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ニューナンブM60
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ニューナンブM60は、新中央工業(現・ミネベアミツミ)社製の回転式拳銃(リボルバー)。1960年より日本の警察官用拳銃として調達が開始され、その主力拳銃として大量に配備されたほか、麻薬取締官や海上保安官にも配備された。生産は1990年代に終了したが、現在でも依然として多数が運用されている。
性能
口径9mm
銃身長51mm〜77mm
ライフリング5条右回り(1-15")
使用弾薬.38スペシャル弾
装弾数5発
作動方式シングルアクション、ダブルアクション
全長173mm〜198mm
重量670g
銃身長51mm〜77mm
ライフリング5条右回り(1-15")
使用弾薬.38スペシャル弾
装弾数5発
作動方式シングルアクション、ダブルアクション
全長173mm〜198mm
重量670g
歴史
内務省警視庁および府県警察部時代、日本の警察官は基本的にサーベルを佩用するのみで、火器の装備は刑事や特別警備隊、警護要員や外地の警察部など一部に限定されていた。その後、連合国軍占領下の日本では警察官の帯刀を廃止し拳銃を携行することになったため、もともと保有していた拳銃だけでは足りず、日本軍の武装解除や民間からの回収によって入手された国産の拳銃も用いられていたが、それでも充足率は低く、また配備された拳銃も老朽品が多く、種類も雑多であった[4]。1949年夏よりこれらの拳銃はGHQに回収され、かわってアメリカ軍の装備からの供・貸与が開始された。しかしこれらの供与拳銃にも老朽品が多く、その中でも特にM1911A1自動拳銃とM1917回転式拳銃は耐用年数を過ぎて動作不良や精度低下を来していたほか、使用弾薬が.45ACP弾だったため警察用としては威力過大であり、大きく重いために常時携帯の負担が大きいという不具合も指摘されていた。60年安保対策として警察官が増員され、再び銃器の充足率が低下していたこともあり、まず1959年よりS&W M36などの輸入による新規調達が開始された。しかし一方で、国内産業の涵養や製作技術の存続を図る観点から、防衛庁、警察庁、法務省、海上保安庁などが装備する公用拳銃の統一化・国産化が志向されるようになっており、1956年9月、日本兵器工業会は、通商産業省の指導のもとで拳銃研究会を設置して検討に着手した。そしてその検討を踏まえて、1957年より、新中央工業において国産拳銃の開発が開始された。このとき、自動拳銃2機種と回転式拳銃1機種が開発されたが、この回転式拳銃が本銃であり、当初はM58と称されていた。M58は1959年11月に行われた外国製拳銃との性能審査で優良な成績を納め、1960年より警察への納入が開始された。昭和43年度以降、警察が調達する拳銃は本銃に一本化されることとなった。各都道府県警察の警察官のほか、皇宮護衛官、海上保安官、麻薬取締官、麻薬取締員、刑務官、鉄道公安職員など、特別司法警察職員の一部にも配備された。1975年には製造元である新中央工業がミネベア社に吸収合併されたが、1990年代中盤の生産終了に至るまで、一貫して同社で生産され続けた。1976年10月、沖縄県警察、山口県警察でそれぞれM60を使用して射撃訓練をしていた警察官3人が重軽傷を負った。いずれもM60の弾倉部分が破裂したことによる事故であったため、全国の警察で同銃を使用した射撃訓練の実施が一時中止。科学警察研究所で材質のチェックが行われた。生産終了後はS&W M37、2006年に同銃の販売が終了した後はS&W社の拳銃に所定の改正を加えたS&W M360J サクラと、いずれも.38スペシャル弾5連発の回転式拳銃の調達が継続されている