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  • Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia-24

あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia-24

最終更新:2015年02月04日 21:55

匿名ユーザー

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トリスタニアへ到着したタバサは、早速役所へ行って人攫いと少女たちの身柄を引き渡すことにした。
先程主人に懐いたばかりのシルフィードも一緒に行きたいといい出し、人間の姿に化けていそいそと服を着直す。
人間の服を着るのは好きではない様子だが、憧れのお姉さまと一緒にお出かけするためならば、と我慢しているようだ。

そうなると当然ディーキンも同行したがるわけだが、それにはタバサが難色を示した。

小さくて無害そうに見えるとは言っても、ディーキンはハルケギニア人にとっては未知の亜人である。
自分が使い魔だと説明すれば多分そう大きな騒ぎにはなるまいが、不要に注目を集めたり時間を食ったりするのは避けたいところだ。
彼には主人のルイズにも無断で着いてきてもらったのだし、これ以上面倒事に巻き込むようなことはしたくない。

実を言えばシルフィードにも残っていてもらいたかったのだが、どうせごねて話が面倒になるに決まっているので何も言わなかった。
主人としては、使い魔の同行を無闇に拒むのもどうかと思うし。

「あなたには街の外で待っていてほしい」
「ンー……、」

ディーキンとて今まで人間の街や村へ出向いて追い回されたことは一度や二度ではなく、そのくらいの理屈はわかる。
自分一人ならそうなるのも覚悟の上で行くのだが、タバサらに迷惑をかけるのは本意ではなかった。

だからといって、バードともあろうものがせっかく来た初めての街へ入らずに外で待機しているなどというのも論外である。

少し考え込んだ後、荷物袋から《変装帽子(ハット・オブ・ディスガイズ)》を取り出して頭にかぶると、ある姿を頭に強く思い浮かべる。
すると、見る見るうちにディーキンの外見が変化していった。

髪の色は銀色で、色白で瑞々しい肌に血色のよいバラ色の頬を持ち、くりくりした大きな青い目の幼く愛らしい人間の少年の姿だ。
身長も1フィートほど伸び、着ているものはハルケギニアの貴族風の装いに変わった。
腰に帯びた短剣の外観も、メイジの杖状に変化している。
その姿でタバサの少し後ろに控えていると、まるで高貴な身分の令嬢の幼い弟か、遊び相手を務める下級貴族の小姓とでもいった風情だった。

ディーキンとしては本当ならタバサと同年代くらいの少年に化けたかったのだが、この帽子による変装ではあまり大きく体格を変えられない。
この状態でもほぼ限界まで背を伸ばしているのだが、それでもまだタバサよりもかなり身長が低かった。
フェイルーンならハーフリングかノームにでも化ければいいのだが、ハルケギニアでは人間の街には亜人がいないらしいので仕方がない。

ディーキンは自分の変化した姿をきょろきょろと一通り確認してから、タバサに問い掛けた。

「ええと……、これなら、どう?」

タバサは少し考えてから、こくりと頷く。

「それならいい」

今日は一日ディーキンの披露したあれこれに驚かされ通しだったタバサだが、今度はさほど驚かなかった。

今の変身は風のスクウェアスペルであるフェイスチェンジにも匹敵、あるいは凌駕するような代物ではあるだろう。
だが同じ変身なら先程の小さな竜になる呪文の方がよほど驚異的だったし、自分の使い魔も衣類までは変化させられないとはいえ変身ができる。
もちろんいくつかの点で興味はあったが、呪文自体はいまさら大げさに驚くほどのものでもあるまい。

その時横から唐突に、素っ頓狂な声が上がった。

「まあ可愛い!」

声の主は、タバサの使い魔のシルフィードであった。
彼女は目を輝かせ、頬を紅潮させて顔をディーキンの方に突き出し、食い入るようにその容貌を見つめている。

タバサに心をくすぐられたことからも分かるように、彼女は小さくて愛らしい子どもがド真ん中ストライクで好みなのだ。

「アー…、そうかな?」

ディーキンはきょとんとして、少し首を傾げた。
確かに人間としては愛らしい感じの外見にしたつもりだったが、まさかドラゴンにそんなことを言われるとは。

そのかわいい仕草を見たシルフィードは、ますますヒートアップする。

「お兄さまったらなんて可愛いのね! 食べちゃいたいくらい!」

興奮したシルフィードは、少し困惑している様子のディーキンをそのままぎゅっと抱き締める。
が、途端に顔を顰めて、抱きついた腕の力を緩めた。

「……きゅい!? 痛い!
 な、なんだかごわごわしてちくちくして、ヘンな手触りなのね。
 見た感じはもっとやわらかくってぷにぷにしてそうなのに、ウロコみたい
 それに声も変わってないわ、お兄さまの声は素敵だけど、何だかその格好には合わない感じがするのね!」
「ンー……、それは、この帽子は見た目を変えるだけだからね」

シルフィードの先住魔法や《自己変身(オルター・セルフ)》の呪文による変身などとは違って、この帽子はあくまでも幻術で外観を『偽装』するだけだ。
実際の体の大きさや質感などは、全く変化していないのである。
ディーキンの体は並のコボルドのそれよりもずっと硬い鎖帷子並みの強度を持つウロコで覆われている上に、鎧や何かも着込んでいる。
そりゃあ柔らかい肉剥き出しの人間の体で不用意に抱きついたりしたら、痛いのは当然だ。

当然、声も変化などしない。
ディーキンの本来の声は……、確かに、声変わり前の人間の少年の姿にはおよそ似合いそうもない。
これまであまりこんなことをする機会がなかったので気付かなかったが、今後変装するときには気を付けた方が良さそうだな、とディーキンは心に留めた。

しかしまあ、今回は少し街に入るだけだし、呪文をやたら使いすぎるのも避けたいので、声までは変えなくてもよいか。
応対はタバサに任せれば喋る必要も殆どないだろうし、風邪か何かでちょっと声が潰れているということにでもしておけば済むだろう。

「きゅい、よく分からないけどそういうものなの?
 残念なのね、じゃあシルフィが元の姿に戻ったら、抱きつかせていただくのね。
 はっ……! 小さなお兄さまとウロコとウロコの触れ合い……、きゅいぃ、シルフィったら、禁断っぽいのね~~!!」
「?? ……アー、その、ええと……?
 ディーキンには、あんたが何を言ってるのか、よく分からないんだけど……」
「…………」

何やら勝手に身悶えしてきゅいきゅい言っているシルフィードを見て、ディーキンは少し引く。
そして2人の様子をじっと見守っていたタバサは、やおら杖を持ち上げると、無言で自分の使い魔の頭の上に振り下ろした。


そんなこんなで、結局3人で一緒に役所へ向かう運びとなった。

シルフィードは街を歩いている間も、構ってもらおうとしきりにやかましくタバサやディーキンに話し掛け続けた。
しまいにはまたタバサに杖で殴られたので、今はもじもじと落ち着かなさそうにあたりを見回しながらも静かにしている。

ディーキンの方はといえば、街を歩いている間、初めて訪れるトリスタニアの様子をメモを取りながら目を輝かせて観察していた。

白い石造りの賑やかな街並みが広がり、道端には露店が沢山並んで、大勢の人が行きかっている。
今は夕方だが、日中ならばさらに騒がしく、人通りも多いことだろう。
前にディーキンが住んでいたウォーターディープとは大分様子が違うが、ここもまた、ずいぶんと大きな都市であるようだ。

タバサはといえば、2人が浮ついた様子でいるのをまるで気にした様子もなく淡々と歩き続けた。
だが、先行し過ぎると時々立ち止まって2人を待ったりするあたりからして、実際は気にかけていないわけではないのだろう。
街に不慣れな弟と手のかかる侍女とを引率する、外見の割に大人びた貴族のお嬢さんとでもいった感じである。

そうして役所へと到着すると、タバサが一行を代表して、役人たちに事情を説明した。
こういうのは無口なタバサよりディーキンの方が向いていそうだが、まだこちらに不慣れであるし、正式な身分もないので仕方がない。

役人たちは当然のごとく、こんな子どもらが本当に人攫いを捕えたのか、と胡散臭げな様子でいろいろと詮索してきた。
が、やりとりを通してタバサの身分を知ると、皆一様に驚いた様子ながらもどうにか納得したようだ。
悪評高い傭兵団を捕えて失踪事件を解決したことに感謝を述べて、後日正式な礼と褒賞を用意する旨を約束してくれた。

ディーキンが横で聞いて理解したところでは、どうやらタバサは『シュヴァリエ』とかいう功績ある者に送られる身分を得ているらしい。
衛兵たちの驚きようからして、おそらく彼女のような若さで持っているのは相当に凄いことなのだろう。
もちろん彼女の腕前を既に見ていたディーキンは、なるほど流石にと得心こそすれ、特に驚きはしなかったが。


用を済ませて役所を出たタバサは、帰る前に少し書店へ寄り道すると告げた。
もう遅いし早く帰った方がいいのだろうが、せっかく王都へ来たのだからシルフィードに買わせる予定だった本を購入していきたいのだ。

「きゅい、あのお店に行くの? なんだか変な匂いがしてて、シルフィはあまり好きじゃないのね!」
「オオ、本のお店? いいね、ディーキンも何か買おうかな……、」

そう返事をしたディーキンはしかし、買おうにもこちらの通貨をまだ持っていないことに思い当たった。

ディーキンの手持ちにあるレルムの貨幣はまず間違いなくこちらでは知られていないはずだ。
授業中のキュルケの様子からすれば、金などの貴金属にはこちらでも普通に価値があるようだから、完全に無価値とはならないだろうが……。
そのままの状態では通貨としては使えまいし、流石にいきなり店に行って、価値はあるはずだからこれと交換してくれなどというわけにもいかないだろう。

「……うーん、タバサ。
 できたら、本屋さんの前に、寄って欲しいところがあるんだけど……」
「何?」
「ええと、ディーキンはまだこっちのお金を持ってないの。
 だから店に行く前に、欲しい品物があったら買えるように手持ちのものを少しこっちのお金に変えたいんだよ。
 そういう取引をしてくれるお店はない?」

タバサはそれを聞くと、小さく首を傾げた。

「どんなものを売るのかにもよる」
「ああ、そうだね……」

ディーキンはそこで、ちょっと考え込んだ。

手持ちで一番価値が高いものと言えばマジックアイテム類だが、レルムとは大きく魔法体系の違うここでは査定に時間がかかりそうだ。
その分未知の品ということで高く売れるかもしれないが……、冒険用の品々はなるべく売りたくないし、今は時間も無い。
となると、手早く換金できて売っても特に困らないものはやはり貴金属や宝石類だろう。

「……うーん、こんなのとかはどうかな?」

ディーキンは懐からごそごそと財布と宝石袋を取り出して、タバサに見せた。
買い物のたびにいちいち荷物袋から取り出す手間を省くために、交易用延べ棒や貨幣、宝石類などは、普段から多少は懐に入れてある。
荷物袋の中にはまだ沢山入っているし、他にも装飾品の類とかもあるが、まあ今は当面の買い物に不足が無ければいいので全部換金する必要はあるまい。

「……これは、コボルドの貨幣?」
「ン? 違うよ。コボルドは鉱山を掘るけど、お金は作らないの。
 それはディーキンのいたあたりの人間の街で使われてるお金だよ、それ以外のところで拾ったものとかもあるけどね」
「そう」

タバサはそれらの品々を受け取って、興味深そうに調べる。

……貨幣類は、全体的にこちらのものよりもやや大きめのサイズのようだ。
大半は芸術的な価値が認められるほど手の込んだものではないが、何にせよ金属としての価値で売ることは可能だろう。
銅貨や真鍮貨などは屑鉄同然の値しかつくまいが、金貨などはサイズも大き目だし、それなりの値で換金できるはずだ。

小さな亜人の子が沢山の貨幣や高価な延べ棒、宝石類を持っているというのは驚きだが……、そういえば、冒険生活をしていると言っていたか。
ならば、有事に備えてこのくらいの蓄えはあってもさほど不思議ではないか。

この辺りでは見たことのない、珍しい宝石もあるようだ。
自分にははっきりしたことはわからないが、なかなか綺麗で品質もよさそうに見える。
専門家に見せれば、あるいは高値で売れるかもしれない。

いくつかまとめて紐に通された、小さな三日月形をした奇妙な金属片もある。
精緻な象眼が施されているあたりからすると装飾品かと思ったが、ディーキンによると貨幣の一種だということだった。
白金に琥珀金で装飾をしたものだそうだが、これならば、あるいは芸術的な付加価値もつくかもしれない。

「どう? 売れそうかな?」
「……はっきりとはわからない。けど、ちゃんとしたところで売ればかなりの額になると思う。
 私の知っている店でよければ、これから案内する」

そこへシルフィードが、勢い込んで口を挟んできた。

「お金? お金は大事なのね!
 お兄さま知ってる? お金って使ったら変わったりなくなったりするのよ。気を付けた方がいいのね!」
「え? ……ああ、うん、大丈夫。ディーキンは、お金の使い方はちゃんと知ってるよ。
 この辺の物の値段とかは、まだよくわからないけどね」
「きゅい! じゃあシルフィが、お兄さまに教えて差し上げるのね!」

シルフィードは得意げに胸を張って、今日の体験から覚えたばかりの知識を披露し始める。
手にしたばかりのにわか知識を自慢げにひけらかして回りたがる辺り、実に子どもっぽい。

「おほん……。いい、お兄さま。
 まず、お店でおいしい焼いたお肉を買うのね?
 そうすると、きらきらした黄色っぽいお金が、きらきらした灰色っぽいお金に変わって、増えるのね!」
「? アー……、そうなの?」
「そうなのね! それで、もっと使うと数が減っていって……、
 そのうちきらきらしてないお金になって、それだと本が買えないのね!」
「?? その……、ええと?」

「………」

シルフィードの要領を得ない体験談にディーキンが困惑しているのを見て、タバサはいい加減にしろと言うように杖で使い魔の頭を小突いた。
まるで、小さな妹が恥ずかしい事をして回っているのを叱る、お姉さんのようである。

「きゅい!? ……いたいよう、なんで殴るのね?」
「私が、彼にちゃんと説明する。あなたも、一緒に聞く」

タバサは2人を先導して歩きながら、ハルケギニアの貨幣制度について淡々と説明していく。

ハルケギニアで主に用いられている通貨はドニエ(銅貨)、スゥ(銀貨)、エキュー(金貨)、それに新金貨の四種類。
10ドニエが1スゥであり、100スゥが1エキュー。新金貨は大体、エキュー金貨の3分の2くらいの価値。
一般的な平民が日常の買い物で使う貨幣はおおむね銅貨と銀貨で、金貨・新金貨は主に貴族や裕福な平民、商人などが高額な買い物の際に用いる。
街で中流階級程度の不自由ない生活を送るには、年間120エキューほどは必要。
もちろん、田舎で自給自足の生活を送るのならば、必要な額は遥かに少なくなるが。

ディーキンはそれを聞きながらメモを取ったり、タバサが財布から取り出して見せてくれた貨幣をしげしげと眺めたりした。
それから適当に何種類かの品物の相場について尋ねたり、気になった点をいろいろと質問したりしていく。

「ンー……、ところで新金貨がエキューの3分の2の価値だと、スゥにした時に割り切れないけど?」
「本来は新金貨はエキューの4分の3、75スゥの価値ということになっている。
 だけど新金貨は、より歴史のあるエキュー金貨と比べると信頼性が低く見られていて人気が無い」
「アア、それで実際使う時の価値がちょっと低くなってるんだね?」
「そうなる」

フェイルーンでも、例えばウォーターディープ特有の貨幣であるハーバー・ムーンは、同都市の外では価値が下がる。
それと似たようなものだろうとディーキンは理解した。

「あと……、ディーキンのいたあたりだと銀貨が銅貨の10倍で、金貨も銀貨の10倍だったけど。
 この辺りは金の価値が、ずいぶん高いんだね?」
「昔は100ドニエが1スゥで、銅と銀、銀と金の換金の割合が同じだった時代もあった。
 でも、卑金属は『錬金』で贋金を作りやすいけれど、金はスクウェアメイジでもごく微量しか錬金できないから贋金の心配が少ない。
 それで、信頼性の高い金の値打ちが他に比べて次第に高くなっていった」
「オオ……、なるほど。タバサは、すごく物知りだね」
「あなたこそ、呑み込みが早い。……それに、目の付け所もいい」

ディーキンは、様々な質問に対して即座に明瞭な答えを返してくるタバサの博識さに感嘆していた。

タバサの方もまた、ディーキンの呑み込みの良さや、鋭い着眼点からの質問には、少なからず感心していた。
それに、今まで一人で生き抜くための知識を溜め込み続けるばかりだったタバサにとって、親しい誰かにそれを披露するのは楽しいことだった。
もちろんキュルケとは親友だが、彼女はあまり知識を得ることに興味を示す性質ではないので、そういった関わりは殆どなかったのである。

そんなわけで、ディーキンとタバサは、2人して楽しい時間を過ごしていた。
もっともタバサの方は、傍から見れば無表情のままだったが。

「あなたのいた所では、『錬金』は使われていない?」
「ウーン、ディーキンはまだ、こっちの呪文に詳しくないけど……。
 昨日本で見た感じだと、割と腕のいい魔法使いじゃないと、同じようなことをするのは無理だと思うね。
 だからええと、あんまり使われてない、かな? ディーキンはそう思うの」
「では、物はすべて手作業で作るの?」
「マジックアイテムとかじゃない普通の物は、大体そうだと思うの。
 組み立てを魔法でやったりすることもあるけどね。
 あと、錬金術でちょっと変わったアイテムを作ったりする人も、大勢いるけど……」
「錬金術……? それは、『錬金』とは違うの?」

一方、シルフィードはというと。

頑張って耳を傾けてはいたものの、途中から頭を抱えてうんうんと唸り始めた。
今日初めて貨幣制度について学び始めたお子様にとっては、いささか内容が複雑すぎたようだ。

「……お、お兄さまもお姉さまも何言ってるのかよくわからなくなってきたのね!
 きゅいい、む、難しい……」

その様子を見て首を傾げたディーキンが、にこやかに提案する。

「イルク、それなら後で、ディーキンと一緒に勉強しない?」
「きゅい? お兄さまが、教えてくださるの?」

人にわかりやすく説明しようとすることが自分自身の理解を深め、定着させることにも繋がる。
昔バードの勉強を始めたころ、呑み込みの悪かったディーキンに対して以前のご主人様が助言してくれたことだ。
自分でもこれまでの経験則として、まさにその通りだと感じている。

なお、イルクというのは勿論、シルフィードの本名であるイルククゥを縮めたものだ。

いきなりお兄さま扱いされて困惑したものの悪い気もしなかったディーキンが、じゃあこっちも何か特別な呼び方を、ということでさっき提案したのである。
本人も大喜びしてくれたので、早速フレンドリーな雰囲気で使っている。
タバサとしても、縮めた名称なら先住由来の名だとは分からないので、特に文句はなかった。

……にしても、ドラゴンともあろうものがお金の事を知らなかったとは。
ディーキンにとっては、実に意外な話だった。

フェイルーンのドラゴンは善良な種も邪悪な種もみな、等しく強欲で物惜しみする傾向がある。
宝の山を所有していないドラゴンなど、皆無に等しいといっていい。

しかし彼女はまるで、そういう財宝については興味が無いどころか、知識すらほとんどない様子だ。
食欲だけは相当あるようだが……。

そうこうしてこのあたりの物価や貨幣の歴史等に関する質疑応答、および雑談が一区切りついたあたりで、ようやく目当ての店が見えてきた。

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