アニメオリジナルストーリー第一弾。能楽をストーリー素材に使用しているが、能楽ファンから見ると作り込みが甘い箇所もちらほら。
犯人の察しはつきやすいが、薫子に焦点を当てた物語は、挿入歌「さよならは言わないで」の演出もあって切なさを誘う。
犯人(共犯含む)と被害者しかおらず、無関係者が誰一人存在しないという珍しい構図をとっているのも特徴。
余談だが、原作の作画担当・小畑健により描かれた、能をテーマにしたコミックス未使用イラストが存在する。
冒頭の能
実在するものではなく、おそらく雰囲気をだすための演出的なものと思われる。
謡と囃子のBGMは、オリジナルサウンドトラック2に収録されている「獅子の舞」。
般若面の出る演目としては「葵上(あおいのうえ)」「安達原(あだちがはら)」「道成寺(どうじょうじ)」等がある。
薫子の婚期
なかなか結婚しない薫子を心配してお見合いを勧める千鶴。
しかし、薫子は見合いを快諾するどころか、相手が能楽師と知るや、さらにうんざり顔をしてしまう。
古典芸能の世界で生きる橘家で育った薫子にとって、悪い言い方だが、古い慣習と共に生きるのは苦手なのかもしれません。
九条直人
見合い相手の男性の名は「九条直人」。
左近によると「能楽界に新たな風を呼び起こす旗手」としてマスコミにも取り上げられている有名人だとか。
ミーハーな薫子がその話題に反応しないはずがなく……^^
九条邸へ向かう左近達
お見合いのため九条家を訪れる事を決めた薫子。
千鶴に頼まれ、左近と右近も同行する事に。左近は薫子の着付けもする事になるようです。
謎の般若面
日が暮れても未だ到着しない事に不安になる一行。その矢先、道の前に般若面をかけた謎の人物が…
薫子の車に接近するや、ふわりと空へ舞い上がっていく。果たしてその正体とは…?
夜の九条家
何とか九条邸に到着した後、能舞台を見ていた彼に声を掛けたのは、薫子の見合い相手である九条直人だった。
一方、薫子は九条家の主・秀明と対面するも、秀明が見合いの話は何も聞いていないと知り困惑する。
しかし、部屋に現れた直人の進言により、見合いの話は自然消滅を免れる事に。
それでも事前の連絡確認は大事ですよ、薫子姉さんw
孝栄と英名
執事の坪田に誘われる途中、左近は秀明の長男・孝栄に遭遇する。
酒に酔ってか喧嘩腰の彼につい遠慮なく反論する右近。
掴みかかろうとした孝栄を諌めたのは、二男・英名だった。
「お前に兄さん呼ばわりされる覚えはない」と冷たく言い放つ孝栄との遣り取りに疑問を感じた右近だったが…
九条親子の確執
自堕落な生活を送る孝栄を問い詰める秀明。どうやら彼は稽古もさぼりがちの模様。
坪田によると、大学を卒業するまで秀明は彼を溺愛していたものの、英名が九条家に来てから気まずい雰囲気になったとか。
最初は英名が兄弟になった事を喜んでいた孝栄を変貌させたのは、英名が芸の血を色濃く受け継いでいた事が要因だった。
しかし、序列の関係から、二代目を継ぐのは孝栄であるのが決まり。
実力が伴わないにもかかわらず後継者にされてしまう重圧に彼自身耐えきれないでいるようだ。
語り合う薫子と直人
6歳の頃、小学校に上がると同時に九条家に入った直人。
以降、ずっと能の世界で生きてきた彼にとって、薫子のような家柄に捉われない生き方は羨ましく感じられるようです。
そんな彼から結婚を前提とした交際を受諾する薫子。いつになくしおらしくなってますね。
九条明紀
直人との語らいを終え、ルンルン気分の薫子を待ち構えていた般若面。
今すぐ九条家から立ち去るよう言い放つが、臆するどころか向かってきた薫子に面を外されてしまう。その正体は女性だった!?
夕暮れに現われた般若面なのかと問い詰める薫子だが、女性は全く覚えがないと言い、立ち去ってしまう。
その場を通りかかった直人によると、彼女は、秀明の姪にして直人の元婚約者である九条明紀。
直人の意志により現在は婚約解消となっているが、どうやらまだ直人への想いを忘れられない模様。
直人の夢
直人は今後九条家を出て、能狂言を元にした新しい演劇を立ち上げようと考えているらしい。
どうやら九条家から独立するのは早いらしく、明日の薪能を九条流の人間としての最後の舞台にすると彼は語る。
ロマンチックな薫子
物思いに更ける薫子をからかう右近。秀明が食事に招待してくれたと聞いても控え目な薫子を不思議に思う。
どうやらこのまま警察を辞めて直人と結婚する道を選ぶ事になりそうだ。
「DEATH NOTE」でも主人公・夜神月が言ってましたが、女性は「運命」という言葉に弱い?
茶化す右近とは対照的に、左近は幸せそうな様子の薫子に対し素直に喜んでいる様子。
右近に掴みかかるところはいつもの薫子姉さんです。
食事会にて
直人は薫子と結婚を前提に付き合う事を伝え、秀明もそれを快諾する。
九条流も安泰だろうという話になるが、直人はここで九条流を離れる旨を告白。
周囲が驚きを隠せない中、厳格な秀明はそんな事は許さないという態度を崩すはずもなく、彼に御猪口を投げ付け退室。
これで九条流はおしまいだと自嘲する孝栄、彼を追いかける英名、未だ薫子を敵視する明紀も次々に退室してしまう。
自身の志が理解されない事を、直人は無理もない事だと語る。
深夜の能舞台に血の涙を流す般若面
気まずい雰囲気になってしまった食事会を終えた後、眠りに就いていた一同。
しかし、ある時、明紀の叫び声で目を覚ます。
明紀のいた能舞台に駆けつけた一同は、舞台に祀ってある般若面が血の涙を流しているのを発見する。
坪田によると、この般若面は三百数十年前に初代である九条孝明(こうめい・漢字不明)が愛用したとされる国宝の面。
蔵の中に大切に保管されていたらしく、どうやら誰かか持ち出し、ここに掛けた模様。
更には、「九条流に良くない事が起きる時、この面が血の涙を流す」という代々よりの言い伝えがある曰くつきの面である事も判明。
どうやら10年前にも同様の事が起こっていたらしい。
薪能は中止すべきではと言う英名だが、秀明は迷信でそんな事をしては物笑いの種にされるだけだと中止を否定する。
薪能公演
直人の九条流としての最後の能を鑑賞する左近達。
役割については秀明がシテ、直人がツレ?英名は囃子方、明紀が太鼓である事が確認出来る。
本来、能楽の流派は、役籍がはっきり決まっており、一つの流派は複数の役籍を担当しない。
英名・明紀以外の舞台にいた者は別流派の人間である可能性が高い。
また、女役は鬘(かつら)を付ける事になっており、直人のように鬘を付けず舞うような事はない。
おそらくこれらの突っ込みどころはスタッフの取材不s……ゲフンゲフン
違和感
秀明も直人も演じづらそうだと感じる左近。不安を抱えた矢先、明紀が太鼓の撥を落としてしまうアクシデントが。
動きを止める一同だが、観客席後方から飛来して来たものが……
第一の殺人
額を射抜かれ絶命した秀明。矢を放ったボーガン本体は、敷地内の木に固定されていた。
自分の力で事件を解決してみせると宣言する薫子を他所に、左近はボーガンから伸びるワイヤーを見つける。
事情聴取
直人・英名・明紀の三人は事件が起こった場にいた事でアリバイ成立。
坪田は舞台公演後、常に風呂を所望する秀明のために用意をしていたと言い、英名もそれが虚偽ではないと証言している。
何かを言いかけ留まった孝栄だが、事件当日、酔い潰れて一人自室で眠っており、アリバイを立証する者は不在。
ボーガンのワイヤー
犯人は必ずしも矢の側にいる必要はなかったと言う左近。そのトリックとは!?
最終更新:2010年06月16日 02:12