Atarefaunet Revemel アタルフォーネ・レヴメル

サンドリア王国出身の元貴族、現盗賊。没落貴族となったのちタブナジア侯国に渡り、アタルフォーネ盗賊団を結成した。
主にラテーヌ高原を行き交う隊商への略奪行為で有名になり「ラテーヌの緋の雷鳴」の二つ名で恐れられた。
863年、賞金稼ぎのブッキーチェブキーとイズメニオスに捕縛されボストーニュ監獄に投獄されたが、食中毒による獄死を装って脱獄した。
現在はタブナジア侯国、及び自らの家名の復興に向けて活動している。
サンドリア王国の神殿騎士エプリフォーン・M・レヴメルの息子として生まれる。
854年、三ヵ国合同北方調査隊員であったフランマージュ・M・ミスタルが闇の王に暗殺されるが、サンドリア王国はその犯人を突き止める事が出来なかった。
ミスタル家は一人息子のレゼルビューが継いだが、彼とエプリフォーンは元々仲が悪かった事もあって、事件の真相を巡り口論となり、その果てに当時既に禁止されていた決闘を行った。
この決闘はミスタル家の領地「ギルド桟橋」を狙うワーロンビリオ・M・テュロムによって国王に密告され、ミスタル家とレヴメル家は伯爵位を剥奪されてサンドリア王国から追放された。

盗賊団結成

ミスタル家婦人レフィーヌは息子ルーヴランスを連れてセルビナの実家に帰ったが、一方アタルフォーネはタブナジア侯国へと渡った。
彼はここで盗賊団を結成し、裏社会における権力の獲得と家名の復興を目指した。
盗賊団としての活動はラテーヌ高原における略奪行為が特に有名となったが、その他にもタブナジア侯国やサンドリア王国の貴族から多数の汚れ仕事を引き受けたため、
これが彼をタブナジア大聖堂の深部、暗部へと徐々に食い込ませて行った。エシャンタールとの面識もこの時に作っており、プロマシアミッション「闇に炎」では約20年振りに再会を果たしている。
しかし広がる人脈に伴って彼の悪名も轟きだし、アタルフォーネの首には当局から莫大な賞金が掛けられるようになった。
ブッキー・チェブキーとイズメニオスはこれを狙い、863年、戦火で焼け落ちてゆくタブナジア侯国の混乱に乗じてアタルフォーネを急襲し捕縛する事に成功した。
アタルフォーネはサンドリア王国へと引き渡され、ボストーニュ監獄に幽閉された。

逐電と帰還

投獄されたアタルフォーネに汚れ仕事を依頼していた貴族達は、自らの関与が彼の口から自白されるのではないかと恐れ、大きく慌てた。
特にレヴメル家を密告する事でギルド桟橋を得ていたワーロンビリオの行動は素早く、看守を買収してアタルフォーネの食事に毒を盛らせたが、
アタルフォーネはこれを逆手に取り、食中毒による獄死を装って脱獄を果たし、西国のアドゥリン諸島へと逃亡した。
彼は盗賊団員の取り纏めを腹心のヴォーダラムに任せ、ほとぼりが冷めるまで雌伏の時を過ごし、
タブナジア大聖堂の聖遺物を交換条件に、アドゥリンの資産家から資金と軍事力の提供を取り付けると、中の国に帰還した。

プロマシアミッション

帰還したアタルフォーネは、表立って自由に動くための顔と身分をまず手に入れるべく、仇敵ミスタル家のルーヴランスに接触した。
奇しくもルーヴランスもまたアタルフォーネと同じく自らの家名復興を目指して活動中であり、彼は武名を上げるべくラゾア大陸に向かってエグセニミルと合流しようとしていた所であった。
アタルフォーネはウルガラン山脈の案内人に化けてルーヴランスを熊爪岳まで連れ出すと、剣で不意打ちし、半ば脅迫に近い形でルーヴランスに変装する事を認めさせた。
こうして仮初の身分を手に入れたアタルフォーネは、タブナジア大聖堂の聖遺物の中でも最たる物である「タブナジアの魔石」を回収するために各地を巡り始めたが、
紆余曲折を経てタブナジアの魔石がマザー・クリスタルに還り、この世から消滅してしまったために、やむなく資産家からの援助を諦め、盗賊団のメンバーと再合流を果たした。
その際、盗賊団以外で唯一自分の生存を知るルーヴランスに決闘を持ち掛け、わざと敗北し、死亡したと思わせる事に成功している。

「俺の望みを叶えるためには、名を変え、今一度、再出発すればいいだけのことだ。タブナジア復興、侯爵家の再建、騎士団の新生。そして……レヴメルの名が復活する。
 俺も奴も、ひとつだけ似ていることがある。歴史に名を残すまで、決して諦めぬということだ。では、失礼するよ。さようなら、PC。」


【覚書】

  • プロマシアミッションにおける味方NPCの一人。NPCは5種族からバランスよく選ばれており、アタルフォーネはエルヴァーン代表の一人といえる。
  • ルーヴランスに変装している間は一人称を「私」とし終始慇懃な口調だったが、エピローグで私人に戻ってからは「俺」となり、ラフな素顔を見せた。
  • 似た境遇のルーヴランスとは対照的に描かれ、ルーヴランスが熱血直情型で表の世界で武名を上げようとしているのに対し、アタルフォーネは冷徹な野心家として裏の世界で名を上げようとしている。
  • 自身の生存を知ったルーヴランスを抹殺するため、一度ギルド桟橋に呼び出している。そうすればルーヴランスを疎むワーロンビリオが自ずと彼を片付けてくれると踏んでの事であった。
  • しかし偶然その場に居合わせたPCが、ワーロンビリオ配下のトンベリを倒してしまったため、のちにルーヴランスに決闘を挑んでわざと敗北するというやや屈辱的な証拠隠滅手段を取る破目になった。
  • その際アタルフォーネから誘った事とはいえ、自分達の家名を貶める元となった決闘をルーヴランスが二つ返事で引き受けた事に呆れ顔を隠せなかった。
  • 「再生の鏡」という人の記憶を映し出す鏡を愛用している。これによって人の弱みを握り、脅迫や交渉の材料としている。
  • ブッキーチェブキーに襲われた際「再生の鏡」が破損してしまい、ホノイゴモイに修理を依頼した。また行方をくらませたブッキーチェブキーの所在についても調査を依頼した。
  • 「天使たちの抗い」では男神の呼び声に屈し「私の力を求めている……。この滅びた都をもう一度、輝かせるために……。」と発言。タブナジアの復興願望を読まれ、アル・タユと重ねられた形で誘惑された。
  • ノーグの船長チエカは、若い頃アタルフォーネに散々利用され捨てられた。
  • 取引きを持ちかけた西国の資産家が誰かは劇中では明らかにされないが、アドゥリン関連の設定が充実した現在では、大聖堂の知識と異物に興味を示したという観点からヴォルティミアではないかと推測される。


【アクション】

ルーヴランス変装時のフェイスタイプは当然ながらルーヴランスに合わせた2Aだが、エピローグにおける修道士の変装では4Aとなっており、
素顔のグラフィックが未だに明らかになっていない珍しいNPCだと言える。
プロマシアミッションでPCに同行する仲間達の一人ではあるが、BFで戦う事はなく「世界に在りて君は何を想うのか?」で戦闘員として再召集された際もカットシーンで剣を振るうのみであった。
最終更新:2015年04月02日 12:23