原作『夢話悲恋幻想奇譚』のドラマCD化。
大筋は原作通りだが、話の構成がやや異なる。
二 真犯人はあなたです!
殺人事件の解明
原作にないオリジナルのシーン。「マツユキ」という男と呪いの人形の絡んだ殺人事件らしい。
詳細は明かされず、いきなり解決シーンから始まる。
犯人「ショウダユキオ」役のCVは……。
右近
右近が飛び出してきたようにショウダから左近を守ったかのようなシーンが入る。
三 謎の布
右近の故障
二を受けて、右近の腕を修理しようとするシーンに入る(原作では単なる補修中?)。
その際、左近の年齢が16歳である事が示されている他、左近が自分が自ら事件に介入する事への疑問を感じる描写がある。
左衛門への相談
布が出てきたのは原作では左腕、ドラマCDでは右腕。血で書かれたものかもしれないと左衛門は推測する。
左衛門が繰人村の住所を探すのに自身の日記を用いている。
四 地図にない村
村の場所
原作と異なり、繰人村の所在地は見つからず、左近は村があったと思しき近くの村へ赴き、老婆に話を窺っている。
また、村自体ダムの底に沈んでいるとされている。
霧に迷い込んだ左近
着物姿の少女の幻影を追いかけている最中に崖から転落。原作では少女の幻影の描写はなし。
五 繰人村の倫助
倫助との遭遇
倫助は山菜と薬草を取りに来たとなっている。この時点では警察に追われる身ではないため、この後すぐに村へ行く事になる。
村の様子
村やそこで暮らす人々の描写がある。明治時代ではないかと左近が考える描写がある。
六 人形師・三代目小泉卯之助
小泉邸にて
春香とはここで出会う。原作では一本杉まで倫助を追いかけてきている。
倫助と春香の関係
倫助は春香との身分(主人と使用人)を気にしている模様。
また、小説では倫助と春香の他に弟子や使用人、通いの賄い婦がいたが、CDでは倫助と春香の二人のみ。
七 惨劇
黒川登場
黒川と轟の姿を左近が見ている。彼らが屋敷や春香、倫助に貶めの言葉を吐く描写がある。
尚、黒川は官軍に媚びて村の長になったという設定が追加されており、轟も「警察署長」から「黒川の部下になった役人」に設定変更されている。
左近と黒川
原作と展開が異なるため、黒川が左近に忠告をする場面がある。
また、小泉邸に弟子がいないのは、黒川の嫌がらせによるもの。
本題
貸した金と利息の返済を求める黒川。しかし、先日では「利子の一部」になっていたはずであるらしい。
原作では「お貸ししていた金」。
殺人
倫助逃亡までは原作とおおよそ同じ流れ。
八 犯人は君なのか!?
倫助が逃げた先
一本杉まで逃げてきた原作の展開がここに挿入される。倫助が春香や彼女の作る人形について語る描写がある。
獄中での会話の描写が一部こちらに移動。尚、倫助は春香の目の前で轟に連行されている。
和尚
小泉家と懇意の和尚の話。神仏分離令について言及されている。
彼曰く、轟は数年前は倒幕を唱える志士であったが、戦で足を負傷し、村に戻ってから性格が一変したとの事。
九 牢獄の二人
牢獄にて
左近と倫助ではなく春香と倫助の会話。この後、左近と倫助の会話になる。
倫助の話をヒントに推理をした原作とやや異なり、倫助と共に推理していく展開。
十 カラクリは解けた!
犯人断定
倫助は脱走ではなく和尚の口添えにより釈放されている。
轟の混入した薬については「苦味」から「刺激」に変更。
十一 生まれ変わるなら…
発砲後
倫助は左近を庇って負傷?
左近の倫助に対する呼び名が「倫助くん」から「倫助」に変わるのもこのトラックから。
十二 右近の恋物語
目覚め
左近が目覚めた場所は繰人村の話を聞いた家(原作では崖下で、序盤に人形師がいないと答えた中年女性に声を掛けられている)。
帰宅後
オリジナルの追加シーンで、左衛門との会話。
左近を呼びに来た薫子の元へ行くところで物語は終了。原作最後のコマの倫助の台詞の反復はカット。
最終更新:2010年02月20日 02:02