?」
ワルドはキュルケとタバサの顔を見渡しながらそう言った。
「ええ、そうですわ」
キュルケが肯定し、タバサもこくりと頷く。
すると、ワルドはちらりとルイズの顔を見つめて残念そうにはあ、と大きな溜め息を吐いていた。
「やれやれ……実にもったいない。それだけの手柄を立てたのだから、〝シュヴァリエ〟の称号を与えても文句は無いのに……。
 いつの間にか、授与の条件として従軍が必須になったのだそうだ。
 アンリエッタ姫殿下も、とても残念そうだったよ。君達……特にルイズに何も授けることができなくてね」
そういえば、彼女達にあれから何の褒賞も届いてこなかったようだが、そういう事情があったのか。
結局、あの討伐の狂言で得をしたのは賞金を手にしたスパーダだけ、というわけだ。

夕食を済ませた一行はワルドが割り当てて決めた部屋へと入っていく。
ルイズとワルドの部屋は女神の杵亭では最も上等な部屋であるらしく、レースの飾りと天蓋が付いたの大きなベッドがあったりと立派な造りだった。
「君も一杯、どうだい?」
テーブルに座ったワルドはワインをグラスに注ぐと、ルイズを促す。
言われたままにルイズはテーブルにつき、ワルドがもう一つのグラスにワインを満たすと、自分のグラスを掲げた。
「二人に」
恥ずかしそうに俯きつつ、ルイズはグラスを合わせる。グラスが触れ合う音が静かに響く。
「君に預けた姫殿下の手紙、きちんと持っているね?」
もちろんだ。ルイズは頷きつつ、ポケットの上から封筒を押さえた。
そういえば、ウェールズから返して欲しいという手紙の内容は何なのだろうか。何となく予想はつくのだが、それはまだ自分の思い込みに過ぎない。
やはり、本人と会わなければ分からない。
「ところで、大事な話って何?」
ルイズが本題を促すと、ワルドは急に遠くを見るような目になって言う。
「覚えているかい? あの日の約束……。ほら、君のお屋敷の中庭で……」
「あの、池に浮かんだ小船?」
ワルドは頷いた。
幼い頃、魔法の才能がある姉達と比べられて〝出来が悪い〟などと言われて両親に怒られたこと。
そして、いつもその後には実家の屋敷の中庭の小船で、まるで捨てられた子猫のようにうずくまりながら泣いていたこと……。
楽しそうに語り続けるワルドと、恥ずかしそうに俯くルイズ。
二人は昔話を、まるで昨日のことのように思い返しながら語り合っていた。
「でも僕は、それは間違いだと思っていたんだ。君は確かに昔は不器用だったかもしれない。
 だけど、今は違う。そうだろう?」
「それは……」
「さっきだって、見せてくれたじゃないか。君の魔法を」
つい先ほど、野盗達を吹き飛ばした魔法。
本当はあれも失敗の一つに過ぎないものだった。
だが、今はもう違う。違うのだが……。
「あ、あ、あれはね……その……」
やはり一般的な系統魔法とは全く異なるイレギュラーとも言うべき結果であるため、ルイズは慌てふためく。
「ははは。恥ずかしがることはないよ。君はあの爆発を、まるで自分の手足のように操っていたじゃないか。
 他のメイジ達が使う魔法とは勝手は違うようだが、それを自分の物として扱うというのは普通は思いつかない発想だよ。
 それができる君は、やはり隠れた才能があったんだ」
ワルドはルイズのことを褒め称えてくる。
本当はスパーダがその発想を思いついたのだ。
もしも彼が口添えをしてくれなければ、自分はずっとあの失敗を生かすことはできなかったかもしれない。

「そして、君には他の者にはない才能以外に隠れた力もある。それが僕には分かるんだ」
「まさか」
「君の使い魔……ミスタ・スパーダ。彼だって只者ではない。彼の左手のルーンを見て、思い出したんだ。
 あれは始祖ブリミルが用いたという、伝説の使い魔ガンダールヴの印だ」
ワルドの目が、鷹のように鋭く光る。
「……伝説の使い魔?」
今一理解できないといった具合にルイズが聞き返す。
「そう。それは誰もが持てる使い魔ではない。つまり君はそれだけの力を持ったメイジなんだよ」
「そんな……信じられないわ」
ワルドは冗談を言っているのだと思った。スパーダは確かに強い。あんな重そうな大剣を棒きれのように軽々と振り回すし、
自分よりも巨大な存在に対しても全く怖気ずに立ち向かい、逆に返り討ちにしてしまう。
だが、それはきっと彼自身の純粋な力なのだ……多分。
もしも彼がそのガンダールヴとかいうのだとしても、何かの間違いだ。
自分は確かに力を付け始めたかもしれない。だがそれは、あくまでイレギュラーな道としてだ。
一般的な系統魔法さえもまともに扱えない自分にそんな力が、あるはずがない。
「ルイズ。君はきっと、偉大なメイジとなるだろう。……そう、始祖ブリミルのように歴史に名を残すような、
 素晴らしいメイジになるに違いない。僕はそう予感している」
やけに熱がかかった口調でワルドは語り、ルイズを見つめる。
「この任務が終わったら、ルイズ、僕と結婚しよう」
「え……」
いきなりのプロポーズに、ルイズはハッとして驚いた。
「僕は魔法衛士隊の隊長で終わるつもりはない。いずれは、国を……このハルケギニアを動かすような貴族になりたいと思っている」
「で、でも、あたし……まだ……」
「もう、子供じゃない。君は十六だ。自分のことは自分で決められる年齢だし、父上だって許してくださっている。
 確かに、ずっとほったらかしだったことは謝るよ。婚約者だなんて、言えた義理じゃないこともわかっている。
 でもルイズ、僕には君が必要なんだ!」
とても情熱的なワルドの態度に、ルイズは戸惑った。
ワルドのことは嫌いではない。
しかし、だからといって素直に彼の言葉にそのまま頷けはしない。
スパーダは……何というか、自分のような子供にはあまり興味がなさそうな雰囲気がある。
実際、彼はコルベール先生やロングビルらのような大人とよく話をしていた。
もしもワルドと結婚したら、彼はこれまで通りに使い魔……パートナーとして共にいてくれるのだろうか……。
「……ルイズ?」
俯くルイズの顔を覗き込むワルド。
「あたし、まだあなたに釣り合うよな立派なメイジじゃないわ。あなたがあたしを認めてくれるのは嬉しい。
 ……でも、もっともっと修行をしてあなたたけじゃなく、たくさんの人に認めてもらいたいの。
 学院の皆やお父様、お母様、姉様達にも……。だから……」
顔を上げたルイズは、じっと真剣な顔でワルドの顔を見つめる。
呆気に取られたようにワルドはルイズの顔を見返していたが、やがてフッと笑って肩を竦めた。
「分かった。僕は別に急がない。今、返事をくれとは言わないよ。ならばそれまで僕も君を応援しよう」
ルイズはこくりと頷き、グラスに残っているワインを飲み干した。


〝女神の杵亭〟はかつて、アルビオンからの侵攻に備えるための砦であったという。
中庭にはかつて貴族達が集まり、陛下の閲兵を受けたという練兵場が残されている。
もっとも、今となってはただの物置き場に過ぎず、樽や空き箱が積まれており、石でできた旗立て台が苔むして佇んでいた。
その日の早朝、その練兵場で剣戟がぶつかり合う音が何度も響き渡っていた。
「う、うわぁ!」
錬金によって造り出した剣を握るギーシュが血相を変えて背後を振り返りつつ、前へと自ら倒れこんだ。
彼の背後から風車のように回転しながら飛来してきたリベリオンが頭上を掠め、その先に立つスパーダの手元へと吸い込まれていく。
リベリオンを手にした途端、スパーダの姿が掻き消え……気づいた時にはギーシュの真上へと移動していた。
両手で握ったリベリオンを振り下ろし、ギーシュ目掛けて降下していく。
「ひぃ!」
必死に体を横へ転がし、リベリオンによる兜割りを回避する。
振り下ろされたリベリオンはギーシュがいた地面に激突し、火花を散らして抉っていた。
リベリオンを手にするスパーダの顔は無表情ながらも獲物を狩る狩人そのものだ。確実に、ギーシュを殺そうとしているかのように思えてしまう。
「ちょ、ちょっと待って……」
起き上がったギーシュが〝待った〟をかけるが、スパーダは地を滑るように猛烈な突進を仕掛けながらリベリオンを突き出してくる。
ギーシュは慌ててもう片方の手で薔薇の造花に似せた杖を振って花びらを二枚、正面に舞わすと錬金をかけて青銅の盾へと変える。
スパーダの猛烈な突撃による一撃はギーシュには届かず、二重となった青銅の盾を貫くだけに留まった。
「たああぁっ!」
立ち上がり、スパーダ目掛けて大上段に構えた剣を振り下ろそうとするギーシュ。
スパーダは左手で閻魔刀を逆手で抜き放つと、頭上に構えて受け止める。
「……やればできるではないか」
スパーダは剣を両手で握ったまま息を荒くするギーシュを見て呟く。

夜が明け始めた早朝、誰よりも早く起きていたスパーダは未だ眠っていたギーシュを叩き起こしてこの練兵場へと連れてきていた。
先日、野盗に襲われた際に彼がまるで何もできなかったことを不満に思ったらしく、精神を叩き直してやるということで手合わせをすることにしてやった。
実戦の敵は自分達を殺そうとしている。だが、それに怖気づいてはただ死ぬだけだ。
ギーシュは野盗の襲撃に恐れをなして腰を抜かしたため、スパーダがいなければ死んでいた。
だから、スパーダもギーシュを殺す気でリベリオンを振るい、ギーシュが実戦で生き残るための精神を鍛えてやろうとしたのである。
そしてギーシュにも、自分を殺す気でかかってくるように仕向けていた。相手を倒さねば、何にもならないのだから。
約二週間、スパーダに剣を教えてもらったギーシュもスパーダの重い剣戟にある程度は耐えられるようになってはいたが、
本気で自分を殺そうとしていた彼はあまりにも恐ろしく、まるで〝悪魔〟のようだった。
危うく失禁しかけたほどだ……。


「へえええぇぇ……し、死ぬ所だった……」
へなへなと体から力が抜け、尻餅をつくギーシュ。
「気にするな。死に掛けても、バイタルスターで治してやったからな」
「うう……でも、あそこまで本気にならなくても……」
リベリオンに刺さったままの青銅の盾を振り払うスパーダがさらりと言い、ギーシュは不満を漏らした。
「とりあえず、今の状況を忘れるな。敵はお前を殺そうとあらゆる手段を使う。それに対応ができなければ、死ぬだけだ」
「わ、分かったよ……」
ギーシュはよろよろと、まるで何十時間も歩き続けて疲弊したような足取りで宿へと戻っていった。

「精が出るね。ミスタ・スパーダ」
スパーダが二振りの愛剣を収めると、ギーシュが去っていった宿の入り口から声がかかる。
そちらを振り向くと、そこにはワルドが腕を組みながら興味津々といった表情を浮かべながら立っていた。
ワルドは軽快な笑みを口元に浮かべつつ、スパーダに歩み寄る。
「ギーシュ君をあそこまで痛めつけるなんて、君も厳しいのだね」
「ああでもしないと、彼は生き残れん」
「ははっ……まあ、それはそうだ。グラモン家の人間は軍人としての才能はあるのだが、いささか気弱な所があるからな。
 良い荒療治になっただろう」
苦笑しつつワルドは肩を竦めた。
「で、お前は何をしに来た」
「ああ、実は君に話があってね……」
ワルドはスパーダの間近まで歩み寄り、その横へ立つ。
「君は、伝説の使い魔〝ガンダールヴ〟なんだろう?」
「……何故そう思う?」
「僕はこれでも伝説や歴史を調べるのが趣味でね。君の左手のルーンを見せてもらった時、その形に見覚えがあってね。
 以前、王立図書館で見たことのある〝ガンダールヴ〟のルーンのことを思い出したのだよ」
それはそれは。勉強熱心なことだ。
「先ほどのギーシュ君との手合わせや昨日の野盗の時もそうだが、君は〝土くれ〟のフーケのゴーレムとも互角に戦えるほどの実力があるそうだね。
 ぜひ、手合わせを願いたい。フネが出航まで、君も退屈だろう?」
「暇な奴だ……」
若干呆れながら軽く溜め息を吐く。
このような状況でそんなことをする余裕があるとは。
「まあ、別に構わん。私も少し試してみたいこともある」
言いながら、スパーダは左手の拳を握ったり開いたりするのを何度か繰り返す。
「そうか。では、朝食を取ってから始めるとしよう。お互い、調子は整えねばならんからな」
そうワルドが言うと、スパーダと肩を並べながら二人は宿の中へと入っていった。


「て、手合わせって何を考えてるのワルド!」
やがてルイズ達も起き始めて共に朝食を取っている中、ワルドがスパーダと仕合うことを告げるとルイズは大声で叫ぶ。
「ああ、彼の実力を少し試してみたくなってね。ミスタ・スパーダも快く受けてくれた」
「馬鹿なことはやめて。今はそんなことをしている時じゃないでしょう?」
テーブルを叩き、その場に立ち上がって身を乗り出すルイズがワルドとスパーダの顔を見回す。
「そうだね。……でも、貴族という奴は厄介でね。強いか弱いか、それが気になるともう、どうにもならなくなるのさ。
 それに大丈夫だよ。別に命に関わるくらいの仕合いはしないさ。それでルイズ。君に立会い人、というか介添え人として見届けてもらいたい」
ルイズはスパーダの方を見るが、彼は無表情のまま茶の入ったカップを手にして啜っている。
これではやめるように説得しても、聞く耳を持たないだろう。
「ワ、ワルド子爵。本当に、ミスタ・スパーダと決闘を? 彼は本当に強いですよ」
弟子として、スパーダの強さと勇ましさ、そして恐ろしさをギーシュは身に沁みて理解していた。
「そうだろうね。だからこそ、血が騒ぐのさ。異国の武人と手合わせができるなんて、僕としては光栄だよ」
ギーシュの言葉に心底楽しそうに笑うワルド。
「ふぅん、面白そうねぇ。いいわ、あたしはダーリンを応援してあげる」
キュルケがスパーダにウインクをするも、本人はまるで眼中にない。

朝食を済ませた後、一行は再び練兵場へと戻ってきていた。
宿の入り口で観戦する四人の生徒達は、練兵場の広場で二十歩ほど離れて向かい合う二人の男を見つめていた。
ギーシュとルイズは緊張したように真剣な眼差しで、キュルケは楽しげにし、そしてタバサは一見興味がなさそうに見えるがその視線はスパーダへと向けられていた。
「? ミスタ・スパーダ。君の剣はどうしたんだね?」
スパーダがリベリオンや閻魔刀を持っていないことにワルドが疑問に思い、眉を顰めた。
顎でルイズ達の方を指すスパーダ。
見ると、彼の弟子であるギーシュは閻魔刀を抱えており、さらにその傍にリベリオンが突き立てられていた。
「おいおい。まさか、丸腰でやる気なのかい?」
「誰もそうは言っていない。私も試したいことがあるといったはずだ」
ワルドが驚きながら言う中、スパーダは左手をコートの懐へと押し込み、何かを取り出すように〝見せかける〟。
コートから引きずり出されたのは、表面に青みがかかった光沢を帯びた、奇妙な形の金属製の篭手だった。
「何だよ相棒。何か用があるのか? あっちの姿の方がマシなんだけどよ」
篭手から発せられる声に、ワルドはおろかルイズ達も驚く。
そして、その声に聞き覚えがあるギーシュ以外の三人はさらに驚いたようであった。
「ちょっと、あれってまさかデルフリンガーなの?」
「あのインテリジェンスソード? でも、あんな篭手だったかしら?」
ルイズとキュルケが互いに首を傾げる。
驚くのも無理はない。彼女達の記憶では片刃の大剣であったはずなのだが、いつの間にか篭手となっているのだ。
「インテリジェンス……この場合は、ブレイスとでも言うべきなのか? 意思を持つ剣ならば聞いたことはあるのだが」
「兄ちゃん。それを言わんでくれないかねぇ……」
スパーダが篭手のデルフを装着する中、目を丸くして驚くワルドにデルフ本体からいじけたような突っ込みが返されていた。

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